[ research ] の記事一覧

2018.03.12

草津イオンモールでのイベント 『ACTIVE5』

3/11(日)草津イオンモール1F イベントホールにて、
3分エクササイズ ACTIVE5の実演と講習を行いました!
  

BKCリサーチの皆さん、それから指導者の増田先生、ならびに、増田先生の指導をバッチリ受けて指導資格を持った、キッズ、学生、そしてスポ健院生(Oka)たちが大活躍でした。

オープンスペースのど真ん中で、なかなか用意した椅子に、ドンと座る人は少なかったですが、周り、特に、2F、3Fからも覗いてもらい、一緒にエクササイズをしていたこどもさん、大人が多数おられ、多世代に楽しんでもらえるエクササイズであることを、再認識しました。

 今回は初めてのイベントで、色々と試行錯誤もありましたが、どんどん広めていきます。
4月は、9日(月)、18日(水)、22日(日)、23日(月)と4日間開催します。

買い物ついでに是非立ち寄って、覚えてもらえれば、生涯にわたって使えるエクササイズとなります。下記から、映像、解説もみれますので、すぐに始められます。
http://www.activeforall.jp/active5/

来年の2月には、3世代(キッズ、一般、シニア)をチームとしたコンテストを行います。是非、ご家族、ご近所の方と、ACTIVE5を取り組んでもらい、来年のコンテスト目指してもらえると嬉しいですね。そして、笑顔、元気が溢れる街になることを願っています。

<<今週のちょっと、もっと、ほっとな話>>
大学スポーツコンソーシアムKANSAI創設記念シンポジウム のお知らせです!
2018年3月25日(日)13:00〜16:40(受付 12:30~)
立命館いばらきフューチャープラザ3F コロキウム
参加費:一般 3,000円 (書籍『大学スポーツの新展開』込み) 学生無料(書籍なし)
https://k4hara-a.wixsite.com/kansai-col-sports

  
【忠】

2018.03.08

研究会に参加してきました

こんにちは、shinoです。

あたたかい日が続いてましたが、
今週はまた寒いですね。
気温の変化も激しく、体調を整えるのが大変ですね。



今週はまた東京大学に行ってきました。
今までほとんど行くことが無かった東京大学に、ここ2週間で2回目の訪問となりました。

今回はフレキシブル医療IT研究会という会に参加してきました。

経緯はというと、
2月初旬に立命館東京キャンパスで行われた『技術シーズ発表会』で
情報交換をした企業が参加しているということで紹介してもらい、
行かせてもらうことになりました。

この研究会は、東京大学工学部の染谷先生が主催されていまして、
曲げ伸ばしが可能(フレキシブル)な計測機器などを開発し、
医療を中心とした様々な分野で応用できないか、といったことを話し合う会で、
次年度で5年になるそうです。

いろいろな職種の企業からの参加者により、
介護、スポーツ、リハビリなど、
医療系を中心とした様々な分野への適応や応用に関して、
ディスカッションされていました。

私は臨床での仕事が中心なので、そういった機器を開発するというより、
開発された機器をいろいろなことに応用することが役割になるのですが、
これらの機器を使うことができるようになると、
今まで計測できなかったことができるようになり、
新しい発見や、疑問の解明ができるのではないかと
思うことができるような内容でした。非常に興味深いものでした。

これらの機器は、まだ研究段階のものですが、
是非実用化されるように頑張って欲しいと思います。

やっぱり日本のもの作りはすごいなと感心させられました。
非常に勉強になった研究会でした。


2018.03.07

Ba-Na-Na

3月になり、バレンシアは爆竹シーズンに入りました(この話は次回あたりに…)。
弥生の月までバレンシアで過ごしたのかぁ…と、しみじみ思うことが増えてきました。この土地で暮らす中で、私を悩ませてくれたスペイン語の単語や発音は数知れず…。その一つは、一見シンプルな単語「バナナ」です。

現地に来たばかりの頃、バナナの単語を覚えるのにも苦労し、カフェテリアのおばちゃんが、発音はこうよ!と教えてくれて、素早く忘れると、傍で食べている院生たちが繰り返してくれたのを思い出します。市場に行くと、姿は同じバナナですが、札に書いてある文字が違って混乱していました。教えてもらった単語 ”バナナ” は、いったいどこの言葉か?公用語が複数ある国だからか?どれを使うのが一番通じやすいのか、と。

どうやら、市場の場合は、複数の公用語を使い分けているというよりは、普通にそのまま食べるバナナ用、料理用の区別がしてあるようです。それぞれの中にはまたいくつか種類があり、お客は用途・好みによって買い分けている、というわけです。
(表示にいろいろな表現が…右下にりんごFUJIも見えますか?)

