[ 2010年09月 ] の記事一覧

2010.09.20

秋の学会シーズン

ようやく秋めいて参りました。滋賀ではお米の収穫真っ盛りとなっています。

秋は、「読書の秋」、「食欲の秋」、「スポーツの秋」といわれますが、「学会の秋」でもあります。【Moto】先生のブログにありますように、日本体育学会、日本体力医学会と立て続けに大きな学会がありました。

中京大学で開催された日本体育学会では、従来にない趣向が凝らされ、かつ中京大学のスポーツ資源を活用したイベントもありました。

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中京大学のスポーツ施設は、日本の大学のトップクラスといえます。50mプール、公認の400m陸上トラック、複数の体育館、そして何とアイススケートリンクが2つもあります!

もちろん、アイススケートリンクでは、浅田真央選手をはじめ、国内、国外のトップレベルの選手がこのリンクで練習しています。

今回の日本体育学会では、「公開練習」が披露されました。約300席のスタンドは超満員で、スケート部の皆さんのパフォーマンスに魅了されていました。

また、体育学会では、情報交換会が催され、アジアの武道、舞踊の紹介と学会参加者同士が分野を超えた交流ができる企画がありました。体育学会も10を越える分科会があり、分野を横断する催しとして企画されていました。

千葉で行われた日本体力医学会では、ランチョンセミナーという企画があります。初日のランチョンセミナーのときに、【Moto】先生のブログにあるように、後藤一成先生の大塚スポーツ医・科学賞 奨励賞の受賞講演がありました。2日目には、「京滋からの新しい風 -新研究科の紹介-」と銘打ったランチョンセミナーがありました。このセミナーは、今年の4月に、同時にスポーツ健康科学研究科を設置した本学と同志社大学の共同企画でした。普段はライバル大学ですが、この分野をともに切り開いていこう、と両研究科長の相談のもと開催致しました。会場には弁当の数よりも多い200名を越える熱心な聴衆が集まりました。本研究科の院生さんも若い先生方にも協力頂き、スムーズな運営で素敵なセミナーをすることができました。 【忠】

 

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写真左:ランチョンセミナーのお弁当

写真右上:弁当配布前

写真右下:関係者全員の集合写真

 

 

 

2010.09.19

明日は敬老の日ですね

残暑もどこへやらで、すっかり秋めいてきましたが、
みなさん、いかがお過ごしですか。

明日の20日は、敬老の日ですね。
日本は、長寿大国として知られており、
みなさんの周りにも、心身ともに健康的な生活を送れるよう
努力しておられる方も多いと思います。

一般的に、高齢化に伴って、脳細胞の数が減少していくと言われています。
以下の図は、Hedden and Gabrieli (2004) NATURE REVIEWS NEUROSCIENCE pp.87-96
から引用したものです。

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ここで注意したいのは、脳細胞の減少のペースには、
個々人の差があるという事です。

現在、様々な運動により認知機能の衰えを
軽減できるという報告がなされており、
我々のスポーツ健康科学部でも、
研究が進められています。
我々の研究が、社会に貢献できるよう、
頑張っていきたいと考えています。

それでは、また。失礼致します。
良い休日を。
             敦

 

 

 

2010.09.18

知的好奇心をくすぐる...2つの学び

一生感動、一生勉強...

(どこかでよく似たフレーズを耳にされた方もいらっしゃると思いますが...)

 

いくつになっても感動するということは、大切です。それと同様に、"知る"または"知的好奇心"をくすぐるような機会を持つことは、天命を終えるときまで成長し続ける我々人間にとって、本当に大切なことです。

 

今週、2つの学びの機会を得ました。

 

1つは、「立命館大学スポーツマネジメントスクール」が今週から開催され、プロスポーツチームのGMや民間企業のマーケター、また財団法人のマネジメントを統括するリーダーや弁護士などといった方々が参加する3ヶ月間のセミナーに、立命館大学の大学院生とともに、私も聴講させていただき、学びの機会を得ることができました。

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このセミナーを主宰されているのは、本学の客員教授で、スポーツメディア論などの授業も担当していただいている多摩大学の広瀬一郎先生です。広瀬先生は、電通で長くスポーツマーケティングに携わっておられ、特に2002年のサッカーW杯の招致には多大な尽力をされた方です。

