[ 2012年08月 ] の記事一覧

2012.08.31

百日紅の花から

 暑い夏に木々が大きく根を張り、枝葉を大きく茂らせ、焼けつくような日差しの猛(残)暑の中でも、キャンパス内の樹木の木陰は一時の涼を与えてくれています。そのような中でも夏を代表する花木でもある百日紅の赤い花(白い花でなく)を見るにつけ、暑さに負けるな、暑さに負けず鍛え、学べよ!といった思いに駆られます。セントラルアークの隅にある百日紅は学生達のように、成長途中でこれからといった感じがしますが、この時期キャンパス内は花が少ないため、余計に気をひかれます。

 夏休みも約半分を過ぎようとしていますが、院生は「この夏休みを活かさねば!」と実験に励んでいます。夏から秋にかけては様々な学会が開催されます。先日体育学会が終わりましたが、今度はスポーツ心理学会、さらに海外の学会発表と意欲的に取り組んでいます。立命館大学スポーツ健康科学の若き担い手.頑張れ!(老ブロガー・ハル)。

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2012.08.30

「筋血管の若返りに関する研究」に関するこれまでの経過

Hamaです。

そもそもこの研究を始めたきっかけは、運動を継続的に行うと、からだに様々な良い影響が出ますが、逆にからだを動かさないとどうなるか?と言うことでした。

 

もちろん入院したり、骨折したりすると体を動かさなくなって、からだの機能に様々な悪い影響が出ます。

でも、急に入院する前や骨折する前に、正常な状態を測定することが難しいですね。

つまり、入院した人や骨折した人のデータはとることが出来ますが、入院前からどのくらい機能低下したかは、なかなか測定することが難しいのです。

たくさんの人を測定しておいて、その人たちが入院したり、骨折したりするのをまつのも不謹慎ですし。

 

そこで、実験的に活動度を低下させて、その時の体の機能の低下を観察する方法が用いられているのです。

その方法の一つが、上肢のギプス固定実験です。ギプス固定3週間行いますと、固定後には、握力が1520%程度、筋持久力が15%程度、筋有酸素能力が1520%程度低下します。筋の大きさは変わりませんでした。固定をやめた後の回復もきちんと観察していまして、だいたい1週間程度で、筋の機能は回復します。





2012.08.29

手をかけることと手を離すことのバランスが難しい。

おはようございます。ma34です。

昨日は立命館大学衣笠キャンパスで行われている(8月27-29日)
「日本レメディアル教育学会」の記念講演を聞きにいく時間がありました。

レメディアル教育とは、簡単にいえば、
高校までの学びと大学での学びをうまく接続するために、
大学で必要とされる基礎的な知識・スキル、学び方を身につけることを目的とした教育です。
主に1回生(初年時)に行う導入教育、補充的指導です。

今年度が第8回ということで、まだ新しい学会といえます。
大学に入学してくる学生の多様な能力、ニーズに対応する事が迫られている近年の大学教育の状況を表しているのですね。

記念講演では、昨年度まで京都市立堀川高等学校(一つの公立高校にすぎなかった学校が、東大をはじめとする大学に多くの進学者を出したことから「奇跡の学校」とも呼ばれました)の校長先生をつとめ、堀川高校のそうした大躍進の立役者である、荒瀬克己先生がお話されました。





タイトルは「高大接続とキャリア教育」。




これまで高校と大学は、文科省においても担当部局が異なり、その間の連携はほとんど行われていなかったということです。
それが、近年レメディアル教育への注目・ニーズにもうかがえるように、
高大連携、高大接続の必要性が叫ばれるようになり、やっとのことで文科省でも高大接続に関する分科会が設置されたということでした。

私自身、基礎演習・研究入門を担当するなかで、
高等学校での学びと大学での学びをうまく連携・接続する重要性、そしてむずかしさを感じていましたので、興味深く聞いておりました。

大学での学びに耐えられるだけの知識・スキルはもちろんのこと、
学び方や学習意欲をいかに高校までの学びの中で身につけ、育成していくのかが課題だと感じました。
そして1回生の基礎演習でも、そうした点を意識していかなくてはならないと改めて感じました。


ただ、実はもっとも印象にのこったのは、荒瀬先生がおっしゃった次のようなことです。
(文言は赤沢が解釈しなおしたもので、実際とは異なります)

「高校は、これまで生徒の多様なニーズに対応してきたのにもかかわらず、
  さまざまな課題が依然として出てきている」
といわれるが、そうではない。
「多様なニーズに細かく(手厚すぎるほどに)対応してきた『から』、  
  課題が増えていったのである

