[ education ] の記事一覧

2016.06.13

20歳のころ

 先週あたりから、1回生のキャリア形成科目「スポーツ健康科学セミナーⅠ」の受講生たちがグループをつくって、先生方のところを訪問しています。授業内で、先生方の研究内容、ゼミ内容に興味を持った学生たちが、さらに先生のこと、先生の研究のことを深く掘り下げるために、訪問インタビューを行い、キャリアを深めるものです。


 私のところにも、写真の皆さんが訪問してくれて、色々と質問を受けました。
 20歳の頃、何をしてましたか?
 20歳の頃の夢や目標は?
 20歳の頃、何が楽しかったですか?
 などなど、随分昔のことを思い出すことが多かったですが、その頃と同年代の1回生からみれば、先生方の大学時代はどうであったのか?非常に興味のあるところなのでしょう?

 かなりの年数を過ぎ、記憶も定かではなくなってきましたが、その頃の友人との出会い、議論、会話、読んだ本、観た映画などは、断片的ではありますが印象深いものがあります。内容そのもの記憶は疑わしくなっていますが、どんな気分・感情をもたらしたかの印象はより強くなっている気がします。


 いずれにせよ、身体・運動能力の充実期であり、感情の起伏も幅広い20歳の頃に経験、体験したことは、その後に大きな影響を与えることは間違いありません。是非、より多くの経験・体験を積んで欲しいと願っています。
 何よりも20歳の頃、大学生の頃の特権は、社会から大事にされていること です。多少の失敗は大目にみてもらえ、本気でお願いすれば願いをきいてあげよう!という大人が周りにいることです。ですので、目指すべき方向に足を踏み入れて、社会と関わる経験をして欲しい。話しの中で、知り合いの知り合いの知り合い、というようにつないでいけば、大抵会いたい人に会えるよ!と話しました。私自身もそのような経験を持っているからです。本学の客員教授をお願いしている宇宙飛行士の山崎直子さんにもそのようなきっかけでお会いできました。
 是非、多くの人、書物、体験から学び取ってください。
 
<<今週のちょっと、もっと、ほっとな話>>
山口県父母教育懇談会に参加してきました。文学部の荒木先生、職員の長田さん、中島さん、加藤さんと同行させてもらいました。写真は、帰りの時に新山口駅で撮影しました。直接、保護者の方と懇談でき、大学への思い、お子様への愛情をひしひしと感じる機会でした。そのような想いを受け止め、よりよい教育、よりよい卒業生へ育てる気持ちをリマインドしてもらいました。


【忠】

2016.06.12

アメリカスポーツ学会ではスポ健院生が大活躍!

先週の5/30-6/4 に、米国ボストンにて第63回アメリカスポーツ医学会
(American College of Sports Medicine)が開催されました。
今回は、It's me研、sana研、satosh研、moto研、hassy研、got研など
およそ30名のスポ健研究科の関連者が参加しており、
この人数はおそらく日本の大学・学部では最大ではないかと思います。
アメリカスポーツ学会は世界最大のスポーツ医学関連学会で
欧米やアジアなど世界中の国々の研究者が研究成果を発表します。
立命館大学スポ健の大学院生も堂々とすばらしい発表しました。
立命館大学スポーツ健康科学研究科の成果を
世界にアピールできたのではないでしょうか。



大会3日目の早朝には、恒例の5kmマラソンが開催されました。
朝5時に起床しウォーミングアップをかねて会場までウォーキングで向かいました。
スタート時間は6時からでしたが、時差ボケが程よく効いていて
早朝からもすっきりと目覚めることができました。
ちなみにハワイからボストンは10時間以上かかりますので
時差ボケの程度は日本からとさして変わりません。
日本の他大学や研究所からの参加者も多く、よい交流の機会になっています。
sana研大学院生のfurush君が21分台でゴールし
これが日本人最高タイムとなりました。
おめでとうございます。よく頑張りました!



