[ 2012年07月 ] の記事一覧

2012.07.21

前期の授業が終わりました

前期の授業も本日の統一補講日をもって終了です。

今週は授業最終週ということもあり、各授業で前期の総括を行いました。木曜日の【専門演習(学部ゼミ)】でも無事に前期の授業を終えました。この授業では前 期の間に各自1本の英語論文(フルペーパー)を精読して、その内容をプレゼンすることを目標の1つにしていました。学部3回生には高いハードルで、英語に対して苦手意識のある学生もいましたが、逃げずにチャレンジして良いプレゼンをしてくれました。私としては大満足です。


また、最後の授業では、後期に実施する研究に向けての最終プレゼンをしてもらいました。こちらも時間をかけて計画を練ってきたこともあり、かなりまとまってきました。後は実行あるのみです。ちなみに、その日の昼休みは大学院生を含めランチミーティングを行い、「前期の間に成し遂げたことは??」というテー マで全員にショートスピーチをしてもらったのですが、学部生・大学院生ともに具体的に自分が頑張ったこと、成長した点を堂々と話してくれました。とても嬉しい瞬間でした。


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このブログでも何度か紹介した【エクササイズプログラミング論】の授業では日本オリンピック委員会(JOC)より伊藤 穣先生にお越しいただき「スポーツ科学のデータを活用したトレーニングサポート」に関して講義いただきました。伊藤先生は大学院時代の研究室の先輩であり、大学院生の頃は研究計画への助言など本当に本当にお世話になった方です。


今回はスキー連盟の医科学委員として、乳酸カーブテスト(運動時の血中乳酸濃度の変化をモニタリングするテスト)の結果を応用したトレーニングサポートの実践例をご紹介いただきました。これまでに授業内で説明をしてきた理論と現場(実践)を繋ぐ貴重な内容でした。


ふと考えると、大学院時代に同じ研究室で学んだ先輩、同期、後輩がプロスポーツを含む様々な競技スポーツ現場、各競技団体、スポーツ科学センター、研究所、大学などで大変活躍をされています。当時は入り口に大型トレッドミルがある実験室で体力トレーニング論について日々議論し、研究に没頭した毎日でした。10年後、20年後には、現在、立命館大学スポーツ健康科学部・研究科で共に学ぶスポ健生が日本の体育・スポーツ界を動かす、そのような日が現実になることを期待しています。

GOTO

2012.07.20

試験前の風景から

 梅雨時の豪雨により各地に大きな被害が生じ、特に九州北部豪雨では多くの方々が被災されました。お見舞い申し上げます。異常な降り方を見るにつけ、日本は温帯から亜熱帯に確実に変化したことを感じさせられます。一昨日梅雨明け宣言が出され、本格的な猛暑が続いていますが、来週からは試験期間が始まります。通勤電車やバスの中で真剣に勉強している学生、少しでも涼しい所を求めて校舎内の廊下やオープンスペースで友人とお互いの傾向と対策を検討し合っている光景を見るにつけ、本学はもちろんのこと日本の将来P1020419.JPGに希望を感じます。知識や技術の習得はもちろんのこと、勤勉、努力、克己、協力そして反省と、次の飛躍のために不可欠の精神的要素の大切さが特にこの期間に学べるのではないかと思っています。

 昨日のお昼休みに、写真のような光景に出会いました。この時期(試験前)に"流しそうめん"。学生達の企画力と行動力、団結力に思わず「天晴れ!」と叫びました。戦場でお茶を点てた武士の心境でしょうか。さすがスポーツ健康科学部の学生。きっと試験の結果も期待できるのでは・・・・(老ブロガー・ハル)。

2012.07.19

持久運動中に体重はどのくらい影響するか?

