2011.09.30
[ 2011年09月 ] の記事一覧
2011.09.29
恩師の背中から学んだ現場指導
先週土曜日、先生方が体育学会で鹿屋に出発された日、神戸の「しあわせの村」まで、駅伝観戦に行ってきました。
今でこそ定番の駅伝なのですが、最初は六甲アイランド周回コースで開催されていました。大学4年生の時、阪神淡路大震災の影響で、「しあわせの村」で開催になりました。その時、走るはずもなかった最終区を走らせてもらえたことを懐かしく思い出しました。
その最終区、立命館大学Aチームからは、スポ健2年生の加藤未有さんが選ばれ、立派に走っていた姿がとても印象的でした。前期のダンスの授業ではいつも笑顔でしたが、とても逞しい顔つきで走っている姿がかっこ良かったです(^^;)
東北大に行ってから、一度も関西の駅伝を見に来た事はなかったので、一人でこっそり観戦して、こっそり帰る予定だったので、スタート前に懐かしいグランドを見ながら歩いていると「こんにちは!」とか「先輩!」とか「おー!久しぶりだな!」とか...挙げ句の果てには、「まっちゃーん!豊岡先生も来られるで!」と研究室の大先輩でもある大体大コーチの足立先生から声をかけて頂きました。競技からも遠ざかり、現場指導に関わっているわけでもないので、敢えてこっそり見に行きたかったのですが、声をかけてくださることが本当にありがたい限りでした。
グランドも周回コースの嫌な坂道?も全く変わっていませんでした。昔はもっと暑い中のレースだったような。。。恩師も全く同じことをおっしゃっていました。温暖化のはずなのに、涼しく気候には恵まれました。
許可をいただき、初めて掲載させていただきました!右が恩師です。学生時代は全日本大学女子駅伝2連覇した時のお話をよくうかがいました。指導者は選手と同等、もしくは、それ以上のプレッシャーに打ち勝つ力が必要なのかもしれません。
大学院時代からお世話になっている大先輩、足立先生(左)は、豊岡先生からの襷リレーで指導者としてがんばっていらっしゃいます。
ちなみに、足立先生の奥様は水曜日の3時間目、インスのエアロビクスの授業に来てくださっています。来年度は、スポ健のみなさんもお世話になります!とても明るくて元気な先生なので、楽しみにしていてくださいね(^0^)
恩師の豊岡先生にお会いし、光栄にもスタートから、豊岡先生の解説つき?で一緒に観戦させていただきました。先生の独特の口調が懐かしかったです。当時は、朝から晩まで豊岡先生の隣の部屋(研究室)にいたので、先生が紙切れなどに、練習メニューを立てたり、駅伝前には何度も選手の名前とタイムを書いて、駅伝のオーダーを予測し、戦術を練っている姿を思い出しました。走っている選手のちょっとした変化をも見逃さない観察力は健在で、本当に素晴らしくて、「私は絶対にこの先生のもとで現場に還元できる研究がしたい!」と純粋に大学院進学を希望した頃の気持ちを思い出しました。
お話していて、変わったと感じたことが1つありました。トップアスリートばかりに目を向けていらっしゃった先生が、遅い選手(表現が悪くてすみません。私もその一人です)のことも、とてもよく観察されていることでした。第一線は足立先生に譲り、様々な市民ランナーの指導をされているとのことだったので、常に勉強されている姿勢にも感動し、恩師の背中からまた一つ学びました。「あの選手、お前と同じような走り方だな!」という言葉に、よく覚えてらっしゃるなあと驚きましたが、嬉しかったです。
