[ 2018年07月 ] の記事一覧

2018.07.21

フィギュアスケートの観戦者行動を考える

先週、東伏見での研究の打ち合わせの後に、
プリンスアイスワールド2018の観戦に行きました。
今年で40周年を迎える歴史の長いアイスショーです。


スポーツ観戦者行動の研究は、スポーツマーケティング領域で
もっとも関心が高い分野の一つです。
ただ、その中心は、欧米のプロスポーツリーグ・チーム、
カレッジスポーツ、日本ではJリーグとなっており、
フィギュアスケートのような芸術的表現を伴う
「アーティスティックスポーツ」を対象にした観戦行動の研究は、
ネット型、ゴール型スポーツに比べると少ないです。

平昌オリンピックで、メディアが挙って
フィギュアスケートのファンを取り上げたことを皆さん覚えていらっしゃるでしょうか?

具体的な例として、以下のような記事です。
「羽生結弦の追っかけ費用は400万円以上、1日16時間見守る“スケオタマダム”」
 (2018/2/19 07:00 週刊朝日  https://dot.asahi.com/wa/2018021800027.html


今回観戦したプリンスアイスワールドのチケット価格は、
エキサイティングシート(オリジナルグッズ付き)
1列目¥22,000 /2・3列目¥20,000
SS席¥13,000 /S席 ¥10,000
A席 自由席¥7,000でした。
 
観客席に目を向けてみると、客層は日時の影響を受けるとはいえ、
ある一定の年齢層の女性が大半を占め、
値段の高い席は満席で、もっとも値段の安い自由席に空席が目立ちました。

日本では、フィギュアスケートはテレビでゴールデンタイムで放映され、
関心も高いように見えるのですが、実は一部の熱心なファンに支えらえ
ファンの属性(性別や年齢など)は偏っている可能性もあります。
個人的にはフィギアスケートのファン層は
宝塚歌劇団のファン層と似ているのでは?、とは思っていますが
あくまでも推測にすぎません。

なぜ、数百万円もかけて、これほど熱心に選手を見守りつづけるのでしょうか?

観戦者スポーツとしてのフィギュアスケートの発展を考える場合、
これらのファンの特性を把握する必要があるでしょう。
先に挙げた羽生選手の追っかけに関するメディアの記事は、
春学期に担当した2回生が受講する「調査方法論」で紹介し、
「多数ではないが、注目すべき個々人の理解」を目的とした
「定性的な調査(個人に対するインタビュー調査)が必要な事例」
として取り上げました。

フィギュアスケートの観戦者からデータを収集している研究は、
井上ら(2016)が質問紙(アンケート用紙)を用いて定量的
(数字による統計的な)分析をしている研究他、極めて数が限られています。
観戦者からデータが収集しにくいことが障壁になっているのかもしれません。
また、研究者自身に競技経験がない、
周りに愛好者も含め、競技者がいないことから、
フィギュアスケートが身近なものではないのかもしれません。
その背景には、減りゆくスケートリンク、
という問題も絡んでいるようにも思います。

写真はダイドードリンコアイスアリーナ
撮影:ゆ
写真の無断転載はご遠慮ください。


#ショーの撮影は禁止
#「ダイドードリンコ」は施設命名権
#AAさんのHちゃんはフィギュアスケート部
#練習には岡山まで

2018.07.20

祇園祭と言語学の話その一

みなさん、こんばんは、ちょっと遅くなりましたが嶋村です。暑い日が続いていますが、皆さんいかがお過ごしでしょうか?


先週末から祇園祭が始まり、今週の火曜に山鉾巡行が行われました。残念ながら授業があったために山鉾巡行には行けませんでしたが、宵(々)山だった日曜にちょっと行って来ました。露店がたくさん出ていてうちの娘も楽しんでいたようです。最近は後祭があるらしく、来週も山鉾巡行があるようです。露店は出ないようですが。


さて、奥さんから僕のブログが京都の紹介みたいになっているという指摘があったので今日は僕の研究の話をしてみたいと思います。まあいろいろ細かい話をすると大変ですので、少しずつ専門外の人にもわかるようにお話したいなあと思っています。なので数週間に渡って話そうかなぁ(笑)いや、決してネタがないからってわけではないですよ。多分。。。まあスポ健のブログなのに誰がこの話を読んで喜ぶんだって話ですが。。。