地域によってPlatanoの登場率が違っている他に、Platanの方がBananaよりも、なぜか、キロあたりの値段は(どこのお店に行っても)高いのです。Platanoの方が美味しいからという人もいますが、実際のところはどうなんでしょうか(食べ比べはまだできていません)。

トマトも同じように、サラダ用、バケットに合わせる擦りトマト用と分けてあります。赤黒い色のトマト、いびつな形なのにとても味のよい品種のトマトなど。元気に、陽気にしてくれるものが、市場にたくさん並んでいます。
(下の真ん中:突如、街中に現れることがある巨大オブジェ…移動することもあって不思議な存在)

品種とその表記ともに、その並べ方にも拘りがみえます。芸術的にディスプレイしたお店もありますし、実に丹念に、並び上げたお店もあります。日本には日本流の、さりげなく美しく見(魅)せる工夫がなされているように、スペインにも、元気に明るい生活空間になるように見(魅)せる工夫が、生活の中に根付いて存在します[クリスマス時期になると、朝早くに、あちらこちらにポインセチアを一株ずつ植え込んで回っているのには驚きました]。ひと手間の一つ一つが、“陽気な国・地域” に見(魅)せるのに貢献しています。それが文化なのでしょうね。

ここに来て、「言葉を理解すること」が、「その土地や人の考えを理解」し、「お互いの情報交換を円滑にする」と実感します。それぞれを促すのは、「コミュニケーションをどれだけとるか」ということも。
実は、このことが最近の論文で報告されていて、とても納得しました。興味のある方はどうぞ!

【参考文献】Peltokorpi, V., & Yamao, S. (2017). Corporate language proficiency in reverse knowledge transfer: A moderated mediation model of shared vision and communication frequency. Journal of World Business, 52(3), 404-416.

もしそうだとすると、言葉を理解し使いこなすまで(慣れない間)、いかにコミュニケーション量を増やすのか?は、次なる課題になりそうな…。

ippo

2018.03.06

鳥取県学校視察

 一気に春・・・と言った気温になり、日曜日は各地で20度を超え、九州では「夏日」となった所もありました。そのせいか今日は、少し肌寒く感じますが、最高気温は10度を超える様です。

 月曜日、鳥取県境港市を訪れました。ご存じの方も多いと思いますが、境港は「ゲゲゲの鬼太郎」で有名な水木しげる氏が住み・執筆活動をしていた所です。氏が幼い頃、祖母に連れられて訪れた「正福寺」にあった「地獄図」を見て、地獄や妖怪に興味を持ったと、数年前に境港を訪れた際に聞きました。当時、正福寺住職の奥様が境港市の教育委員をされていたので、その縁で訪れ色々な話を伺いました。

 今回訪問の主目的は、境港市立境小学校の校長先生からの情報取集と体育授業参観でした。校長先生は、鳥取県教育委員会で要職を務められた方で、その経験も踏まえて「教員研修」「体育授業研修」について現状と課題を伺いました。

 また体育授業は、小学校二年生の授業を見せて頂きました。
 授業で使う道具の準備や後片付けを全員が協力して行ったり、運動の成果を仲間同士や全体の場で互いに評価することが出来ていて、運動を通じて話し合い活動も積極的に行われている授業を見せて頂きました。
 小学校へ入学してまだ2年目ですが、先生の指導の成果だと思いますが、学習に向かう態度を身に付けさせていること、また先生と児童の関係が良好だという事が理解できました。

 その後、境港の「水木しげるロード」散策でもと思ったのですが、春の嵐が吹き荒れていて、普通に歩くこともできず、一枚の写真をとるのがやっとの状況でした。しかたなく、境港駅からJRで米子にバタバタと移動して帰路につきました。

【司】表紙の写真は「伯耆富士」と呼ばれている「大山」です

2018.03.02

日本語ムズカシイネー

Hitomiです。
英国には「3月はライオンのようにやってきて子羊のように去っていく(March comes in like a lion, and goes out like a lamb.)」ということわざがあるそうです。(ちなみに漫画「3月のライオン」の由来なんだとか)
『いやいや、年度末だし、どちらかというと3月末のほうが慌ただしいのでは…』と思ったのですが、よくよく調べるみると、これは3月の天気を動物に例えた言葉でした。
ライオンのように荒れた天候の日が続いた後、子羊のような穏やかな天気に変わっていくことを表しているそうです。
そういう意味では、先日まさに「ライオン」のような天気でしたね。風がびゅうびゅう吹いて、まさに春の嵐といった様子でした。暖かくなってきたとはいえ、まだ油断ならない時期ですので、皆さんも体にはお気を付けください。

