[ research ] の記事一覧

2017.05.28

沖縄からヨーテボリへ

先週末は久しぶりに日本に一時帰国し、沖縄で開催された日本栄養・食糧学会に参加してきました。学会誌の編集委員会の会議やランチョンセミナーと院生のポスター発表など、盛りだくさんだったので、沖縄の気候を楽しむ時間はありませんでした。。とても残念。

日本栄養食糧学会でのランチョンセミナーの講演を無事に終え、翌日の早朝の便で沖縄を発ち、スウェーデンのヨーテボリに入りました。ヨーテボリではExercise Metabolismと題した学会が開催されており、運動と代謝に関する沢山の研究発表や講演が行われていました。Cell Symposiaと題したシンポジウムの一つであるこの学会は、分子生物学の分野の学術雑誌では有名なCell MetabolismやCell Reportsなどを出版してるElsevier社が主催しています。

学会会場では本学会のシンポジストの一人でもあった、オランダのマーストリヒト大学のLuc van Loon先生と、オランダで実施予定の共同研究についての打ち合わせを行いました。マーストリヒト大でもヒトを対象とした運動・栄養に関わる臨床試験を実施したいと考えています。とても楽しいディスカッションができました。向こうでの生活もとても楽しみです。



さてExercise Metabolismの学会では博士後期課程のK君がポスター発表を行いました。レジスタンス運動が糖代謝を調節する分子メカニズムを解明する重要な研究データです。沢山の参加者とディスカッションをして大盛況だったようです。
ちなみに、ポスターの右下に張ってある×マークの札は、ポスターを写真に撮ってSNSで公開することを許可するかどうかの意思表示だそうです。SNSでシェアして良いよ、という発表者は裏側の○マークの札を掲げていました。最近は学会発表のデータがその日のうちにSNSで共有されるので、とても便利ですが、いろいろな問題もあるようで、この意思表示の札はその対策の一環でもあるようです。



学会二日目の晩は、シンポジウムの演者の方々と交流する夕食会が開かれました。何と水族館の中の一室で食事できるという貴重な機会を頂きました。食事も美味しかったですが、まるで海の中にいるような雰囲気での食事と研究に関するディスカッションはとても楽しい想い出になりました。


satoshi



ヨーテボリも全く街を見て回る余裕がなかったのですが、かろうじて晩に一枚だけ写真を撮りました(笑)




2017.05.26

新企画☆教員インタビュー




ウッチ―先生を発見!誕生日おめでとうございました(昨日)。廊下でたまたまお会いしたJoe先生もご一緒にパシャリ。ウッチ―先生とは同い年。お互い、キャリアの中で大事な時期ですね、頑張りましょう!


さて今日は新企画、以前から「やってみたら?」と言われていた若手教員へのインタビューです。
杉浦の限りある人脈の中から、勝手に厳選した面白そうな先生を紹介していく不定期コーナーです(これで終わる可能性もある)。

タイミング的に「ここしかない、そして、この人しかない」と思い、この方にオファーしました。

大塚光雄先生です!



…ごっつ実験中!
ビビりながら入っていったら(もちろんアポはとってましたが)、「大丈夫ですよ~」と快くインタビューに応じてくださいました。

大塚先生・栗原先生・伊坂先生の論文“Timing of Gun Fire Influences Sprinters’ Multiple Joint Reaction Times of Whole Body in Block Start“は、Frontiers in Psychologyに掲載され、先週から今週にかけて多くのメディアで取り上げられました。

研究の内容は論文やこちらの学部の記事、オンラインニュースなどをご覧ください。
ここでは、第1著者である大塚先生の生の声をお届けしたいと思います。


―まずは論文の研究に関して、この研究の着想はどんなものだったのですか?
大塚先生:もともと400mハードルの陸上選手で、コーチもしてるんですが、現場でよく「ピストル音のタイミングがどうやこうや」という話題が出るんですよ。「あのスターター、ちょっとピストル鳴らすタイミングが遅かった」とか。
ピストルを鳴らすタイミングって、最終的にスターターの主観で決まってるんですね。なので選手の反応時間も変わるだろうな…っていう現場の経験がきっかけでした。

心理学用語に心理的不応期(Telford, 1931)っていうのがあって、陸上の現場でもあるだろうっていうので調べたのが今回の研究です。陸上選手は基本的に動作の再現性が高いんですが、反応時間に関してだけは再現性が低くて、そこだけ低いということは外的な要因が影響してるのだろう、きっとそれはスターターのピストルを鳴らすタイミングだろう…と思いました。

ニュースでは全身反応時間が取り上げられがちですが、他にも関節ごとの反応時間をとっています。肩が一番最初に反応します。これは簡単に言うと、物理的に脳から一番近いからです。肩は100ms下回る反応時間をみせます(※100ms=0.1秒)。腕が先に動いて、脚が動く、という順番です。


(別の実験の最中でした)

― へー、肩が最初に反応するとは意外でした。実験中、なにか大変だったことなどはありましたか?
大塚先生:学外から一流選手に来てもらって実験していたので、事故があったらあかん…と思って神経使いましたね。
ちなみにまだ続編もあります。投稿準備中です。