現在は分子メカニズムの解明など基礎実験へと研究分野は若干、進化しています。これも私自身のオリジナルが加わったから?と都合良く考えるようにしています。恩師が敷いてくださったレールに乗って走り続けていると、自分の道を失っていくような気がしています。研究の柱は変えなくても、自分の道を創って行くこと、新しく創れなくても、自分の道に装飾していくことが大切だと感じています。私のオリジナルである「腸管免疫と選手のコンディショニング」という装飾を施して、いつか必ず、選手に還元できる資料として提供できる日を目指し、日々努力して行こうと改めて心に決めました。選手のゴールを見届け、先生と一緒に競技場を後にしました。昔は豊岡先生から最後に一言頂き解散。。。という絵図だったので、寂しい気がしましたが、足立先生に襷リレーしたのだから、いっさい口出ししないという意志は、現場の指導者として潔く、かっこ良く感じました。やっぱり名コーチです。
来月、私にとっての第2の故郷である仙台で全日本大学女子駅伝が開催されます。最初は大阪での開催だったのが、私が博士課程で仙台に住みはじめた時、仙台での開催となりました。仙台大学の陸上部の先生に「君は陸上選手のコンディショニングから離れられない宿命なんじゃないの?」と冗談混じりで言われたことがあり、ますます現場から遠かろうとしていました。当時は私の視野も狭かったのだと思いますが、研究者として生きるため、現場と離れる覚悟で博士課程に進学したので、後ろめたい気持ちがありました。
「運動免疫学」の道に進んで他人と違う方面から、選手のコンディショニングに還元できる研究をする!と新たな決断ができたのは、東北大学の恩師である永富先生のおかげだったと感謝しています。自分のバックグラウンドは大切に、将来の自分の糧にしなければいけない、と気づいた時期でもありました。
あっという間に時がすぎ、スポ健に赴任することになって今年、十数年ぶり!に関西インカレを見に行き、大阪体大の懐かしいグランドに足を運んでみたり...。昨年までトップアスリートとして活躍されていた大体大の後輩でもあるO塚先生から「関カレ、見に行った方がいいですよ!競技場行って選手見てたら元気もらえますよ!」という何気ない一言を頂いたことがきっかけでした。助手、助教部屋にもポジティブな風を吹き込んでくださったことにとても感謝しています。選手に近い(=若い!?)現場的な視点から新鮮な話を聞かせてくださったり、現場に還元したいという一心で、研究に取り組む姿や、被験者になってくださった選手に対する接し方を見ていて、改めて現場と正面から向き合う気持ちを思い出させてくださいました。(きっと、院生のみなさんにとっても何でも相談しやすく、頼れるお兄さん的な先生なのではないでしょうか(^^;))
私は「運動免疫学」の必要性を、いかにして選手やコーチに分かりやすく還元して行けるかが、目標の1つでもあるので、遠ざけてきた現場と素直な気持ちで向き合って行くため、再度、勉強しなおそうと思っている今日この頃です。(また書きたいことがあふれて、長くなってしまいました!すみません。。。次回からは注意します)香
2011.09.28
琴奨菊の実践とスポーツ科学
9月25日。大相撲が熱戦の幕を閉じた。日馬富士の「綱取り」の掛かった場所で期待が膨らんだが、序盤から負けが込んでしまって残念なことをした。2場所「最善」の調子を保つことが如何に難しいことなのかを改めて考えさせられた。一方で、昨場所大関昇進が叶わなかった琴奨菊は、連日鋭い出足で「堂々の」勝ちっぷりが続いた。横綱白鳳との一戦は恰も「横綱相撲」の感があった。