とりあえず1回目の今日は、僕が研究している言語学の基礎的な話を少しします。この前一年生の授業で話した内容と若干被りますが、そこはご勘弁。


今皆さんが読んでいらっしゃる文は僕が初めて生み出した文です。このように日本語を操って文を生み出す力は我々が持っている文法知識に依ります。皆さんはどのように日本語の文法を獲得されたか覚えていますか?僕は覚えていません。おそらく「親から教わった」とか「大人が話しているのを真似して覚えた」という意見が世間一般で受け入れられているいわゆる「常識」なんだと思います。そして、そこで文法として受け入れられている決まりごとは、例えば、『「食べれる」じゃない「食べられる」だ!』とか、『この段落の1行目の「読んでいらっしゃる」を「読んでいらっしゃられる」にするとおかしいぞ!』とか、まあ枚挙に遑がないですが、こういう「なぜか」はあまり気にしないけれど「規範的にダメだからダメなんだ!」というものが多いのではないかと思います。ちなみにもしこの話を誰かにして、最初の例は「いや、ら抜き言葉は間違いだぞ!」とか「二重敬語なんてけしからん!」という輩がいれば、そういった連中は自分の議論が循環していることに気がついていない奴らです(笑)つまり:


「食べれる」は、間違いである。なぜならそれは「ら抜き言葉」だからだ。なぜ「ら抜き言葉」は間違いか。なぜなら「ら抜き言葉(その一事例である「食べれる」も含めて)」は間違いだからだ(あるいは、世間一般で間違いとされているからだ)。


という具合です。ちなみに世間にはこういう(くだらない)決まりごとがたくさんあります。こういうのを「慣例」や「しきたり」と呼ぶらしいです。。。ちなみに言語学ではこういう文法規則を「規範文法」と言います。まあ、くだらないですが社会的な意義において規範文法が全く意味がないとは言いませんので悪しからず。


さて我々言語学者は言語に対して規範文法的な見方はしません。我々は実際に言語がどのように使われているかに注目して研究しています。そしてそのような知識は実は潜在的な知識です。例えば、「ら抜き言葉」に目くじらを立てる人もそうでない人も、「太郎くんが何を買いましたか?」と「太郎くんが買ったのは、何をですか?」は両方とも日本語として OK だと感じると思いますが、「太郎くんが何を買った人に会いましたか?」は日本語として OK だが、「太郎くんが買った人に会ったのは、何をですか?」はかなりおかしく聞こえるのではないでしょうか?このような事実は日本語を母語として話す人にとって画一的に当てはまる文法性の判断ではないかと思います。この意味において今見た文法性の判断は実際に我々が日本語をどのように使うかを記述したものです。僕が研究する言語学ではこのような記述的事実がなぜあるのかを理解しようしています。規範に目を向けず実際どう使うかに焦点を当てた文法を記述文法と言います。そして記述文法は我々にとって知っているけれど(つまり文法的かどうか判断できるが)なぜそうなっているのか説明できないものです。このような知識を我々は言語獲得の際に親から学んだのでしょうか?ちょっと考えてみてください。


というわけで、また次回。


2018.07.19

今週で授業は終了です。


こんにちはshinoです。

先週からずっと暑い日が続いていますね。

テレビやネットのニュースで連日報道されていますが、
各地で多数の方が熱中症になっています。
内科救急担当の先生と話をしたところ、
最近の救急受診される患者さんは、ほとんどが熱中症にかかられている方だそうです。

皆さんも人事だと思わないで、水分補給など、しっかり予防に努めるようにして下さい。
体調が悪くなり、なかなか回復しない場合は、早めに病院を受診して下さい。
思っているよりも重症であることも多いです。
早く対処することが大事なんです。


今週で春セメスターの授業は終了です。
昨日の基礎演習のクラスでは、授業の振り返りと秋セメスターに向けての準備を行いました。
さらに、大学院生の研究構想が書かれたポスター発表の見学を行いました。




