[ 2011年11月 ] の記事一覧

2011.11.30

研究活動は「佳境の域」??

基礎演習における「ゼミナール大会」への準備も本来なら「佳境」の域に達する頃。本番は1214日、古い人間であれば、「赤穂浪士討ち入り」が思い起こされて、「プレゼンテーションしっかり頑張れ。」などと発破も掛けたくなるが、今時の学生にそれは通用しないだろう。もちろん、学生が「ゼミナール大会」でのプレゼンテーションに「入れ込んで」いない訳ではない。クラスの中では、「絶対、最優秀賞取るぞ!」と意気込んでいるところもある。そんな学生には、担当教員である私の方が、「まあまあ、そう力まないで。その前に遣るべきことがあるでしょう。」と嗜めていたりする。

確かに、「ゼミナール大会」は「総合力」での勝負になる。その大きな関門が明日に迫った「論文」の提出だ。プレゼンテーションの成否は、何よりも基礎作業を積み重ねての「論文」作成に拠っている。我がクラスの場合、こちらの方が心配ではある。  

早いグループは10日も前に、一応の「論文」作成を終えて「手直し作業」のために研究室にやってきた。5人のグループで、結構『和気藹々』と研究活動をすすめていた。但し、「論文完成」という域には達しておらず、却って、大きな課題が「露呈」したりした。どのように上手くまとまりのある「論文」として仕上げていくのか、楽しみなところである。

他の2つのグループは、先週の木曜日に一応「論文の素材」を書き上げて研究室にやってきた。グループ員が分担した箇所の記述が完了したという段階での来室だった。

研究テーマから課題の設定、研究方法・対象、結論の導き方、吟味すればするほど時間を要することばかりだ。「もう一週間早くきていれば、良い論文にも結びつくものを。」と思いつつ、最低限の「手直し」と「論文」としての体裁を整えることを言うに留めておいた。

残りの2つのグループが提出日直前の今日遣って来た。まだ、「完成」していた訳でもない。何とか分担した部分が記述されていて、これから代表者がまとめていくという段階だった。まとめをする2人の力量からすれば何とか「論文」としての体裁は保たれるのだろう。内容のこともあるが、問題は、グループのメンバーが「目的意識的主体的」に研究活動・「論文」作成に向けて努力を傾けたのかどうかということだ。

「ゼミナール大会」は、まさしく研究における「組織性・集団性」が問われ、その結果が現れる場だ。本当の意味で「佳境」の域に達して、各グループ挙って「論文」提出を完了させ、「ゼミナール大会」本番でのプレゼンテーションでも奮闘することを願うばかりだ。 mm

2011.11.29

秋から冬へ。

<RecOだより86>
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 こちらに来て一年と8ヶ月。滋賀県の魅力にとりつかれています。
 【忠】先生のブログにあった竹部島もいつか行ってみたい所の一つ。
 とはいえ、まだ新参者には、ハードルの高い場所です(笑)。

 ということで、先日は、仕事帰りに、石山寺に立ち寄りました。
 ライトアップされた紅葉がきれいです。



 石山寺は、西国三十三カ所観音霊場の第13番札所。奈良時代後期、聖武天皇の発願により、良弁によって開かれました。境内には、寺の名前の由来となった、天然記念物の硅灰石がそびえています。国宝の本堂・多宝塔を始め、多くの国宝や重要文化財があります。




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 また、石山寺は『蜻蛉日記』『更級日記』『枕草子』など、古文や日本史の授業でもおなじみの文学作品にも登場し、中でも、紫式部は石山寺参篭の折に『源氏物語』を着想したといわれています。




 私の高校の時の古文の先生は、源氏物語の研究者でもあったようで、高校3年生の1年間は全て源氏物語の授業でした!高校時代にすり込まれたことの影響はとても大きく、今でも源氏物語は気になり、その度に「ポテ」というあだ名だった先生の授業を鮮明に思い出します。



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 微妙にライトアップされたオオツヒカルくんのシルエットはちょっと怖かったかな(笑)。










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 そして季節は冬へ。
 東京駅日本橋口サピオ内、立命館大学東京キャンパスのクリスマスツリー。
 お隣が野球連盟で、知ったときには驚きました。
 いつもお世話になっている太田さんと一緒に撮っていただきました。【abc.】