 

私が大阪体育大学で研究員をしているときに、恩師の原田宗彦先生の代理で経済産業省関係の会議に出席したときに初めてお会いし、それ以後、アドバイスをいただいている先生です。

 

広瀬先生は、スポーツビジネスに精通するだけでなく、スポーツをすることによって育むことができ、かつそれが社会人にとって、欠くことのできない素養や資質につながる「スポーツマンシップ」の重要性を主張されており、この数年間は、特にスポーツ界から発信できる社会人教育や人材育成に力を注いでいらっしゃいます。

 

今週の講義で広瀬先生から学んだ中でも、特に印象に残った3つのことは...

1.言葉の大切さ

広瀬先生が学生時代に、先輩から「ボキャブラリーは思想だ!」ということを教わったらしいのですが、確かに言葉は大切であり、言葉に対する共通理解が人々の間に進めば、コミュニケーションはスムーズになり、また意思決定も速くなります。そのためには、言葉は大切に使わなければなりませんし、共通理解を図るためには、その言葉の定義も厳密にならなければなりません。全ての人たちにとって、言葉は当然大切ですが、研究や科学、また教育に携わる我々は特に、このことを肝に銘じなくてはと痛感しました。

 

2.Howではなく、Whyからスタートする

我々は、ついつい、物事を考える際に、その方法論ややり方のことを気にしがちですが、大切なのは、"なぜ、それをするのか"または"それをすることにどの様な意味があるのか"ということです。つまり、"どのように?"ということを考える前に、"なぜ?"ということを考えなければなりません。身近な事例で考えれば、「5分前集合」や「5分前行動」ということを、我々は学校や部活動などで、経験していることと思いますが、これにはどの様な意味があり、なぜそれをしようとするのでしょうか?私も含めて、多くの方々は、5分前集合に遅れてはいけないということが先に立ち、遅れないようにすることが行動の目的となっていたという経験がないですか?「5分前集合」をすることには、当然、意味があるように、我々人間の行為には、全て意味があり、その意味や目的にしたがって、行動が生起するはずです。目的のための手段そのものを、目的化させない...。改めて大切なことに気づきました。

 

3.行為は、"成果"によって定義される

"手段を目的化させない"ということと、よく似たことなのですが、人間の行為や組織の行動は、成果によって定義づけられるということです。これは、"経営学の父"と呼ばれるピーター・ドラッカー(彼の専門は、本来、社会動態学ですが...)が述べた言葉です。全ての出発は、成果にあり、その成果を何に求めるか、また何に求めるべきかによって、我々の行動は規定されます。そして成果を上げるために我々は、直面する課題を解決する必要がありますが、その課題や内在する問題の原因とその解決策を考える際に我々は、問題や解決策を構造的かつ体系的に捉えなければなりません。成果を定義づけること、またその成果を導くための方法論を構造的かつ体系的に考えること、まさにこれは、いまの私の仕事にとって、欠くことができません。もちろん、これは私だけにあてはまることではなく、全ての人にあてはまることだと思いますが...。

 

2つめの学びの機会は、大学院生を対象に私自身が企画した特別講義です。

びわこ成蹊スポーツ大学で教鞭を執られている吉田政幸先生をお招きし、「スポーツマネジメント研究の動向」というお話をしていただきました。吉田先生は、筑波大学で学ばれた後、アメリカに渡り、フロリダ州立大学でスポーツマネジメントの博士号を取得され、我々の分野では、権威のある学会の1つであるNSSAM(北米スポーツマネジメント学会)で学生部門の研究コンペティションで最優秀賞を、日本人で始めて受賞された大変優秀な方です。

 

講義は、"Research"という言葉が、"re:再び"と"search:探求する"という2つの言葉から成り立ち、研究とは、繰り返し繰り返し、探求し続けることだというお話に始まり、現在、修士論文のリサーチプロポーザルを作成している大学院生にとっては、勉強になる話ばかりでした。

当日は、"志ある"スポーツ健康科学部の1回生6名と、来年の4月から我々の大学院に進学をする経済学部の4年生も加わり、大変有意義な時間を過ごすことができました。

吉田先生の特別講義の内容は、通称"ブログオヤジ"の【智】先生が来週のブログで、画像を交え、詳細について紹介してくださると思います(笑)。

 

 

今日は、スポーツ健康科学研究科、大学院入試の日です。我々とともに、研究したいという志のある方々が現在、受験をされています。

落ち着いて、この日のために積み重ねてきたことを存分に発揮し、来年の4月に元気に会えることを楽しみにしています。そして入学すれば、今日、ご紹介したような様々な学びの機会、そして皆さんの知的好奇心をくすぐるような機会を提供したいと思います。

 

受験生の方々、がんばってください!

