[ 2025年07月 ] の記事一覧

2018.03.07

Ba-Na-Na

3月になり、バレンシアは爆竹シーズンに入りました(この話は次回あたりに…)。
弥生の月までバレンシアで過ごしたのかぁ…と、しみじみ思うことが増えてきました。この土地で暮らす中で、私を悩ませてくれたスペイン語の単語や発音は数知れず…。その一つは、一見シンプルな単語「バナナ」です。

現地に来たばかりの頃、バナナの単語を覚えるのにも苦労し、カフェテリアのおばちゃんが、発音はこうよ!と教えてくれて、素早く忘れると、傍で食べている院生たちが繰り返してくれたのを思い出します。市場に行くと、姿は同じバナナですが、札に書いてある文字が違って混乱していました。教えてもらった単語 ”バナナ” は、いったいどこの言葉か?公用語が複数ある国だからか?どれを使うのが一番通じやすいのか、と。

どうやら、市場の場合は、複数の公用語を使い分けているというよりは、普通にそのまま食べるバナナ用、料理用の区別がしてあるようです。それぞれの中にはまたいくつか種類があり、お客は用途・好みによって買い分けている、というわけです。
(表示にいろいろな表現が…右下にりんごFUJIも見えますか?)

地域によってPlatanoの登場率が違っている他に、Platanの方がBananaよりも、なぜか、キロあたりの値段は(どこのお店に行っても)高いのです。Platanoの方が美味しいからという人もいますが、実際のところはどうなんでしょうか(食べ比べはまだできていません)。

トマトも同じように、サラダ用、バケットに合わせる擦りトマト用と分けてあります。赤黒い色のトマト、いびつな形なのにとても味のよい品種のトマトなど。元気に、陽気にしてくれるものが、市場にたくさん並んでいます。
(下の真ん中:突如、街中に現れることがある巨大オブジェ…移動することもあって不思議な存在)

品種とその表記ともに、その並べ方にも拘りがみえます。芸術的にディスプレイしたお店もありますし、実に丹念に、並び上げたお店もあります。日本には日本流の、さりげなく美しく見(魅)せる工夫がなされているように、スペインにも、元気に明るい生活空間になるように見(魅)せる工夫が、生活の中に根付いて存在します[クリスマス時期になると、朝早くに、あちらこちらにポインセチアを一株ずつ植え込んで回っているのには驚きました]。ひと手間の一つ一つが、“陽気な国・地域” に見(魅)せるのに貢献しています。それが文化なのでしょうね。

ここに来て、「言葉を理解すること」が、「その土地や人の考えを理解」し、「お互いの情報交換を円滑にする」と実感します。それぞれを促すのは、「コミュニケーションをどれだけとるか」ということも。
実は、このことが最近の論文で報告されていて、とても納得しました。興味のある方はどうぞ!

【参考文献】Peltokorpi, V., & Yamao, S. (2017). Corporate language proficiency in reverse knowledge transfer: A moderated mediation model of shared vision and communication frequency. Journal of World Business, 52(3), 404-416.

もしそうだとすると、言葉を理解し使いこなすまで(慣れない間)、いかにコミュニケーション量を増やすのか?は、次なる課題になりそうな…。

ippo

2018.03.06

鳥取県学校視察

 一気に春・・・と言った気温になり、日曜日は各地で20度を超え、九州では「夏日」となった所もありました。そのせいか今日は、少し肌寒く感じますが、最高気温は10度を超える様です。

 月曜日、鳥取県境港市を訪れました。ご存じの方も多いと思いますが、境港は「ゲゲゲの鬼太郎」で有名な水木しげる氏が住み・執筆活動をしていた所です。氏が幼い頃、祖母に連れられて訪れた「正福寺」にあった「地獄図」を見て、地獄や妖怪に興味を持ったと、数年前に境港を訪れた際に聞きました。当時、正福寺住職の奥様が境港市の教育委員をされていたので、その縁で訪れ色々な話を伺いました。

 今回訪問の主目的は、境港市立境小学校の校長先生からの情報取集と体育授業参観でした。校長先生は、鳥取県教育委員会で要職を務められた方で、その経験も踏まえて「教員研修」「体育授業研修」について現状と課題を伺いました。

 また体育授業は、小学校二年生の授業を見せて頂きました。
 授業で使う道具の準備や後片付けを全員が協力して行ったり、運動の成果を仲間同士や全体の場で互いに評価することが出来ていて、運動を通じて話し合い活動も積極的に行われている授業を見せて頂きました。
 小学校へ入学してまだ2年目ですが、先生の指導の成果だと思いますが、学習に向かう態度を身に付けさせていること、また先生と児童の関係が良好だという事が理解できました。

