2014.11.20
[ 2014年11月 ] の記事一覧
2014.11.19
夜間中学の見学へ
以前にすこし紹介いたしましたが、先週の金曜日に、
京都市立洛友中学校の第二部学級(夜間中学校)の参観にゼミ生有志とともに行ってきました。
校長先生からのご講義があり、その後の授業参観となりました。
洛友中学校は、昼間部と夜間部の二つがあり、
昼間部の生徒さん(不登校を経験した生徒が多い)が夜間部の生徒さん(在日や新渡日の方々が多い)との交流のなかで、自分として認めてもらうこと、自分も人の役にたつという自己有用感を高めていくお話がわたしのとくに印象に残ったお話でした。
今回の訪問・見学は、グループに分かれて学習を進めている3回生が
アポ取り、見学希望書の作成、お礼状の作成にわたって、自分たちでやってくれました。
わたしの「ぜひ知ってほしい」という思いも汲み取ってくれて、とても有意義な時間となったと思います。
以下は、学生の感想のまとめです。(3回生作成お礼状から抜粋)
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少しでも、自分の受けてきた教育という世界から一歩外に出て、ひろい見地からものを見て欲しい、
そう願っています。
その一つのきっかけにしてくれたのではないか、と思っています。
なお、見学の様子や当日お返しした感想は、洛友中学校のHPでも紹介していただきました。
こちらもよろしかったらご覧ください。
http://cms.edu.city.kyoto.jp/weblog/index.php?id=202008
2014.11.18
筋だけではなく腱も
先週、私が担当している学部3回生対象の「運動生理学」の授業で、ゲストスピーカーとして、兵庫教育大学准教授の小田俊明先生をお招きして講演して頂きました。
身体運動は、生体組織における唯一の力発生源である筋肉によって引き起こされますので、スポーツ健康科学分野では、これまで筋を対象とした多くの研究がなされてきました。しかし、小田氏は、「身体運動における研究対象は筋だけでいいのか?」と疑問を投げかけ、巨大なアキレス腱をもつカンガルーが、速く走るほどエネルギー変換効率がよいことを事例に挙げ、身体運動における筋腱相互作用の重要性についてわかりやすく解説して頂きました。また、講義の後半では、ご自身が研究で携わっておられる、ケニア中長距離選手の着地動作と筋腱の特徴についてお話頂きました。
近年、マラソンなどの長距離種目において、ケニアなどのアフリカ勢は目を見張る活躍ぶりを示しています。そうした競技力に、着地動作と筋腱の相互作用が関与しているのではないかとの作業仮説に基づいて、実際にケニアに赴き、生理的・機能解剖的解析をしておられ、その様子や、実際のデータを示しながら解説して頂きました。
運動時の筋腱動態を詳細に解析していくことは、今後のスポーツ科学の発展に大きく繋がると感じました。2014.11.17
若狭町へ行ってきました
先週の月曜日に、福井県の若狭町へ行ってきました。
この若狭町と立命館大学は十数年前から、様々な交流協定を結んでいます。長期のインターシッププログラムを受け入れてもらったり、まちの活性化に関する提案をしたりしています。
今回は、立命館大学が採択されている文科省のCOI(センター・オブ・イノベーション)プログラム研究拠点(運動を生活カルチャー化する健康イノベーション拠点)として、若狭町と「研究協力に関する協定書」を締結いたしました。
https://www.ritsumei.ac.jp/shs/news/article.html/?id=98
この事業に関係していることもあり、この研究についての説明を行ってきました。
若狭町も他の自治体と同様に少子高齢化や人口減少の課題を抱えています。当方の「運動を生活カルチャー化する健康イノベーション拠点」では、スマートウエア、空間シェアリングの技術開発を行い、『知らず知らずに運動が実践できること』、さらには『多世代が交流してコミュニティ形成』が促進されることをねらいとしています。これからの少子高齢化の課題を克服するための実践的研究です。そのため、研究成果をだすだけではなく、社会に実装して、世の中に貢献することが求められています。
若狭町をひとつの実証実験の場所として位置づけ、そこでの成果を日本全国へ展開することを考えています。若狭の豊かな海の幸、山の幸、そしてモデルケースの成果が日本をより豊かにすることを願っています。
<<今週のちょっと、もっと、ほっとな話>>
首都大学東京の樋口先生のセミナーがありました。ある学会のシンポジウムを聴いて、「凄い研究者」と感じ、懇親会の折に来校をお願いしました。やはり素晴らしいセミナーでした。聴き逃した方は、先生の論文、著書を是非お読みください。
https://www.ritsumei.ac.jp/shs/news/article.html/?id=100
【忠】
2014.11.16
アメリカ便り (6): Reading Books
皆様、いかがお過ごしですか。
先週、食欲の秋で、「食」に関するテーマを取り上げました。
今週は、「読書の秋」ということで、
「書」に関するテーマについて書きたいと思います。
こちらの大学でも書籍部があり、様々な本が販売されています。
今回、皆様に紹介するのは、そこで手に取った一冊です。
この "The Best American Sports Writing 2014" という書籍は、
2013年度にスポーツについて書かれた優れた作品を集めて、
一冊の本にしたものです。
この本の中、"When 772 pitches isn't enough" という作品で、
今秋のプロ野球ドラフトで1位指名された安楽投手を軸に、
さまざまな日本人投手についても触れながら、
日本の高校野球が描かれています。
実際、アメリカの立場から、高校野球での連投が
どう捉えられているかは、以下のリンクから
動画や原文も読めますので、チェックしてみてください。
(英語の勉強も出来ます!)