<今週の別腹>
 以前ご紹介した、今週末に行われる「食とスポーツを育む会」のシンポジウム、おかげさまでお申し込みが200名を超えました! ありがとうございます。今月末まで受け付けています。

 また、来週の土曜日、12月10日、10時〜11時半、アカデミックラウンジにて、NS研究会αが開催されます。
 ゲストには国立スポーツ科学センタースポーツ医学研究部研究員の亀井明子さんをお迎えします。
 ロンドンオリンピックを控えた、国立スポーツ科学センターでの栄養サポートや、現在進められている研究についてのお話しを伺えると思います。お集まり下さい。


 
 



 


2011.11.28

冬の訪れ

滋賀県に住んで17年になりますが,なかなか県内の観光地を訪れたことがありません.京都生まれ京都育ちでしたが,金閣寺を訪問したのも大学に勤めてから,東京の友人を案内したときが初めてでした.住んでしまうと,かえって訪問のチャンスが少なくなるかもしれません.

 

20111128-winter.jpgというわけではありませんが,週末に,琵琶湖の北に浮かぶ「竹生島」に,初めて行ってきました.彦根港から200名ほど乗れる高速船で約40分.湖面から眺める山並みには少し白いものが眺められ,冬の訪れを感じます.

 

 

 

 

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竹生島に降り立つと急斜面の階段,165段を上って神社に到着.参詣を済ませて,国宝の唐門を抜けて,船廊下を通り,幸運を願ってのかわらけ投げ.船着き場に戻って,ジャガイモを原料にした,モチモチのお菓子(名前を忘れました),これが非常に美味しい!をいただきました.約70分間の上陸でしたが,階段登りのエクササイズ,すばらしい眺め,美味しい刺激をいただき,健康な一日でした.

 

早いもので今年も残り1ヶ月です.本格的な冬も近づいています.あいコアの読者の皆様は,風邪などをひかれませんようにご注意ください.

 

<<今週のちょっと,もっと,ほっとな話>>

以前紹介した,シンガポールのホテルで働いている「竹田 健二朗君」が,見事に長年の夢の実現に向けて一歩を踏み出しました.その思いをフェースブックに書いていました.本人の許可を得て,転載します

 

‎20歳のときに持った海外の大学でホテル経営学を学びたいという夢。英語は学生のうちに身に付けておこうと、半年間自分なりに頑張って勉強したTOEIC340点だった。ニュージーランドに語学留学し、そこそこの英語を身に付け大学を出てからホテルマンにはなったけど、現実の厳しさに他の業界に逃げたこともあった。でもやっぱり自分はホテルマンだと思って1年半後にホテルに戻った。戻ったからには絶対夢を実現しよう。初めて受けたTOEFL40点。120点満点で、大学応募には90点が必要。努力したらとれるはず。そう思って1年間頑張った。でも65点。思い切ってスイスの学校に見学に行った。運良く大学院のクラスを受講させてもらった。衝撃を受けた。来年、ここで、大学院で勉強したい。大学院の応募条件、TOEFL100点。東京の英語学校に毎週バスで往復した。時間がない。会社も辞めた。でも76点が限界。応募締め切り終了。無職。運良くシンガポールのホテルで職を得た。でも絶対にスイスに行く。IELTSという未知のテストに出会った。学校の応募条件は9.0満点の7.00.5点刻みのスコアで5.5から面白いように0.5刻みで6.5まで上がった。11.11.11。この日に7.0のスコアを受け取るつもりだった。また6.5。凹んだ。一人で号泣。昨日駄目モトで学校にメール送った。駄目モトにしては熱いメール。6.5で堪忍してよ。答えはあっさりOKだった。あっさり過ぎてそこまで感動はなかった。でもやっとここまで来れた。長かった。お金もいくら使ったか計算したくない。でも応募にはGMATっていう英語のテストと論文2本、推薦状などが残ってる。けどもう入学した気分。パソコンも携帯も待ち受けは見学したときに撮った学校の入り口の写真。あと8ヶ月後にここに立ってるんかあ。

 

【忠】

 

 

 

 

 

2011.11.27

東京での入試相談会に参加してきました

一挙に寒くなり、冬が到来した感じですが、
みなさん、いかがお過ごしですか?

