[ 2016年07月 ] の記事一覧

2016.07.21

ジャンプ!!!

毎週火曜日に,私の研究室で3回生対象のゼミがあります.3回生のゼミでは,主に4回生時に行う卒業研究の準備として,文献調査や予備的な実験を行っています.卒業研究の課題は一人一人異なるため,調査する文献や予備実験もそれぞれ異なります.

今日は,面白い試みをしてくれたゼミ生がいたので,紹介しようと思います.

その彼が最終的に挑戦しようとしていることは,「スポーツパフォーマンスを向上させる装具やウエアを開発すること」です.スポーツパフォーマンスといっても色々ありますので,とりあえずはジャンプ動作に着目してジャンプ力を高めるにはどうすればいいのか考えてもらっています.実際には競技スポーツのルールなどの縛りがあって,できること,できないことがありますが,ファーストステップの段階ですので,今はそういったことは無視して,「とにかく高くジャンプできるようにする」を目標に色々なことを試してもらっています.

本当は,理論を考えて,シミュレーションを行って,実際に確認するために,人間で実験するのが研究としての王道だとは思いますが,まだ始めたばかりですので,その難しさを知ってもらうために,「とりあえずやってみよう」ということになりました.

彼が考えたのが,下図に示すように,膝関節をゴムで強化するということです.写真では見難いですが,膝関節の全面に関節を跨ぐようにゴムを設置し,両端をテーピングで固定しました.ジャンプ前に膝関節を曲げると,ゴムが伸ばされエネルギーが蓄えられます.ジャンプしようとしたときには,そのエネルギーが解放され,大きな力を発揮します.直感的にはこれでうまくいくように感じるかもしれません.実際,ゴムの出力はかなりもののはずです.ファーストステップとしては十分!よく考えられています.





実際ジャンプしてみると,,,(下図)



残念ながら,最高到達点ちょうどで写真は撮れていませんが,ゴムをつけても,あまり変わりませんでした.残念ながらファーストチャレンジは失敗ですが,色々な課題は見えてきました.今回の失敗は物理的に考えても説明はつきますが,それよりも一番の課題は,固定方法です.大きな力を発揮するゴムを体に固定するには,かなりの工夫が必要になります.今回は,彼自身も痛くて1回のジャンプ後すぐに取り外してしまいました.物理的に考えること,そして固定方法,この2つが解決すれば,ゴムを使って研究室の高い天井でもタッチすることはできるはずです.

2つの課題の解決は彼の夏休みの課題です.ジャンプの後も色々な面白いアイデアも話してくれました.さらにどんな答えを思いつくか楽しみにしています.皆さんも夏休みの自由研究に考えてみるのも面白いかもしれません.

naru

2016.07.20

4回生ゼミの夏

そろそろ試験期間に突入です。4回生は、就職活動に東奔西走し、教員採用試験も始まり、卒業論文も本格化する時期です。

研究室では、調査準備をするため、4回生のゼミ学生たちが作業してくれました。700を超える調査票の発送作業でした。
今は、ネット調査が普及したので、このような手作業は減りました。このような作業をチームで行うと、お互いの得意・不得意もみえてきますし、作業を効果的に進めるために工夫が必要で、正確に作業することの大切さも体感できます。
その機会がもてたことは、私にとってはもちろん、学生たちにとってもよかったかなと思っています。

  (作業し始めの様子)

 (出来上がり!雨にも負けない梱包です)

そして、その後日、前期お疲れさま会と今後のガッツのために、学内の施設でBBQをしました。体育会系はふだん、部活動の練習があるので、なかなか夕方以降に参加するのはむずかしいことが多いのですが、この日は全員そろっての会になりました。
梅雨の中休みといった感じで、夜も涼しい風が吹いてくれる絶好の日でした。

 (日も暮れてきて、BBQも最高潮のとき)

久しぶりに解放された気分で集まり、わいわい楽しむことができたひとときでした。食べ終わった後は、みんな揃ってエポック(宿泊施設)でお泊り。かなり夜遅くまで起きていたようです。