 その後、境港の「水木しげるロード」散策でもと思ったのですが、春の嵐が吹き荒れていて、普通に歩くこともできず、一枚の写真をとるのがやっとの状況でした。しかたなく、境港駅からJRで米子にバタバタと移動して帰路につきました。

【司】表紙の写真は「伯耆富士」と呼ばれている「大山」です

2018.03.05

YMFSスポーツ・チャレンジャーズ・ミーティング


 2018年3月1日-2日、YMFSスポーツ・チャレンジャーズ・ミーティングが、熱海で開催されました。ミーティング初日の3/1は、写真にあるような「春の嵐」で海もあれていました。
ミーティングでは、2018年度から1年間助成を受けるチャレンジャーたち(12期生)の助成金贈呈式とともに、2017年度に助成してもらった体験チャレンジャー、研究チャレンジャーの報告会もあります。今回は、平昌オリンピック直後でもあり、チャレンジャーであった、スマイルジャパンの竹内選手の報告会もありました。
   

 さらにはスポーツをより深く学ぶためのスポーツ討論会、特別講演もあり、若いチャレンジャーたちにとっては大きな刺激です。この1泊2日の合宿形式のミーティングには、財団の理事長をはじめ、審査委員の先生方も泊まり込みで、会議室以外の食堂、お風呂などでもコミュニケーションとともに、ディスカッションが繰り返されます。
 当方も時間の都合のつく限り、これまでも参加しており大いに刺激を受けるとともに、チャレンジャーにできる限りのアドバイスもさせてもらっています。

   

 今回、第12期生を代表して決意表明したのは、写真に写っている中学3年生。中学を卒業したら、フランスにわたり、プロの自転車競技選手となり、将来、ツールド・フランス総合優勝する、という夢を語ってくれました。



 また、今回、えらればれた12期生には、大学院D2の水野さん、ドクターを修了する阿藤君、ドクターをでて、法政大学で勤務している森嶋君がいました。頼もしい限りです。来年の発表を楽しみにしています。

<<今週のちょっと、もっと、ほっとな話>>
春の嵐(春一番)が到来し、これから春本番です。3月の卒業式、学位授与式そして桜満開の入学式へと続きます。同時に、年度末ですので、教職員は一番忙しい月を迎えています。みなさん、体調管理にはくれぐれもご注意ください。
【忠】

2018.03.04

ユトレヒト訪問

先日、オランダのユトレヒト(Utrecht)に行ってきました。

ユトレヒトはオランダで4番目に大きな都市で、ユトレヒト州の州都です。もともとは宗教の中心の街として有名だったようで、今でもオランダ国内の主要な幾つかの宗派の事務局がユトレヒトに置かれているようです。
ユトレヒトにあるドム教会の大聖堂の塔はオランダで最も高い教会の塔だそうで、112mの教会の高さ(フィットネストラッカーで計測したところ運動量にして23階分の階段)を超える建物は未だに廻りになく、大聖堂以上の高さの建物を建てるべからず、という暗黙の了解が今も守られているとか。

ドム塔の頂上まで上がることができるのですが、必ずツアーに参加することが義務づけられています。なぜ?と最初は不思議に思ったのですが、実際に参加してみてその理由がよく分かりました。塔の頂上までは全てらせん状の階段で繋がっており、体力的に一気に上るのが困難であること、また階段の通路の幅も狭いので、階段をのぼるグループと階段を降りるグループを分けて混雑を避けているようでした。しかし、長い階段を上った後にあるドム塔からの街の眺めは圧巻でした。

ユトレヒトも河川沿いに多くの店やレストランが建ち並び、人通りも河川沿いに多いのが特徴です。こういう街にも住んでみたいな〜と思わせる雰囲気です。



ユトレヒトが世界的に有名なのは何と言ってもかの有名な「ミッフィー」(ミッフィーは英語名で、オランダ語ではNijntje”ネインチェ”または”ナインチェ”です。ベルギーやドイツを含むヨーロッパではネインチェでとおっているみたいです)を描いたデザイナーのディック・ブルーナ氏の出身地であることでしょう。

ユトレヒトの街中でミッフィーを見かけます。ナインチェ博物館は最近建て替えられたらしく、ミッフィーデザインの遊具が揃った子ども遊び場と、ブルーナ氏のアトリエや作品を展示している建物が別々になっていました。