私は、先週の 11/23 に、このブログでもお伝えしたように、
東京で開催された入試相談会に参加してきました。
当日は、職員の方と一緒に、受験生・保護者の方からの
質問に答えさせて頂きました。

IMG_0498.JPG












学生・授業・施設の雰囲気を掴んでもらうために
"スポーツ健康科学部イメージサイト Future Campus" にある
映像を見てもらいながら、説明を行いました。

また、今年から行われる「入試受験前予約採用型奨学金」の説明もしました。
この奨学金の応募締め切りは、12/2 (金) ですので、スポ健を受験する人は
早めに応募して下さい!

次回の入試説明会は、
12/10 (土) 大阪中央体育館で、14:00 〜 18:00
に開催されます。
ぜひ参加して下さい!

それでは、また。失礼致します。
            敦






2011.11.26

パンサーズの勝利に貢献するAnalysis Staff

明日、11月27日(日曜日)、立命館大学パンサ-ズ VS 関西学院の試合が長居陸上競技場で15時キックオフ。

 

キックオフと同時に鳴り出す応援団吹奏楽団の演奏が、一瞬にして観客席の気持ちを高めます。この瞬間に、立命館で学ぶという帰属意識が高まります。
また、このフィールドと観客席が一丸となる立命館の大きなエネルギ-を味わいたいと、全国から多くの校友らが集まってくる戦い。
私も仲間(学生)らと応援に行ってきます。


IMG_0168.JPG今回は、このパンサ-ズの「縁の下の力持ち」というポジション(学生スタッフ)の谷口健人(2回生)を紹介します。谷口君は、Analysis Staffとして敵オフェンスを徹底的に分析し、戦略の基礎資料を提示する仕事を担っています。
具体的には、①攻撃位置(Situation)(ダウン) ②どのようなフォーメンションか ③ランニングバックやレシ-バ-選手は誰か ④どのようなプレ-が行われたか ⑤誰がどこを走ったか(誰にボ-ルを投げたのか) ⑥獲得ヤ-ドは・・・といった基本データをはじめとするさまざまな分析デ-タ、そして全ての選手のプレ-毎の動きを図面に丁寧に示します。コーチや選手らは、こういったデ-タを参考にして、敵選手を想定した練習を行うそうです。


試合中は、選手の動きを細かく書いた図面をコ-チに示したり、ヘッドコ-チがスタンドで試合分析しているコ-チと交信するために用いる有線のマイク・レシ-バ-(有線インカム)を準備したり、試合を様々な角度から撮影したりと大忙しだそうです。また試合後は、すぐにBKCに戻って、コ-チが戻ってくるまでに撮影した画像をダビングし、基本デ-タの分析を行うそうです。この作業結果が、試合翌日のミーティング資料になるのだそうです。


おそらくスポ-ツ健康科学部の仲間から見れば、パンサ-ズといえば選手とトレ-ナ-という存在しか見えないと思いますが、谷口君らのAnalysis Staffもチ-ムに絶対に必要なのです。私はこのパンサ-ズがいつも優勝争いをするのは、敵選手に勝るデ-タ分析できる谷口君らが頑張るシステムがあるからだと思っています。

 

谷口君はテレビでNFLの試合を見て、データを駆使し戦略を練る知的スポ-ツの面白さにひかれ、2回生からパンサ-ズに入部したそうです。ユニフォ-ムは着ていないけど、一人の部員として自信を持ち、「めっちゃ楽しい」と話す谷口君を「凄い奴やな」と感じながらお話を聞かせてもらいました。

将来は、NFLのような大きな組織のスタッフとして働きたいと教えてくれました。谷口君には、ぜひプロスポ-ツの頭脳戦の最前線で活躍してほしいと願っています。

【shine】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2011.11.25

ゼミ大会論文締め切りまで1週間を切る!