そんな春の嵐の直前、週の頭に高知県に行ってきました。夏にも行きましたが、今回は読書会ではなく研究の打ち合わせです。いつもなら土讃線「南風」に乗って若干電車に酔いつつ瀬戸内海の眺めを堪能するのですが、今回は日帰りなので飛行機で一直線です。
高知竜馬空港を利用したのは初めてでした。さっそく坂本竜馬発見。


市内までバスで30分とアクセス抜群です。今度はアンパンマンを発見。高知県、キャラ?が豊富です。


「今日は日帰りです」と言ったら、先輩方がお昼ご飯にひろめ市場に連れて行ってくれました。

何度食べても、高知のカツオは美味しいです。ただしアルコールはもちろんお預けです(涙)

相変わらず食事のことばっかりで恐縮ですが、その後ちゃんと打ち合わせもして、トンボ帰りでカツオ…もとい、高知を後にしました。

というのも、翌日はFD研修会だったからです。火曜の司先生の記事でも触れられていましたね。
色々なお話や議論があって大変興味深かったのですが、個人的に特に「へぇ!」と思ったのが【敦】先生が紹介していた「AI vs. 教科書が読めない子どもたち」(新井紀子著)という本でした。

この本の著者は「東ロボくん」プロジェクトを牽引する著名な数学者の先生です。
本では、プロジェクトから明らかになったAIの限界について述べられており、すべての仕事をAIに奪われてしまうかもしれないという危機よりも、AIに出来ない仕事をAIの代わりに出来る人間が果たしてどれだけいるのか、ということが問題であると指摘されています。この「AIに出来ない仕事」こそ、本来人間が得意とする「意味を読み取る」ことなのですが、若年者のデータから子どもの読解力が低下していることが明らかになっており、教育の在り方を今一度見直す必要がある…といった警鐘を鳴らす内容になっています。

早速Kindleでダウンロードして、読んでみました。
ものすごく分かりやすい文章です。一気に読んでしまったため、今、寝不足です。
以前から気になりつつも難しそうな話だなぁ…と避けていたAIや機械学習、ディープラーニングの話なども一緒に理解することが出来たので本当に読んでよかったです(…というか、今書きながら『私の数学の苦手意識も読解力のせいでは…?』と不安になってきました)。

本の中で驚いたのは、この読解力を身に着ける方法が実はまだ分かっていないらしいということです。「最近の子は本を読まないからね~」なんて言ってしまったりしますが、読書量とは相関がなかったという結果に驚きでした。ただし、読書と全く関係がないわけではなく、1冊を熟読することのほうが重要かもしれない、というような可能性が述べられています。

たしかに、最近は「分かりやすい」至上主義だなと思います。授業でも「分かりにくい」=「教え方が悪い」と内容の難易度関係なく評価されてしまっているような気がすることがたまにあります。もちろん、分かりやすいものが悪いなんてことは絶対にありませんが、定期的に複雑だけど論理的な文章にもチャレンジして頭を使っていかないと、あっという間にAIに代替される人間になってしまうのかもなぁ…と危機感を持ちました。

自分のゼミ生を持ったばかりの新米大学教員としては、やはり自分が育てた学生が社会で活躍してくれることが第1の目標です。
分析の方法や卒論の書き方といったテクニカルなことだけじゃなく、もっと真に教えるべきこと、伝えたいことを明確にしていかないといけないと改めて感じた1日でした。

Hitomi

2018.03.01

ラグビー好きドクターのための研究会

こんにちは、shinoです。

とうとう3月になりました。
今年度もあと1か月となりましたね。

本日は風がすごかったです。
夜中から早朝にかけて強い雨が降っていました。
移動が大変でした。皆さん、大丈夫でしたか?