またユトレヒトにはドム塔に隣接するようにしてユトレヒト大学があります。オランダで3番目に作られた公立大学としてその歴史も特徴的ですが、それ以上に様々な分野での研究レベルの高さに驚かされます。これまで数多くのノーベル賞受賞者を輩出してるだけでなく、自治体と大学が連携する形で積極的に国際的な産学連携にも取り組んでいる大学でもあります。

歴史的な佇まいの中に最新の科学も集積されている、ユトレヒトはそんな不思議な街でもあります。

satoshi

2018.03.03

弥生三月

 ここ数日穏やかな早春の陽光に誘われ、昼食後キャンパス内を散策しながら、枯れた芝生の間から名も知らない緑の野草の芽吹きに春の気配を感じています。3月に入る頃には高校生の卒業式がほぼ終わるせいか、いつもの通勤電車で会う高校生の数も少なくなり、代わりに真新しい黒い鞄を持ったリクルートスーツ姿の大学生が、会社説明会に出席のためか、スマホの操作をしている光景を見かけるようになりました。

 先日閉会したピョンチャン・冬季オリンピックで魅せた選手の活躍の余韻がまだ続いていますが、我々の世代では冬季オリンピックというと47年前に開催された札幌オリンピックでの、“日の丸飛行隊”と呼ばれた笠谷、金野、青地の3選手が70メートル級ジャンプで金、銀、銅のメダルを独占し、3本の日の丸が掲揚された場面が今なお鮮明に思い出されます。また、この大会は、アマチュアリズムの権化ともいわれた当時のIOC会長(アベリー・ブランデージ)と、FIS(国際スキー連盟)をはじめとする競技力向上のために商業化を推進するグループとの対立が明らかになった点でも、体育史的には今日の商業化への分岐点になった大会とも言えるのではないか思います。多くの世界大会への出場、競技力の向上には多額の費用を必要とすることは明白であり、スポーツの発展は一人スポーツ界の発展・興隆だけでなく、社会経済的な発展、社会環境の豊かさにもつながることは、スポーツ関連産業数兆円と言われていることからも明らかです。原理主義的な狭いアマチュアリズムでは、スポーツはごく一部の特権的な階層(ステート・アマも含め)のみで行われ、今日のような発展は望めなかったのではないかと思います。

 まだ、少なくなったとはいえ遠くの山々は雪を頂いており、時折冷たい風が通り抜ける中、学内では、多くのクラブが来シーズンの活躍に向けて本格的な練習が始まっています(写真)。毎年繰り返される光景とはいえ、人は入れ替わり、また、昨日と違う自分の取り組みを実感しつつ日々の練習に励む姿には、一つの区切りと新たな挑戦に向けた元気がもらえます。(老ブロガー・ハル)


2018.03.02

日本語ムズカシイネー

Hitomiです。
英国には「3月はライオンのようにやってきて子羊のように去っていく(March comes in like a lion, and goes out like a lamb.)」ということわざがあるそうです。(ちなみに漫画「3月のライオン」の由来なんだとか)
『いやいや、年度末だし、どちらかというと3月末のほうが慌ただしいのでは…』と思ったのですが、よくよく調べるみると、これは3月の天気を動物に例えた言葉でした。
ライオンのように荒れた天候の日が続いた後、子羊のような穏やかな天気に変わっていくことを表しているそうです。
そういう意味では、先日まさに「ライオン」のような天気でしたね。風がびゅうびゅう吹いて、まさに春の嵐といった様子でした。暖かくなってきたとはいえ、まだ油断ならない時期ですので、皆さんも体にはお気を付けください。

そんな春の嵐の直前、週の頭に高知県に行ってきました。夏にも行きましたが、今回は読書会ではなく研究の打ち合わせです。いつもなら土讃線「南風」に乗って若干電車に酔いつつ瀬戸内海の眺めを堪能するのですが、今回は日帰りなので飛行機で一直線です。
高知竜馬空港を利用したのは初めてでした。さっそく坂本竜馬発見。


市内までバスで30分とアクセス抜群です。今度はアンパンマンを発見。高知県、キャラ?が豊富です。


「今日は日帰りです」と言ったら、先輩方がお昼ご飯にひろめ市場に連れて行ってくれました。

何度食べても、高知のカツオは美味しいです。ただしアルコールはもちろんお預けです(涙)