みんなポスターを熱心に見て、質問をしている学生もいました。

学部1回生では、スポ健とはどんな学部なのか、まだ理解できていなかったかもしれませんが、
このように院生の研究内容を見たり聞いたりすることで、少し実感できたと思います。
スポ健で何をすることができるのかを知り、理解することができた非常に良い機会でした。

学部生からでも学びたいことがあればできます。
少しでも興味がわいた分野の先生のところに行って、一度、話をしてみて下さい。
さらに興味がわいて、もっと勉強したくなると思います。
スポ健は、スポーツと健康に関する様々な分野の先生が居ます。
夏休みも良い機会だと思うので、是非ともいろいろな事にチャレンジして欲しいと思います。


最後に、
1回生のサポートしてくれていたオリター達は、春セメスターで一旦終了となります。

オリター、AAは、大学に早く馴染めるよう入学当初から、様々な面でサポートしてくれていました。
彼らのおかげで、1回生達は上手く大学生活をスタートできたと思います。



授業で毎週会うことはないので寂しくなりますが、
今後もHクラスのみんなを助けてあげて下さい。

ありがとうございました。お疲れ様でした。



2018.07.18

「サッカーでつながろう」プロジェクト始動!!

こんにちは。
暑い毎日が続いています。
みなさん、体調には十分にご留意ください。

さて、今、私の3回生ゼミのプロジェクトの一つとして、
いろいろな事情から親と離れて暮らしている子どもたちを
BKCに招待して、サッカー元日本代表の勝矢寿延さんと一緒に
サッカーを中心に楽しい一日を過ごそう、というイベントの
準備に取り組んでいます。

名付けて「サッカーでつながろう」プロジェクト。


今日は、プロジェクトメンバーを代表するゼミ生が大阪の
セレッソ大阪を訪ね、勝矢さんと企画についての打ち合わせを
行いました。

勝矢さんからさまざまなご意見やアドバイスもいただき、
素晴らしい内容が固まりつつあります。

本当に楽しみです。

勝矢さん、
お忙しい中、時間を取っていただきありがとうございました。




私たちにできるスポーツを通じた社会への貢献を!!
みんなで顔晴ります。

社会に責任を負うことに対する学生たちの挑戦です!!
イベントは9月に実施予定です。

みなさんのご期待に沿うことのできるよう、みんなで全力で
頑張ります!!

Apollo

2018.07.17

うれしいお便り

今朝、メールを確認してみると、卒業生からうれしいお便り。

今年3月に1年延長で卒業した彼は、新しい職場でがんばっています。
毎日、くたくたになりながら、時には職場の人・お客さんから
つらいことばを投げかけられることもあるそうです。

自分一人でできる仕事も増え、帰宅時間も遅くなり、すぐに寝てし
まうため、近況報告が遅くなりましたと書いていました。

また、大学時代の勉強不足から失敗も多く、でも少しの成功も
あり、がんばれますとも書いてありました。

どのことばも、とてもうれしく読んでいましたが、特に卒業論文に
ついて書かれたことば「がんばれ!」とつぶやいていました。

「つらく、しんどい時に、卒業論文を読み返し、本当に支えになって
います。卒業論文を書いてよかった」と書かれていました。

彼の卒業論文は、「重度の疾患をもったこどものいる家族の思い」という
テーマです。彼が小学生の頃に、お姉さんが非常に稀な癌にかかりました。
長い闘病生活を送り、亡くなられたのですが、闘病中もお姉さんの他界後も
彼も家族もお姉さんのことを語ることはなかったそうです。

発病から現在まで、様々な思いを秘めてきた彼は、重度の疾患のある子ども
をもった家族、特に、そのきょうだいへの告知や家族がどのようにして
向き合っていくのか、当事者である彼と彼の家族の思いを執筆しました。

卒業論文の執筆過程で、彼が想像もしなかったご両親やきょうだいの思い
に触れ、また、彼自身も幼少期のさびしさを伝えたそうです。
これまでしたことのなかった会話をたくさん、たくさんしたと教えてくれました。
卒業論文が、彼の家族の新しい形を作ってくれたとも言っていました。