Hamaです。

 

持久運動中には色々な要因がエネルギー消費量の総量に影響を及ぼします。

体型、走り方などの運動フォーム、練習量などが挙げられますが、その中で明らかに影響を与えるのが体重です。重い荷物を担いで運動すると、だんだん疲れてくるのと同じで、体重が重いと体に負担がかかるわけです。

 

例えば、レース前に体重を1㎏減量すると、平均的な体格およびレース時間の選手ならば合計で約90kcalの節約となります。

このエネルギー量は水泳にして約400m、自転車では約4km、ランニングでは約1.3kmの距離に相当します。ですから、適切に減量、つまり脂肪を減らすことによって(骨や筋肉が減っては、力を出したり、運動したりするには不利ですね)、レース中の総エネルギー消費量を節約することができ、競技力向上につながる可能性があるのです。

 

【今週の1shot!!

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 先々週ベルギー・ブルージュでヨーロッパスポーツ科学学会が開かれました。町には、観光用の馬車が走っています。馬は、とても優雅に走りますね。

  ちなみに、人間の最大酸素摂取量は、50-80ml//min、馬は200ml//min以上だそうです。これは一般成人の4倍以上、トライアスロンの選手の2倍以上です。
馬はすごいですよね!









2012.07.18

基礎演習、研究入門も最終週でした。

こんにちは。ma34です。

今週は、moza先生も書いてくださっていましたが、
前期最終週です。
月曜日の研究入門(2回生)、水曜日(今日)の基礎演習(1回生)も、
最終週ということで、2回生はグループによるPPT発表、
1回生は後期のゼミナール大会にむけた班発表がありました。

2回生は、体育ぎらいをなくす(減らす)ための体育科教育、指導とは?
というテーマを掲げた班がおおく、
その他の班でもみんなの共通意識として、
「体育の楽しさをみんなに伝えたい!」という思いが伝わってくる発表でした。

スポーツ健康科学部の先生方、そして学生さん方の多くは、
きっとみなさん、スポーツが得意で、体育も得意、好きであった方だと思います。
そのなかで、私はきっと唯一の「運動が大の苦手で、どちらかというと嫌い」。
そんな私が、学生のみなさんに何が伝えられるのだろう?と思うこともありましたが、
最近は、(半ば開き直って)
スポーツが苦手な子ども、嫌いな子どもの存在を伝え、
そうした子どもたちも活躍できる体育・スポーツの在り方を考えてほしい。。。
そういうメッセージを伝えることが私の一つの役割なのかな、と思っています。

そういう点から、今回のBクラスのみなさんの発表は、
私のメッセージをしっかりと受け止めてくれた発表ばかりだったと思います。
最初は教育なんて、ぜんぜん興味ない!と言っていた人も、少しは興味を持ってもらえたら嬉しいです。

1回生の基礎演習では、
後期のゼミナール大会にむけて、班わけ、そしてテーマの大枠決めが進みました。

授業のなかでは1回生が自分たちで進んで活動をしていく、という場があまり取れなかったのもあり、
班分けのときからはクラスのみんなに一任して、進めています。
夏休みの活動も、班のなかでしっかりと進めてほしいと思いつつ、
ちょっと大丈夫かな???とも不安です。

けれども、そこは1回生のみんなの力を信じて、
仲間と助け合い、刺激しあいながら進めていってほしいと思っています。

後期はじまってすぐ、クラスの授業が始まるときには、夏休みの成果を発表する機会を設定しています。
どんな内容が出てくるか・・・楽しみにしています。

まずは、試験・レポートの山・山・山をがんばって乗り切ってください!!

最後に撮った基礎演習Aクラス。素敵な笑顔がいっぱいです。
オリターさん、AAさんも、前期お疲れさまでした☆
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ma34.

2012.07.17

先週の火曜日

ちょうど一週間前、磐田まで行ってきました。
目的は、ヤマハスポーツ振興財団との実習の話し合い。

スポーツ健康科学部では、色々な実習プログラムをしていますが、
その連携先の一つです。

ヤマハスポーツ振興財団では、様々なことをしていますが、
その中でヨットスクールへ学生が行って、指導力を向上させるプログラムを、7月末に行います。

小学生から中学生まで、今年は13人参加するそうですが、その手伝いしてきます。
水上での練習になりますから、色々と規律などをしっかりとしなければならないとのことで、
ちょっとやんちゃな小学生もいるようです。

どうなるのやら。




さて、それはおいておいて。。。

さて、スポーツ健康科学部では、様々な団体などと連携をしますが、なぜだと思いますか?