大関昇進のためには、直近3場所合計の勝ち星33勝が目安だった。先場所チャンスを逃した琴奨菊は、メンタルトレーニングに精を出したという。モチベーションを高く保ち、常に平常心で、なおかつ闘争心を研ぎ澄ます。言葉で言うことは簡単だが、その実践となると大変な困難が伴うことだろう。相撲に限らず、プロ選手と呼ばれる人たちの中でも、そうした精神力を持ち続けることは困難なことなのだということを、多くの場面で、多くの選手が教えてくれる。
先場所の「悔しさ」をバネに今場所見事な相撲に徹した琴奨菊。「ファンから愛される相撲取りを目指したい」との抱負をもっているとのこと。ここ数場所、とくに今場所のような相撲が続けられれば、その抱負は十分に叶えられるし、その先の「綱取り」も決して夢ではない。
大学の方は後期が始まり、キャンパスに賑わいが戻ってきた。基礎演習のクラスも始まる。後期は、専ら「ゼミナール大会」へ向けての「研究活動」が中心になる。彼らなりの「研究構想」を前期の段階で描いているし、2回生の研究入門も「佳境」に入ってきた。卒業研究を目指して、それなりの「研究構想」をもって、地道な準備作業が進められるだろう。
そもそも大相撲の中には「スポーツ科学の真髄」を見ることが出来るし、琴奨菊の実践は。そのことを良く示してくれている。スポーツ科学の深化とそれに伴うトレーニングとによって厳しく険しい「綱取り」の道程にも、随分と光明が差すことになるのだろう。学生諸君の研究活動の中からも、そこに繋がっていくものが出てくるのだろう。教育・研究の秋。ふと、そんなことを想ってみた。 mm生
2011.09.27
夏野菜の歴史。
2011.09.26
日本体育学会 第62回大会
昨日の9月25日(日)から9月27日(火)まで,鹿児島県の鹿屋体育大学にて,日本体育学会第62回大会が開催されています.今回のテーマは,「動ける日本人育成をめざして する・みる・ささえる」です.
学問としての「体育」はまさに学際分野で,専門分科会は,体育哲学に始まり,介護福祉・けんこうづくりまで,合計14の分科会に分かれています. 今年の総演題数は,664題です.立命館大学スポーツ健康科学部の先生方ならびに院生も発表していました.
研究者として,学会は「研究成果の発表の場」です.同時に,研究成果を学問分野へ提供し,意見交換し,議論することでその学問分野の成果を社会へ還元することで,貢献します.研究分野によっては,その社会還元までに時間のかかる分野もありますが,「真理の追究」「新しい研究へのチャレンジ」「メカニズムの解明」に向けて,研究者が心血を注いだ成果を発表する場(学会,研究会)があること自体がすばらしいことです.
今回,若手の研究者である【哲】先生,【光O】先生と同行させてもらっています.移動中の飛行機の中で,発表直前まで,準備に余念のない【哲】先生の姿勢には,研究発表に取り組む姿勢として非常に感心しています.【光O】先生のアクティブに研究情報を摂取し,自らの研究アイデアに取り組む姿勢にも学ぶところがあります.本学以外の若手研究者も非常に熱心に,学会に取り組み,熱い議論を交わしているのをみて,今後,益々「体育」「スポーツ」が学問として発展するのを感じています.
「ちょっと,もっと,ほっと話」
次年度の体育学会第63回大会は,東海大学・湘南キャンパスで,8月22日から24日に開催することになっています.その次の2013年の第64回大会は,立命館大学びわこ・くさつキャンパスで開催することが正式に決まりました.一期生が4回生,大学院も4年目を迎えています.この分野の研究者をホスピタリティ高く迎えるとともに,スポーツ健康科学部・大学院スポーツ健康科学研究科として,多くの研究成果を発信できるように準備しましょう.