さて、私は先週末にラグビードクターカンファレンスという研究会に参加してきました。
今年でまだ2回目なのですが、平たく言えば、2019年のワールドカップ開催に向けて、
日本のラグビー競技に関わるドクターみんなでレベルを上げて頑張っていこうという勉強会なんです。

場所は、東京大学構内にあるホールで行われました。

土曜の午後に行われたのですが、
160人を超える参加者だったそうです。

研究会で160人って、そんなに多い感じがしないかもしれませんが、
日本のラグビーに携わっているドクターとかなり限定されていることを考えれば、
なかなかの数が集まっていると思います。

1時間ずつ数名の先生が、
ラグビー競技における脳振盪のスクリーニング、マネジメントや、
2018年に開催された女子ラグビーワールドカップへの帯同記など、
ラグビーに関する様々な内容での講演が行われました。

私もマッチドクターとしてラグビーの試合に参加しているので、
いろいろな面で勉強になる講演ばかりでした。

さらに、研究会の後には懇親会があり、翌日にはラグビーの試合を研究会の参加者で行うという、
まさに、ラグビー好きのドクターのための会なんです。

なぜなのかは分かりませんが、ラグビーが好きな人は、とことん好きな人が多い気がします。
ラグビーという競技には中毒性があるのでしょうか・・・?
まぁ、少なからず、スポーツはどの競技でも中毒性があるのかもしれませんね。
ドクターでも、ラグビーが好きな人は何歳になっても試合に出ています。

私は、残念ながら都合が悪く、懇親会も翌日の試合も参加できませんでしたが、
来年は研究会とともに試合にも参加出来たらと思います。

怪我しないようにしないといけませんが・・・・


2018.02.19

JATO

 2018年2月17日(土)・18(日)に立命館大学大阪いばらきキャンパス(OIC)にて、JATO2018が開催されました。Japan Athletic Trainers’ Organization (JATO)は、アメリカの大学で、ATCの資格を取得した、日本人のATCを中心として組織された団体です。既に170名以上の日本人がATCの資格を取得して、日本で働いているというのがHPに掲載されています。
    

 今回、会場として、立命館大学大阪いばらきキャンパスを活用いただきましたので、会場校の担当者として挨拶をさせてもらいました。立命館大学は、はやくから大学スポーツの強化と振興に取り組み、日本の大学で初めてATCを雇用し、現在、3名のATCがスポーツ現場で働いていること、2010年にスポーツ健康科学部が設置され、GATプログラムを展開して、本学部での英語プログラムなどを取得することで、アメリカの大学院(ESU)へ入学し、ATCが取得できるコースを開設していること、そのための教員スタッフとしてATCと博士号を持っている教員が2名(4月からは3名)いること。合計すると6名のATCがいるのは国内では例がないことなどを、お話しさせていただき、この分野に関心のある生徒がおられたら、是非、立命館大学スポーツ健康科学部に、と宣伝もさせてもらいました。

    

 今回、本学のATCのみなさんが中心となり、プログラム、運営にあたっておられました。新しいキャンパスで、多くの参加者の熱心な学びと交流があり、この分野が益々発展することを確信しています。

 <<今週のちょっと、もっと、ほっとな話>>
 JATOで、ポスター発表もありました。学部のゼミ生も英語でポスターをつくって発表してした。次は、ニューオリンズでの国際学会でも発表することが決まりました。どんどん成長してくれるでしょう。
    
   
【忠】

2018.02.15

大学院修士論文公聴会

こんにちは、shinoです。

昨日は少し落ち着いていましたが、
まだ寒い日が続いていますね。
インフルエンザもまだまだ流行っています。気を付けて下さい。


2月11日は、毎年、修士論文の公聴会がスポ健では行われています。
今年は先の日曜日がその日ででした。

大学院修士課程での2年間の集大成の発表会です。
大学院ともなると、学部生の卒業論文で行う研究とは違って、
内容もかなり専門的になっていきます。
参加している我々も分野が異なると、
研究内容を理解するのになかなか大変なのですが、
皆さんの自信に満ち溢れた表情を見、発表を聴いていると、
この2年間、相当充実した学びをしたのだな、ということは、非常によく分かります。



さらに、今回発表された皆さんは、
発表の最後に、今後の課題、展望をしっかり話されていたことが、
素晴らしいと思いました。
おそらく、博士課程など次に進むステップで、この学びを活かして、
研究、勉強を続けていこうと思っているのでしょう。

職業柄だけではないと思いますが、
一生、何かの課題をもって、勉強していく必要があることを、
日々感じています。
今回の公聴会もそうですし、皆さんの一生懸命取り組まれた研究内容を聴いていると、
まだまだ頑張らなければいけないなと、非常に励まされます。

別に大学で行うだけが、勉強、研究ではありません。
どこでも何か勉強できることはあります。
探求心をずっと持ち続けることが大切だと思います。


公聴会終了後、これも毎年ですが、『スポーツ健康記念の日』と題して、大学院同窓会も開催されました。
私は残念ながら参加できませんでしたが、卒業生も集まり、楽しいひとときを過ごされたと思います。