もちろん多様なニーズを踏まえ、生徒や学生が持つ学習する「権利」を保障しなければならないと私も思います。

けれども、確かに、生徒や学生が「自分で問題に直面し、『自力で』解決させたほうがよい」場面や状況についても、「手厚すぎるほどに」「先回りして」ヘルプしてしまうことが
果たしてよいことなのだろうか、と私も疑問に思ったわけです。

しかも、ヘルプする方はそれが「良いこと」だと思ってやっているわけなのです。

ニーズに対して丁寧に応えること、積極的にサポートすることも大切。
でも、あえて手を出さずに本人が試行錯誤しながら経験を積み重ね、達成できるようになることこそ、
求められるべき力なのではないか・・・と
その「バランス」が極めて難しい課題だと感じています。


こんなことを、2学期が始まった長男の小学校の「夏休み作品展」を見に行って考えていました。
明らかに親の手が入った、すばらしい作品のなかで、
自分の息子の作品を見て、「もうすこし手をかけてあげたらよかった・・」とちょっと反省した私でした。

2012.08.28

キャリアを考える(2)

さて、そろそろ小中高の学校では、夏休みが終わりますが、
大学ではまだまだ休みが続いています。

この休みの間に、学生のみんなは、
課外活動やアルバイト、海外での体験など、
色んな長い時間がなければできないような体験をしています。

それはさておき、キャリアを考えるの2回目です。

前回、キャリアとはライフキャリアとワークキャリアがあって、
人生どう過ごすのか考えよう!という話をしたと思います。

今回は、どうすれば、より良い人生が送れるのか、
いや、そんなたいそうなことではなくて、心がけていて欲しいこと、
について書いていきます。




人生で心がけていて欲しい、ということはどんなことかと言うと、

一つは「夢」を持つこと。

夢は、なりたい自分、と言っても良いですが、
こんなことをしたい、という強い想いです。

その時に注意してほしいのは、職業は夢にはならない、ということです。
例えば「高校の先生になりたい!」と思っている人もいると思いますが、
ただ高校の先生になる、ということですと、
高校の先生になったら夢が達成されてしまって、それで目標を失ってしまいます。

それよりも、「どんな」高校の先生になりたいのか、を意識する方が大切です。
そして、自分の思っている先生の姿に近づいていけているのか、
を時間が経つたびに確認していって、
それで新しい目標を作って行く、ということになります。
そしてまた、「どんな」と関わって、具体的にやるべきこと、
成長すべきこと、も見えてきます。

また、もし高校の先生になれなかったとしても、
夢であった「どんな」の部分で、自分のやりたいことが見えてきます。

これは他の仕事も同じで、「トレーナー」というだけでなくて、
「どんな」トレーナーか、を考えていくことで、
自分のやりたいこと、大切にしたいこと、が見えてくると思います。

そんな「夢」を持つことがまず最初に大切なことです。

う~ん。。。長くなった。
また、続きはそのうち。

PS:先日のゼミ飲み会ネタ。
まとめ役のある人物は、細身でない女性が好みだ!と叫んでいました。。。
ゼミの飲み会は、恋愛話をしゃべっていく、というのが恒例となっているようです。

2012.08.27

日本体育学会第63回大会(3)

【ハル】先生、【GOTO】先生に引き続いて、日本体育学会第63回大会のその3です。

 

【ハル】先生の指摘にもあるように、分科会が15もあり、それぞれの分科会での専門性が先鋭化するにしたがって、「蛸壺化」してきて、『体育学会』そのものの存在意義が議論されることにもなります。この間、体育学会でも工夫されており、「情報交換会」によって、分科会を横断したネットワークづくりなどが企画されています。今年のプログラムでは、大会組織委員会企画として、学際的シンポジウムが3つ行われました。1では、当番校の東海大の特徴を活かした「ナンバ」走りについてでした。2「こども」、3「健康寿命」については、分科会横断でシンポジストを集めていました。

 

特に2について説明すると

「子どもを育てる運動・スポーツの現状と課題」のテーマで、次の5つの分科会からのシンポジストを登場させていました。①発育発達、②運動整理学、③バイオメカニクス、④体育哲学、⑤体育科教育学、です。シンポジストがテーマに対してそれぞれの分野のアプローチを解説するとともに、ディスカッションでは分科会を横断した意見交換がなされて、非常に活発なシンポジウムでした。まさに、学際的な「体育学会」ならではの取り組みです。会場は満員で、溢れる人が出るくらい盛況でした。

