[ 2020年12月 ] の記事一覧

2020.12.16

小集団科目便り〜2回生の研究入門〜

皆さま

スポーツ健康科学部、健康運動科学領域の教員であります橋本健志です。
このブログでは、Hassyとして、今季もいくつかの出来事をご紹介させていただいております。

さて、先日は小集団科目として3回生以降の専門演習についてご紹介させていただきました。
https://www.ritsumei.ac.jp/shs/blog/archive/detail/?date=2020-12-15

今回は、2回生対象の「研究入門」についてご紹介させていただきます。

紹介した専門演習(ゼミ)への導入の観点から、この科目では、学生それぞれの興味・関心に沿って、
その学術的背景や研究体系を学び、学生の学びに対する主体的な態度を形成することを目的としています。

今学期は、学生たちの意見を踏まえながら、webを中心に授業を実施しております。
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写真は、健康運動科学領域に関心のある学生のクラスの様子です。
各自、興味ある学術論文(国際誌を含む)を読み、概要を文書にまとめ、
さらに論文内容をスライドにまとめたものを発表して、皆で質疑応答をするというライブ授業です。
やはり十人十色、選ばれる論文も様々で、皆の発表を共有することで多様な研究に触れることができます。
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また、今月に入ってからは、今後遂行していきたい研究を計画するプロジェクトを進めています。
これは小集団のクラス単位で実施しており、各自の興味もスポーツ教育学であったり、スポーツマネジメントであったり、
まさに学際的な本学部の特長が反映されています。
この小集団クラスは、私たち教員に加え、リサーチサポーターとして、大学院生も加わって、学部生にアドバイスしてくれます。
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ライブ授業ですが、関心領域ごとにグループに分け、そこで大学院生から個別にアドバイスを貰える時間を設定しています。
大学院生も、こうしたサポートを通じて、自身の研究活動について考える機会にもなり、交流から新しいアイデアが生まれることも期待されます。

年明けに、いよいよ研究計画書の発表課題がありますので、それに向けて準備を頑張ってほしいと思います。
そうして立案した研究計画の精緻化は専門演習で実施しますが、ここでは受講生それぞれ、様々な視点でスポーツ健康科学を見ていて、そこにある疑問・課題に多様なアプローチで臨んでいくことを、お互いが認知し、多様なワクワク感が発生することを願っています。

まだまだ様々な制約があり、学生たち、そして保護者の方々も苦慮が絶えないことと存じますが
学生の学びをサポートできるよう全力を尽くしたいと思います。

2020.12.15

小集団科目便り〜専門演習〜

皆さま

スポーツ健康科学部、健康運動科学領域の教員であります橋本健志です。
このブログでは、Hassyとして、今季もいくつかの出来事をご紹介させていただいております。

さて、学部HPで学部長からの発信にもございましたように、
https://www.ritsumei.ac.jp/shs/news/article.html/?id=499
現在、大学では、対面授業、Web授業、対面とWebの混合による「ハイブリッド授業」を展開し、学生に学習機会を提供しています。
なかでも、小集団科目は、感染症対策を講じながら対面での授業を実施し、
これまでと同様、あるいは趣を異にしながらも十分な学習の機会を提供できるよう努めております。
今回は、特に3回生からの専門演習(ゼミ)にフォーカスしてみたいと思います。

本学部では、学びの集大成の位置付けで、卒業論文を必修としています(学内他学部に先行して、先週が提出期限でした)。
論文は、それ自体が新規のオリジナルの内容・成果物でなければなりません。
そのためには、自身の関心領域(スポーツ健康科学)における疑問・課題を抽出し、
その解決に向け、調査や実験など、様々な方法に取り組み、得た結果を整理・吟味し、
客観的に考察し、社会に貢献し得る知見を創出・発信することが、論文発表です。
つまり、私たちが常に大切にしている、「新しいもの・コトを生み出し、社会に貢献する」ことを体現するのが卒業論文の発信といえます。

その為に、本学部では、3回生時からゼミに配属し、卒業研究を専門的に学んで行きます。
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教室では、窓を開け、十分に換気をしながら(かなり寒い季節になってきて、皆上着を纏いながら)授業です。
研究立案を発表し、皆で意見交換です。
私のゼミでは既に国際誌への学術論文や、国際学会にて研究成果を発表している3回生もおり、
プレゼンテーションも皆、非常にレベルの高いもので、私も刺激を受けております(愉しい!)。
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また、実験実習も実施しています。
カフェイン摂取後、経時的に自身の唾液を測定することで、カフェインの体内動態を計測しています。
また、データの整理の仕方、客観的判断を下すための統計解析方法は大事なリテラシーであり、
先輩が丁寧に説明しております。

卒業研究も、限られた時間、限られた規模とはなりましたが、自分たちで立てた仮説の検証を実施しました。
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筋の硬さと筋損傷の程度の関係性を調べる研究や、運動と栄養の併用が認知機能に及ぼす影響など
今年も様々なテーマで、卒研生の数だけ新規な知見が生まれました。
ただし、やはり被験対象者が少なかったりと、課題は多く残りました。
こうした課題は、大学院進学後に継続して検討したり、ゼミ内で後輩に引き継いだり、等々、
繋がっていって、社会貢献に資する成果物となることが期待されます。

まだまだ様々な制約があり、学生たち、そして保護者の方々も苦慮が絶えないことと存じますが
学生の学びをサポートできるよう全力を尽くしたいと思います。