「あのとき、みんなでやったよなぁ~」「あのとき、夜な夜な話したよなぁ~」と、時が経ったときにお互いが語り合ってくれるといいなと思っています。

ippo

2016.07.19

夏季休暇の過ごしかた。

じめじめした梅雨も終わり、夏が到来するやいなや、強い日差しが戻ってきて、一気に日焼けをしています。
さて、大学では、本日の講義で前期の講義日程を終了し、残すは補講と定期試験のみとなりました。

【ken】の専門演習でも最終回を迎えて、前期の総括と夏季休暇の課題が確認されました。
いまは3回生しか所属していないので、就活や採用試験についてもこれからという学生がほとんどです。
そのため、長期の夏季休暇は、比較的ゆったりと時間を使えるという点では、学生生活最後になるかもしれないものが多く、これを貴重な時間とするため、「夏を終えていたとき、どうなっていたいか」を、具体的に書き出した上で、夏季休暇のテーマと目標を決定し、それぞれが2分程度のプレゼンを行いました。
  • 就活に向けた企業研究や合同説明会への参加
  • MOS等の資格取得
  • 教員採用試験に向けた学習時間の確保
  • 語学学習
  • 学生自治組織への参加
  • インターン
  • アルバイト
  • ひとり旅
と、それぞれがかなり具体的に夏のプランを立案し、それに向けての思いを持っていることを共有できました。
これらを達成できたかどうかは、後期に皆で総括するので、ぜひ、有意義な夏にして欲しいと思います。
ちなみに、私も夏の目標をと言われたので、
・体重の3キロ減
・執筆中の論文の書き上げ
を約束しました。





※追記:夏の日差しが本格的になってきた先日、子供を連れて川遊びにいってきました。
川遊びは海での海水浴に比べて水温も低く、流れもあり、楽しいアクティビティである一方で、急な増水や川底の岩など、見えない危険もたくさんあり、油断することができません。本来であれば、ライフジャケットを着用させるべきですが、我が子を含めてその日ライフジャケットを着用している子供はいませんでした。
どれだけ泳ぎに自信があっても、特に川では泳力だけではどうしようもないことが起こりえます。
夏休みに入り川をはじめ、水辺で遊ぶ機会が多くなります。せめて、できる限りライフジャケットを着用させるようにしたいものです。
我が家でも遅ればせながら子供用ライフジャケットを購入することになりました。
夏の水の事故が0になりますように!



【ken】

2016.07.18

スポーツ健康科学サマースクール2016

 週末の土日にかけて、恒例の『スポーツ健康科学サマースクール2016』を開催しました。
 受講生からの満足の声を頂戴し、運営する側として、ホッとしております。
 https://www.facebook.com/rits.spoken/?fref=nf

 開講式で、「満足度120%です」とお話しをさせてもらいましたが、受講生の方より、
    「本当にその通りで大満足です!」と喜んでいただきました。
 その他にも
 ・気さくな先生ばかりで良かったです。人良し、顔良し、業績よしは事実ですね。
 ・院生スタッフが明るく、気配りが良くて、しっかり教育されているのを感じました。
 ・和気藹々とした雰囲気の中でしっかり学べました。
 ・最先端の機器をふんだんに使った実習が良かったです。
 などなど、お褒めの言葉、喜びの言葉を頂きました。


 運営に関わった先生方、院生スタッフ、そしてスーパー秘書の奥Villageさんのおかげです。みなさん、来年もお願いします。というのも、ある企業の方から、「当方ではこのサマースクールのプログラムの人気が非常に高いです。かといって希望者全員を一度に派遣できないので、数名に分けて送っています。」とのこと。既に社内で、順番待ちまでしているようです。さらに、内容、運営方法をブラッシュアップして、次年度に向けて進みたいと考えています。惜しくも今年参加できなかった皆さんは、是非、来年お越しください。もちろん、もう一回参加されたい方も。


 毎回感心するのは、2日間のプログラムならびに準備に、院生スタッフの頑張りと気配りです。そして年々その明るい気配りが洗練されていっているように感じます。本学部・研究科は、これまでに学会の受け入れも多数あり、この学会サポートの経験と、彼ら、彼女らのホスピタリティマインドと合わさった結果と考えています。このような運営スタッフの経験は、組織、チームのマネジメントを考える上で大きな財産になるでしょう。