相変わらず食事のことばっかりで恐縮ですが、その後ちゃんと打ち合わせもして、トンボ帰りでカツオ…もとい、高知を後にしました。

というのも、翌日はFD研修会だったからです。火曜の司先生の記事でも触れられていましたね。
色々なお話や議論があって大変興味深かったのですが、個人的に特に「へぇ!」と思ったのが【敦】先生が紹介していた「AI vs. 教科書が読めない子どもたち」(新井紀子著)という本でした。

この本の著者は「東ロボくん」プロジェクトを牽引する著名な数学者の先生です。
本では、プロジェクトから明らかになったAIの限界について述べられており、すべての仕事をAIに奪われてしまうかもしれないという危機よりも、AIに出来ない仕事をAIの代わりに出来る人間が果たしてどれだけいるのか、ということが問題であると指摘されています。この「AIに出来ない仕事」こそ、本来人間が得意とする「意味を読み取る」ことなのですが、若年者のデータから子どもの読解力が低下していることが明らかになっており、教育の在り方を今一度見直す必要がある…といった警鐘を鳴らす内容になっています。

早速Kindleでダウンロードして、読んでみました。
ものすごく分かりやすい文章です。一気に読んでしまったため、今、寝不足です。
以前から気になりつつも難しそうな話だなぁ…と避けていたAIや機械学習、ディープラーニングの話なども一緒に理解することが出来たので本当に読んでよかったです(…というか、今書きながら『私の数学の苦手意識も読解力のせいでは…?』と不安になってきました)。

本の中で驚いたのは、この読解力を身に着ける方法が実はまだ分かっていないらしいということです。「最近の子は本を読まないからね~」なんて言ってしまったりしますが、読書量とは相関がなかったという結果に驚きでした。ただし、読書と全く関係がないわけではなく、1冊を熟読することのほうが重要かもしれない、というような可能性が述べられています。

たしかに、最近は「分かりやすい」至上主義だなと思います。授業でも「分かりにくい」=「教え方が悪い」と内容の難易度関係なく評価されてしまっているような気がすることがたまにあります。もちろん、分かりやすいものが悪いなんてことは絶対にありませんが、定期的に複雑だけど論理的な文章にもチャレンジして頭を使っていかないと、あっという間にAIに代替される人間になってしまうのかもなぁ…と危機感を持ちました。

自分のゼミ生を持ったばかりの新米大学教員としては、やはり自分が育てた学生が社会で活躍してくれることが第1の目標です。
分析の方法や卒論の書き方といったテクニカルなことだけじゃなく、もっと真に教えるべきこと、伝えたいことを明確にしていかないといけないと改めて感じた1日でした。

Hitomi

2018.03.01

ラグビー好きドクターのための研究会

こんにちは、shinoです。

とうとう3月になりました。
今年度もあと1か月となりましたね。

本日は風がすごかったです。
夜中から早朝にかけて強い雨が降っていました。
移動が大変でした。皆さん、大丈夫でしたか?



さて、私は先週末にラグビードクターカンファレンスという研究会に参加してきました。
今年でまだ2回目なのですが、平たく言えば、2019年のワールドカップ開催に向けて、
日本のラグビー競技に関わるドクターみんなでレベルを上げて頑張っていこうという勉強会なんです。

場所は、東京大学構内にあるホールで行われました。

土曜の午後に行われたのですが、
160人を超える参加者だったそうです。

研究会で160人って、そんなに多い感じがしないかもしれませんが、
日本のラグビーに携わっているドクターとかなり限定されていることを考えれば、
なかなかの数が集まっていると思います。

1時間ずつ数名の先生が、
ラグビー競技における脳振盪のスクリーニング、マネジメントや、
2018年に開催された女子ラグビーワールドカップへの帯同記など、
ラグビーに関する様々な内容での講演が行われました。

私もマッチドクターとしてラグビーの試合に参加しているので、
いろいろな面で勉強になる講演ばかりでした。

さらに、研究会の後には懇親会があり、翌日にはラグビーの試合を研究会の参加者で行うという、
まさに、ラグビー好きのドクターのための会なんです。

なぜなのかは分かりませんが、ラグビーが好きな人は、とことん好きな人が多い気がします。
ラグビーという競技には中毒性があるのでしょうか・・・?
まぁ、少なからず、スポーツはどの競技でも中毒性があるのかもしれませんね。
ドクターでも、ラグビーが好きな人は何歳になっても試合に出ています。