Hassyです。

本日と明日、時間生物学会に初参加しております。
http://clock.bio.nagoya-u.ac.jp/18th_meeting/jsc2011_schedule.pdf
その様子はまた来週にでも報告出来ればと思います。

さて、「何とか間に合わせて欲しい!!」と願いを込めてタイトルをつけてみました。
そうです。学部1回生の基礎演習の集大成であるゼミ大会へ向け、その論文作成に指導教員と学生は大忙しです。もう1週間を切ってしまいました。。。
去年を踏まえて今年は余裕を持って臨んだつもりですが、おそらく去年の同時期よりもその進捗状況の拙さに焦っているのではないかと思っています。
6000字が論文の条件ですが、今週の授業では、各班は口々に「なんぼ?え?これでまだ3000字しかいってへんの?」「よっしゃー、何とか4000字に達した〜!!」などと騒々しく、字数との格闘をしておりました。
(「もっと中身を練ってくれ〜」というのが本音なのですが、まずは班の仲間で協力して書き上げる作業が重要ですね。)
タイトルを見て発奮して欲しいのですが、ブログ見る暇があったら論文に尽力して欲しいとも思います。複雑です。。。

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こちらは、去年の論文を経験して成長した2回生の「研究入門」。各グループに今回課した課題は、ある学術論文の緒言(導入部分)だけを読んでもらい、「その分野の問題点や課題」「論文で取り扱おうとしている内容」を整理して説明してもらうことです。

キーワードの因果関係を⇒や抑制マークを使ってチャートにまとめる練習をしてもらいましたが、見事に関連性を読み取ってまとめてくれました。

1回生もこのヤマ場を乗り越え、2回生のように大きく成長してくれるものと期待しています。


2011.11.24

Tabata protocol第二弾!

 先週の「エクササイズ」の授業では、Tabata protocol 第二弾!を行いました。腹筋と背筋の組合せで、「20秒(腹筋or背筋)、10秒(休息)」簡単そうに見えるのですが、結構キツイです。授業後、ある学生さんから「先生、どうやって呼吸してますか?」とすごく良い質問。。。質問してくれると、気づきます。トレーニングしていると非常に短い時間なので、実際は90%ぐらい呼吸していないだろうから、自分にあったリズムをつかんでみたら?と回答。。。曖昧な発言だと反省しましたが、自身でペースをつかむことも勉強かも!?と自問自答してしまいました。確かに呼吸を忘れてしまいます。

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 部活で走っていた頃、どういう呼吸のリズムが一番効率が良いんだろう、腕振りと合わせてみるとか、ピッチと合わせてみるとか、いろいろ考えながら走っていたことを思い出しました。学生のみなさんと話していると、たくさんのことに気づきいたり、思い出させてくれたり、改めて楽しい発見があります。

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順番にメディシンボールを用いた腹筋(写真:左)4人グループの学生さんは結構気に言っている様子(^^)。ヨガみたいな?トレーニング(写真:右)10〜20秒程度でしょうか。こちらが指示したわけでもなく、いろいろ調べて来てトレーニングに取り入れています。


 かなり、ガンガン高強度の負荷でトレーニングする男子学生さんもいれば、有酸素系をたくさん入れてトレーニングしている女子学生さんなど様々です。みんな目標を決めてコツコツやっています。そんな中、余談として、Goto先生方式のトレーニング(最初に高強度の運動を入れると成長ホルモンが上がって、筋肉をつけたい人には効果的であること、また、脂肪燃焼にも効果的!)もちょこっと話してみたり、実技の授業ですが、スポ健の先生方の研究ネタが満載かもしれません。もうすぐ(と言っても来年1月ですが)、自身のトレーニングレポートの提出です。みんな、図を加えたり、絵を書いたり...どんなふうに身体の変化に気づきつつ、トレーニング日誌を完成させるのか、とても楽しみにしています。

 ちょうど先週末、事務のMegumiさんからメールを通じて、Tabata protocolを実際に活用されている俳優さんがいらっしゃる!とご紹介がありました!「インモータルズ --神々の戦い--」(http://news.livedoor.com/article/detail/6015130/)で主役を演じる俳優さんです(映画の宣伝をしているわけではないのですが(笑))。最大酸素摂取量の170%強度で20秒。これはさすがに大変ですが、一般人向きに強度を落としたとレーングとしてアレンジすると、みんなで楽しくがんばることができて飽きないトレーニングかもしれません。

「Tabata protocol !」いろいろなところで紹介されています。

1.http://www.rosstraining.com/articles/tabataintervals.html

2.http://www.cbass.com/SEARCHOF.HTM


 一昨日、宇宙飛行士の古川聡さんが無事、地球に帰還されました。宇宙滞在期間167日、日本人で最も長い滞在となりました。「宇宙での生活が人体に及ぼす影響」をメインの実験テーマとして、無重力空間で様々な実験を行って戻ってこられました。http://www3.nhk.or.jp/news/html/20111122/t10014122331000.html