 下記は、プログラム修了直後に、院生とポスドクがつくった動画クリップです。プログラムの様子がよく分かりますので、是非ご覧ください。
https://youtu.be/MfSR4LnXcJM

<<今週のちょっと、もっと、ほっとな話>>
昨年、押しかけインターンシップに来てくれたテキサスから来てくれた高校生のTAZ君
https://www.ritsumei.ac.jp/page.jsp?id=120821&date=2015-08-17
が、今年も来てくれました。昨年のデータ解析の続きをするためです。凄いですね。データの解析が上手くいけば、来年、ACSMで発表してもらおうと考えています。TAZ君は、今年の夏から、アメリカのテキサス大学への入学が決まり、将来は医学部を目指しているので、良い機会になるでしょう。


写真で見ると、一年間ですっかり大学生の雰囲気になっています。積極的で、明るく、チャレンジ旺盛のTAZ君が益々発展して、将来の医学研究に貢献してくれるのを楽しみにしています。

【忠】

2016.07.17

ワイキキアクティビティ~Part4.ココヘッド・トレイル

カリフォルニア沖にハリケーンが2個発生して
今週末と来週にかけてハワイ諸島に接近するそうです。
ハリケーンシーズンは日本と変わらないですが
日本のように頻繁ではなく、ハワイまで来ることは稀のようです。

先週末はオアフ島の人気トレイルコースの1つ、
ココヘッドに登ってきました。
結構甘く見ていたのですが、ダイヤモンドヘッドよりは
はるかに厳しいコースでした。



ココヘッドは、オアフ島の東側に位置し、
ワイキキからは22番バスで1時間ほどになります。
シュノーケリングで人気NO.1のハナウマ湾の向かい側になります。
周辺には射撃場があり、ピストルやライフルの音が聞こえてきます。
アメリカらしいといえばそうですが、音が大きくちょっと怖かったですね。
トレイルのスタート地点からすでに頂上がまっすぐ先に見えます。
ココヘッドは昔、通信塔だったようで、頂上からトロッコ用の線路が
ふもとまでまっすぐに続いています。
山頂ほど急になり、まるでジェットコースターのようです。
トレイルは、この線路の上を歩き続けます。



足元が非常に悪くて歩きにくいですが
登れば登るほど見晴らしがよくなり、とても気持ちがいいです。
ふもとでノースカロライナから来たエドさんと友達になり
話しながら山頂まで登りました。
ミリタリーの方で1か月前に単身赴任してきたそうです。
軍隊の方はどこにでも行かなければならないらしく大変そうでした。
途中、線路の枕木だけを伝って登るところがあり
真下は崖となっていて、すこし恐怖を感じました。



頂上からの景色は絶景で、正面のハナウマ湾と
遠くにダイヤモンドヘッドとワイキキのホテル群が見えます。
風がとても気持ちがよく、
しばらく頂上でおにぎりを食べながら休憩しました。
しかし、試練はこれからでした。
帰りは行きより楽なのですが、次の日からが大変でした。
これまでに味わったこのないくらいの筋肉痛です。
しかも2日目の痛みが非常に大きく歩けないくらいで
ほぼ1週間ダメージが続きました。
ひたすら下り階段を歩き続けるようなもので、それが原因ですね。
これにはとてもショックで、足の筋トレを
強めにしないといけないと改めて思いました。

Good day!

sana

2016.07.16

スポ健な…人々(4) 多彩な教員



2010年度にスポーツ健康科学部が開設した年から、教員の学びを深めるために、「ラン智タイムセミナー」が年間10回程度、多い年は20回程度、開催されています。

写真




先生方が、今、何に興味を持って、何に携わっているのかを、火曜日のお昼休みの12:20~12:55まで、インテグレーションコア1階のアカデミックラウンジで、話しています。
話すばかりでなく、「笑い」を2回取ること、という厳しい課題も課されています!

さて、この写真の方は誰でしょう?