【忠】
2011.09.25
大学院生のための自己力向上支援プログラムが開催されます
みなさん、いかがお過ごしですか。
立命館では、明日から、いよいよ後期が開始です。
立命館大学では、学部生だけでなく、
大学院生向けの学習支援プログラムも多数行われていますが、
今回は、「英語アカデミックライティング作成のための講習会」
を紹介します。
期間は、10/31から 12/19 までで、
BKC では、毎週月曜日の16:20 〜 19:30 の
90分 2コマ で、開催されます。
参加費用は、無料で、
応募資格は、立命館大学大学院生であることです。
大学院では、研究を遂行する上で、英語力は必須です。
何はともあれ、英語が出来ないと、研究が進みません。
応募期間は、9/26 〜 10/7 となっていますので、
ぜひスポ健の院生は応募して下さい。
それでは、また。失礼致します。
敦
2011.09.24
女子ハンドボール部で活躍する仲間
今回は衣笠の運動部で活躍している仲間を前回の池田君に紹介してもらいました。
衣笠第一体育館で練習している女子ハンドボール部1回生の和泉美春(いずみみはる)さんと横山まりさんです。いわゆるBKCから衣笠への移動組の仲間たちです。
和泉さんは(写真の右側)香川県出身で、横山さんは(写真の左側)愛知出身ですが京都府立高校の出身です。実は、二人とも高校時代からの知り合いで、いつも練習試合や試合で汗を流した仲間だったそうです。
その二人が立命館大学で、同じユニフォームを着ることになって本当に驚いたそうです。毎日助け合いながら勉強にハンドボールの練習に頑張っています。
今は、リーグ戦期間中で大変な時期です。少し黒星の方が多く、後半戦を全力で戦いますと手に力を入れて語ってくれました。
今のチームの課題は、連携プレーにおけるコミュニケーション不足からプレー自体が小さくなってしまうところだそうです。
もっと思い切ったプレーをしていかないと後半戦は勝てないと。そのためにも、練習中からミスに厳しくなるべきだと。
二人と話していて、プレーの話になると顔の表情が「鋭く」なるところが運動部の選手だなと感心しました。
今後、横山さんは、自分の意見を出せるチーム作りが必要だと言います。和泉さんは個人の技術は隠れてでも自主練習で向上させ、全体練習ではチーム練習をもっと充実させるべきだと強調してくれました。
きっと二人の力が、3年後(彼女らが4回生)、全国で活躍できるチームに成長させてくれるのではないかなと感じました。
ところで、二人は衣笠近くで下宿しています。南草津付近の下宿より、練習後早く戻れる場所を選んだそうです。朝は公共交通を使ってBKCへ移動し、授業後はシャトルバスなどを使って衣笠に移動します。
お話を聞いて、朝の移動が大変だなと思いました。ぜひ早朝からシャトルバスを走らせてあげてほしいですね。
練習後は、下宿で自炊を楽しんでいますよと話してくれる二人です。やはり栄養学で学んだ「海老先生レシピ」が大活躍しているそうで、練習後の食事を考えるようになったそうです。でも練習後ミーティングが長くなった時は、できるだけ早く食事をする必要から生協で食べているそうです。
衣笠の食堂は、バイキングメニューが充実していますね。ちなみに、ほうれん草がドンと入ったきしめんも美味しいかな(これは私の感想)。
後期から多くの授業が入ってくるのが楽しみだそうです。大学って先生と学生の間に距離があると思っていたけど、全くそんなことなくて、先生方と気楽に話せるところが素晴らしいそうです。
来週から授業が始まります。私も仲間らともっと話をするよう頑張ります。
【shine】
2011.09.23
大量の雨を糧に
2011.09.22
アピール力!
修士課程の頃、「どうなってしまうかと心配するより、どうするかを考えよう!」、こう見えても結構楽観主義(Optimist)?のんき?な私は、自らアクションをおこすことを考えていました。「アクションをおこす」にも様々な方法があると思います。私の場合、話すことは得意ではありませんが、文章では何とかなる!と、他人よりスピードもありませんが何とかやっています。小学校の卒業式の日、担任の先生から「あなたは話すことでアピールするのは下手でも、作文や紙芝居、行動力で必ず勝負して行けるから、努力を続けなさい、それを怠ったら絶対にダメ」と言われたことを時々思い出します。担任の先生の人を見抜く驚き、その言葉にとても感謝しています。
