[ 2012年01月 ] の記事一覧

2012.01.11

朝食で「環境問題と健康教育」を?!

110日は、年末に何とか書き上げた雑誌論文の推敲を要請されて、その最終〆切の日。「環境問題と健康教育」のどの部分をどのように書き改めようか思い悩みながら、久しぶりに「朝食」を摂りに生協食堂へ。いつものように、学生たちが「てんこ盛り」のご飯を一生懸命頬張っているのを目にしながら、ふと日本の食料自給率のことが頭を過ぎった。

食料自給率は、国内の食料消費のうち、国産品でどれだけ賄われているかを示す指標だ。品目別に自給率を見ると、米は98%、野菜は77%、魚介類は60%となるが、油脂類は3%、小麦は3%、畜産物は16%だという。生協の「朝食」はもちろん、上手に調理された食品が好きなだけ(もちろん必要なお金を払えばの話。)食卓に並ぶ。しかし、昨年9月の農林水産省発表によるカロリーベースで自給率39%という数値が教えてくれるのは、口にする食物の大半が輸入食品だということだ。そのような食料事情の下で、私たちは、「グルメ」を謳歌し、賞味期限がわずかに過ぎてしまった「コンビニ弁当」を惜しげもなく捨てるという「飽食」も味わっている。実に興味深い話だ。

ところで、鶴見良行『バナナと日本人』(岩波新書、一九八二年)は、バナナを通して多くのことを教えてくれた。私たちが「価格」や「栄養」や「安全性」だけに関心をもって口にするバナナの生産現場では、農家や労働者が搾取され、貧しくなっていること、そして、空中や地上で撒布されたり地中に注入されたりする農薬で人々の健康が害されること、さらには川と海に流れ大地に沁みこんだ農薬が環境を害することなどだ。

また、村井吉敬『エビと日本人』(岩波新書、一九八八年)は、世界有数の養殖エビ輸入国である日本が考えなければならない環境問題を気付かせてくれた。東南アジアのマングローブ林の伐採の最大の原因がエビ養殖池の造成にあるという。そうだとすれば、私たちが比較的安価で大量に食することのできるエビの背後に広大なマングローブ林の犠牲がある(村井吉敬「食料 エビの風景」窪田順平編『モノの越境と地球環境問題』昭和堂、2009年、p.34-35)ことになる。

バナナやエビを介して、私たちは食卓からでは見え難い、さまざまなことを学ぶことができた。食べる側と供給する側の距離の大きな隔たりは、自分たちの食べる物が、「どこで、だれが、どのように作り、どのように流通しているのか」について知ることができない状況を生み出す。そして、それが、地球規模での健康問題といったことにまで広がっていくということだ。

ここまで来て、以前「現代人とヘルスケア」の講義内容に引き寄せて、栄養・食に纏わる話を書いたのを思い出す。似たような内容であることはどうぞご容赦いただきたい。そして、結局、「環境問題と健康教育」の「推敲」原稿の方は、食料自給率や輸入食品の問題に触れること無く送ることとなった。これで「了」としたいところだ。  mm

2012.01.10

 祝☆成人。

<RecOだより 92>
 スポ健の学生の多くが、今年成人式を迎えられたことと思います。
 おめでとうございます。
この日の意味と、この日を迎えられた感動を周りへの感謝と共に味わってください。

さて、大人になった記念に、自立の第一歩として得意料理を一つ身につけては?

おすすめは「ゆでたまご」。
手軽にして、じつは奥深い一品です。

作り方は色々ありますが、私のスタンダードは
「沸騰したお湯に6〜7分茹でる」です。
黄身の真ん中がレアな感じに仕上がります。他にも
「鍋に1cm程水を入れ、卵を入れて中火で5分、火を止めて3分」
でも、いい感じにできます。

殻ごと加熱するゆでたまごは、物理的にも衛生的にも安定しているので、持ち運びにも便利。
お昼ごはんに、部活前後の補食に、コストパフォーマンスの高い優秀なたんぱく質源である卵を「自作のゆで卵」で活用してはいかがでしょう。



yudetama o.jpg


ゆで卵にはもう一つこんな楽しみもあります。
色々なコメントやペイントを楽しんでくださいね。
【abc.】









<今週の別腹>
barazushi.jpg

成人の日を祝して「ばら寿司」。

岡山出身の母が作る、実家の祝い料理です。
「錦糸卵」を作る時に少し焦げ目をつけるのがポイント。
手作りの醍醐味です。


 