それは、
運動を通じて健康であり続ける、そのためにスポーツの楽しさを多くの人に伝えていく!
という大きな目標があるからです。

立命館大学のある地域や学生が参加することによって楽しさの増すプログラムなど、
色々なプログラムを持っています。
その中であるのは、楽しさをしってほしい!伝えていきたい!という熱い想いです。
色々な相談も受けますが、共通してあるのは、
楽しさをもっと多くの人に知ってほしい!という想いです。
そのために、色々なプログラムを組んで、学生が自分たちの手で伝える喜び、
そして変わって行く現実を見て欲しい、と思っています。

インターンシップやサービスラーニングなど、実習プログラムを維持して発展させるのは、
けっこう大変なことですが、そんなこんなで、がんばっています。

ではでは。

PS:今週で前期の講義終わるなぁ。
学生たちに夏休みの野望をしゃべってもらわなきゃ。

2012.07.16

スポーツ健康科学サマースクール

先週は、各地で大雨が降り多くの被害がでました。皆様の関係者にも被害がでていないか心配です。先週末からは蒸し暑い典型的な日本の夏になっています。熱中症も出始めていますので、ご用心下さい。

 

さて、立命大学スポーツ健康科学部・大学院スポーツ健康科学研究科では、

728-29『スポーツ健康科学サマースクール』を開催します。

昨年から、実施しておりますが、1泊2日の泊まり込みで、『スポーツ健康科学』を理論と実践から学んでもらうことを目的としています。

また、お集まりの学生,院生,社会人,若手研究者の皆さん、ならびに本学の教員スタッフ、院生との交流を通じて、未来への夢、「スポーツ健康科学」への貢献を語り、さらには今後のネットワーク構築してもらうことも大きなねらいです。

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昨年は、学生、院生、若手研究者、企業の方など多方面の参加があり大好評!
 密度の濃い実習内容、講義、充実の施設と講師陣、そして手作りで栄養満点の食事!などなど。昨年のダイジェスト映像は下記にありますので、是非一度ご覧下さい。

http://www.ic.fc.ritsumei.ac.jp/rink_data/ibento/20110730-31school.html

詳しくは下記をご覧下さい。7/20まで募集しております。ご検討下さい。

https://www.ritsumei.ac.jp/~isaka/

 

<<今週のちょっと、もっと、ほっとな話>>

7/15()の午後に、第9Ritsumeikan Athletic研究会が開かれました。本学部の松生先生が、スポーツコンディショニングについての講演をしてくれました。また、スポーツ強化オフィース所属のATCで、かつ大学院博士前期課程(M1)の陰田さんも、女子陸上部の活動報告を行いました。また、学生トレーナーたちの報告もあり、この方面での拠点基地として情報発信が行われました。

【忠】

 

 

 

2012.07.15

BKC・理系デモ・デイに3研究室が参加

7月14日(土)、午前9時30分~16時過ぎまで、BKC・理系デモンストレーションデイが開催されました。これは、附属校の1つ立命館守山高校が、「高校1年生を対象に理工系学部の学びと研究の魅力を知り、これからの社会における理系の役割を知る機会にするため」、高大連携事業の一環として実施するものです。

 

 参加したのは立命館守山高校1年生(約300名)と提携校の育英西高校立命館コース1年生(約80名)。参加協力した学部は、理工学部、情報理工学部、生命科学部、薬学部、スポーツ健康科学部。各々の学部は、合計で25の研究室を公開してこの事業推進の趣旨に応えました。スポーツ健康科学部からも、今回は、インテグレーション・コア内にある、後藤研究室、塩澤研究室、橋本研究室の3つの研究室が公開してくれました。

 

 当日は午後1245分頃から訪問セッション1(約25分間)が始まり、1530分頃まで4セッションが続きました。希望する学部・研究室を事前に決め、順番を調整し、研究室内容の学習や質問事項の整理等々を事前に行い、1415名ずつのグループに分かれて研究室を訪ねていました。

 