私は、残念ながら都合が悪く、懇親会も翌日の試合も参加できませんでしたが、
来年は研究会とともに試合にも参加出来たらと思います。

怪我しないようにしないといけませんが・・・・


2018.02.28

遊び心探訪

近くて遠い存在だったバルセロナに、ようやく行ってきました。実はまだ行っておらず、そこで、ゼミの学生たちと再会するために。

街の様子は、マドリードとも、バレンシアともまったく違い、いわゆる“都会”という雰囲気。もちろん、ガウディをはじめとしてさまざまな建築物が点在していますので、「芸術」的な雰囲気もありましたが。

スペインに来て半年も経ってから、初めて見たサグラダ・ファミリアにはやはり感動してしまいました。あの精巧さと聖堂内に差し込む光の色彩は、時間によってその印影が変わっていきます。スペインに来て、光の流れを感じるようになれたことはありがたい経験です。なんせ初めて見たので分かりませんが、ずいぶんと出来上がってきた感じなのでしょうか?

自然のものをモザイクで表現したり、建物全体で立体的に動きをつけて表現したり…(写真右上「カサ・バトリョ」)。観ていて、遊び心が散りばめられているようでおもしろく、それでいて心地よいデザインだと思いました。

街の中心あたりの様子は、「経済」力を反映しているかのように、企業やブランド店、ホテルなどが高級感を醸し出しながら立ち並んでいました。数カ月前にスペイン第1号店をバルセロナに出したというユニクロも。地元ではかなりのパワーをもって、生活や地域色に根差した展開をしている印象の他ブランドもあるので、今後どのように浸透していくのかフォローしてみたいと思いつつ、通り過ぎました。

バルセロナへの到着時間が遅くなったこともあって、小腹を満たそうと市場に出かけてみたときのこと。規模はバレンシアの中央市場よりも小さく、遅い時間にも関わらずかなりの賑わい、市場なのにきらびやかで、商魂逞しいという印象でした。私はその勢いに押されすぎて、他の場所でお腹を満たすことに…。街の色・特徴があるものです。

<サグラダ・ファミリアからみた街の風景>

カタルーニャ/スペインの「政治」的な動きは、今もなお、連日ニュースになっています。サグラダ・ファミリア近くの地元カフェでも、この内容がテレビで流れ始めると音量を上げ、お店のおじさんもお客さんもみんなそれに見はまり、何やらわいわい話しては静まり…でした。その風景をみると、「あぁ、ここがカタルーニャか」と。他のときには、そんなことは感じることなく時間は過ぎましたが。

「言葉」については、英語が通じるところが多く、日本人も多く、日本語のパンフレットや音声ガイド(私のは作動しませんでしたが…)が整っていました。同じものでもバレンシアとは異なる綴り・発音があり、やっと覚えたわずかな言葉だったのに…と思いつつ…スペインで使われる言語の面白さと言えばいいのでしょうか。言葉の壁は何度となくあり、残念なことに、すべての言語が混沌として崩壊中です。

<お店の番地とその商品が表現されているタイルが壁にある路地も>

スペインの都市・街はそれぞれをはっきりと区別ができ、印象付けられる特徴をもっています。きっとどこもそうなのでしょうけれど、みなさんはどこを、どの国を、好まれるのでしょうね。その中に息づいている人間の活動「芸術」「経済」「政治」「言葉」やその空気感のおもしろさにもぜひご注目を。

【表紙の写真】何とも美麗なガス灯。

ippo

2018.02.27

教員FDと雑感

 太陽の日差しが増し、随分と暖かくなってきました。各地から梅の便りが聞かれます。この季節、高知城三の丸梅の段でも梅の花が咲き誇り、香しい春の穏やかな風が吹いていたことを覚えています。梅は視覚と嗅覚の両方で楽しめる花ですね。季節は確実に春に向かって進んでいます。

 通勤に公共交通機関を利用していますが、考えさせられる事に度々遭遇します。
 JR車内では、「携帯電話はマナーモードにして、通話はご遠慮下さい」というアナウンスが流れます。しかし、平気でしかも大きな声で通話している人を少なからず見かけますが、ほとんどが年配の方です。しかも携帯自体がマナーモードにもなっていませんから大音量で呼び出し音が流れます。電話に出るの???