2012.01.09

成人の日

今日は「成人の日」です。今年度あるいは今年、二十歳となり、成人となる若者をお祝いするとともに、大人として自覚と責任を確認する日でもあります。私も十年前、いや二十年前、いやいやもう少し前に、成人となる二十歳を迎えました。そのときに感じたのは、やはり法律上の明確な区分けがこの年齢でされることを意識しました。自由にお酒が飲めるというだけでなく、過失に対する社会的責任を負うことを感じました。同時に、近い将来、社会人となって、「こんなことも、あんなことも実現してみたい」と夢みたいなことを思い描いたのを記憶しています。

 

今のスポーツ健康科学部の2回生(一期生)ならびに1回生(二期生)の中には、今年成人式を迎える年齢となっている学生も大勢いるでしょう。今日の成人式で、多くの大人から、同級生から、たくさんのお祝い、メッセージをもらっているでしょう。それらを大事にしながら、二十歳を迎えた感激と自覚と、そして将来の夢・目標を確認しておいてください。立命館大学スポーツ健康科学部にとっては、成人となったみなさんが、3回生へと進み、より専門的な知識、理解を深めてもらい、このスポーツ健康科学という分野を広めてもらう人材に育ってもらうことが願いです。

 

人生にとっては大きな節目がいくつかあります。誕生、百日、1年、初節句、成人の日、卒業、・・・。立命館大学スポーツ健康科学部・大学院スポーツ健康科学研究科は、20104月に誕生という最初の節目を迎えました。2012年は、大学院修士課程の修了者を初めて送り出します。また、大学院博士課程の入学生を初めて迎え入れます。2014年には、学部の一期生を送り出し、2015年には、博士を世に送ることになります。まさに節目続きですが、その分、しっかり振り返り、新しいチャレンジを続けられることになります。

 

いずれにしても、今日、成人を迎える学部生諸君のこれまでとは違ったステージでの活動にエールを送ります。おめでとうございます!

 

<<今週のちょっと、もっと、ほっとな話>>

いただいた年賀状を見ていると今年の決意を書いてくれた卒業生が多くありました。年の初めもまさに、年の節目なのでしょう。彼ら、彼女らの決意と目標がかなう年になりますようにと念じています。

【忠】

 

 

2012.01.08

一般入試の出願が始まりました

お正月もあっという間に終わってしまった感じですが、
みなさん、いかがお過ごしですか。

立命館大学では、1/6 (金) から、一般入試の出願 が始まりました。
スポーツ健康科学部でも、
文系A方式、
特定科目重視3教科方式、
センター試験方式(後期型を除く)、
センター試験併用方式

の出願が始まっています。

2012-nyushi_2.jpg










このブログも、スポーツ健康科学部イメージサイト Future Campus も、
一人でも多くの受験生に、立命館大学スポーツ健康科学部の
教学内容を理解してもらった上で、
受験してもらう意図で制作されています。
皆さんの一人一人が、受験でベストを尽くしてくれることを
切に願っています。

それでは、また。失礼します。
                                   敦








2012.01.07

競技の大会運営に頑張っています

昨年に学生委員の活躍を紹介しました。今日は、その仲間の坪尾明音(つぼお あかね)さんに、あらためてお話を伺いました。

 

坪尾さんは、昨年にアメリカのスポーツビジネスの裏舞台を学ぶ授業でニューヨークに行ってきたそうです。そこで、スポーツを企画運営する魅力を学んできたそうです。そして帰国して、ぜひスポーツを支える活動をしたいと考えるようになったそうです。

IMG_0268.JPGそのような活動を探していたところ、男子バスケットボール部からマネジメントメンバーを募集していることを知り入部したそうです。さまざまな役割があったそうですが、関西男子学生バスケットボール連盟の委員としてチームに貢献しようと考えたそうです(通称:学連委員)。

 

この組織は、学生委員長をトップとして競技部、財務部、広報部、報道部に分かれており、坪尾さんは競技部に所属しているそうです。試合会場の確保、審判の配置を含めた試合当日のスケジュール作成、備品等の準備などを担っているそうです。高校まで選手として活躍してきたけど、現在取り組んでいるマネジメントの仕事が自分に向いていると実感できて楽しいと語ってくれました。

 

今年は、年間を通して関西学生選手権、西日本大会、カーニバル、韓国の大学チームとの国際交流試合、リーグ戦、インカレなど多くの試合を連盟が企画運営していくそうです。

 

その連盟としての課題は、まず試合観戦者を増やすことだそうです。マスコミでは、高校や大学バスケットボールをマイナー競技のように扱っているのです。でもバスケットボールは、皆が中学や高等学校の体育の授業で必ず経験する競技なのです。だからこそもっと親しみを持ってもらえるような企画運営をしなくてはならないそうです。

 

スポーツには、選手だけでなくチームを支えるマネージャーや坪尾さんのように組織を支える人の存在が欠かせないと思いました。
このブログで、坪井さんのような活動をしておられる方をもっと紹介したいと思っています(新年の目標)。
【shine】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


