[ research ] の記事一覧

2018.05.03

GWですね。

こんにちは、shinoです。

5月に入りました。GWですね。
新年度が始まり、早1か月が過ぎましたが、
新しい生活にも慣れましたでしょうか?疲れているかもしれませんね。
このGW中に疲れを癒して体調を整えて下さい。


さて、先週末に私は女子サッカーリーグのマッチドクターに行ってきました。
もう5年以上前からお手伝いをさせていただいているのですが、
今年も3月末にシーズンが始まり、本年度も引き続きお手伝いをさせていただいています。



一言でスポーツドクターと言ってもいろいろな仕事があります。

私が女子サッカーリーグで行っている仕事は、
ホームゲームのマッチドクター(年間10数試合あります)、
メディカルチェック、
救急対応などです。

女子サッカーの場合のマッチドクターとしての役割は、
主に、相手チーム(場合によってはホームのチーム)と観客、スタッフの救急対応になります。

出動することが無く、何もなければ試合を観ています。
試合を観ていると言っても、怪我人が出ないかを注意しながら観ていますけど。



さらに、観戦に来ているサポーターの怪我や体調不良にも対応します。
試合会場には十分な設備や道具があるわけではないので、まず診察し、できる範囲で応急処置を行います。
必要があれば救急車を要請し、救急病院で対処してもらうことになりますので、
求められているのは、その判断ということになります。

あと、これは試合以外のことですが、
公式戦に出場するためにはメディカルチェックが必要なので、病院で行っています。
やはりスポーツ時の重篤な傷害発生をできるだけ少なくするために、
メディカルチェックを行い、異常が無いかどうかの確認を行う必要があります。

他には、試合や練習で怪我をした、あるいは痛みが続いていてプレーできないなど、
選手の傷害に対する診察、治療を行ったりもします。

以上が私が普段しているスポーツドクターの仕事です。

で、先週末は、試合のマッチドクターとして出務してきました。

日中の開催で、良い天気だったので、
普通は観戦日和として嬉しいのですが、
良い天気であれば、我々は熱中症になる人が居ないかが気になってきます。
これから特にそうなのですが、選手はともかく、
観客やスタッフの熱中症が意外と多かったりするので、注意しておかなければいけません。

幸いにも、先週は全く問題なく、
怪我人も1名も出ず、無事に終えることができました。
良かったです。安心しました。



これからあらゆるスポーツのシーズンが始まり、
試合や大会がたくさん行われるので、
スポーツドクターとしてできるだけサポートしていきたいと思います。


2018.04.28

文理融合の学び

新年度が始まり、早くも1ヵ月経とうとしています。
スポーツ健康科学部の研究室が並ぶインテグレーションコアにいると、
設備や実験装置、会話などから、理系の研究に触れることが増え、
立命館大学スポーツ健康科学部に帰ってきたなと実感します。

先日、2回生全員を対象とした授業「研究入門」で、
自然科学系と社会科学系の研究の進め方
という授業が実施されました。
K先生が、ボルト選手が「世界で最も速く走る」という現象を事例として
自然科学系の視点から様々な研究のアプローチを紹介されました。

私の専門は、スポーツマネジメントやスポーツマーティングです。
私も授業に立ち会いながら、
ボルト選手が「世界で最も速く走る」という現象において
社会科学系の研究の進め方を色々と想像していました。

おそらく、受講していた全員が
一度は「世界で最も速く走る」ボルト選手を
映像で目にしたことがあるかと思います。
同じものをみていても、興味を持つポイントは人それぞれです。

立命館大学スポーツ健康科学部は、
一つの現象を様々な角度から紐解く科学的アプローチがあふれています。
多面的に、かつ総合的な視野で学べることを
学生さんたちには是非「オモシロイ!」と感じてほしいです。

どの研究手法で紐解くとしても、
一人一人の学びが、スポーツを通じて未来を創るための
必要な研究、そして力になるのだろうと思います。
私も改めて自分の役割を考える機会になりました。




写真は研究入門で講義されるK先生とJin先生
撮影:ゆ
写真の無断転載はご遠慮ください

#文理融合 #スポーツで未来を拓こう #みんなの力が必要 #共に学ぼう! 