障がいや疾患のある子どものいる家族。
当事者である障がいや疾患のある子ども自身がつらく、大変なのは
もちろんです。ご両親ももちろん必死です。そのきょうだいを気に
かけていないわけなどあるはずもないのですが、それでも多くの
きょうだいたちが、さみしさや、憤り、悲しさなどと自分の中で
葛藤を繰り返しています。

彼の論文は、そういう当事者にしかわからない心の内を冷静に
描き出した貴重なものになりました。

先週も書きましたが、たかが卒論・されど卒論。
彼も、それを実感したようです。

2018.07.16

8th World Congress of Biomechanics

アイルランドのダブリンにて、第8回 世界バイオメカニクス学会が開催され、参加してきました。

日本、あるいはスポーツ健康科学部では、「バイオメカニクス」といえば、スポーツバイオメカニクス、あるいは人間工学的なアプローチとして、ピンと来る人が多いと思います。実は、バイオメカニクスの世界は、非常に広い分野で、細胞レベルでの生体の動きを扱う研究者から、心臓、血管を対象する研究者、ヒトを対象にする研究者、ロボットならびにロボットとの協調関係を扱う研究者まで、本当に幅広く、バラエティに富んでいます。

2日目の招待講演の1つは、バクテリアの動きをバイオメカニクス(まさに生体力学)として解いた研究でした。単体での動きの解析から、2つのバクテリアでのさまざまな組み合わせの動きを解き、シミュレーションをかけて、最後には集団として、「赤潮」を起こすメカニズムにまでアプローチしていました。

いずれにしても、最新の研究知見をしり、大いに刺激をうけた学会でした。

立命館大学スポーツ健康科学部・同研究科からも多くの参加者がありました(写真はその一部)。

       

それぞれに、この間の成果を報告して、海外の研究者とやり取りしていました。

そんな中で、本研究室の上野くんと泉本さんが、アメリカ機械学会の若手研究者の賞にノミネートされました。審査委員が何名か、ポスター発表のところに直接質問をしにきて審査されたようです。

泉本さんが、見事、受賞することになりました!
おめでとうございました
(詳しくは学部・研究科のHPにて紹介されると思います)

            

この学会は、4年に1度の開催で、次回は、2022年7月 台北・台湾で開催となっています。
次回は、より近い場所での開催でもあり、スポ健から多くの成果を持ち込み発表したいと願っています。

<<今週のちょっと、もっと、ほっとな話>>
学会の隙間時間に、【aknr】先生と【MASA】先生と連れだって、ダブリン大学トリニティ・カレッジの図書館を訪問してきました。いうまでもなく「書籍」は知の蓄積であり、図書館はまさに知の宝庫です。この図書館の長い部屋の雰囲気と歴史、ぎっしり詰まったと年代物の書籍の配架は、まさに息をのむほどの荘厳さを感じさせてくれました。
       
       

【忠】

2018.07.15

研究から得られる力

連日の猛暑で、今日も地域によっては気温が40℃近くまで上昇する可能性があるということです。こまめな水分補給を忘れず、熱中症などに気をつけてお過ごし下さい。

さて、前期の授業も残り僅かです。今年度、3年生のゼミでは全員が協力をして一つの大きなテーマに関して実験を行っています。ゼミ生12名での共同作業となりますので、このチャレンジを開始した当初は、「中心となって活動するメンバー」と「一歩引いた形で十分に活躍ができないメンバー」に分かれてしまわないかと心配したのですが杞憂に過ぎませんでした。現時点では、12名が密に連携しながら自分の役割(仕事)を見つけ、効率よくかつ丁寧に実験を進めています。毎回、私や大学院生が立ち会っているのですが、サポートが必要となる場面が非常に少なく、自分達で考えながら課題を解決していこうとする姿に驚いています。前期の最終授業ではすべてのデータ収集が終了しますので、どのような結果が得られるか楽しみにしています。



