[ 2012年07月 ] の記事一覧

2012.07.01

今期最終の朝食会に思う

今年度ブロガーニューフェイスのma34先生、昨年度ブロガーの一人abc先生の記事にも度々登場している話題です。私の受けもつ基礎演習Eクラスが、先週、2012年度前期最終の朝食会を行いました。

 

 1回生全ての基礎演習クラスが、前日のエポック立命21での1泊に続き、翌朝8時からインテグレーション・コア1階トレーニング室において、O塚先生の指導による「チーム0」を体験します。その後同じ1FのRecOスタディオで8時30分頃から全員で、学部長 Izumi先生を囲む朝食会の準備です。立命館大学生協の協力を得て、abc先生の指導のもと、テーブル配置や配膳の全体、ご飯や副食の盛りつけと給仕等々、即実践場面に全員を直面させます。みんなが手分けして連携プレイが必要なところです。

 

「裏方さんとしてスポーツ選手やチームをサポートする時には、テキパキ動かない人は信頼されません」と先生より叱咤。最終人数の確認でも1~2名の狂い。準備の最後まで5~6人の人たちが調整的な動きに苦心していた様子などを見て、「おい、Eクラス、実践の「身構えと気構え」が出来ていないぞ」と、私は少々ガックリでした。

 

 やっとのことで学部長の挨拶、そして「いただきます」に至り、食事の間にはだいぶうち解けた雰囲気になってきました。朝食を取ることの大切さ、食事内容・栄養のバランスの大切さ、等についてのabc先生の話を結びに、「ごちそうさま」でした。

 

SIMG_RecO7732.jpg

 次は後片付け、準備の時とは全く異なった連携の良さ、全員のテキパキ動く様子が目立ちました。「何だ、できるんじゃないか、君等!!」と、今度の私は内心うれしく感じていました。全体を見て調整的なコミュニケーションと動きを図ること、この活動の意味や値打ちを分かりながらも、準備の時は多くの人が遠慮して「指示待ち」をしていたのだな、と私は先ほどの「早い決めつけ」を少々反省しました。

ここには、その片付けのときの写真を貼り付けておきます。

 

1回生基礎クラスの全てが行う共通の事項には、hama先生の指導によるMR測定の原理理解と測定室見学、図書館職員による図書館ガイダンスおよび学術情報検索実習、等々が含まれます。この他に、週2回あるプロジェクト英語の授業は、基礎演習クラス単位で行われています。

このように小集団教育の核となるのはクラス単位での授業です。学生の側からみればクラスは同時に自治の単位でもあります。学生自治会が自主的に組織する「オリター」がクラス活動を援助するために、クラスごとに3~4名ずつ毎回参加してくれます。それにクラスやクラス内のグループ活動への援助をアカデミック・アドバイザーが担当してくれます。各クラスには、4~5名の2回生援助担当学生が張り付くことになります。

さらに、クラス担当者間や教員と援助担当学生との間の連絡調整、クラス活動の進度や方向付け等々に奔走する事務局の活動を含めると、学部として相当の力量を配分している授業であり、1回生の大切さを有言実行しているとも言えます。

 

クラスいう、学校生活を送るための「生活集団」を「学習集団」に転化させることが大切な視点です。集団学習を通じて、学習は最終的には個々人に定着するものです。そのためには個々人が何らかの狙いに対して、少しばかり先の自分自身のイメージを創り上げることができるようになることを目指します。誰からも強制されていないし、不可分・不可替の統一体として自分がこれに取り組んでいるのだ、という姿を形成、確立させることです。集団(マス)でなく個を見てくれという、学習者個々の強い要求があります。この一人ひとりの思いに応えるために、担当教員や援助担当、学部スタッフのチームがある、というのが理想です。

 

 

【善】