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 後藤研究室では、常圧・低酸素の条件の下でトレーニングすることの効果について、特にアスリートの競技能力を高める目的と一般人の健康増進の目的の場合に分けて分かり易く説明してくれました。この実験研究を成立させている物的基盤でもある、低酸素トレーニング室(3F,応用スポーツ実験室内)にも高校生達は、実際に神妙な顔付きで出入りしていました。



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 塩澤研究室では、1F,スポーツパフォーマンス測定室で、人間の運動を肉眼で観察あるいは実際に体感することがらと力学的な分析結果とのズレや一致点等について、フォースプレートとリアルタイムのデータ表示を使って平易に説明してくれました。また、ハイスピード・カメラを使用して、打突時にバットとボールが接触し離れる様子が示されると、驚き顔を一瞬示したのが印象的でした。



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 橋本研究室では、5Fの運動生化学実験室で、「健康を維持増進させる大きな狙いの一歩は脂肪を燃焼させること」、「そのためには筋運動、筋肉内で脂肪を燃やす工場はミトコンドリア・・・」、したがって運動の効果を細胞内で確かめるために、組織切片を作成し顕微鏡観察する方法を紹介。また、実験動物(ラット)に高脂肪食を摂取させ、運動とサプリメントを与えた効果をみる実験を分かり易く説明してくれました。日常会話に出てくるダイエットやサプリのイメージと「その開発や適用に寄与する基礎研究」との間のちょっとしたズレに戸惑っている様子が一瞬見られました。

 

 高校1年生ですからあどけなさと真剣さとがかわるがわる顔に湧き出てきます。私たちが日常気軽に体験するスポーツ活動、あるいは運動・食事と健康との関わりを会話する内容等について、スポーツ健康科学という分野が、「本当に基礎的・基本的な研究を進めているのだ!」、「そうだったのか、オモシロイ!!」と彼らが感じていてくれたら、狙いの8割以上は達成させたと言えます。

 3研究室の先生方、そしてお名前は挙げませんが研究室の核を形成する院生の皆さん方、分かり易くかつ親切な対応は、豊富な内容を入れ込む「大きくて美しい器」だと感じさせました。大変ありがとうございました。

 

【善】

 

 

2012.07.14

運動後専用のスポーツウェア

今週もたくさんの研究を行っています。研究室の大学院生は連日総動員です。また、今年度から新たに加わった学部3回生のゼミ生もよく手伝ってくれています。


今週からは、大学院のMoriさんの研究が予備的に進行しています。彼女はトレーニング後に着用するコンプレッションウェア(適度な着圧のあるウェア) の疲労回復促進に着目した研究を計画しています。本格的な研究開始は秋以降ですが、今週から少しずつ測定の練習や予備実験の準備を始めています。疲労軽減やパフォーマンス向上を目的として着圧のあるタイツを
運動中に着用することは一般的です。実際に、現在多数のタイツが各メーカーから販売されています。


これに対して彼女が着目しているのは、
運動後(リカバリー中)に着用するウェア&タイツの疲労回復促進効果です。運動(トレーニング)が終わった後、速やかにこのウェアを着用し、睡眠中も含めて翌日のトレーニングまで連続着用するのです(入浴時は当然脱ぎます)。ここ数年、欧米のグループがこの【運動後専用コンプレッションウェア】着用の効果を研究しています。私達も、コンプレッションウェアの疲労着用の効果を今年度のアメリカスポーツ医学会において発表しました。そして、今回、これらの研究をさらに発展させるべく、斬新な視点で新しい研究プロジェクトを始動させることになりました。


着ているだけで疲労回復が促進される・・・・夢のような話ですが、私達の研究結果では、特に上肢の筋群では激しいトレーニング後数時間のコンプレッションウェアの着用により筋力の顕著な回復促進がみられています。スポーツ競技の現場では、1日に何度も試合や練習を行うことは珍しくありませんので、その試合や練習間に着用することで、より高いパフォーマンスを実現できるかもしれません。研究成果がトレーニング現場に直結することもあり、このプロジェクトにはとても期待しています。