写真




1回生で教職に関心のある人、あるいは、2回生以上であれば、教職課程を履修する人は必ずお世話になりますFriend草先生です。

学校現場について、極めてよくご存じのFriend草先生は、中学校教員(保健体育)、県教育委員会指導主事、県教育委員会管理主事、国立大学附属中学校副校長、中学校校長、全国中学校校長会副会長、文部科学省派遣、中学校体育研究会研究等、学校現場の教員としては、輝かしい業績をお持ちの先生です。

今年の4月に本学部に着任されました。
すでに、スポーツ健康科学部の自主ゼミで、教員を目指す人のために、特別の時間を取って、指導されています。学生からの評判は、極めて高いもので、学生諸君は、とても熱心な指導を受けています。

先週のブログで教員採用試験のことを書きましたが、彼らの中から、一人でも教職に就いて欲しい、と願っておられます。


下の写真は、Friend草先生が、全国中学校校長会副会長を務めていた時に、天皇陛下・皇后陛下の謁見ができたそうです。その時の写真です。
4枚の写真がありますが、これらの写真は、皇居、皇居宮殿調和殿、春秋の間、宮内庁の写真です。さて、どれがどれでしょうか。

写真




私たちの学部では、学生諸君に、他者から学ぶといいよ、と語っています。

ラン智タイムセミナーで、教員自身も、他の教員から学んでいます。

そんな「スポ健の残したい文化」を大切にしたいものです。

それでは、良い週末を!

【 智 】


2016.07.15

野外教育について考える


naoです

「スポ-ツ教育特殊講義」で野外教育について学生たちと議論しました。
教師になった場合、必ず野外教育の企画立案を担当することになりますので、学生らは真剣に取り組んでくれました。
1)どのような活動を想像するのか
2)野外教育で学ぶことは
3)指導者の役割
4)指導者として学んでおくべき知識
などのテーマで議論しました。
例えば、キャンプで学ぶ目的について語ったり、ディレクタ-になった場合どのような①役割を作り分担するのか、②必ず発生すると考えておくべき事故(安全管理)、③環境整備などについて意見を出し合いました。

特に対象によって、安全配慮の内容が異なってくることについて意見が出されました。
幼児や小学生低学年の場合、ホ-ムシックで泣きだす子どもの世話をどうするのか?などといった意見に対し、「俺には無理や~ 子どもが俺の日焼けした顔見たら怖がるわ~ 子どもの心理の勉強も必要や!」と課題を出し合っていました。

自然の中で行うキャンプ、スキ-(スノボ)、水泳を行う場合のリスクの想定は、資料で示されても無理だわ!教科書や講義よりも実践です!と学生たちは考えているようでした。


2週目の講義で、学生たちは「あなたが中学校1年生(草津市内)の担任になり、キャンプ実習(希望ヶ丘キャンプ場実施)の担当になりました。生徒・教員に配布する冊子(概要)を作成しなさい」という課題でグル-プワ-クを行いました。
パワ-ポイントでまとめられた発表を聞き、学生らがあまり考えなかった項目、自信持って示した項目などが6つの班とも共通しているなと思いました。



自信を持って発表していた項目は、夕食のところでした。
全ての班が、キャンプ定番のカレ-の作り方を丁寧に説明してくれました。
ところが、朝食は?昼食は?とメニュ-が出されていない班がありました。
ご飯とみそ汁だけは寂しいよなと。
ある班は、前日の夕食後の片付け時にご飯を炊いておき、朝食はリゾットです。
と時間的効率を考えている班もありました。



そして、生徒間交流プログラムでは、オリタ-経験者らが様々な遊びや軽スポ-ツを紹介してくれました。
希望ヶ丘は広大な敷地であることからオリエンテ-リングが活発に行われています。
それを生徒に経験させたいと提案する班もありました。
オリエンテ-リングは、キャンプ場や大きな公園だけで行うものではなく、街中(ビル街)でも行われています。
BKCキャンパス内で実施してもいいかもと思います。
何回か経験することで、キャンプ実習でのコ-スプランナ-を担うことは可能だと思います。