 

 

 

2010.09.17

日本体力医学会

 今週16日から18日まで千葉商科大学・和洋女子大学にて第65回日本体力医学会大会が千葉県市川で開催されました。その学会で我々、スポ健の教員、【聡】先生、【GH】先生、【キム哲】先生、、【Hassy】先生、【M生】先生、【Koji】先生、【Moto】が日頃の研究成果を発表しました。

 

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HPにもUPされていましたが、【GH】先生が何と大塚スポーツ医科学奨励賞に受賞され(写真)、表彰されました!!。707の研究報告の中からの見事な受賞です!!【GH】先生は運動効果は1回に長時間の運動よりも短時間(10分間)の運動を3分割して実施しても十分に運動の効果が得られるという健康維持・増進に役立つ研究を報告しています。

また、【聡】先生は、日本運動生理学会、日本体育学会に続いて、この学会でもシンポジストとして、講演しました。運動やサプリメント摂取による骨格筋のアミノ酸合成に関する研究に関する最新のデータを発表し、立ち見がでるほどの【聡】先生の発表にくぎ付けでした!(写真)

さらに、【キム哲】先生や【M生】先生、【Hassy】先生も発表しています。

【キム哲】先生は立位姿勢において下肢の特異的な骨格筋活動のコントロールが重要である、という報告をしています。【M生】先生は、骨格筋の損傷からの回復過程に腸管機能が影響し、特に高齢者において影響するという報告をしています。【Hassy】先生は脂肪細胞における新規の脂肪分解制御機構の解明とその機構を介した運動効果のメカニズムを報告しました(写真)。

この学会には大学院生の街くん、劉さん、松谷くん、大石くん、森嶋くんが参加し、学会発表を熱心に聞いていました(写真)。来年の発表に向けて頑張ってもらいたいです!!

 

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by Moto

 

 

 

2010.09.16

主役の力を・・・(その2)

 9月に入ってすぐ、日本学生支援機構主催の「就職・キャリア支援教職員研修会」がありました。

 今年で5回目です。北海道から沖縄まで、キャリア支援に関わる教職員120名が、3日間みっちりと缶詰研修を受けるプログラムです。立命館大学からの参加もありました(お話ししたくてチャンスをうかがっていたのですが、私の片想いに終わりました・・・残念)。私は立場を変えて、今回、参加4回目を数えます。が、毎回得るものがある不思議な研修会です。

 

 今回、しっかり認識しなおしたことは、大学の主役は学生だということです(深津絵里さん、モントリオール世界映画祭最優秀女優賞おめでとうございます!)。

 主役のことを思って、どうにかしてやりたい一心で「アドバイス」をするのは、本当にその学生の力を引き出したことになるのか?ということです。映画やドラマでは、主役が一番登場しますし、セリフも多い(ことが多い)はずです。でも、教育の現場になると、いつの間にか、相談をしに来た学生よりも教職員の方が口数多くしゃべっている、それに私たちが無自覚であることが多くあります。

 

20100908b.jpg 限られた時間の中でのことですし、教職員も一生懸命ゆえのことなのですが、大学生を主役にはしきれていないことかもしれないと感じて、今回の研修を経験して戻ってきました。

 選手や学生の力を引き出すのは、意外にむずかしい課題です・・・。まぁ、楽しんでやりまっしょい!

【ippo】

写真:研修場所はゆりかもめに揺られて行くところで。最終日、最寄駅から富士山が・・・見えますか? 