東北大学にいた頃、「どうして、あなたはメールではこんなにいろいろ意見してくるのに発言しないの?」と外国から来られていた先生にたずねられたことがありました。時には「筆談」してみたり、とても滑稽な様子だったと思うのですが、考えを伝えるためには文章でならと思っていました。
そんなことを思いながら、忠先生のブログでもご紹介くださった、体力医学会(山口)に参加いたしました。この学会は毎年、国体の地で行われます。体育系の学会では中心的な学会になっています。最終日の早朝には持久走大会が行われ、学生時代、持久走大会で優勝するとランニングシューズがもらえるのが楽しみで参加していたことを思い出します。富山と宮城の学会大会でシューズをゲットしました。修士の指導教官である豊岡先生からは「当然だろ。」と一言そっけない対応。。。確かに、こんなところでアピールしても仕方ないのですが、日本体育協会のIto先生から「さすが、豊岡研だねー」と声をかけてくださったことがありました。これもプレゼンが苦手な私のアピール力の1つだったのかもしれません。
今年の学会大会はは若手や就職活動中の人にチャンスをということで主催者側によってPoster発表とOral発表に分けられました。私もなぜかPoster発表となりました。ポスター発表はプレゼンが苦手な私にとっても「自己アピール」できる場でもあります。日本でのポスター発表は久しぶりでしたが、お陰さまで、たくさんの方が見に来てくださり、有意義なディスカッションの場となりました。
1日目のMa2tani君の発表です!堂々と説明している姿がとても印象的でした。本当にみんな逞しくそだっています(^0^)
そんな姿を見ると、とても嬉しいです。
1日目のキム哲先生の発表。普段となりの席にいるのに、分野が違うこともあり、研究の話はほとんどしません。
こういう機会は良いですね(^0^)
おもしろい光景だったので...O塚先生が撮ってくださいました。
修士論文、楽しみにしていますね!
そして私も3日目にPoster発表でした。スポ健に来てから、IZUMI先生のもとでのお仕事です。Machiくん、Liuさん、Joくん、いつも、お手伝いありがとうございます!またこれからも、よろしくおねがいします(^^;;)
2011.09.21
「敬老の日」に「姿勢」を正す?!
9月19日は「敬老の日」。総務省が9月16日に発表した高齢者推計人口によると、65歳以上人口は前年より24万人増えて2980万人、総人口に占める割合は23.3%と過去最高を更新した。高齢者人口が総人口比7%を超えたのが1970年。1994年にはそれが14%を超え現在に至っている。
80歳以上人口も前年比38万人増の866万人、総人口比6.8%とこちらも過去最高だ。因みに100歳以上人口は、先日発表があったように、43,000人を超えている。圧倒的な「高齢社会」(超高齢社会)だ。一方で、年少(0から14歳)人口が13%を割り込んで、合計特殊出生率は1.3を何とか上回った程度。こうした諸々の数値に見る限り、完全な「少子高齢社会」それも「超」の字の付く状態だ。
いつも講義の中で触れることだが、「少子高齢社会」での健康づくりの課題が山積している。子どもの健康問題の特徴はどんなところにあるのか。また、働き盛りではどうなのか。そこでは「人間観・発達観」に裏づけられた、人間の成長・発達の筋道に即した問題の把握とその解決が求められることになる。
高齢者の健康問題を見てみよう。典型的な問題である「寝たきり」ではなぜいけないのか。それは逆に言えば、どうして「起こすこと」が大切なのか?と言うことになる。起こすための道具や人手があれば、ほとんどの人は「寝たきり」にならないという実情もあるようだが、いずれにしても、そこでは、「抗重力姿勢で活動し、従重力姿勢で休息するヒトの生活スタイル」に関わる本質的な問題が浮かび上がってくる。
「体位」(position)と「構え」(attitude)から構成されて無限の変化を示す姿勢の中から、目的に合致した姿勢をとることが最も大切な過程となる。日常の姿勢保持(姿勢管理)は、呼吸器や循環器そして消化器の働きを活性化し、食事や排泄を正常化し、休息や睡眠という人間の基本的な生命維持機能を保障するという。長時間の同一の従重力姿勢が、重度の変形や拘縮を引き起こすことになり、とくに問題なのが、ベッド上での仰臥位だという。「ベッドレスト」の実験例はそのことを良く示している。
まだまだ高齢者に対する様々な「誤解」や「無理解」も存在する。そんな「姿勢」
を正すことから始まって、高齢者の健康づくりにおいてスポーツ健康科学の果たす役
割の大きさに思いを馳せる機会となった。 mm生