2018.04.26

暑くなってきましたね。

かなり暖かくなりました。
日中は暑さを感じる日も増えてきました。

先週末に私は理学療法士が主催している超音波エコーセミナーでレクチャーをさせていただきました。
奈良県内のスポーツ整形外科、リハビリを盛んに行っている病院が主催で行っている研究会です。

最近、整形外科、スポーツ医学の分野において、
診断や処置を行うためのツールとして、
超音波エコーは非常に注目されています。

特に理学療法士さん達も超音波エコーを使用することはできるので、
今後、リハビリテーションの分野では必須となっていくと思われます。
と、考えている理学療法士さんも多く、
このような超音波エコーセミナーは最近たくさん開催されており、
みなさん積極的に参加されています。

以前のこのブログにも書きましたが、
立命館でもトレーナーさんに超音波エコーのセミナーを行いました。
理学療法士さんも、トレーナーさんも、整形外科やスポーツ医学などの運動器に
関わる人は超音波エコーを是非ともマスターして欲しいと思っており、
私はそのために最近はワークショップでのレクチャーを行っています。

朝から行われていたのですが、私は午後からの参加で、
まず初めに膝関節を中心に、スポーツ障害の病態に関するレクチャーを行いました。

ワークショップのデモンストレーションの後に、参加者が交代で被験者にエコーを行っていきます。
みなさん、熱心に話を聞き、ワークショップにも一所懸命参加していました。

私への質問も皆さん積極的に行っていただき、大変充実した研究会でした。

研究に対する興味も強く持っていただき、毎回宣伝している効果もあるのか、
大学院にも興味を持ってもらえました。

運動器の分野では超音波エコーはまだまだ分からないことが多いので、
こういったセミナーをきっかけに、研究に興味を持ってもらい、
知識や技術を深めてもらえれば嬉しいですね。

今後もこのようなセミナーを積極的に開催、参加していきたいと思います。
こんにちは、shinoです。

かなり暖かくなりました。
日中は暑さを感じる日も増えてきました。
すぐに夏が来そうですね。

先週末、私は理学療法士さんのための超音波エコーセミナーでレクチャーをさせていただきました。
奈良県内のスポーツ整形外科、リハビリを盛んに行っている病院が主催して行っている研究会です。

最近、整形外科やスポーツ医学の分野において、
診断や処置を行うためのツールとして、
超音波エコーは非常に注目されています。

特に理学療法士さん達も超音波エコーを使用することはできるので、
今後、リハビリテーションの分野では必須となっていくと思われます。

と、考えている理学療法士さんも多く、
このような超音波エコーセミナーは最近たくさん開催されており、
みなさん積極的に参加されています。

以前のこのブログにも書きましたが、
立命館でもトレーナーさんに超音波エコーのセミナーを行いました。
理学療法士さんも、トレーナーさんも、
整形外科やスポーツ医学などの運動器に関わる人は、
超音波エコーを是非ともマスターして欲しいと思っており、
私はそのため最近はワークショップでのレクチャーを積極的に行っています。

朝から行われていたのですが、私は午後からの参加で、
まず初めに膝関節を中心に、スポーツ障害の病態に関するレクチャーを行いました。

デモンストレーションの後に、参加者が交代でエコーを実際に触っていきます。




参加者の方は皆さん熱心に話を聞き、ワークショップにも一所懸命参加していました。



私への質問も皆さん積極的に行っていただき、大変充実した研究会でした。

研究に対する興味も強く持っていただき、毎回宣伝している効果もあるのか、
大学院にも興味を持ってもらえました。

運動器の分野で超音波エコーはまだまだ分からないことが多いので、
こういったセミナーをきっかけに、知識や技術を深めつつ、
研究に興味を持ってもらえれば嬉しいですね。

今後もこのようなセミナーを積極的に開催、参加していきたいと思います。

2018.04.15

オランダでの研究生活の振り返り

オランダでの滞在もカウントダウンに入った頃、大学院生が中心になって送迎会を僕のために開いてくれました。家族全員誘っていただいて、家族全員分のプレゼントまでいただきました :)