2012.01.06

2012年始動

goldTH.jpgのサムネール画像
Hassyです。

いよいよ本日から2012年の大学授業がスタートです。
皆様、お正月はいかがお過ごしでしたでしょうか。

私は牛歩でしたが、普段なかなかままならない論文書きに大半を費やしました。


IMG_2852.JPG
私はいつも実家近くの氏神様である八神社http://www.kamimoude.org/jinjya/kyoto-city/sakyou/sa-hachi-g/index.htmlに初詣に行きます。
今年の元旦は天気も良かったので、息子と八神社のすぐそばにある登山道から大文字山(8月の五山の送り火で有名です)に登りました。京都の町並みを見下ろしてとても清々しい気分になりました。
息子がカメラに興味を持ち、色々な写真を色々な角度から撮ってくれました。
京都市の北の方ですが、衣笠キャンパスはギリギリ写っているでしょうか、、、、?

2日は、プロのカメラマンを旦那さんに持つ私の妹の家に参りました。
というのも妹のお腹に赤ちゃんがいて、今月の17日が予定日(職員のChiharuさんと同じ!)ということで身動きがとれないとのことでしたので、家族で行ったのでした。
ところが昨日、無事誕生の知らせをうけました!!
最高にハッピーな2012年の幕開けです。
おみくじが「大吉」で、早速その効果が出たようです。

研究・教育ともに充実した年にして行きたいと思っています。
何卒よろしくお願い申し上げます。

2012.01.05

自分のカラー

あけましておめでとうございます

本年もお世話になりますが、どうぞよろしくお願いいたします。

私ごとですが、昨年末、東北大学の恩師から電話をいただきました。すぐには出る事ができず、何度かすれ違いがあり、ようやく大晦日にお話することができました。恩師とお話すると、いつもポジティブで、私もがんばろうという気持ちになり、安心感が湧きます。

「あなたの研究の原点は現場から来たものなんだから、自身の研究のカラーを決して見失ったらいけないよ」というお言葉をいただきました。

私の専門分野は運動免疫学です。この分野に飛び込んだのは、自身の専門種目であった、陸上競技の長距離が原点です。競技をしながら、100%メニューをこなせても、なぜ試合で全く結果が残せない選手がいるのか。。。という、ごく単純な疑問からスタートしました。「研究=自分」という形から研究に移行してきました。恩師のもとへ飛び込んだのは、長距離ランナーのコンディショニングに免疫系が非常に関連しているということ、また免疫系は自律神経系と密接な関わりがあること、「免疫系・神経系・内分泌系」この関連によってバランス維持の謎解きから、なんとか現場に還元できないかということから始まりました。まだまだ、私の研究は始まったばかりです。

「あなたの研究は、NatureScienceレベルにはならないけれども、コンディショニング研究のきっかけとなったケーススタディははあなた自身のカラーだから、言い方が悪いかもしれないけれど、自身を売り込んでいくきっかけにしなさい」とおっしゃいました。

マイペースのスタートですが、今年は飛躍の年にしたいので、研究だけに専念できる立場ではありませんが、自分には先がないという現実を見据えた上で、必死で追い込もうと思っています。
院生のみなさんも、自身の研究の柱を大切に、自分にしかないオリジナリティを磨いて行ってもらいたいなあと感じています。香






2012.01.04

「健康二題」、重くとも?!

新しい年が明けた。2011年は甚大な津波被害と原発事故に明け暮れた感がある1年だった。311日にわが身に走った「激震」は、時の経過とともに和らいで来てはいるが、その時に生じた地元での「亀裂の修復」への思いは、依然として強い。2012年は、どのような年になるのだろうか。

そんな折に届いたメールが1つ。原発事故以来、ずっと地元で「除染作業」に携わっている福島大学の学兄からのものだった。

1222日に厚生労働省食品衛生審議会が食品中のセシウムに関して厳しい「新基準」を定めたことに関するもので、彼らは、それを「撤回」させるべく行動しているという。その理由が、国民の安全を保障する姿勢としての「厳しい基準」は、放射能と付き合うわざるを得ない中で生活していく福島の実態を踏みにじることになるし、その基準の根拠も不明瞭で、「偏狭で完全無欠の健康至上主義」から声高に発せられる「健康を守れ!」に阿た結果だと思っている、と厳しい。

「健康になるなら死んでもいい」というパラドックスが成立するような時代だが、決定的な「差別観」にもとづけば、自分たちの「健康」のためには他は死んでも構わないという、まさしく偏狭な健康観が横行することになる。私たちはそんな「健康文化」づくりに一役かっているのだろうか、と。