ボストンはアメリカ独立に深く関係する歴史的な都市で
その街並みはイギリスを思い出させます。
アメリカの都市の中でも非常に美しく高貴な場所です。
アメリカの色々な都市をこれまでたくさん訪問しましたが
ボストンが一番良かったのではないかと思います。
シーフードが有名で、クインシープレスのクラムチャウダーが最高でした。
ハワイ大職員のゴーギャンさんにボストン茶会事件のミュージアムに
是非行くように言われましたので、大会の合間によってきました。
ボストン茶会事件は1773年に当時の植民地住民が
イギリスの東インド会社に対抗し、船から茶箱を海に投げ捨てたという
歴史的な出来事の1つで、アメリカ独立の前哨戦ともいわれています。

さて、アメリカスポーツ医学会ですが
来年はコロラド州デンバーで開催されます。
ここは高地トレーニングで有名なところで
都市部でも海抜1000mを超えています。
来年のマラソンはハードになりそうですね!

Good day!

sana

2016.06.11

博士課程後期課程の学び【 人文社会科学系 】

立命館大学スポーツ健康科学研究科には、博士課程前期課程と博士課程後期課程があります。今日は、博士課程後期課程の学びについて、紹介したいと思います。

博士課程後期課程では、スポーツと関連を持ちながら、人文社会科学系の研究や自然科学系の研究が行われています。
研究ばかりではなく、必修講義があります。月曜日のブログ担当の忠先生と私の2人で担当しています。

今年の前半の講義には、スペシャルゲストとして、国立教育政策研究所教育課程研究センター教育課程調査官の高Bridge先生にお出で頂きました。また、享Bridge先生は、スポーツ庁政策課教科調査官、という肩書きもお持ちです。
今回のお話は、「スポーツ庁の概要及び我が国の教育関係予算について」というタイトルでお話し頂きました。

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スポーツ庁は、文化庁と同様に、文部科学省の外局として設置されたスポーツ関連に特化した行政機関です。
これまで、スポーツの振興等スポーツに関連する内容は、文部科学省が関わってきました。ですが、その他の省庁も、スポーツに関連した内容を取り扱ってきています。例えば、経済産業省では、フィットネス産業やスポーツ用品業なども含めたサービス産業を扱ってきていますし、観光庁では、スポーツツーリズムの推進を扱ってきています。その他、外務省ではスポーツを通じた国際交流などを扱ってきています。
このように、スポーツに関わって、多くの省庁が扱ってきたのですが、それらを一元化して、スポーツ庁が扱おう、としています。
もちろん、スポーツ庁は、2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会も扱いますが、そのためにスポーツ庁ができたのではありません。
そして、スポーツ庁では、小学校、中学校、そして、高等学校における保健や体育の内容も扱っています。
ご講演後、博士課程後期課程の大学院生から、様々な質問が出てきました。それらに対して、大変丁寧にご回答頂きました。

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高Bridge先生は、中学校、高等学校の体育に関する内容について責任を担っておられる方で、なかなか、聞けない話をお聞きすることができました。
また、お出で頂き、お話を聞きたいと思う講演でした。
「高Bridge先生、大変ありがとうございました。」という気持ちを込めて、和やかに、記念写真、です。

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それでは、良い週末を!

【 智 】

2016.06.09

OB訪問

今週の水曜日に,2013年度にスポーツ健康科学研究科博士課程前期課程(修士課程)を修了した増田さんが研究室に来てくれました.増田さんは,理学療法士(PT)として仕事をしながら,修士号を取得しました.現在も,PTとして活躍しています.加えて,継続的に研究を続けていて,現在は,本学の客員協力研究員としても頑張ってくれています.



“なぜPTがスポーツ健康科学?”と思うかもしれませんが,実は,理学療法とスポーツ健康科学は共通点が多いです.スポーツ健康科学の領域はかなり広いですので,その一部をサポートしているといったイメージです.学部や研究科の授業をみても,整形外科系,解剖学系,バイオメカニクス系といったPTにとっても馴染みの深い講義も数多くあり,増田さんの他にも本研究科にはたくさんのPTの在学生/卒業生がいます.

