総合型地域スポーツクラブの研修会に招かれて、鳥取県鹿野町に行きました!
年末年始にかけて、米子では、電車が2日以上もストップするほどの大雪に見舞われた鳥取県...。
承知の通り、昨日から全国的に寒波に被われ、都市部でも雪が積もるような天候...。
鳥取にたどり着けるのかなぁという一抹の不安を抱きながら、朝7時6分の特急スーパーはくとで鳥取に向かいました。
鳥取市内中心部から約20kmほどに位置づく鹿野町は、因幡の国の旧城下町で、司馬遼太郎さんが「水の底のように静かで、えもいえぬ気品をもった集落である」と称えたぐらい、情緒漂うまちでした。
400年の時を超えた小さな城下町には、町中に鹿野城主であった亀井公が造った水路がそのまま至る所にあり、人々の生活を支えていた様子がいまでもうかがえます。
鹿野町は、全国から数多くの地域が視察に訪れるほど、このような資源を活かしながら、まちづくりに取り組む熱心な地域のようです。
そのようなまちに私が招かれたのは、総合型地域スポーツクラブの中心的な役割を果たすクラブマネジャーと行政担当者から2つのリクエストに応えるためでした。
1つは、「総合型地域スポーツクラブに対する町民の理解を促してほしい...」ということ...。
もう1つは、「まちづくりなどに熱心に活動されてきた方々が少々疲れ気味なので、その人がたちが再びイキイキとするようなアドバイスがほしい...」ということでした。
1つめは、様々な活動に取り組んできた地域で、また新しいアクションを起こすために、「また...」という雰囲気が漂い、クラブの意義や価値がなかなか伝わらないということのようです。
これについては、総合型クラブが持つ機能や可能性について、全国の事例をご紹介しながら、"新しい公共"を実現するために、自助・共助・公助をどのように実現するのかについて、お話ししました。
2つめは、市町村合併で、鹿野町が鳥取市に吸収合併された関係上、これまでのように行政が手厚くまちづくりや町内での活動に支援することができなくなったため、市民組織に自律性がより一層求められるため、住民主体の組織体制への変革と自治意識を促してほしいということのようです。
お話をうかがえば、地域内での活動は、熱心な人たちによって支えられる傾向にあり、市民パワーがアンバランスで、ある意味、「自発性パラドックス」に陥っているようでした。
ちなみに、自発性パラドックスとは、慶應義塾大学の金子先生が用いられた言葉で、自発的に始めたはずのボランタリーな活動において、ある意味、熱心さが徒となり、その後も期待がかかり、活動から抜け出せなくなったり、未熟さに悩んだりして、自らをつらい立場に追いこんでしまうようなことを意味します。
自発的に行った行動の結果が、自らを苦しい立場に立たせてしまうという、一種のパラドックスを引き起こすことから、このような言葉が用いられました...。
「言い出しっぺが損をする...」「1つの物事を引き受けたら、芋ずる式で、次々と仕事や役割が回ってくる...」こんなことは、どこの社会にも存在することです。
これについては、オープンシステムとしての組織のあり方や分業・調整に関する組織論のお話を、私の経験に基づいて、お話ししました。
ちなみに...
このような状況に、個人が陥ったときの「気の持ち方...」については、カウンセラーの【ippo】先生以上に、逆境に強く、組織の中で生きるということに腹が据わってる?いや、腰が据わっている【忠】先生からアドバイスをもらってください(笑)!
鹿野は、少ししか町の様子がうかがえなかったのですが、美しく、また訪れたいと思うまちです。
画像にあるように、4月には、伝統的なお祭りが行われているようですが、これも担い手不足で隔年でしか開催されないとのこと...。
今年は、お休みの年なので、来年は、胃薬持参で、ぜひ鹿野に来てくださいといわれました(笑)。
鹿野の祭りは、岸和田のだんじり祭りと似たところがあり、祭りの時期は、無礼講のようで、地域の方々のお家に招かれ、お酒や食事が驚くほど、もてなされ、そのようなお家を何軒もはしごするのが慣例ということのようです...。
ソルマックを持参し、その来るべき日に備えたいと...いまから楽しみです。