 

 

 

 

2010.09.15

日本体育大学大学院夏期合宿に参加 その2

さて、先週からの続きです。

30日には、ベースボール型の教材開発を行いました。

 

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ベースボール型のスポーツは、理解することが、とても難しいんです。

バットでボールを打ったり、そのボールを取ったり、どこかへ投げたりする、というのは、なんだか分かるんですが、取った後、どこに投げるのか、ランナーだったら、走っていいのか、ベースに留まるのか。

子どもにとっても、大人にとっても、何がなんだか、よく分からないんです。

TVで野球を見ているとき、あるいは、野球場での会話をよく聞いてみてください。

例えば、

「あの人、なんで走ったの?」、「あの人、なんでアウトになったの?」、とか、「タッチアップってなに?」、「ボークってなに?」、等、疑問点がとても多い、謎のスポーツです。

「何でも聞いていいよ」と言ってしまうと、質問攻めにあいます。

「イチローをメジャーで見たい」と言う子ども、大人は多いと思います。ルールを知らなくても、興味はあるんですよね。でも、もし、プレーやルールを理解できれば、もっと面白くなります。

そのためには、どのようにして、学習を進めればいいのか、ということについて、参加者の皆で考えました。おおよそこれが30日の内容でした。

 

 31日には、ゴール型教材の作戦を検討しました。

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一つのグループは、フラッグフットボール、もう一つのグループは、3サークルボール、を対象としました。

 

フラッグフットボールは、アメフトの簡易版です。

3サークルボールは、近年考案されたゲームです。

バスケットボールやサッカー等のゴール型のスポーツを理解するために、大変優れた教材になると思います。

写真下は、その様子です。

ベースボール型のスポーツもゴール型のスポーツも、近年、教材開発が精力的に行われています。

どちらも、スポーツを理解するということを、主題の一つとして展開されています。

今回は、スポーツ健康科学研究科の橋本君と山本君が参加しました。スポーツ健康科学研究科のカリキュラムにおいて、このような合宿研修への参加等を何らかの形で位置づけることができれば、院生さん達のスポーツ指導の力量が高まるなあ、と強く思いました。

 

【 智 】

20100830 写真上 スポーツポート寿 野球場にて

20100831 写真下 スポーツポート寿 体育館にて

 

  

 

2010.09.14

「Rの朝ごはん」学会発表。

<RecO便り22>
 以前も紹介したとおり、立命館大学では衣笠キャンパスで2007年から、びわこ草津キャンパス(BKC)では2009年から、立命館生協が学生の朝食喫食率向上を目的として、朝食を提供しています。
 スポーツ健康科学部の「RecOで学部長と朝ごはん」の実習でも、生協さんにご協力いただきました。

 9月10〜12日、女子栄養大学(埼玉県)で行われた、第57回日本栄養改善学会で「大学における朝食喫食率向上への取り組み〜朝食提供を中心とした介入指導の検討」と題し、これまでの朝食提供とそれに伴う啓蒙活動の取り組みについて、衣笠、BKCそれぞれ一題ずつ発表を行いました。
 発表者は立命館生協で栄養管理を担当している、武部礼子さん(衣笠・写真左)と奥井智美さん(BKC・写真右)です。

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 2人とも今回が、学会発表デビューとなりました。
 それぞれ、各キャンパスにおいて、アスリート食の対応を含め、1人で栄養管理を行っており、毎日の業務で多忙を極める中、丁寧に今までのデータを分析、考察し、まとめることができました。

 世の中にはたくさんの食堂があり、色々な食事を提供しています。
それぞれがその目的を明確にし、提供した食事について分析、評価を行うことは、その食事に責任を持つ、ということで、とても大切なことなのですが、実際、食の現場で仕事をこなしながら、となると、なかなか難しく、ましてやそれを学会に発表するまでにまとめるのは相当大変なことです。
 ですから、今回の学会でも、このような発表はとても少ないのが現状です。

 これを成し遂げた、奥井さん、武部さん、そして、彼女達の発表の意義を認め、応援して下さった、立命館生協の皆さんに心から敬意を表します。

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 会場は参加者でごった返し、私たちのポスターの前にも沢山の方々にお越し頂きました。
2人は一つ一つの質問に丁寧に対応していました。
(写真上・奥井さん、写真下・武部さん)