そんなことを思っていた時、思い出深い懐かしい方からの賀状が届き、心に沁みるものがあった。岡山県「長島愛生園」で生活する「元ハンセン病者」の方からのものだ。

2004年に岡山大学で開催された日本教育保健学会の折に、「特別企画」で講演していただいたのがきっかけだった。打ち合わせで現地を訪ねた際、にこやかに私を迎えてくれ、ご自身の60余年の歴史を淡々と語りながら園内を案内されたことが思い出された。1941年に12歳で発病し、その年に「強制隔離」されて以来、今年で71年になる。

1996年の「らい予防法の廃止に関する法律」の制定で一応の解決がなされて来てはいるが、「今更、社会復帰と言ってもねえ・・・」と、電話口で話されたことがあったが、現在も「愛生園」での生活だ。久しぶりの賀状には奥様の名前も記されていた。お二人ともお元気なのだろうか。また訪れてみたいという思いに駆られている。

2012年は、鳳・麟・亀とともに四瑞の1つと言われる竜に肖って、「健康づくり」の分野でも、是非良い年であってほしいものだ。 mm

2012.01.03

湖岸の年明け。

<RecOだより91・におの浜編>

あけましておめでとうございます。
年明けはRecOを少し離れ、琵琶湖(南湖)湖岸の年明けの様子をお伝えします。

syougatu mishigan.jpgのサムネール画像


元旦の朝。
ミシガンの早朝クルーズ。
湖岸ならではです。













syougatu hinode.jpgのサムネール画像


そして、ちょっとだけ、東の空から初日の出。
湖面も赤く染まりました。















syougatu kanban.jpgのサムネール画像


2日。
昨年は雪で中止になってしまった
「新春びわこ健康マラソンIN大津なぎさ」が冷たい雨の中開催されました。
今年で33回を数える、歴史ある大会です。10kmと3kmの部があります。
当日申し込みOKと聞き、3kmの部に参加することに。






syougatu zunda.jpgのサムネール画像


レース前3時間前。
補給食の王道、宮城から買って来た
ずんだもち
笹かまぼこ
それに、和歌山の田村みかん
で、補給はばっちり!
(3kmなんですけどね)








syougatu start 2.jpgのサムネール画像


冷たい雨が上がり、日の光を感じながらスタート。
大人げなく、子供たちと争いながら、
再度降って来た雨の中、
無事ゴールしました。
(3kmなんですけどね)














syougatu oshiruko.jpg



ゴール後は、お汁粉のご褒美に「舌鼓」。
その後、地元企業や商店からの「お年玉抽選会」。
私の番号が呼ばれることはありませんでしたが。














syougatu niji.jpg


帰り道、再び雨が上がり、日が差して、比叡山をバックに西の空には虹が。

雨の後の虹・・・再生に向けた2012年の願いを表すような年明けになりました。【abc】











syougatu zouni.jpg
<今週の別腹>

お雑煮。
昨年同様鰹節のすまし汁に、今年は角餅。
具は、鶏肉、京人参、雑煮大根、しいたけ、里芋、せり、ゆずの皮、そして笹かまぼこ。

東北の復興を祈りながら家族でいただきました。










2012.01.02

初夢

あけましておめでとうございます

ブログをお読みの皆様にとって、穏やかに新年をお迎えのこととお慶び申し上げます

皆さんにとっての初夢はどんなものだったでしょうか?

素敵な初夢が、正夢になることを願っています。

受験生の皆さんにとっては、自らの将来とその専門性を高めるために、志望校への門をくぐれるように、最後までしっかり準備をして試験に臨んでください。

1期生、2期生の皆さんにとっては、この間の学部、研究科での学び、課外での学びの中で大きく成長してきていることでしょう。それぞれの将来の進路、目標、夢も定まりつつあることでしょう。その実現に向けて残りの学生生活をしっかり充実できるように、年頭にあたって、今年の課題を明確にしておいてください。

教職員のみなさんに取っては、それぞれの目標達成に向けて、じっくり課題とその解決策を練って、多くの目標、夢の実現へ向けた心づもりをされていることでしょう。

本年が、関係する全ての皆さんにとって、充実した年となり、それぞれの歩みの道しるべとなる活動と活躍ができる年となるように、心より祈念申し上げます。

私の初夢は、「立命館大学スポーツ健康科学部と大学院スポーツ健康科学研究科に関わる全ての皆さんが、1つでも2つでもそれぞれの目標と夢を成就し、その連鎖が社会へと広がり、この『スポーツ健康科学』の認知とこの分野が発展すること」です。

本年もこのブログ「あいコアの星」をご愛読いただき、ご支援を頂きますようお願い申し上げます。

【忠】