来年、当番校としては、『体育学会』に相応しい企画(講演、シンポジウムなど)、スムーズな大会運営(教職員・院生・学生)、ホスピタリティマインドに溢れた受け入れ、そして立命館大学のこの分野に関わる研究のアピールができるように準備していく必要があります。

 

関係する方々にはこれからの1年間が短く感じられるものとなるかもしれません。ただ、『体育・スポーツ・健康』の科学研究の発展の標石をおけるような大会にしていきたいですね。

 

<<今週のちょっと、もっと、ほっとな話>>

7月末に行いました立命館大学スポーツ健康科学部・大学院スポーツ健康科学研究科による「スポーツ健康科学サマースクール」のダイジェスト映像ができ、YouTubeにアップされています。院生の中塚君が頑張ってつくってくれました。YouTubeで、『サマースクール 立命館大学』と入れて検索してみてください。

【忠】

 

 

2012.08.26

N.アームストロング元船長の死去ニュースと「1969年」

早朝のTVニュースを観ていると、「初の月面着陸の宇宙飛行士、N.アームストロング船長が死去」、が聞こえてきました。極めて印象深いので、急遽ブログの話題に入れました。19697月、米国アポロ計画を通して人類初の月面着陸に成功した宇宙船アポロ11号の船長として、彼は、同僚のE.オルドリン宇宙飛行士とともに同船から着陸船に乗り移って、月面に降り立った。

 当時テレビ画面に映し出された光景、すなわち地球の6分の1程度の重力環境の下でビーチボールが軽く飛び跳ねるように歩く姿や、月表面の土埃に残された靴底の跡型、それに「1人の人間にとっては小さな一歩だが、人類にとっては大きな飛躍だ」と語ったマイク音声は、今でも耳に覚えていることがらです。

 

1969』とは、歌手由紀さおり&音楽バンドピンク・マルティーニのコラボによるアルバムの名前、昨年度に世界20ヵ国以上でCD発売・デジタル配信されました。夜明けのスキャット(由紀さおり)、ブルー・ライト・ヨコハマ(いしだあゆみ)、イズ・ザット・オール・ゼア・イズ?(ペギー・リー)といった日本が誇る同年の名曲が世界中に轟くことになり、私も研究室の作業BGMの1つとして愛聴います。

 

1969年」当時、私は広島で大学1回生から2回生へと移る時でした。先の由紀のスキャットを初めて聞いたのは、「大学会館・講堂」に持ち込んでいた携帯ラジオからです。その時参加していたのは「・・・に関する大学糾弾・討論集会」というもので、学生として教養部改革をまじめに議論するものでしたが、「大学当局の不当さ」そして「様々な社会悪の縮図が大学内に存在する」ことばかりが、純粋に私たちの多くに入りこんできました。全国を駆け巡っていた大学紛争の光景です。その年の2月24日に一部の学生による千田町教養部新館の封鎖、大学として68年度後期末試験の一時延期、それから夏の機動隊による封鎖解除要請までの間、大学に行くけれども授業は無い、大学に行くも行かぬも、読書するもしないも、誰と何を語り討論するかも自分次第、という日々をおよそ半年間過ごしました。

 

 後に学部を終えて教育学研究科に進み、教科教育学(体育科教育)を専攻してあらためて「1969年」に起こったことの意味合いについて考え、学んだことを、今も鮮明に覚えています。

1つは、当時の「教育内容の現代化・系統化」「科学教育の重視」と呼ばれたことです。それまでの教育過程に関する「児童・学習者中心主義」から「系統学習中心」への変化でした。米国のスプートニク・ショック(当時のソビエト連邦のスープトニク1号の打ち上げ成功のニュースによって合衆国が面目を失い、それに続く人工衛星計画「ヴァンガード計画」の失敗が全米を自信喪失・パニックに陥れた。それらを契機に米国が宇宙開発に本腰を入れるようになったこと)を背景とする、科学教育の改革(教育内容、方法、カリキュラムの全面見直し)が、我が国の自然科学教育にも大きな影響を与えていました。

 2つは、児童中心という名で「放任主義」に陥るのではなく、認識能力の成長に見合った動機づけの研究がカリキュラム運営の1つの大きな領域になる、と認められるに至ったことです。同じような環境、事件に晒されたとしても、それをどのように自分の目的意識の範疇に取り込んでくるか、が教育の結果を大きく左右します。