さて、木曜日は立命館守山高校にて、2年生約300名を対象に、スポーツ健康科学部での学びに関して講義してきました。スポーツ健康科学部の特徴、1〜4回生までの段階的な学びを説明した上で、【最新のトレーニング科学】というテーマでコンプレッションウェアや低酸素トレーニングに関して紹介をしました。ランチ後の眠くなる時間帯でしたが、しっかりと話を聞いてくれていました。今回出会った生徒達の中から、将来、今度はスポーツ健康科学部のラルカディア(講義を行う建物の名称です)にて続きの話ができる瞬間をイメージしながら、大学へと戻りました。


そして、金曜日は【エクササイズプログラミング論】の授業において、本学スポーツ強化オフィスの湯浅さんにゲストスピーカーとしてお話頂きました。湯浅さんはトレーニング指導者の資格であるCSCSやJATI-AATIなどを保有されているほか、本学ではアメリカンフットボール部(PANTHERS)において100名以上の選手のトレーニングプログラムを立案されています。今回の講義では、年間を通した緻密なトレーニングプログラムを具体的に説明いただきました。PANTHERSは全国屈指の強豪チームとして有名ですが、それを支えるスタッフの力量の高さを知ることができました。これまで授業内で私が説明してきた理論と実践を繋ぐ、大変意味のある講義になったと感じています。


GOTO



2012.07.13

代表選手の挨拶

ロンドンオリンピックまでもうすぐ。各地で代表選手の壮行会や激励会が開催されています。本学(BKC)でも、一昨日シンクロナイズドスイミングの乾友紀子選手(経営学部4回生)、小林千紗選手(2010年経済学部卒)の壮行会が開催され、最初に川口総長からの激励のビデオメッセージが紹介され、続いて種子田先生を交えた座談会風の催しが行われました(残念ながらこの後所用の為退席したので内容については?)。是非、晴れの舞台で最高の自己表現を期待します。

 最近はメンタルトレーニングの一貫で、インタビュー等のマスコミ対策も取り入れられているようで、以前に比べれば自分の言葉で語ることのできる選手が多くなったP1020409.JPGと感じますが、よく選手のインタビューで耳にする言葉で違和感を感じるのが、「感動を与えられるよう」「楽しんできます」といった類の挨拶です。感動は受け手が感じることで、選手の試合で無心になって自己の最大限の力を発揮する闘いの姿によってのみ自然と伝わってくるものではないかという"偏見?"を持っていると、もう少し別の表現があるのではないか。与えよう、伝えようといった意識に捕らわれ,

余計なプレッシャーとならないようにと願っています。(老ブロガー・ハル)

2012.07.12

トライアスロン中のエネルギー消費量の簡便な予測

Hamaです。

先週紹介した、個人の酸素摂取量や運動中の心拍数の測定のための特別な測定機器が必要です。そこで現実的で簡便なエネルギー消費量の算出方法、つまり、個々人の体重と運動強度(走行スピード)を基にエネルギー消費を求める方法を用いてみます。

 

今回の選手の水泳中の平均スピードは3.4km/時であるのでエネルギー消費は平均で811kcal、自転車競技中のスピードは32.7km/時であるのでエネルギー消費は4139kcal、マラソンのスピードは10.4km/時であるのでエネルギー消費は2887kcal、合計で7837kcal0.19kcal/kg/min)となります。

この方法を用いても、先週計算した値7689kcalと同じような値がでますね。

 

1991年琵琶湖トライアスロンに参加した男性選手を対象にしたエネルギー消費量の概算によれば、三種目合計の平均エネルギー消費量は9847kcalです。

体重当たり1分当たりのエネルギー消費は0.23kcal/kg/minとなり、1994年の値よりも高くなりますが、これは選手や気象条件の違いによるものでしょう。

 

 ちなみに、9847kcalをすべて脂肪をもやしてまかなったとすると、体重(脂肪)は約1.4㎏減ることになります。すごいですね!!

 

皆さんもやってみますか??

 

[ 引 用 ]

岩根久夫, 浜岡隆文 「運動とエネルギーの科学. スポーツにおけるエネルギーの出納」21章 トライアスロンにおけるエネルギーの出納 杏林書院 より抜粋

 

【今週の1 shot!!

イギリス・エジンバラで開かれた生理学会2012に参加した際の五輪マーク!!
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