 長期滞在での筋力低下は、この先45日かけて、戻して行くそうです。精神的にも肉体的にもタフでなければいけません。スポ健からも、いつかきっと、このような素晴らしい人材が育つ日がくることでしょう。楽しみにしています!香


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そして今週の「ぺぺ」たちです。

突然大きく成長したような。。。ぎゅうぎゅう詰めでごめんなさいね。。。と思いながら写真をとりました。

そろそろ鉢の植えかえしてあげようかな...と考えているところです(^^)











2011.11.23

「味わい」のある授業風景?!

後期になって、「現代人とヘルスケア」という科目を2クラス担当している。月曜日が経済学部で受講生は登録数でいえば329人。火曜日は理工学部で289人。以前と比べれば、受講生はぐんと少なくなってきているが、中間とまとめのレポートを読み込んだり、小テストの採点の時になると、かなり数の重さは響いてくる。日常的に出席している学生の数のままだと随分と負担は減るものなのだが。

それは兎も角、そんな授業の中で、「健康の三原則」を取り上げ、1回目が「睡眠」で2回目が「栄養」(食べることを考える)だった。勿論、栄養学が専門ではない私が講義することは、「生きることの原点そして、ただ栄養素を摂取することではなくて心理的、社会的そして文化的な営みとしての食べる」ことを巡る問題についての「総論的」な内容だ。

生きているということは「消耗」していることでもある。その「消耗」の結果、ヒトの体を構成しているさまざまな物質(生元素)が排出される。だから、食べるという営みによって栄養素を補充することになる。こんな「味も素っ気もない話」から始めるものだから学生は結構「ぽかーん」としている。

それでも、本来食品のもつ機能である①第一次機能としての「栄養となること」②第二次機能としての「おいしいこと」③第三次機能としての「薬効性」などになってくると、結構頷いてくれる学生も増えてくる。もちろん、食品の中の「有効成分」だけを抽出して錠剤や粉末にして摂取する「手軽さ」や「合理性」だけでは測れない効用をもつのが「食べる」という営みだ。

現実的には、食をめぐる問題は多い。食生活の変貌は、「生活習慣病」とのかかわりも大きい。子どもたちのさまざまな「からだのおかしさ」・病気との関係もみられる。現在は、大変残念なことだが、「放射性物質」の汚染が食を巡って過剰なくらいの問題となっている。「食料自給率」(エネルギー換算)40%の現実の下での「飽食」にも目を向けなくてはならない。そんな、多分に「総花的」で具体性に欠ける講義内容にあって、今回は「強い味方」が現れた。

我が学部の海老久美子先生の著した『野球食のレシピ』(ベースボール・マガジン社、2011/8)がそれだ。早速授業で紹介しながら使わせていただいた。1回表から延長10回裏までの「コラム」も楽しくて中身が濃く、食べるということの「核心」部分を柔らかく語ってくれている。とても味わい深い好著だ。写真で盛り付けられた料理は、食い意地の張っている私には、垂涎ものばかり。これは、「野球食」に留まるものではない。親元を離れての一人暮らしの中で、「食生活」に問題関心をもつ学生は多い。是非、学生たちにも手にとって確かめてもらいたい一冊だ。

授業後に関心をもって遣って来た何人かの学生にページを捲ってやったら、「うわー、美味しそう。食べたい。」だった。本当なら、そんな反応のある授業をしたいところだ。 mm

2011.11.22

球児の調理実習。

<RecO だより84>
先週末は、山口県徳山市に行って来ました。butaiura.jpg
土曜日は山口県高校野球連盟主催の講演会。
指導者、選手、保護者のみなさん合わせて参加者900人以上。緊張しました。
写真は講演開始直前の舞台裏から。








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さて、2日目は県立徳山高校野球部のみなさんと「テーマ別『野球食』実習」!
私からメニューを提供するのではなく、事前にそれぞれのテーマを決め、適したメニューを考え、準備し、実際に作って食べる実習。
毎年伺っている、徳山高校だからできる実習です。








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今回彼らが出したテーマは3つ
試合前日の夕食(コンディショニング)
試合後の夕食(リカバリー)
冬のトレーニング期の夕食(体づくり)








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その他、マネージャー班からは「試験勉強中の夜食」として「はるさめチャンポン」が(写真)。











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選手のお父さん有志班からは「飲んだ後の夜食」として「けんちんうどん+サラダ」(写真)が振る舞われました。












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各テーマ2班ずつ、合計6班で行われ、調理終了後に「なぜこのメニューがいいのか」についてプレゼンを行います。












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先生方、保護者の皆様が評価基準に沿って審査を行い、栄えあるチャンピオンとなったメニューがこちら!