増田さんの修士論文のテーマは子供の腰痛とその原因についてでした.子供と腰痛というのは,なかなかピンとこないかもしれません.増田さんは,PTとしての経験から,腰痛を訴える子供は,一般的に考えられているよりも多いのではないかと考え,調査によって見事にそれを証明しました.特に原因として子どもが多くの時間を過ごす学校生活に注目し,腰痛と関連が強いとされる座位姿勢についても調べました.座位姿勢にも色々あるのですが,その中では日本特有の体育座りにも注目しました.体育座りといえば,まさに体育の領域にもなります.そういった理学療法,バイオメカニクス,日常生活,体育といった色々な観点から調査と考察を行い,修士論文を完成させました.まさにスポーツ健康科学部/研究科が掲げている学際領域の研究です.このテーマの研究は今も続けています.

スポーツ健康科学部/研究科は理学療法士から興味を持たれるだけでなく,学部生の中でも理学療法に興味を持っている学生もいます.スポーツを経験している学生が多いため,スポーツ中のケガの治療のときに,理学療法士のお世話になり,それが興味を持つきっかけになることもあるようです.
しかし,学生に話を聞いてみると,理学療法士のことを詳しくは知らない人も多いようです.

そういったこともあり,本来の増田さんの訪問の目的は,現在執筆している論文についての打ち合わせでしたが,このブログのために少しインタビューをしてみました.ここまで少し長くなりましたので,次回以降のところで理学療法士の説明と合わせて紹介したいと思います.

では.

naru

2016.06.07

近代のスポーツにおけるフェアプレイとは?

【ken】が担当する教養科目「スポーツの歴史と発展」は、未開から近世までの身体運動文化の歴史的な変遷を辿るとともに、近代のスポーツ概念の成立とそれ以降の急速な適応領域の拡大を学び、現代から次代へのスポーツ概念の発展を考え、今後スポーツに関わるものとしての広くそして深い教養の涵養を目的に開講されています。

学期も半ばを過ぎ講義内容は、いよいよスポーツ概念が成立した近代におけるスポーツを学んでいるところですが、近代スポーツの成立とともに、スポーツ文化に深くかかわる「フェアプレイ」や「スポーツパーソンシップ」の成立について受講者からの疑問がでてきているところで、近代スポーツにおけるフェアプレイの成立を専門にご研究されているOUHSのU垣先生を、ゲストスピーカーとしてお招きし、ご講義を賜りました。


U垣先生はスポーツ史・スポーツ倫理学、特に近代のスポーツ概念の黎明期におけるフェアプレイといった倫理的側面をご専門に研究をされておられ、多くの著作や論文を発表されておられます。当時の資料を徹底的に収集し、これまでのフェアプレイの歴史認識を疑い、独自の視点からフェアプレイを歴史的に多層性を持ったものとする視点を拓いておられます。この回の講義では、こうしたフェアプレイの多層性についてのアイディアが生まれた経緯などもお話しいただきました。受講生らは、過去にあったとされる史的通説をただ受け入れ、理解するのではなく、一次資料を丁寧に読み解き、埋もれてしまった史実を冷静にあぶり出し、あらたな歴史認識を構築するという歴史研究に大いに興味をかき立てられたようでした。


また、U垣先生の「やわらかいが、ポイントでは一語一語丁寧かつ情動的な」語り口は、受講生を一気に近代のスポーツが行われていた時代へと引き込み、日頃の【ken】の講義では見られない講義への積極的な取り組みが見られました。
授業者としての指導技術についても、大変勉強になりました。
U垣先生ありがとうございました。



