その日の仕事を終え帰宅の道、住んだ夜空に月が皓々と輝いている様子が懐かしく感じるほど、雨や肌寒い日が続いています。昨年は残暑が続き急に晩秋、初冬に入ったような感があります。日が暮れるとともに吹いてくる秋の涼やかな風を楽しむことなく、今年もこのまま・・・・?かと気になるところです。
月曜日の授業で、自我同一性の確立、自立、モラトリアム人間、青い鳥症候群(自分探し)など青年期特有の彷徨について話をしていたとき、ふと武者小路実篤氏の「この道より我を活かす道なしこの道を歩く」を思いだしました。教員生活40年を支えてくれた言葉でもあります。よく人は向き不向きを話題にしますが、自分のことでも意外とわからないもの、続けてみて、歩み続けてそれが天職?となるのではと思っています。
高校の教員になることを夢みて歩んだ道でしたが途中で挫折、大学に残りやがて附属の校長兼務(前任校)となった時、形は異なるが高校教員の夢の一端を実現することができ、”念いはかなう”ものと実感しました。中・高生の今の学びが将来どのようにつながるのかを理解してもらうため、1週間、午前中、大学の各講座から先生に来てもらい、専門の分野を中・高生にもわかるように講義をしてもらうアカデミック・ガイダンスを実施しました。爾来20年程経ちますが、まだ続いているようです。
昨日(水曜日)立命館慶祥中学2年生の模擬授業を担当する機会を得ました。受講姿勢の良さ、質問に対する発言の多さは大学生も見習ってほしい程であり、また、生徒達のノリの良さについつい引き込まれてしまいました。テーマは「トップアスリートになるために~スポーツ心理学への誘い」でした。近い将来、高大連携の選手育成プログラムに載るような選手が出てくれればと期待している次第です(老ブロガー・ハル)。
以下はTAとして活躍してくれた福永君の感想です。
『TAをさせていただいた福永智大です。スポーツや運動におけるルーティンやあがりについての講義で、馴染みの深い内容ということもあり、生徒たちは興味津々に講義を聞いていました。私自身も、スポーツ心理学の基礎を見直す良い機会となりました。
授業前には「お願いします」、授業後には「ありがとうございました」、さらにドアを出るときには「失礼します」と気持ちの良い挨拶をしてくれた姿に感心しました。勉学だけでなく、「人間力」もしっかりと身に付けており、同じ系列の立命館大学生として誇りを感じました。
今回の講義を通し、スポーツ心理学の面白さや、奥深さを感じてくれたと確信しています。このような素晴らしい生徒さん達が、近い将来立命館大学スポーツ健康科学部に入学してくれる日が待ち遠しいです』