 この経験を「Rの朝ごはん」の改善につなげ、またその結果を分析して、大学と生協の作る「Rの食事」を発信しましょう。


 
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 食事は、例えば映画の撮影では「消え物」と呼ぶように、食べたらなくなるものです。おいしいものほど、あっという間になくなってしまいますよね。

 だからこそ、どんな物を作って、どんな風に食べられたのか、現場が地道に記録し、まとめ、分析、評価し、形にして残すことは、現場の改善に直接つながる、とても価値あるデータになります。


 発表終了後、今回の発表をとても喜んで下さった学部長【Izumi】先生と合流し、報告会をしました。 
 奥井さん、武部さんお疲れ様でした!
【Izumi】先生、応援ありがとうございました。


 今回発表のポスターを、RecO 周辺に掲示する予定です。
 是非彼女たちの成果を味わいに来て下さい。

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また、 今回の学会では、経営学研究科の院生、田中浩子さんの発表(「事業所給食における品揃え理論とFreeの応用」)もあり、会場でお会いしました。

 とても興味深い発表で、今後ぜひ「Rの食事」作りにも活かしていただければ、と思いました。

 田中さん、今度ぜひゆっくりお話し聞かせてくださいね。

【abc.】




 

2010.09.13

機中で知り合った方

先週、「弾丸出張」の様子をお知らせしました。その帰路の飛行機で隣に座っていた日系3世のマイケル Fさんと知り合いになりました。マイケルさんのおじいさんは沖縄県出身の方で、マイケルさんは現在、カリフォルニア州サンノゼ市に在住です。機内で、日本入国の書類について記入方法について質問を受けたのをきっかけに、色んなお話しをさせて頂きました。年齢は私よりも3つほど年上の50歳前後で、良く日焼けした柔和な顔に、くりくりっとした少年のように澄んだ眼をお持ちでした。

 

お話しを聞くと、多芸多才の方で、ドラムを始めいくつかの楽器に通じ、武道は空手の黒帯、スポーツもなんでもこなすとのこと。お仕事は?と伺うと、20年間日本の大手通信機器メーカーに勤めていたようですが、10年ほど前にリストラされたとのこと。その当時は、絶望にくれ、どう過ごして良いかが分からなかったそうです。そのときに、転記となったのは「ドラム(太鼓)」だそうです。太鼓は手作りしているようで、これまでに2000個ほど、カリフォルニア州の家のガレージで自作して、欲しい方にあげているとこのこと。リストラにあって、趣味の太鼓の練習に打ち込みはじめて3ヶ月目のところで、グループでコンサートの機会が得られ、静岡県のつま恋で、20000人の観客の前で演奏を披露しました。そのコンサートの時に、独特な太鼓の叩き方(バチではなく、自分の指を使って叩く)が特徴的かつ印象的であったため、ディレクターから舞台のセンターで演奏するように指示されたようです。

 

太鼓の演奏は、世界各地を回っていまも継続中のようです。ただ、生活の糧は、兵庫県での英会話スクール(生徒500名)で得ているとのことでした。評判も良く、HP、チラシなどの宣伝なしで、口コミだけで生徒さんが集まっているようです。『日本人は、もっとグローバル化できるし、グローバルに活躍できる』とマイケルさんから激励も頂きました。「英語も、日本語も、スペイン語も、語る内容が同じ文章であれば、同じリズムで話せば良いです!」と太鼓奏者らしいリズムを大事にした解説をいただきました。このあたりは【敦】先生と一度議論してみたいところです。いずれにしても、『グローバルな視野を持った人材育成』が我々の人材育成の目標です。外国語が話せるだけでなく、グローバルマインドをどのように育成するかが大事だと考えています。このあたりについては、カリキュラムの中で、あるいは課外の中で、日常の生活の中で、どのように培っていくのかを教員同士で議論していく必要があります。

 

国際的に活躍し、国際社会に貢献するためには、知識・知恵の国際化だけでなく、グローバルマインドがなければ実が大きくならないように、マイケルさんとの語らいで感じました。国際化、グローバルな視野、グローバルマインドの養成に必要なものは何か。しっかり見据えなければ実効につながらない大きな課題です。

 

 

【忠】

 

 

 

2010.09.12

Future Campus が、リニューアルされました!