2年間で培った努力する気持ちを忘れないようにして、
今後も様々な場面で活躍してくれることを期待します。

とりあえず、お疲れ様でした。

2018.02.14

ハイジの国

スイスは非常に小さい国ですが、世界で最も革新的な国として存在しています。ハイジの少女のイメージも強く、国そのものにも興味がありましたし、ネットワークを活用して「今しかない!」というタイミングでしたので(極寒を覚悟で、コンパクトなスケジュールで、もう既に少し前の事ですが)出かけることにしました。

飛行機からみる風景は大好きで、スイスに到着するまでの間、ずっとカメラのシャッターを押していました。肝心の気温や天気は… 予報が外れてくれてとても助かりました。日中は、異常気象のスペインと体感温度は同じくらいに感じたほどです。とても珍しいことだったようです。
<行きはばっちり見えました。帰りの座席は最後列でヨコは壁でしたが>

現地では、日本に本社を置く企業(スイスにある事業所)を見せてもらい、そこに赴任している担当者の方に話をうかがうことができました。海外の現場に入るのは初めてことで、かなりどきどきもしながら、現場の方々もおられるその空気感を実際に味わえたことは大変貴重でした。

興味深い話ばかりある中で、教育システムのことが話題になりました。(日本で言う)高校生くらいの年齢から「職業訓練教育」のコースに進む人もかなり多いらしく、その受け皿は企業だそうです。1週間の多くの日は実践的な訓練を受けて、理論的なことは職業訓練校で学ぶというシステムを持っているとのこと。高度な技術力を身につけるため、給料もかなり高いようです。
お互いの拘りや考えがあるのか、ときどき職場では、同僚どうしがやりとりをしていて、「もうわかったよ!俺は何でもできるスーパーマンだ!」と叫んでいる人もいるとか(傍で見ている分には、その表現などを含めておもしろい光景のように思いながら話を聞きました)。

<街の中は時計がいっぱい。腕時計は要らなさそうだけど、お店がいっぱい。不思議な光景>

飛行機からみたあの山並みに囲まれ、国土の小さなスイスがビジネスを展開しようとすると、隣国と関わることは必須だろうなと思います。それだけの理由ではないでしょうけれど、平和に、調整をつけながら過ごさなければならなかったのかもしれません。日常生活では、ドイツ語を中心に、フランス語、イタリア語、英語が飛び交い、みんなそれらを使いこなしていました。

スペインでお世話になっている先生の一人と話したときに、「言葉が分かれば、その背景にある文化が伝わり、人を含めて理解できるようになる」と。この街並みと人の生活をみていて、それを想い出しました。精密機器を見(魅)せたデザインの時計も、スイスの人たちがそうやって掴んだものの中から生み出されたもののように思い、この地域を眺めてきました。

ippo

2018.02.11

オランダの研究環境

マーストリヒト大学の研究施設は、現在滞在しているDepartmen of Human Biologyが医学部の研究棟と隣接していることもあり、臨床研究に関してはとても充実しています。

健康な若年者からICUの患者まで様々な健康状態や体力の被験者を対象として日々調査を行っています。
長期間被験者が滞在できるベッドを備えた実験室が複数あり、臨床実験が1日に同時に数カ所で進行している状況をよく目にします。

立命館大学にもある基礎代謝を測定するメタボリックチャンバー(就寝時間も含めた1日のエネルギー消費量を測定する機器を備えた部屋)はなんと5つ備えられており、体組成や脳機能の評価に用いるMRI(10テスラを含む)に関しても複数あります。
様々な分野における高機能機器が研究・教育のために備わっています。

興味深いのは、例えばMRIに関しては大学側が直接管理しているのではなく、一般企業がその機器の管理運営を行っていることです。




大学側からすると、一定の費用さえ支払えば測定から画像解析まで研究に必要なプロセスを一括してやってくれるというメリットもありますし、企業側と共同研究を実施することでその他様々な相乗効果があるようです。

Dr. van Loonの研究室では多種多様な機能性食品を用いた臨床研究を行っていますが、同時に病院の管理栄養士や医師と連携して入院患者に対する筋量や筋機能の維持・増加に関連する介入も積極的に行っています。

特に大きな病気や怪我をして入院される患者さんは、長期入院や治療による筋肉量の低下が顕著で、その結果、退院後のリハビリやその後の生存率にさえも悪影響を与えることが分かっています。
入院時においても筋肉量を低下させないような介入方法の開発はとても重要なのです。

デンマークでは現在共同研究が進んでいますが、ここオランダでも是非国際共同研究をスタートできるように残りの滞在期間を有効に使いたいと思います。

Satoshi