振り返ってみるとこの半年間、多くのことを学びましたが、実験の手伝いや、実験データのディスカッションを通じて、多くのことを院生と共に学んだような気がします。

マーストリヒト大学の院生は、皆それぞれ自分の研究課題について熱心に文献を読んだり、積極的にデータのディスカッションをすることは当然のことながら、他の院生の実験も積極的にサポートし、それを通じて学ぶことも重要であると皆が認識しています。



研究は、論文発表や学会発表など、目立つ部分のみに焦点が当てられがちですが、実際には地道な作業も多く、失敗しては別のやり方で再挑戦の繰り返しで、ある意味退屈で地味な作業でもあります。

そこはそこで淡々とこなしつつも、マーストリヒト大学の院生は実験データについて色々と議論し合う事の楽しい側面もきちんと認識しています。これには驚きました。

こういった自主的な学びや議論の楽しさを院生に指導して獲得させるのは容易な事ではありませんが(そもそも指導することではないのかも)、日本の研究室内でも情熱を持って研究に取り組むことの重要性を伝えていきたいと思います。

Dr. van Loonをはじめとして、研究室の皆には本当にチームの一員として日々接してもらい、研究のミーティングから実験実施まで一緒にできたことを誇りに思うとともに、これからも研究室間の交流をより深めることができるように、僕自身も努力していきたいと思っています。

僕のブログも今回で最後となります。
お付き合い頂きありがとうございました!

satoshi

2018.04.12

関西セブンス大会

こんにちは、shinoです。

暖かい日とまだ肌寒い日が交代で来ている気がします。
昨日も強い風が吹いていましたね。
皆さん、新学期も始まったことですし、疲れも溜まっていると思います。
体調は崩してないでしょうか?

先週末に私は奈良県天理市で開催されたラグビー関西セブンス大会にマッチドクターとして参加してきました。

一般的にラグビーは15人で行うものなのですが、
セブンス大会とは文字通り、7人で行うラグビーです。
前回のリオオリンピックで正式種目として、男女の試合が行われていたので、
皆さんも一度は目にしたことがあるかもしれませんね。

7人で行うのですが、サッカーのフットサルとは違い、
グランド(コート)は15人制と同じサイズなので、
かなりの走力が求められます。

にもかかわらず、15人制と同じくコンタクトをしても良いので、
頻度は少ないですが、選手が激しくぶつかり合うこともあります。

さらに、よく走っているので、スピードが乗っている状態でぶつかり合うことも多く、
15人制同様、怪我も大きなものが発生することもあります。

本大会は、土曜、日曜で行われました。
特に土曜日は気温が寒く、強い風が吹いていたため、コンディションとしてはあまり良くありませんでした。

私は主に土曜日の担当でした。
土曜日は天候のせいもあるのか、脳振盪の発生が数件ありました。
救急搬送された人もいました。

トップレベルの試合以外は、脳震盪と判断した場合はすぐに退場させます。
マッチドクターはその権限があるので、
選手を守るため、少しでも脳震盪を思わせるような動きが見られたら、
すぐにグランドに入り、選手を捕まえて、退場してもらいます。

ということで、今回は大忙しでした。
脳振盪と他のケガが同時に起こったりもしたので、試合中のグランド内を走り回っていました。

でも、幸いにも、後に大きな障害となるような選手は出ることがなかったので良かったです。

日曜日には試合に合間に講習会がありました。
ラグビーは試合中にグランド内に入るためには資格が必要なんです。
トレーナーであっても、ドクターであっても、セーフティーアシスタント(SA)という資格を取得しなければなりません。
その安全講習会が開催され、関西ラグビー関係者の方々が受けていました。

ラグビーはこのような制度が設けられています。
ラグビーだけでなく、どのスポーツでも選手が安全にプレーできるように、
このような講習会や制度を作ってもいいかもしれません。

こういう取り組みがスポーツをさらに発展させることにつながるのだと思います。

最後に、
今年度のブログ担当が終了となります。
1年間読んでいただいてありがとうございました。
皆さんが知らないようなスポーツ現場の裏側(メディカルの活動)を中心に書かせていただきましたが、いかがでしたでしょうか?
試合が行われている裏側ではいろいろなことが考えられ、行われてるんだということが少しでも分かっていただけたら嬉しいです。
少しでもトレーナーやドクターなどに興味を持ってもらって、その道に志してもらうことができたらと思います。