http://espn.go.com/mlb/story/_/id/9452014/pitcher-tomohiro-anraku-future-japanese-baseball-espn-magazine
それでは、また。失礼いたします。
良い休日を
敦
<<街でよく見かける英語表現#6>>
日本でも、エボラ出血熱が話題になっていますが、
アメリカは、アフリカとのつながりが日本以上に強くあり、
けっこうな頻度で、エボラ出血熱の事がニュースになります。
そこで出てくるのが、"quarantine" という単語です。
これは、「検疫」とか「隔離」を意味し、新聞やニュースでは
"21 day quarantine" 「21日間の隔離」などと使われます。
2014.11.15
引退のない社会…
2014.11.14
医療費の不思議
2014.11.13
学生アスリートにおける体調管理
2014.11.12
学校現場における授業改革を肌で感じてきました
こんにちは。Ma34です。
11月は研究という領域でも学会シーズンの一つで、わたしも11月中に二つの学会発表を控えておりますが、学校現場でも研究発表会・協議会が目白押しです。先週の金曜日から、今週の月、火と、大学の授業が終わったらすぐに出張で、小学校外国語活動・中学校英語の小中連携(岐阜県)の研究発表会への参加、京都府の高等学校英語科の授業の指導助言へと行っておりました。
今回の参観のなかで、どの授業にも共通していたのが、ipadの活用と、プレゼンテーション。スポ健の1回生もPPTを活用した英語でのプレゼンテーションをしっかりと学びますが、小学6年生からすでに同じような活動が展開されていました。ペアとペアがそれぞれツーリストとツアーコンダクターになって、行きたい国をプレゼンするという課題では、クイズやジェスチャーを混ぜながら、お互いの理解を確認しながら進められていました。その堂々と英語を話す姿に驚きました。また、中学生になると、小学生のわかりやすい単語に言い換えたり、説明を変えたりと、臨機応変に英語を用いている姿も見られました。
高校の英語科もどんどんと先進的な取り組みが始められています。昨日見た授業では、教科書の内容理解に「先んじて」、内容の骨子にあたる「問い」を教員が提示し、ipadをグループで活用しながらresearchし、presentationにまとめています。すべてのグループが同じ問いを深めるのではなく、自分たちの知らない「問い」に答えるプレゼンを見ることも要求されます。その上で初めて、教科書本文を読んで詳細を理解するという授業でした。
これまでのオーソドックスな授業を転換するような授業です。参観していたわたしもドキドキ・ワクワクの授業でした。また、「よいつまずき」を見せながらも高度なパフォーマンスを見せてくれた子どもの姿にゾクゾクしました。
Ipadの活用においても、授業の組み方についても、子どもたちの姿がいろいろと教えてくれます。Ipadの効果的な使い方も、子どもたちの方がいろいろと創造的に開発してくれるようです。道具を使いこなす力、そして学びを自分で広げる力、それを活性化させるための授業とは??…と色々な可能性を感じた一週間となりました。まだ咀嚼しきれていないほどです。
いつも教職や担当の授業で学生に伝えることですが、教職をめざす学生さんには、自分が受けてきた授業だけを軸とするのではなく、色々な面白い・工夫された授業を多く見る機会を持って欲しいと思います。どうしても、自分の受けてきた授業がスタンダードになりがちですが、それでは過去の授業方法の「再生産」にとどまってしまいます。
また、今、教育現場も目まぐるしく変わっていくなか、上記のように、スポ健での学びは先進的な学校現場の学びと軌を一にしています。つまり、社会に出て求められる力そのものにつながります。ぜひ、そんな視点で、十分に学び取ってほしいと思います。
Ma34.
2014.11.11