2013.01.31
運動と健康についてのエビデンス(証拠)その4
今日も「身体活動と疾患予防」に関する研究を紹介します。
皆さん、タバコは体に悪いことはご存知と思います。
タバコを吸っていると、肺ガンによる死亡率が5倍弱増加しますし、慢性閉塞性肺疾患も3倍、
心疾患2倍、ガンによる死亡も2倍、呼吸器疾患や脳卒中の危険性も増えます。
さらには、受動喫煙による病気も増えることが分かっています。
例えば、肺ガンや心疾患の危険性が1.3倍程度、増加します。
あれ?身体活動と疾患予防の話しじゃなかったのかな??と思われる方もいるでしょう。
しばしお待ち下さい。これからがポイントです!!
このようにタバコは、私達の体に重大な健康被害を与えます。
ところが、運動をしていると(正確には、体力があると)タバコの被害による死亡が減るのです。
つまり、体力のある人はそうでない人よりも60~70%程度、タバコが原因と思われる死亡が減少するのです。
これもダラスのエアロビックセンターが発表したデータです。
だからと言って、運動をしていればタバコを吸っていいわけではありません。
もちろん、タバコを吸っていない人よりは、色々な病気になる率は高くなることは変わりませんから。
このデータをお示した理由は、運動習慣(体力増進)がタバコの悪い影響の一部を
打ち消すこともあるということを、伝えたかったからです。
【参考文献】
Lee CD, Blair SN. Cardiorespiratory fitness and stroke mortality in men. Med Sci Sports Exerc. 2002 34(4):592-595.
【今週の1 shot!!】
今週の火曜日、無事に修士論文を提出したうちの院生と、【abc.】先生の所の院生さん!
次は、口頭試問が待っていますが、ひとまず一安心!
【Hama】