【ken】

2016.06.06

修行中

 前期も中盤にさしかかってきました。この間、文献レビューを中心に進めてきた3回生ゼミは、「論文で書かれている実験の実際を知る」ということで、パフォーマンス測定室を使って、動作解析を体験的に学んでいます。このパフォーマンス測定室を利用するには、事前に講習とレポートによって、一定水準の基礎知識と安全配慮の確認が行われます。ゼミ生は、特任助教のS藤先生によるみっちりとした講習を受けて無事に認定を受けています。


 もちろん、講習を受けただけですぐに実験できるほど簡単なものではありません。実際に測定するとなると、機器操作、被験者へのガイド、指示、マーカーつけ、キャリブレーション、カメラケーブルの巻き方など、覚えるべきことが山のようにあります。この間の先輩方のおかげで、一定のマニュアルが用意され、かつ大学院生、4回生の先輩からも直接指導を受けることができます。時代とともに進化できるのは、このような先輩諸氏の蓄積の上に乗っかかれるからです。ですので、先輩(前の時代)を上回る責任が、次の世代にはあるということでしょう。

 ということで、パフォーマンス測定室での修行を3回生たちは積んでいます。昨年末より、カメラが8台増設されたことにより、固定カメラが16台となり、通常の撮影範囲ではカメラ設定の時間がほとんど必要なくなりました。これも凄いことです。写真は、カメラを移動しようと思ったところ、ケーブルが絡んでいて慌てて止まったシーンです。うっかりすると事故、故障につながります。


 また、下の写真はバスケットボールのシュートの撮影中です。まわりに人がいるのは、ボールが跳ねたときに、周りのカメラにボールが当たるのを防ぐためです。結構高額なカメラで、かつ修理にも時間がかかると、共用の部屋ですので、他の研究室・実験に影響を与えます。そのため、大事に、そして安全に使うことが求められます。このようなことも実際に実験をして、体験することで身に染みて理解できます。やはり、現場で実践することが非常に大事になります。文献だけでなく実際に触れることでデータへの愛着、見方が変わってきます。3回生ゼミ生の修行が順調に進むのを期待しています。


<<今週のちょっと、もっと、ほっとな話>>
先週は、全国体育スポーツ系大学協議会ならびに全国体育系大学長・学部長会議のため、東京へ行ってきました。今回の当番校は、日本女子体育大学でした。おもてなしの精神で、随所に「日女体大」の良さを見せていただきました。来年は、本学が当番校でホストを引き受けることになっています。多少のプレッシャーを感じつつ、来校いただく皆さんに喜んでもらえる内容を、学部の教職員で考えていきます。
【忠】

2016.06.04

【 智 】ゼミでの学び:その1


今日は、土曜日なのですが、木曜日の授業がありました。立命館大学の学年暦により、前から決まっていました。
現在、土曜日授業をなくそうという動きもありますが、現在議論の最中です。

さて、今日は、【 智 】ゼミの紹介をしたいと思います。今年、何回かご紹介したいと思います。ご期待ください。

【 智 】ゼミは、スポーツ教育学を中心としてゼミ活動を行っています。スポーツマネジメント、スポーツ科学、健康運動科学の内容を扱うこともあります。


今日は、実際のスポーツを行って、指導について考えよう、という授業でした。ゼミですので、ゼミ生が主体となって計画し、実施しています。

実際にスポーツを行おうとすると、たちまち場所は? となります。ですが、体育館は、他の授業が入っているので確保できませんでした。そのため、ゼミ生は、なんと、「エポック立命」の1階にある「父母教育講演会記念・エポックホール」を予約しました。

これまで、エポック立命の和室などを借りて、ゼミをしたことはありましたが、私も初めての経験でした。
ゼミ長、サブゼミ長のアイデアが活き、ゼミ生がそれを支えていました。

下の写真を見てください。今日のゼミ開始前に撮った写真です。一人を除いて、すこし緊張気味ですね。

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準備運動をして、ドッジビーを使ったドッジボールをしました。
その後、ドッジビーの使い方の指導を受けました。

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その後、練習。
練習の後半は、ディスタンス、という競技方法を用いた応用練習とガッツという競技方法を用いた応用練習を行いました。

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そして、本日のメインイベント、アルティメットです。現在、学校教育で取り入れられています。
【 智 】ゼミ生、頑張っているでしょう?!