1969年に、「人と場所と素材のみを与える」にとどまった大学が、一方では結果として多くの学生に自己学習の貴重な機会を与えた事でした。

 先生が同じだから、プログラムが同じだから、それを行った量・時間が同じだから、同様の内容を同じ水準で個々人が学んだとは決して言えないことは、周知のことがらです。テストを行って100点以上と0点以下の「学力」情報については何も言っていないかのごとき「教科教育」ですが、もう少し巨視的なところでは、「教育の科学的な追及」が真に求められているところだと感じます。

 

 今日、学士課程カリキュラムの現代化、学習者中心の授業運営、大学院、特に前期課程でのカリキュラムの現代化は、大学教育改革においても古くて新しい課題です。元宇宙飛行士の死去ニュースから「1969」を思い起こし、自分の歩んだ道を少し振り返りました。

タイトルから「いかなる関連か?」、と怪訝にも読み進めていただいた読者の皆さん、1969年だけに留まらない「思考の巡り」を紹介しました。

宇宙飛行士と言えば、本ブログのブロガーの一人「忠」先生がよく二言目には出す言葉で、心身の鍛練、頭脳の訓練、それに自己啓発が求められる分野で、学部や大学院で学んでもらう貴重なロールモデルとして、私たちも時々紹介します。この後期には、JAXA元宇宙飛行士の山崎直子さんが客員教授として何回か講義・講演してくれます。今から私も楽しみにしています。

 

【善】

 

 

2012.08.25

日本体育学会第63回大会(2)

昨日の【ハル】先生のブログに引き続き、8/22-24にかけて東海大学において開催された【日本体育学会第63回大会】について感じたことを書きたいと思います。

今回の学会大会を通して私が一番感じたことは【東海大学体育学部の結束力】です。今回の体育学会では、演題数が約660、学会への参加者は約2100名で した。また、同じ時間帯に15もの専門領域における研究発表が同時に進行していますので、受け入れ側のスタッフの苦労は大変なものです。


しかし、今回の当番校の東海大学の大会運営、チームワークは見事なものでした。それもそのはず、この3日間のために2年前から時間をかけて準備をされてき たとのことです。また、体育学部の59名の教員、約280名の学生スタッフが今回の大会運営に携わっていらっしゃいました。まさに、東海大学体育学部の総力を挙げた学会開催だったかと思います。


今回、特に印象に残った点として、学生スタッフをまとめる教員の方々のリーダーシップ、そして、学生スタッフの動きの良さです。学会会場に入ると、どの学 生も元気に挨拶をしてくれました。大会受付ブースでは、柔道の井上康生先生(シドニーオリンピック柔道金メダリスト)が終日対応にあたっていらっしゃいま した。また、目的の教室を探してうろうろしていると、即座に周りの学生スタッフが声をかけてくれました。ちなみに、私は運動生理学の専門領域で研究発表があったために朝早くに会場に到着したのですが、そこで目にしたのは開始1時間以上前から10名弱の学生スタッフが入念に機器のチェックや諸々の準備をしている光景でした。他にもたくさんの例がありますが、3日間を通して、本当に気持ちの良い対応でした。組織委員会委員長の山下泰裕先生が「おもてなしの心をもって受け入れます」と常々おっしゃっていましたが、まさにその通りの運営でした。


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さて、この体育学会、次年度は私達、立命館大学が担当です。8/28-30にかけて、2000名以上の関係者がびわこ・くさつキャンパスに集結します。今 回感じたような「おもてなしの心」に満ちた受け入れができるかどうか、これはスポーツ健康科学部の教員、学生がいかに結集できるかにかかっています。参加者の記憶に残るような、素晴らしい大会になるように、私自身、積極的に準備に関わっていきたいと思います。


GOTO

2012.08.24

日本体育学会第63回大会

残暑の厳しい中、22日~24日に渡り標記の学会が東海大学湘南キャンパスで開催されています。体育哲学、体育史、体育心理学、運動生理学以下、介護福祉・健康づくりにいたる15の専門領域から成り立っている学会は、人文・社会・自然科学のすべての分野に関係している総合科学を代表する分野といえます。筆者が初めてデビューした当時(丁度40年前)と比較したら隔世の感がありますが、専門分野の細分化に伴う弊害が指摘されてから久しく、統合化が叫ばれながらもむしろ細分化の道を辿り、世に言う蛸壺化現象を呈しているといえます。しかしだからこそ、この種の全国大会(参加者数は約3,000人程度?)での情報交換が意味を持つのかもしれません。来年は本学が開催校となります。その準備も含め、岡本先生、真田先生を中心に諸先生方が東海大学の開催状況の実態を詳細にチェックされています。また、伊坂先生の号令?に基づき、発表演題数の一割強(約100題)は本学の院生、教員で占め、立命館大学スポーツ健康科学部の勢いを示めそうと、皆さん