各班、もう少し考えてほしかったことは、キャンプファイヤ-のプログラムです。
中学1年生にとって、食事を作ること、仲間とテントで寝ることを経験することは大切ですが、仲間と交流するキャンプファイア-も重要なプログラムなのです。
このことをあまり重視していないようででした。
単に薪に火をつけて見ているだけのシナリオでは、せっかくの時間がもったいない。
火を使った感動の演出が必要なのです(火の神の出現)。
私を含め、受講者は、生徒らが笑ったり、涙したり、隣の仲間と手を繋いだりする演出法を勉強しなけれならないですね。

スポ-ツ教育のあるゼミでは、この夏休みにキャンプを経験するそうです。
私のゼミは、大学(BKC)からバイクで5分程度のロクハ公園のデーキャンプ場(かがやき通りス-パ-スタ-の裏手)で、流しうどん会を開催し、少しですが野外教育を経験しています。



2016.07.14

スポーツ科学特殊講義

立命館大学は来週の木曜日から前期の定期試験期間になりますので,補講などがない限り,木曜日の講義は最終講義になります.

本日,私が担当した「スポーツ科学特殊講義」も本日が本年度最後の講義になります.この講義は,本年度から始まった新しい講義で,スポーツ健康科学部の4つのコースの中の1つである「スポーツ科学コース」の講義で,スポーツ科学領域の最新の研究や知見を学び,ディスカッションなどを通じながらスポーツ科学領域の全体像を理解することを目的としています.毎回,スポーツ科学コースの教員がそれぞれの研究分野について最新の研究論文の紹介をしたり,それに関するディスカッションを行ったりすることで,スポーツ科学コース分野全体の理解を深めます.何となくこの講義で対象としている分野が想像できるように,各回の講義のキーワードを抽出すると以下のようになります.

キーワード

有酸素性運動,レジスタンス運動,心臓,血管,脂肪,骨格筋,ホルモン,トレーニング科学,競技力向上,トップアスリート,スポーツサイバネティクス,スポーツバイオメカニクス,身体運動の制御,筋・腱の力学的特性,筋たんぱく質代謝,筋肥大,レジスタンス運動,機能性食品,学際性,チーム編成,研究マネジメント


キーワードを並べてみるだけでも幅広い分野であることがわかります.

本日は,まず私の研究分野を紹介しました.この紹介の中で,少しの時間でしたが,本日のアシスタントをしてくれた私の研究室の大学院生の鶴見君の研究紹介も本人から行ってもらいました.



また,本日は最終講義ということで,これまでこの講義で学んだスポーツ科学を振り返って,全体像をディスカッションしてもらうことを目的として,スポーツ科学コースのキャッチコピーをグループ毎に考えてもらいました.

↓それぞれの班で真剣にディスカッションし,考えてくれました.


うまいキャッチコピーを考えるためには,対象をよく知っている必要があります.
最後に発表してくれたキャッチコピーも魅力的なものばかりでした.
学部のパンフレットなどで採用してもいいかもしれません.

別途,最後のレポート課題として,スポーツ科学についてまとめるような課題を出していますので,今から出来が楽しみです.

naru

2016.07.13

心理学の国際学会とスポーツ

先日、心理学の国際学会(ECPP)に出かけてきました。場所は、フランス・アンジェというところでした。

この学会では、フロー(Flow)に関するシンポジウムがありました。フローのことは、スポーツでは”ゾーンに入る”と言われることもあるようです。この概念の提唱者で著名な、チクセントミハイ先生も会場におられました(偶然、私は、そのすぐ斜め後ろに座っていました)。
フロー状態を測定したり、実験したりするときの最新情報が欲しく(また、職場にもそれに近い状態が生み出せるのか?を知りたくて)、情報収集をしてきました。それぞれの情報・ヒントは得られたと思っています。
同じような興味・関心の研究者からの情報は、焦りも生じますが、痒いところに手が届くような直接的な情報も得られて参考になります。その他のホットなトピックについても、なんとなく掴めました。

この学会では、コーヒーブレイクの時間になるとダンス(?)も始まり、受付時にはプログラムとワインが渡されるという陽気な学会でもありました。

今、ヨーロッパは不安定な情勢でもありますが、その一方で、フランスの7月は、14日のパリ祭に加えて、EURO2016(サッカー欧州選手権の開催地)…と、にぎやかで夏を楽しむ雰囲気もありました。
そして、学会の開催地アンジェというところは、ツール・ド・フランス第3ステージで突き進んだ先の場所でしたので(グランヴィル~アンジェ:223.5kmもあるそうです!)、ヨーロッパの日常やスポーツ熱を感じることもできました。

町のあちらこちらに、自転車のお店や絵本、オブジェ、カフェのランチョンマットにもツール・ド・フランスのイラストがあるなど、人気の高さぶりには驚きでした。【KEN】先生がとてもお詳しいようですので、また話をしてみたいと思います。

 市役所の中にも自転車が展示されていたり…町中が自転車!