―それは楽しみですね!メディアの反響はいかがでしたか?
大塚先生:プレスリリースに9社反応が来て、全部取り上げてもらいました。ネット掲載70件超え、yahooトップ、NHKの朝のニュースでも流れました。
タイミングがよかったです。ちょうど桐生選手がフライングしてしまったのと、10秒を切る、切らないの話題が出ている時期だったので。

―では最後に、学生に向けて一言。
大塚先生:これは完全に僕の興味から始まった研究で、先行研究がどうこうとか、流行りの研究とかじゃないんですよ。ぜひ自分の疑問を大事にして、自分が楽しめる研究をしていってください。



15分程度お話を聞かせていただきましたが、あれだけ話題になってもおごらず、真摯に研究に向き合う姿勢が感じられました。
現場と研究をつなぐという強い想い、私も見習わなければなりません。

大塚先生、ご協力ありがとうございました!

ほかの若手の先生、突然お願いすると思うので覚悟だけしておいてください。

Hitomi

2017.05.14

サンドイッチと論文

Institute of Sports Medicine Copenhagenでは、研究所のメンバーの学術論文が雑誌に掲載されると、その論文の筆頭著者がランチタイムにその発表された論文についてプレゼンをする習慣があります。筆頭著者が幹事となって参加者を募り、事前人数分のランチを注文します。

ランチさんのセミナーに参加するのは学生や教員だけではなく、秘書さんや事務員さんも招待されます。そのため、発表者は専門用語を使いすぎず、自分の研究内容が誰でも理解できるような分かりやすい発表をすることが求められます。


 

この写真はセミナーが始まる前で、この後に続々と参加者が増えて立ち見状態でした。


Dr. Michael Kjærは冗談で、「このランチの時に研究所に何人所属してるのかがよく分かる」と笑いながら言ってましたが、ほぼ全員参加しているようでした。

もちろん、無料ランチが振る舞われるので(費用は研究所持ち?)、参加者の数は増えるのですが、セミナーを通じてその研究者が行ってきた研究をスタッフ全員と共有し、しっかりとけじめをつけ次の研究に繋げることができる良いきっかけになっていると感じました。

研究所には海外からの研究者も数名いるので、発表は全て英語です。


 


ちなみに前回開かれたランチセミナーではDr. Kjærからシャンパンが振る舞われたそうですが、その際の研究は国際誌の「Science」に掲載されたそうです。インパクトファクター(その学術雑誌の論文が一定期間にどれくらい他の研究者から引用されたかなどで割り出す評価指標)の違いを、嫌みの無い形で認識させるうまい手段だな、と思いました。

 

今回発表した写真のDr. Mckeyは人体から採取した筋肉のサンプルから生化学的な解析を実施して、運動などによる筋肉の損傷の修復に線維芽細胞が重要であることを臨床試験で初めて報告しました。

この論文の詳細は以下のリンクからご覧になれます:

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/28369879

 

いつも皆が昼にランチを食べているスペースが、スクリーンが降りてくることでミーティングルームに早変わり。今回はランチとして、サンドイッチが提供されました(ただのサンドイッチと思って写真撮るの忘れたのですが、パンがめちゃくちゃ美味しくて、撮り忘れたのを食べた後で後悔。。)。

 

日本に帰ったら僕もこのランチセミナーを研究室で実施したいと思います。

 

satoshi


オフィスの窓から見える外の景色も、この窓だと様になりますね。

 


2017.05.12

どうして『(1人)20分』だけなのよォオオオ~!

Hitomiです。

今週の基礎演習はHassy先生&Moto先生のクラスと合同授業で、教員の研究紹介をしてきました。教員個人の研究を知りつつ、コースの雰囲気も掴んでね、という趣旨の企画です。


(笑い要素ありの、さすがのプレゼン!)

他の先生の話をしっかり聞く機会は意外とないのでワクワクします。

特にスポ健は様々な領域の先生が集まっているので、普段とは全く違う観点で研究を見ることができるのも楽しいです。研究室に戻ってからHassy先生のおっしゃっていたオキシトシンの研究を速攻で探しました。

あぁ、別の合同授業も潜り込みたい!


そういえば、ここでは私の自己(研究)紹介をしていませんでしたね。

私は「集団間関係」と「地位」の研究をしています。集団内での地位や集団自体の地位(たとえば大学の偏差値など)が高いか低いかによって、他者に対する否定的な評価や攻撃行動が変わってくるよ、という研究です。

この研究を始めた理由は複数ありますが、そのうちの一つは、もともと自分自身が人と比較して落ち込みやすいタイプだったからです。しかも、それを素直に認められず、(表には出さないものの)見下しや攻撃性につながって結局自己嫌悪でさらに落ち込む…という負の循環に苦しんでいたので、この心理を客観的に見て、社会や集団の構造的な側面から何とかできたらいいなという思いがありました。言ってしまえば、究極は自己理解のために始めた研究です。

ただ、こういった研究は、差別の原因の解明や紛争・戦争の防止にも貢献することができのかもしれないと分かって、ようやく自分の研究の面白さ(のようなもの)が理解できました。ここに至るまでに数年かかっています(笑)自分の研究の良さを、ちゃんと人にプレゼンできるようになったのは大学院生のころかな?