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そして、最後に、みんなでビシッと後片付けです。机と椅子を、ゼミ生がみんなだ協力して行っていたことを、とても嬉しく感じました。

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今日のゼミは、ゼミ生にとって、とても充実した時間であったようです。私にとっても、記憶に残る一日となりました。


それでは、よい週末を!

【 智 】

2016.06.02

スポーツ健康科学セミナーⅠ

今日は1回生の講義「スポーツ健康科学セミナーⅠ」の中で私の研究紹介などを行いました.

この講義は,キャリア形成科目の1つで,「学部で身につけられる専門性について理解する」ことが目的です.
毎回,色々な教員の研究やキャリアの話を聴き,学部での学びや自身のキャリアについての考えを深めていきます.
本学部では3回生からゼミ配属(研究室配属)があり,4回生時には,そのゼミで卒業研究を行います.
そのため,2回生の後期には,3回生からのゼミを選択する必要があります.
こういった機会も利用しながら,学生は行きたいゼミを決めています.

本日は,本日の授業のコーディネーターの祐伯先生,私,金森先生,大友先生の順番で自己紹介と研究紹介を行いました.

自分の担当時間以外は先生方のお話を学生と一緒に聴くことができ,私自身も楽しい時間を過ごしました.


授業開始直後の様子です.広い教室なのですが,1回生全員が入りますのでこんな感じになります.



まずは,本日の授業のコーディネーターでもある祐伯先生の自己紹介と研究紹介です.
昨年度,外留されていたメリーランド大学の紹介と専門の言語学について紹介していただきました.


次に私の自己紹介と研究紹介を行いました.私の専門分野は生体工学,医用工学,人間工学,スポーツ工学などですので,これまで行った研究を少しだけ紹介しました.
(さすがに授業を行いながら,自分の写真は取れませんので,私だけ写真がありません...)



次に金森先生です.ご専門の中から免疫系の基礎を分かり易く解説いただき,運動と免疫能に関してもお話しいただきました.



最後に大友先生です.ご専門のスポーツ教育学を紹介いただきました.スポーツ教育学における指導方法に関する研究モデル例を説明いただき,指導プログラム開発についてもお話いただきました.


その後,4人のそれぞれのおすすめ本の紹介を含めたパネルディスカッションを行いました.

前期は1回生の授業を担当しておりませんので,久しぶりに1回生全員の元気な顔をみることができました.
次に私が担当する1回生の授業は後期です.後期に会えるのを楽しみにしています.

naru

2016.06.01

平和

1回生の小クラス(基礎演習クラス)も、まだ(もう?)2か月ですが、ずいぶんと馴染んできました。高校までと違って、自分で動かないと何も始まらないことや、スポーツや自分の夢に向かって突き進む隣近所の友だちを目の前にし、人としての刺激、知的な刺激、自分らしくあるための刺激…などなどを受けながら過ごしているようです。

先日は、教室を飛び出して、3クラス合同で衣笠キャンパスにある「平和ミュージアム」に出かけてきました。いつもと違うキャンパスに集合でしたので、バスの路線に迷ってしまった学生もいましたが、無事に見学することはできました。

最初に、戦争とスポーツとの関わりについてお話しいただき、その後、ボランティアガイドの方々に各コーナーで説明を頂きました。ここ数年は、学生たちの戦争・平和に対する意識が強くなってきているようだとおっしゃっていました。ただ、まだまだ新聞を読まず、社会情勢のことに疎い学生も…と。
これからの社会を創るのは、間違いなくこの世代の学生たちですし、“ふつう”に生活できて笑い合えることが一番幸せだということ、それが維持できる社会・世界を強く支える存在であってほしいと思います。