なんて、今回で終了するような書きっぷりなのですが、
次年度もこのブログの木曜を引き続き担当させていただくことになりました。

今後もスポーツ医学、実際の現場、フィールドでの活動を中心に書いていきたいと思います。

次回からもよろしくお願いします。
こんにちは、shinoです。

暖かい日とまだ肌寒い日が交互で来ている気がします。
昨日も強い風が吹いていましたね。
皆さん、新学期も始まったことですし、疲れも溜まっていると思います。
体調は崩していないでしょうか?

私は先週末に奈良県天理市で開催されたラグビー関西セブンス大会に、
マッチドクターとして参加してきました。

一般的にラグビーは15人で行うものなのですが、
セブンス大会とは文字通り、7人で行うラグビーです。
前回のリオオリンピックで正式種目として、男女の試合が行われていたので、
皆さんも一度は目にしたことがあるかもしれません。

7人で行うのですが、サッカーのフットサルとは違い、
グランド(コート)は15人制と同じサイズなので、
かなりの走力が求められます。




にもかかわらず、15人制と同じくコンタクトをしても良いので、
頻度は少ないですが、選手が激しくぶつかり合うこともあります。

よく走るので、スピードが乗っている状態でぶつかり合うことも多く、
15人制同様、怪我も大きなものが発生することもあります。

本大会は、土曜、日曜で行われました。
特に土曜日は気温が寒く、強い風が吹いていたため、コンディションとしてはあまり良くありませんでした。

私は主に土曜日のマッチドクター担当でした。
土曜日は天候のせいもあるのか、脳振盪の発生が数件あり、
救急搬送された人も数名いました。

トップレベルの試合以外は、脳震盪と判断した場合はすぐに退場させます。
マッチドクターはその権限があるので、
選手を守るため、少しでも脳震盪を思わせるような動きが見られたら、
すぐにグランドに入り、選手を捕まえて、説明し、退場してもらうようにします。

ということで、今回は大忙しでした。
脳振盪と他のケガが同時に起こることもあり、試合中のグランド内を走り回っていました。

でも、幸いにも、後に大きな障害となるような選手は出ることがなかったので良かったです。





わが立命館大学ラグビー部も、もちろん大会に出場していました。
頑張っていましたよ。応援もたくさん来ていました。

また、日曜日には大会の合間に安全講習会がありました。
ラグビー競技は、スタッフが試合中にグランド内に入るためには資格が必要なんです。
トレーナーであっても、ドクターであっても、セーフティーアシスタント(SA)という資格を取得しなければなりません。
その資格取得のための安全講習会が開催され、関西ラグビー関係者の方々が受けに来ていました。
私も受講生として参加してきました。



ラグビーにはこのような制度が設けられています。
ラグビーだけでなく、どのスポーツでも選手が安全にプレーできるように、
このような講習会や制度を作った方が良いかもしれません。

こういう取り組みがスポーツをさらに発展させることにつながるのだと思います。

最後に、
今年度のブログ担当が終了となります。1年間読んでいただいてありがとうございました。
皆さんが知らないようなスポーツ現場の裏側(メディカルの活動)を中心に書かせていただきましたが、
いかがでしたか?
試合が行われている裏側ではいろいろなことが考えられ、行われてるんだということが、
少しでも分かっていただけましたでしょうか。
また、このブログを見てトレーナーやドクターなどに興味を持ってもらい、
将来スポーツの現場に携わりたいと思っていただくことができたらさらに嬉しいです。

なんて、今回で終了するような書きっぷりなのですが、
次年度もこのブログの木曜日を引き続き担当させていただくことになりました。

今後もスポーツ医学、スポーツドクターの仕事、フィールドでの活動を中心に書いていきたいと思います。

次回からもよろしくお願いします。

2018.04.01

修士課程のインターンシップ



オランダも冬は雪が降ります。ただ、今年は雪が積もっても翌日には溶けてしまう事が多く、雪景色を楽しめるのは一瞬です。

さて、今回はインターンシップについてご紹介します。オランダの修士課程における研究活動はスポ健とは大きく異なることが幾つかあります。

マーストリヒト大学のDepartment of Human Biologyでは、修士課程の大学院生は「インターン」として約6カ月の間、博士課程の院生に張り付いて研究のサポートを実施し、その経験に基づいて修士論文を書き上げます。
マーストリヒト大学ではこれを「インターンシップ」と呼ぶようです。