学部生に負けず大学院生も研究を頑張っています。特に、博士課程前期課程の1年生は、7/26(木)の5時間目の授業(身体運動科学演習)時に研究計画の構想発表会を行います(そのためのポスターがインテグレーションコア1Fの廊下に掲示されています)。身体運動科学演習は「合同ゼミ」と呼ばれ、複数の研究室の教員や大学院生が合同で実施しています。毎回の授業において担当の大学院生は関連する先行研究を紹介したり、自身の研究計画を発表します。その都度、授業担当の専門の異なる複数の教員からの厳しい(?)質問に回答することが求められます。私も自分が大学院生だった頃に、バイオメカニクスを専門する研究室と合同での勉強会を行っていたですが、専門の異なる先生方や他研究室の先輩の前での発表は普段以上に緊張していたことを鮮明に覚えています。ただ、専門性の異なる方に対してプレゼンテーションを行うことで自らの研究に対する理解も深まり、確かな力をつけることが可能となります。

大学院はもちろんのこと、学部生においても研究に触れる機会の多い点がスポ健の特徴です。これらの取り組みを通して「研究を行う能力」が高められるだけでなく、「グループでプロジェクトを計画的に進行させる能力」「得られたデータを解析し、異なる専門性を有する他者に伝える能力」が自然と養われます。これらは教室で行う大人数の講義のみで高めることは難しく、まさに小集団の授業ならではの魅力です。数年後、社会に出た際に分野を問わずに活用できる「高度な社会人基礎力」を授業を通して身につけることができるように、教職員は様々な「仕掛け」を考えています。



GOTO




2018.07.14

ボルシア・ドルトムント & シグナル・イドルナ・パルク2

先週に引き続き、ブンデスリーガに所属する
ボルシア・ドルトムント(ドルトムント)の本拠地、
ジグナル・イドゥナ・パルクについて記します。
今週は特にスタジアムの内部にある施設についてです。


施設に関しては、スタンドを含め、
総じて、とても質素だったという印象を持っています。
ドルトムントを訪問する2年前、
スペインリーグのレアルマドリッドの本拠地、
サンティアゴベルナベウに訪問した際も同じく、
スタジアムのスタンドは、大変質素であり、
また老朽化しているような感想を持ちました。

ここ数年、日本のプロリーグをはじめとするトップスポーツチームでは、
スタジアムにおけるサービスクオリティ(サービスの質)の向上が
研究でも実践面でも指摘されています。
プロスポーツチームが消費者に提供する核となる商品は「試合」です。
しかしながら、「試合」の勝敗はコントロールができないため、
観戦者は勝てば「満足」、負ければ「
不満足」を得ることになります。
たとえ応援しているチームが勝ったとしても、「試合の内容が良くなかった」、
「好きな選手が出場しなかった」、
という場合には満足は低くなります。
スタジアムで得る満足度が高くなれば、
再観戦の意図が高まるため(Matsuoka et al.,2003)、
試合内容に左右されず、再観戦を促すよう、スポーツチームは、
スタジアムで得られる満足度を高めようとするのです。
ですので、スタジアム観戦におけるサービスクオリティの向上とは、
スタジアムに滞在する時間の中で、
座席、スタッフの態度、お手洗い、飲食などの
観戦者が経験しうるサービスの向上によって、
観戦者に満足を提供することにあります。

ヨーロッパのサッカークラブには、
スタジアムにおける「サービス」といった概念がないのか、
スタンドの美しさ、快適さ、清潔さは日本のスタジアムが格段に上です。
その必要がないのか、そのあたりはわからないのですが、
少なくとも勝っても負けても「試合」を提供することが
満員のスタジアムと強く結びついているように感じました。


一般の私たちが立ち入り可能なエリアは限られているのかもしれませんが、
選手たちが使う施設もまた質素でした。
国内のプロスポーツチームの施設と比較すると、
世界最高峰のクラブの施設は、
世界最高峰の仕様ではなかったという印象です。


下の写真は、ピッチに最も近いロッカールームです。
各選手の写真が貼ってありました。


日本のスタジアムでは考えられないユニークな設備が以下の写真です。
男女別に2つも用意されていました。
一試合にどれだけの人数が利用することを強いられるのでしょうか?
うなだれているのは、一緒にスタジアム見学に行った院生です。


スポーツマーケティング領域では、
「ファン」が様々なレベルに分類されています((Hunt et al.,1999).。
フーリガンと呼ばれるファンはヨーロッパ独特のものですが、
上記の写真のように牢屋が必要なぐらい感情的になったり、
暴れたりする人たちがいると思うと、
観戦するのが怖くなりますね。
実際、欧米の方で「スポーツが嫌い」とおっしゃる方には、
このようなファンたちに非常に否定的なイメージを持っているようです。