張り切っています。

 今回、体育心理学の専門領域では、院生の亀井君が「調子の良さに関する精神生理学的研究」で、福村さんが「運動部位への触覚の付加が運動学習効果に与える影響」でデビューしました。問題点を含みながらも出席者の関心を引き、多くの質問にも適切?にこなし、堂々たるデビューでした。修論が楽しみです。(老ブロガー・ハル)

2012.08.23

研究の内容(その2)

Hamaです。

これまでの研究の例、その1

「筋血管の若返りに関する研究」

 

 この研究の背景:最近、身体活動の低下(極端な場合には,廃用症候群)による変化と老化は共通した特徴があることがわかってきました。

 

 これまで、予防医学や治療医学では「骨格筋の健康」は、このテーマが生命に直接関わることが少ないので着目されることは少なかったのです。でも、骨格筋は体において約40%の重量を占めており、体最大の臓器なのです。最近、「骨格筋の健康」は糖尿病等の生活習慣病の予防に深く係わっていることが分かり、「骨格筋の健康」を維持増進することが、重視されています。

 身体活動の低下を調べる方法として、様々なものが用いられていますが、ベッドレスト実験(24時間ベッドで過ごす)は被験者に対する負担が大きいし、加齢変化の観察は数年に渡り縦断的に行う必要があり、大変です。宇宙滞在は極度の変化を引き起こす点で有用ですが、人を対象とした研究機会は極度に限られています。

 そこで、これまで私たちは、骨格筋と末梢血管の機能低下モデルとして、非利き手側の前腕固定を用いて検討してきました。このモデルを用いた検討は少ないのですが、その利点は、全身的な活動低下を最小限にした状態での筋血管系変化を特異的に観察でき、下肢の固定に比べても日常生活での制限が少なく被験者への負担が小さいことが挙げられます。

 

次回は、この研究の具体的な結果をお話しします。

 

【今週の1shot!!

どこのなんと言う塔でしょう??

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2012.08.22

学び続ける教師たち

おはようございます。ma34です。

先週土日と、母校である京大・教育学研究科が主催している
「E.FORUM全国スクール・リーダー育成研修」という研修会に参加してきました。

E.FORUMのHPはこちら

この研修会は、全国の小・中・高等学校の先生方が集まり、
カリキュラム開発・授業改善をめざした実践交流や、
「パフォーマンス評価」の研究についての講義が行われます。

※パフォーマンス評価とは、わかりやすくいうと、
 いわゆる普通の「テスト」といわれる選択式のテストなどの「客観テスト」でのみ能力を測るのではなく、
 より真正性の高い(現実的な文脈の中での)課題を児童生徒に与えて総合的な力を測ろう、
 というものです。(わかりやすく言えていない!?)

 たとえば、数学では。

 企業の商品開発担当者になったと仮定して、
 「商品(チョコなど)がなるべく沢山入り、
 かつ展開したときに表面積が一番小さくてすむ、箱の形を考えましょう」

 という課題に挑戦したりします。
 そうした総合的な課題を解決しようとするなかで、
 テストで測られる基礎的な知識やスキルが
 しっかりと活用できているのかどうかも測ることができるというわけです。

この研修会には、院生の時からスタッフとして関わっておりますが、
毎回、全国の熱心な現場の先生方が集まってこられるので
私も沢山勉強になる機会として毎年楽しみにしています。

今回は国語、算数・数学、理科、社会、英語、総論(体育、家庭科など)で各分科会を開き、
私は英語科の司会・コーディネーターを務めさせていただきました。

英語科ではスピーチやディスカッションなど、
パフォーマンス課題に近い活動は多く行われている方だとは思います。
けれども、現場ではなかなかそうした課題に取り組むことが難しいという声も聞きます。
その中で、この研修会に集まった先生方は先進的に、そしてパワフルに理論を学び、
実践を行っていらっしゃいます。

議論の中身は書くとまた長くなるので、またの機会に。。。

でも、現場の先生は夏休みだからといって休んでいるのではなく、
本当に常に学び続けているのだなあ!と感動した私でした。
私も負けないように日々勉強をしていきたいと思います!

ma34.