スポ健の場合は修士課程の院生が独立してそれぞれプロジェクトを立ち上げることが多いかと思いますが、Dr. van Loonの研究室では基本的には独立した研究プロジェクトを実施するのは博士課程の院生の役割となっています。
インターン修士課程の院生の数が10名を超えることもあり、1人の博士課程の院生に対して2〜3名の修士課程の院生が張り付くことになります。

博士課程の院生にとっては知識レベルの高い修士課程の院生がサポートに入ってくれることで研究の実施がかなりスムーズにはなりますが、同時にインターンの修論を書き上げるサポートもその担当の院生が全て請け負います(その結果、指導教員の作業量はぐっと減ります)。

これも博士過程の教育カリキュラムとなっているようで、博士課程の院生はインターンへの研究指導を通じて教育力やリーダーシップ能力を向上させていくのです。

ちなみに博士課程の院生はほぼ独立して臨床試験を独立して実施することができます。採血などの医療的行為は日本では看護師さんや医師免許を持つ先生など、資格を有する方による実施が法的に定められていますが、オランダでは院生が一定のトレーニングを受けると各自が研究実施の範囲内で採血を行うことが許可されています。



筋組織を採取するバイオプシーという試技も以前は博士課程の院生が実施していたようですが、現在は医師免許を有する博士課程の院生が全ての実験のバイオプシーを実施しています。

僕もアメリカにいた時はテキサス州ではポストドクターとしてバイオプシーの実施が許可されていましたが、こういった臨床実験における安全基準の設定や状況は国ごとに異なり、また同じ国内でも大学によっても異なるようです。
効率性と安全性のバランスだと思いますが、明確な議論も難しいトピックです。

さて、担当の院生は被験者のリクルートから被験者への事前説明、実験の実施からデータ管理、そして学外から定期的に第三者機関による監査が来た際のモニタリングへの対応など、同一実験に関わる全ての作業を全てこなします。
このように研究に関わる一連の作業を全て経験することで、その研究分野に関する深い知識とスキルの獲得が可能となります。

ただ同時に特定の分野のみにすべてのエネルギーを集中してしまうため、ときには他の分野に対する興味を失いがちになります。
そういった意味でも毎週行われている研究室内のミーティングでそれぞれの院生の研究に関する情報を共有し合うことが重要となります。

satoshi

2018.03.25

コペンハーゲンでの実験

先日は数ヶ月ぶりにデンマークのコペンハーゲンに戻りました。コペンハーゲン大学との共同研究が無事にスタートし実験自体も今週無事に終了しました。今回の研究は立命館大学とコペンハーゲン大学そして日本の某企業との3社での共同研究となることから、当初は契約の締結にもかなりの時間がかかりました。

しかしコペンハーゲン大学側の多くの研究者や大学関係者の協力もあり無事に実験をスタートすることができたのは僕がオランダに移動した後でした。実際の実験はDr. Holmの博士前期課程の大学院生であるMikkelに担当してもらい、被験者のリクルートから実験のスケジュールまでを実施してもらいました。また医学部の学生であるThomasに実験の際の筋生検(筋サンプルの採取)や採血、その他の医療的なサポートを担当してもらい実験を進めています。
(分割写真の上部は実際の実験の風景です。機能性食品と運動を組み合わせた実験を実施しています。分割写真の下部、僕の左がDr. Holmで、右側がMikkel)



そして、2月に入りやっと実験自体も終盤となったため、僕自身も再度コペンハーゲンを訪問し、Dr. Larsや企業の担当者の方と一緒に実験の様子を見学した上で、実験で採取した組織サンプルの解析やデータのまとめ方等について打ち合わせを行いました。