試合後に選手がインタビューを受けている場所もクラブカラーで統一されています。
写真の場所は香川選手がいつもインタビューを受けている場所らしいです。
NHKと貼ってあったので、納得ですね。
そして、ここの階段がピッチに続いています。
ここも決して新しい設備ではないですが、
試合への集中と士気が高まる仕掛けはされていました。


最後に、ドルトムントのスタジアム名、「シグナル・イドルナ・パルク」ですが、
「シグナル・イドルナ」はドイツの大手保険会社名です。
いわゆる施設命名権です。
スタジアムにはドルトムントのスポンサー企業のロゴが掲載されていました。
日本と異なり、通常チームそのものに企業の存在を感じないためか、
スポンサー企業のイメージは強く印象に残りました。

ドルトムント スタジアムツアー
https://event.bvb.de/Stadiontour/Alle-Touren/BVB-Tour-adrenalinverstaerkt

写真はシグナル・イドルナ・パルク
撮影:ゆ
写真の無断転載はご遠慮ください。

#スタジアムツアーは誰でも参加可能
#スポーツマネジメントを学んでいけば、楽しさは倍増
#芝は最高に美しかったです
#国内のスタジアムについてはまたいつか

2018.07.13

熱中症と鴨川の話

どうも、こんにちは、嶋村です。


突然ですが、熱中症になってしまいました。以前の投稿で毎月結構な距離を走っていると書いたと思います。今週の水曜も走りました。ハーフを走るつもりでスタートしたんですが、17 キロらへんで疲労感を異常に感じて、頭もフラフラしてきたので、途中で走るのをやめて歩いて家に帰りました。ところが家に帰って休んでも全然回復しないし頭も痛いし熱も高くなって、結局今日の朝まで寝込んでしまいました。。。まだちょっと微熱で頭がぼーっとしてますが、いつまでも寝ているわけにはいかないので大学に来ております。先週の雨とは打って変わって、今週は暑い日が続いてますが、みなさんも熱中症には気を付けてください。


ところで先週、連日の豪雨で鴨川が大変なことになっていると書きましたが、先日雨が上がってから三条大橋に行ってみるといつも僕が座っているところの岸が完全になくなっていました。。。




西日本のあちらこちらで甚大な被害が出ていて、亡くなられた方も多いようです。ご冥福をお祈りするとともに、被災地の早い復興を願っています。


では大学も夏休みまであと少しですが頑張りたいと思います。

2018.07.12

ディベート大会


こんにちはshinoです。

先週の大雨はすごかったですね。
このブログで他の先生も書いていましたが、
大学も先週後半は全学休講になりました。

今週は先週の雨が嘘かのように、
暑い日が続いています。
なかなか体調を整えるのが大変です。皆さん気をつけて下さい。


今週の学部1回生の基礎演習のクラスでは、
ディベート大会が行われました。
3~4人のグループで、1つのお題に対して賛成と反対に分かれ、討論を行います。

大学生になると、授業やいろいろな場面で自分の意見を述べる機会がありますが、
このディベート大会が人前で意見を述べる初めての機会であった学生が多かったと思います。


ちゃんと発表できるか少し心配していましたが・・・・・
みんな、少し緊張しながらも、しっかりプレゼンテーションを行い、意見を述べていました。
教室ですし、少人数でほとんど同級生しかいないのですが、
物怖じすることなく、立派なものです。



学生の頃、私は人前で初めてプレゼンテーションする時は非常に緊張したものですが、
それに比べると、
皆さんは人前で話をすることも全く問題ないようです。




短時間でしたが、自分の意見を言い、相手の意見を聞き、それに対する返答を述べ、
いい経験になりました。



良かったところ、もう少し頑張れたところが、それぞれあったと思います。
それを忘れないようにして下さい。
そうすれば、次はもっと素晴らしいプレゼンテーションができると思います。

これからたくさん人前でプレゼンテーションする機会が多くあります。
いろいろな経験をたくさんして、どんどん成長していって欲しいと思います。