 先日、立命館宇治中高へ訪問した後、生徒の皆さんと同じバスに乗りました。学校始発のバスですので、生徒の皆さんも座席に座った状態でバスが発車します。その後、宇治駅までの間に一般の方々が乗ってきましたが、年配の方にサッと席を譲る立命館宇治の生徒の姿を何度も見かけました。

 年をとると、道徳心や羞恥心も老化するのかなぁと考えさせられました。人の振り見て我が振り直せ、道徳心が老化しないように他者を配慮する気持ちを持ち、思いやりの心を鍛えていかなければと思いました。

本題です・・・。
 今日は、スポーツ健康科学部教授会FD研修会でした。
 初めに、伊坂学部長からスポーツ健康科学部のビジョン・あいコア精神・指導者の役割の確認があり、将来に向けてのスポ健発展ビジョンの説明がありました。

 教授会の各委員会から議題の提案があり、スポーツ健康科学部の新たな取り組み、学部・大学におけるキャリア形成や学生さんの学びの充実に関して議論を深めました。会議時間は6時間程度でしたが、白熱した議論がなされ、充実した内容の濃い研修会となりました。

【司】

2018.02.26

スポーツビジネス産業展

2018年2月21日-23日、千葉県の幕張メッセで開催された 第1回スポーツビジネス産業展に行ってきました。
 

 写真にあるように、ライブ・エンターテイメント展、地方創成EXPO、イベント総合EXPOが同時開催されていました。講演、セミナーの他、680の企業・団体による展示ブースも賑わっていました。

 初日に、「日本のエンターテイメント、スポーツ、地方創生を考える」というテーマで、特別招待講演とパネルディスカッションが行われました。パネリストは、写真の大物の方ばかり。
 

 川淵氏は、諸外国のアリーナならびにアリーナを活用したイベントについて紹介し、日本には1万人収容のアリーナが少なく、アリーナ文化も育っていないと指摘。ニューヨークのマディソン・スクエア・ガーデンを例に挙げ、NBA、NHLのスポーツイベントだけでなく、音楽、コンサートのイベントの開催にも使われ、年間400回以上のイベントに活用されていることを報告した。

 中西氏も、同様にマディソン・スクエア・ガーデンを例にあげ、スポーツと音楽の殿堂である。日本も、スポーツと音楽が連携した「アリーナ」を創り上げる必要があることを提案。今回のイベントで、スポーツビジネス界と音楽業界が手を携えるようになったのは大きい。

 石破氏は、日本の今後の人口予測(2100年:5000万人、2200年:1300万人)をのべ、国民減少について具体的なイメージを示した上で、これまでの高度成長時代では、「モノ」が欲しかったが、これからは「コト」が求められる時代であること。そして、未来は、過去と現在の延長線上にはないこと。さらに、東京から地方への時代となることを説明。

 3名のパネルディスカッションも非常に充実していましたが、長くなりそうなので省略しますが、スポーツ、音楽、地方、これらのベスト・ミックス、ベスト・コンビネーションが未来を解く鍵になりそうです。

 特別講演以外で、
 「スタジアム・アリーナの未来 世界の事例紹介と我が国のスマート・ベニューの在り方」
 「横浜DeNAベイスターズが進める、マーケティングに基づく革新的な球団経営/
  Bリーグ集客ナンバー1!千葉ジェッツの秘密~5年で大幅黒字化を実現したマネジメント戦略~」
などを聞きました。

 いずれも最新の取り組みの紹介で、勉強になりました。とりわけ、千葉ジェッツの集客の取り組みは、『集客がクラブ経営の根幹であり、戦略を立て、社員がチーム一丸となって取り組むこと。来場をリピートするための顧客満足の高め方など』、別の分野にも共通しており参考になりました。

   

今回、会場で嬉しい再会がありました。FBで来場したときの写真をアップしたら、卒業生から「私も来ています!」と連絡を受け、2日目の昼にあうことができました。写真の3名です。日本を代表する2つの広告代理店に勤めていて、スポーツビジネスに関わる情報収集のために来ていたようです。生き生きと頑張っている姿をみて、元気をもらいました。今度、東京でゆっくり会うことも約束しました!
これからもFBで発信しますので、近くの卒業生は遠慮なくお声かけ下さいね。
  
<<今週のちょっと、もっと、ほっとな話>>
  
 会場で、写真のように「8の字巻き」コンテストがありました。バイメカの撮影などで、長いケーブルを扱う先生方、院生には周知ですが、ケーブルを普通にまいておいて、いざ使おうとおもって引っ張ると絡まります。そこで、1周巻いては次のときは逆方向に巻いて、順巻き、逆巻きを繰り返します。そうするとねじれが打ち消しあい、ケーブルを使うときに、ひっぱても絡まることなく、「スーッ」と延びます。8の字巻きで保管しておくと断線の心配もありません。イヤホンなどにも活用できます。覚えたい方は、バイメカ関係の先生、院生に聞いてみてください。
【忠】