夏の試合後のリカバリーを考えた献立
ごはん
棒々鶏
ハンバーグおろしポン酢がけ
いかの梅合え
オクラときのこの和えもの





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作成者は彼らです。


















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受賞後の勝利者のコメント(感動のあまり、言葉につまり、固まってしまってました・笑)











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最後に集合写真。
指の数は、それぞれの順位を表します。


ブログでは書ききれませんが、私が想像していた以上に、深くメニューを考え、そしておいしくできました。同時に、毎日、毎食食事を作ってくれている保護者のみなさんへの感謝も痛感したようです。これもこの実習の大切な目的の一つです。








20年前位からこうした実習を各地で行ってきましたが、最近はなかなかできず、私にとっても久しぶりの「球児の調理実習」となりました。
この実習の実施には、家庭科の先生のご協力が不可欠。家庭科の原田先生、そして監督の長谷川先生を始め、先生方、保護者のみなさま、ご協力ありがとうございました。
そして、選手、マネージャーのみなさん。今回のメニュー、是非、また作ってみてね。
おいしかったです。ごちそうさまでした!【abc.】




2011.11.21

メリーランド大学のNeuromechanics研究室を訪問して

【敦】先生が発表したNeuroScienceの学会がワシントンDCでありました.ワシントンDCから地下鉄に乗って約20分のところに,光O助手が研究で滞在しているメリーランド大学のNeuromechanics研究室を訪ねてきました.この研究室の主任研究者は,Dr.Shim先生です.http://www.sph.umd.edu/KNES/faculty/jkshim/neuromechanics/

 

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Dr.Shimは,韓国のキョンヒ大学出身で,Ball State大学で修士号を取得のちに,Penn State大学で博士号を取得して,メリーランド大学に着任しました.国際バイオメカニクス学会でISBYoung Invetigation Awardを受賞した新進気鋭の研究者です.研究室にはには複数のポスドク(博士取得した若手研究者),大勢の院生を抱えて精力的に仕事しているのが分かります.

 

 

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研究室の名前は,NeuroScienceBiomechanics を融合させた研究ということでNeuromechanics研究室としてます.研究テーマは大きく3つあり,①手・指の神経制御,②義足のバイオメカニクス,③ランニングシューズのバイオメカニクスです.研究のテーマ,対象も私と非常に似ており,研究の内容についても意見交換することができました.来年から,スポーツ健康科学研究科に博士課程ができる ことを告げると,興味ある学生がいたら短期でも研究交流のために,派遣してもらっても良いと言ってもらった.国際的に通用する研究者として育てるためにも海外での研究機会に恵まれることは重要な教育要素と考えており,有り難い話を頂きました.

 また,話の中で,なぜ,そんなにアクティブに仕事できているのか?と尋ねたら,研究の仕事が大好きで,ドクターの学生の頃から,寝る,食べる,以外のほとんどの時間を好きな研究に打ち込めてきたので,今の状況(環境)を得られたのかもしれない,と謙虚に答えてくれました.

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 研究者としても,人間としても非常に優れたDr.Shimと会って話ができて,大いに研究の刺激をもらうことができました.受けた刺激は,研究科の院生,先生方にもお裾分けしたいと思います.たくさん欲しい方は早めに研究室に来てください.

<<今週のちょっと,もっと,ほっとな話>>

オハイオ州立大学の博士課程に通っていた友人からメールで,8月に博士の学位取得ができたこと,今後,履歴書を書くときのリファレンス(推薦人)になって欲しいこと,がかかれていました.嬉しいかぎりで即座にお祝いとOKの返事をしました.博士課程入学前に一人目のお子さんが生まれ,博士論文をまとめるときに二人目を出産され,小さいこども二人の育児をしながら,実験研究を進め,見事に博士号を取得されました.心から敬意と祝福をもうし上げたい.

【忠】