ミュージアムの中には、目の前にいる学生たちと当時同じくらいの年齢の方の、とても才能豊かな絵が残されていました。そこには、飢餓死されたとも記されていました。食べ盛りの、本当ならどれだけでも好きなことをして活躍してもよかったはずなのに…と、改めて戦争の惨さを思います。この絵が今の時代にも生きていることに、何とも言えない想いがします。
泥まみれになったリュックを、母親が手洗いしたというものも残されていました。どんな思いで、こんなにきれいになるまでごあごあしそうなリュックを手洗いしたのだろうと、子どもを想う親御さんの愛情の深さを思います。

貴重な展示物の数々を、学生たちが自分の足で歩いて、時間をかけて一つ一つ見ていたこと、時間が足りず、また見学に来たいという学生がいたことは、この機会が十分に活かされたような気がしました。
大学にこのようなミュージアムがあること、ガイドの皆さんのご尽力は本当に貴重なものだと思います。

“ふつう”がふつうでなくなったときの喪失感だけは、可能ならば(努力でなんとかなることならば)、だれにも味わってもらいたくないものです。



見学を済ませて、授業に間に合うように、自分たちのキャンパスまでバスでみんな揃って小旅行です。
何かを記憶に留めてもらえることを願っています。

ippo

2016.05.30

Beyond Borders

JRの東海道線の車両の大阪側の広告のところに、
“Beyond Borders”のポスターを見かけられた方も多いのでは?

これは、立命館憲章の精神に則り、
2020 年における立命館の学園像として「学園ビジョン R2020」を掲げました。
そのときのコミニュケーションロゴです。
その説明は次の通りです。

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Creating a Future Beyond Borders
自分を超える、未来をつくる。
人類と地球の、持続可能で平和な未来をつくるために。
私たちは、私たち自身の、組織の、地域や国の、制度の、
さまざまな“ B o r d e r ”を超え、その力を発揮し、
未来に貢献するスピリットあふれる学園になることをめざします。
自分を超える「自分」とは、一人ひとりの個であり、個が所属するさまざまな集まりでもあります。
立命館学園での学びを通して、互いの価値を認め合いながら、
それらが抱える境界や限界など既存の枠を超えて踏みだすことで
私たちの可能性をひろげていきます。

未来をつくる
私たちは、多様なコミュニティをつくり、つながり、新しい価値を創造しながら、
一人ひとりが自らの未来をつくりだすとともに、
一人ひとりが未来の確かな力となる学園をつくります。
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いくつかの事例は次のビデオで紹介されています。是非ご覧下さい。
https://www.ritsumei.ac.jp/bb/

この想いを常に大事にし、
この想いにコミットするために、学部事務室と学生がよくたむろしている場所に、
特性のアクリル板に入れて先日、ポスター掲示しました。是非ご覧下さい。

多くの人は将来を現在よりも低く評価し、
不確実な未来よりも確実な現在の欲求を選ぶ傾向にあります。

でも『未来』を高い志によって挑戦すべき確かな目標にできると、
それぞれのBeyond Bordersにチャレンジできると確信しています。
本学の関係者のすべてが、それぞれのレベルで、未来を拓くことを願っています。


<<今週のちょっと、もっと、ほっとな話>>
先日、祇園・高台寺周辺に行く機会がありました。
そのあたりに、「庚申堂」があります。



写真はその屋根上にある焼き物(見ざる 聞かざる 言わざる)の猿が置かれています。

この三猿は、日光東照宮が有名ですが、発祥は京都の庚申堂のようですが、
そのことを知る人は少ないです。私もその一人でした。

本家よりも爆発的な広がりを見せたところが有名になるのは、この話に限ったことではありません。
良し悪しもありません。
発信すること、広めること、について考える切っ掛けになりました。

本学部も発信しつづけ、
「スポーツ健康科学」については、『立命館』に聞け、となるように精進します。