残念ながらまだ具体的な研究の内容をお知らせすることはできませんが、いろいろと新しい研究結果が出てくることを期待してなりません。来年の国際学会等でそれらの成果が発表できると良いなと思っています。

僕の海外での学外研究の中で目標として、デンマークとオランダそれぞれで独立した研究を国際共同研究として立ち上げることを掲げていました。
最初に訪れたデンマークで無事に実験を終えることができたのは本当に嬉しいことです。

ここオランダのマーストリヒト大学でも同様に日本の企業を絡めた産学連携としての共同研究を実現したいと思っています。

satoshi


コペンハーゲンはオランダと変わらないくらい寒い気候でしたが、チボリ公園も冬景色に変わっていてまた違った雰囲気で冬のコペンハーゲンにマッチしているようでした。

2018.03.19

年度最後のラボミーティング(M2修了記念)

 先週の土曜日に、大学院前期・後期課程の院生、ポスドク、助教の先生ならびに、OBが参加する中、今年度最後のラボミーティングを行いました。

 それぞれの年度まとめ・次年度計画を発表してもらいました。それぞれにしっかりと考え、熟慮した内容の発表で、予定していた時間をオーバーするほど活気にあふれたミーティングができました。

  

 今回、修士号を取得して修了するM2の4名については、TED Talk風に、この2年間の成長と発展を話してもらうようにお願いしました。それぞれに趣向を凝らした内容と、その中で、力をつけてきたこと、思い出、今後の計画なども織り交ぜた見事なプレゼンテーションでした!
ついつい聞き惚れてしまい、集中しすぎたため、トップバッターのS寶くんの写真しかとれませんでした。(D智くん、T金くん、M宅くん、申し訳ない)

 でも、安心してください。ポスドクのS田さんとM1のU野くんが、ビデオ撮影しておいてくれました。それを1日で編集してくれました。TED Talkと同様に、Youtubeで公開しています。


 読者の皆様もご覧頂き、修士修了者の成長を感じていただければ幸いです。

 読者の皆様もお楽しみください。


 ラボミーティング終了後は、学部卒業生も交えての懇親会となりました。密度濃く交流したゼミ生、院生が、来週3/22の卒業式・修了式で、巣立っていくのが、さみしくもあり、たくましくもあり、という気持ちです。彼ら、彼女らの巣立ちに相応しい、快晴となることを願っています。

<<今週のちょっと、もっと、ほっとな話>>
3/13 に大学スポーツコンソーシアムKANSAIの創設のプレス発表を行いました。
その様子を翌日の朝のNHKで、放送されました!
http://www3.nhk.or.jp/kansai-news/20180315/5849561.html

記念シンポジウムは、3/25(日)13時から大阪いばらきキャンパスです。
https://k4hara-a.wixsite.com/kansai-col-sports

 
 3/16 COI拠点の推進会議の最後に、全員で『ACTIVE5』でエクササイズしました。
毎朝、始業前に取り入れているBKCリサーチのメンバーはさすがでした! キレキレの動き、見事です。シニアの先生方もありがとうございました。

  
 3/16夕方に、国際的に有名な、ル・テタンジェ国際料理コンクールで、第2位になられた、びわこ大津プリンスホテルの坂田シェフ(写真右)のお祝い会があり、【ab】先生と行って参りました。このコンクールは、料理界のエベレストといわれるぐらい最高峰のコンクールで、日本人の受賞は2人目。前回の入賞は、坂田シェフの恩師・佐野グランシェフ(写真左)で、そのときは3位入賞。恩師を越える素晴らしい成果をあげられました。
【忠】

2018.03.18

研究の被験者

人を対象とした研究を実施する際には、一般的に被験者と呼ばれる研究の対象となるボランティアが必要になります。

被験者の募集(リクルート)に関しては、マーストリヒト大学では疾患を有する患者さんを対象としたり、ICU(いわゆる集中治療室)など既に入院している患者さんを対象とすることも多いようです。そのため被験者のリクルートもその担当医師を通じて行うことがあります。

若年被験者の場合は特に学生を対象とした試験者が多く学内の掲示板にはぎっしりと被験者募集に関するチラシが貼り付けられています。チラシの他にもFacebookなどのSNSを用いたりもするようですが、一番集まりが良いのは学内の掲示板へのチラシの張り出しのようです。