 学会会場から歩いて行ける場所にアンジェ城。

案の定、宿に戻るときに迷子になり、思いがけず2度訪れることになり……。地元のおばあちゃんに道をたずねたとき、駅(station:仏語で gare だそうです)が伝わらず、まさかのジェスチャー。おばあちゃん曰く「…メトロ!」…惜しい!地上の駅・アンジェ駅に行きたかったんですけどね。 

それぞれの夏、体調に気を付けてご堪能ください。

ippo

2016.07.12

ニュースポーツを知る

本日の【ken】の担当する専門演習では、学校教育や子供を対象としたスポーツ教室等の現場で広く取り入れられている「ニュースポーツ」の指導について取り扱いました。受講学生たちは、多くのニュースポーツのうち、特に指導されることが多くなっている「タグラグビー、アルティメット、スポーツオニごっこ」を中心に事前にそれらのルール、指導法等を調べてきた上で、それを実際に互いにプレーしながら教えあい、将来それぞれの指導現場で活用ができるようになることを目的としました。


しかし、学生たちの願いもとどかず、天気は雨で、グラウンドは水たまりができて滑りやすく、コンディションとしては非常に悪い状態のなか、アルティメットの指導から始めることにしました。まずは、担当の学生より主なルールと、キーとなる動き、典型的な戦術が説明されました。引き続いてアルティメットにおいて用いられるフライングディスクのスローイングについてのコツとバリエーションについて指導がありました。フライングディスクを自分の思ったところに思うままにスローするのはなかなか難しいのですが、ポイントを押さえた指導で、短時間で多くがフライングディスクを安定してスローイングできるようなっていました。
そして、チームに分かれて、いよいよ実戦です。ぬかるみに気をつけながらおそるおそるプレーしたのもつかの間、点数が交互に入り、プレーが白熱してくると、靴や服が濡れことを厭わないようになるだけではなく、ぬかるみにスライディングするものも出てきて、あっと言う間に受講生はずぶ濡れ、泥まみれになりました。ハーフタイムには、より高度な戦術をミーティングにより立案し、後半戦に展開するチームも出始め、ニュースポーツといえど、既存のスポーツ種目に負けないほどの魅力がある競技特性を体感することができました。
 



この後さらに、途中雨脚が強くなることもありましたが、そんなことはお構いなしに、タグラグビー、そして最近特に人気が高くなってきたスポーツオニごっこも行われました。特にスポーツオニごっこは、年齢、性別を問うことなくすべての世代が簡便にルールを理解することができ、かつ宝を取った時の達成感は大きく、危険性も低いスポーツであることが理解できました。
 



今回の経験を活かして、受講生が将来それぞれの現場で、リーダーシップを発揮し、ニュースポーツにも積極的に取り組んでくれることを期待したいと思います。


※追記
先日、九州宮崎県における将来のトップアスリートの発掘育成事業「宮崎から世界へ挑戦!ワールドアスリート発掘・育成プロジェクト」の育成プログラムのうち、コオーディネーショントレーニングの講師としてトレーニング指導に行ってきました。宮崎全県から選抜された小学校5年生、中学1年生を対象に神経系の運動能力である一般的コオーディネーション能力の育成を目的とした内容としましたが、さすが選抜されてきた選手たち、運動能力の高さはもとより、挨拶や短時間でのスピーチなどもしっかりとしたもので、決してパフォーマンスだけではない豊かな「スポーツパーソンシップ」の育成を図ろうとしているプロジェクトの趣旨に大いに共感いたしました。今年度はあと数回宮崎に行けることになっているので、また続報もお知らせしたいと思います。



【ken】