九月も半ばというのに、まだまだ暑さが続きますが、
みなさん、いかがお過ごしですか。

スポーツ健康科学部イメージサイトの Future Campus が、
リニューアルされましたが、ご覧になって頂けたでしょうか?

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今回のリニューアルのポイントは、

「新プロモーションビデオ公開」
「どうなの??スポ健一期生」
「壁紙ダウンロード」


と、盛りだくさんの更新内容となっています。

「新プロモーションビデオ公開では」、
田畑 学部長 ならびに一期生のインタビューを始め、
スポーツ健康科学部の 施設カリキュラムについても
説明してありますので、必見です!
世界最先端の充実した教育・研究環境をぜひご覧下さい!

それでは、また。失礼致します。
良い休日を。
                     敦

 

 

 

2010.09.11

市民の声を集める...:草津市民アンケート調査

草津市では、現在、スポーツ振興計画の策定に向けて様々な準備や取り組みが行われています。


国や地方自治体が様々な事業を執り行う上で、政策がスポーツ振興にとって心臓部に当たるということは、「スポーツ立国戦略」が策定されたときに、すでにブログでお伝えしたとおりです。つまり、1961年に公布されたスポーツ振興法に準じれば、国のスポーツ振興に対する方向性を示したものが「スポーツ立国戦略」であり、都道府県や市区町村といった各地方自治体は、この国の方針を参酌しながら、地域性を加味し、スポーツ振興の方向性を定めるためにスポーツ振興計画を策定しなければなりません。

 

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草津市教育委員会では、まさに草津市のスポーツ振興の顔となる計画の策定に乗り出しています。この政策の策定に際して鍵を握るのが「スポーツ振興審議会」という組織ですが、審議会は、草津市教育委員会から委嘱されたスポーツ関係団体、学識経験者、市民からの一般公募といった方々から構成されており、振興計画の策定に向けて様々な角度から意見を述べます。我が立命館大学からは、佐藤副学部長が委員長として振興審議会をとりまとめていらっしゃいます。

 

草津市と立命館大学は、官学の包括協定を結んでおり、スポーツ健康科学部の数名の教員が、スポーツ振興審議会の運営やスポーツ振興計画の策定にかかわるサポートをしています。そのサポートの1つとして、現在、草津市内で進めているのが、「草津市民の運動・スポーツ活動と地域生活に関する実態調査」です。スポーツマネジメント論の授業で、「マーケティングのはじめの一歩は、"顧客"の声をキャッチすること」とメッセージしましたが、まさにその作業を現在行っています。

 

この調査は、草津市民の20歳以上の男女を対象に、層化多段階無作為抽出法(年齢や性別、また居住地域といった草津市民の地域特性や比率に応じて、調査対象者を無作為に抽出する方法)によって、2,992名をサンプリングし、アンケートを実施しています。調査は、草津市民の日頃の運動・スポーツ活動の様子やスポーツ振興に対する意見を伺い、その調査から拾い集めた声を草津市の政策に活かそうというものです。ただ調査は、草津市民を代表する2,992名の方々から一人でも多くの声を集めることが重要となります。つまり、調査の回収率が10%では、草津市民の1割の意見しか反映されないことになってしまいます。市民の方々にも、様々な事情があることなので、100%の回収というのは、無理としても、一人でも多くの市民の方々の声を拾い集めたいので、このブログをご覧になった草津市民の方々で、お手元に調査票が届いた方は、ぜひ調査にご協力いただければと思います。

 

以前、国のスポーツ振興の柱となる存在が「総合型地域スポーツクラブ」であるということをブログで書きましたが、全国各地では、このクラブを育成するために様々な取り組みが行われています。その1つとして、クラブをマネジメントするための専門的知識とスキルを要した「クラブマネジャーの養成」があげられますが、いま富山県の養成講習会の講師として招かれ、サンダーバードに乗車しています...。テーマは、「総合型クラブのマーケティング:魅力あるプログラムづくりと住民の啓発」...。一人でも多くの方々にクラブマネジメントを進める上でのきっかけづくりができればと思っています。

 

明日は、鳥取県、来週は京都府で同様の講習会が開催され、講師として招かれます...。地域の方々とふれあうことができるだけでなく、立命館大学でスポーツマネジメントについて学ぶことができるということも知ってもらうチャンスとなり、本当にありがたい限りです。