他の研究室も常に被験者を募集してるので、いかに自分のチラシが山ほど貼ってあるチラシの1番上に来るかを常に意識して他の広告に埋まってしまわないように貼り直しています。
学生の被験者に関しては留学生も多いため(ある研究では50%が留学生)、チラシに記載されている研究内容や連絡先などの説明も英語で書いていることが多いです。



トレーニング実験(被験者に特定の運動を実践してもらい、その効果を検証する試験)に参加している高齢の被験者さんとお話しする機会がありましたが、院生が親身に話を聞いてくれるとか、また研究についても詳細に説明してくれるので、研究自体に興味を持てる、研究に参加することがとても楽しい、とおっしゃっていました。
しっかりとした信頼関係が築かれているなと感じました。

学生の被験者に関しても他学部の学生を含め臨床研究内容自体に興味を持っている学生が多く、実験中も常に試験を実施している院生に質問したり、色々な会話をしながら研究の有用性や社会還元等についてディスカッションしている様子が多く見受けられます。

これは日本ではあまり見かけない状況です。実験に参加するボランティアへの認識や文化の違いもあるかと思いますが、被験者は常に何かを学ぼうとする意識も高いな、感じました。

最近は院生にオランダ特有の食べ物について色々教えてもらうことが多いのですが、分割写真の左下の”豆腐”の容器のようなものはkwakと呼ばれるヨーグルトです。脂肪分が少なく、タンパク質の含有量が多いので、筋肉の研究をやっている我々には色々な意味で”美味しい”ヨーグルトです(実際の味は酸味がキツいので、ジャムやシリアルなどと混ぜて食べるのが一般的なようです)。

写真の右下のたこ焼きのように見えるのは、オランダ風(?)パンケーキのPoffertjesです。粉砂糖をまぶして食べますが、こちらはフワフワ食感と甘みがマッチして最高のデザートです。

satoshi




2018.03.15

暖かくなりました。

こんにちは、shinoです。

先週まで寒かったですが、
今週からはすっかり暖かくなりましたね。
かなり暖かい日が続くようなので、桜の開花が早くなるのは良いのですが、
花粉もすでに多く飛んでいるようで、私はすっかり眼が痒いです。

もう3月も半ばで、卒業式を来週に控えていますが、
すぐ来月から新年度も始まりますので、それに向けた準備も行っています。

以前このブログでも紹介したのですが、昨年度よりBKCキャンパスにある
スポーツ健康コモンズ内のカウンセリングルームで
週2回、1日2時間程度、アスリートに対するスポーツ傷害のカウンセリングをしています。



ここでは、私が中心になって、アスレチックトレーナー、学生トレーナーの方々と一緒に
スポーツ傷害に罹患している学生アスリートに
トレーニングやリハビリテーションのアドバイスや指導を行ってきました。

当初はなかなか周知されていなかったので、来てくれる人も少なかったのですが、
徐々に浸透してきまして、カウンセリングを希望する人数も増えてきました。
最近では、続けて通ってくれている学生もいるので、経過を把握できるようにもなりました。
とても良い事だと思います。

スポーツ傷害は、日常生活よりもさらに高度な回復が要求されるため
なかなか思うように改善しないこともあります。
さらに、目標とする大会や試合があることが多いため、
目標に向けた計画をしっかり立ててリハビリやトレーニングを行わなければいけません。

このカウンセリングの目的としては、
スポーツ傷害のために競技の復帰や継続を断念することがないよう、
学生アスリートへのサポートを行うことであり、
傷害からの早期復帰のためのリハビリテーションや、
復帰後の再発予防、重症化予防のためのトレーニングに関して
うまくアドバイスを行っていくことができたらと思っています。

ということで、
次年度も同じ体制で行う予定になりました。

Web上で予約することができますので、下記のURLから予約をして下さい。

https://reserva.be/supocommo



スポーツ傷害で悩んでいる人はいつでも相談に来てください。

あくまでもカウンセリングですので、治療ではありません。
アドバイスを行うということですのでご理解下さい。