急激に暑くなってきました。水分補給にも気をつけなければならない季節です。
さて、本学部のキャリア形成科目として、スポーツ健康科学セミナーⅠとⅡを配置しています。2回生前期に行われるスポーツ健康科学セミナーⅡは、想定される職業域からゲストスピーカをお招きして、それぞれの分野で求められる人材像、能力などについて学び取ってもらう科目です。
先週の木曜日には、国立スポーツ科学センター スポーツ科学研究部 部長の平野裕一先生にお越し頂きました。『スポーツ科学を志す人へ ~する・みる・ささえる~』というテーマで講演してもらいました。冒頭のご自身の自己紹介から、野球漬けの高校・大学時代から、大学院では、野球の科学(Science in Baseball)を研究、そしてその後、大学教員としてつとめる中で、教育、研究、野球の指導とバランスを取りながら過ごしてきて、現在のJISSの仕事へと、これまでの経歴をご紹介され、その中で、ご自身の指導者としての売り(強み)について、これまでの研究者、教育者そして長年の指導現場に携わってこられた実績と経験から、1.練習・トレーニング内容に常に疑り深く(注意深く)、本当にそうか!と繰り返し考えること(選手は信頼している)。2.チーム独自、選手個別のトレーニングで取り組む(オリジナリティ、個別性)。
国立スポーツ科学センター(2001設立)の仕事内容については、①国際競技力向上への科学・医学・情報からの支援(サポート)、②国際競技力向上のための研究、③スポーツ情報の中核機関の役割、について説明されました。国のトップレベル(非常に少数)のパフォーマンスを高めることが使命であるが、この少数のパフォーマンス向上によって、国民全体が影響を受けて身体を動かす人の増加する、そしてこのことが活力ある社会・国へつながる、という理念があります。
今後、国立スポーツ科学センター(JISS)でも、「ささえる人材」が益々求められます。研究分野は先端へ進むに従って細分化されます。ただし、JISSが求める人材は、総体としてのスポーツを理解できる人、そして研究が理解できる人、さらには適切にコミュニケーションが取れる人、課題抽出ができ、解決方法を立案・実施出来る人材、が求める人材であることもお話し頂いた。
講義の中では、「大学」の役割について、『より質の高い生活を営むために必要な能力を身につけるところ』であり、学問を深めることで可能性を広げることができることを学生へ伝えて頂きました。平野裕一先生、ありがとうございました。
本学部で『スポーツ科学』を志す学生が、将来、JISSをはじめ各所で日本のトップパフォーマンス向上に寄与することを願っています。
<<今週のちょっと、もっと、ほっとな話>>
東京の出張で、利用した「はち公バス」。渋谷区内を走るコミュニティバスで100円でした。バス停の待ち時間で、地元のご婦人たちとも楽しくコミュニケーションでき、コミュニティ形成に一役買っているのを実感しました。利用料金もリーズナブルです。
【忠】