スポ健に赴任してからは、これまでの研究で培った技術や知識を生かして、集団内の上下関係の在り方やスポーツが倫理観や平和に及ぼす影響なんかを研究してみたいなぁと思っています。

なんだか最後は採用書類みたいになってしまいましたが(笑)、社会心理(私の専門)は身近な問題をテーマにした学問だと思いますし、社会に出てから改めて役立つと実感する知識も多いです。私も教員になってから何度もリーダーシップやチームワークの論文を読み直しました。やっぱり実践は難しい!興味のある方いらっしゃいましたら、気軽にお声がけください。

スポ健の先生方は本当にすごい方々ばかりなので、学生の皆さん、ぜひ先生方のことを知って、積極的に「利用」してください(もちろんいい意味で)!


………しかし、Hassy先生、Moto先生、一体、いつ、そんなにたくさんの研究をして、論文を書いておられるのですか!?ホントにスーパーマンの多い学部です。見習わないと…

「誰のための授業?」というほど、私が楽しんだ1時間半でした。

Hitomi


2017.04.30

最初のプレゼンテーション

コペンハーゲンに住んでほぼ1ヶ月になりました。現在、お邪魔しているInstitute of Sports Medicine Copenhagen (コペンハーゲンスポーツ医学研究所;ISMC)はコペンハーゲン大学と提携するBispebjerg Hospital(ビスペビア病院)の中にあります。

 (ISMCの研究棟)

 

 

コペンハーゲン市内と違って緑が多く、とても気持ちの良い気分にしてくれる敷地です。

病院と行っても一つの建物に全てがまとまっているわけではなく、それぞれの専門医療が別々の棟で提供されているそうです。しかし、冬は寒いデンマークだけあって、全ての建物同士が何と地下で繋がっていて、寒い外気に触れることなく敷地内を移動できます。


 

 (Bispebjerg Hospitalの敷地)


今週は研究所のチームメンバーの前で、僕の研究について発表しました。

まだ研究所の皆さんと会話する機会が少なく、自分のデスクで黙々と仕事していることが多いので、自己紹介できる機会に恵まれたのはとても良かったです。

ただ、こちらに来て初めてのプレゼンテーションだったので、、久しぶりに緊張しました。

「少なくとも2回の笑いが取れるようにプレゼンしろ」、という忠先生の日頃の指示どおり、笑いをとる準備だけは怠らず、30分間のプレゼンでほとんど不発もなく5回は笑ってもらえたと思います。

 プレゼンテーションでは自分のアメリカ留学での経験や、大学院・研究員生活について触れ、国ごとの教育・研究システムの違いなどを説明しました。もちろん、自分の研究についても時折触れながら、最後に立命館大学での取り組みと、今回の訪問で達成したいことを共有しました。

研究所の所長であるMichael Kajar先生にもとても良かったよ!院生たちにも良い刺激になった” と褒めてもらえたので、先ずはほっとしました。

今後の大学間での協定にも是非協力したい、とのお言葉も。本当に感謝です。

ただ、緊張のあまり、写真を撮るのを忘れました。。

 

コペンハーゲンは今年は異例の寒さのようで、昨日も帰宅時に雹が降ってくるくらい。日中も10度を超えることがありません。

でも、、何故か桜が咲いています。

今年は日本の桜を見ることができませんでしたが、まさかデンマークで桜が見れるとは、ちょっと驚きです。 

 satoshi


 

 

 

2017.04.28

さすがスポ健ッ!

そこにシビれる!あこがれるゥ!

というわけで、Hitomiです。先週の投稿でタイトルのお遊びに気付いてくれた方が増えたみたいです。一緒に笑ってくれるのでいい職場です。本気で怒られるかネタ切れするまで続けます。

さて今週は1回生のMR実習に付き添いで参加いたしました。
MRI(磁器共鳴画像装置)とは、筋肉の大きさや量など体内の内部の情報を画像化できる装置のことを指します。これを使えば、どんな筋肉や脂肪がパフォーマンスや健康状態に影響をしているのかを分析することができます。

MRIを使って実験する時は研究所や病院でお金を払って貸してもらうのが一般的ですが、ここスポ健にはなんとこの装置が1台あるので他所に頼らずに測定することができます!着任した時に「MRIがある」と言われて一瞬聞き間違いかと思いました。そのくらい医学部以外の学部にあるのが珍しいものなのです。

この日の講師は、スポ健特戦隊☆バイメカピンクことKuri原先生、生化学ワインレッドことSG先生、そして特に肩書のない男・ARMT先生の3人です。(ARMT先生に怒られそう)

左上)まず、はじめに講義を受けます。MRの事だけではなく、昔の人がどのように人の体に興味を持ち、その中身を明らかにしようとしたのか、そんな背景を含めて分かりやすくご説明していただきました。ちょうどもうすぐGWですし、紹介されていた本を読んでみようかな。感想はまた後日。

左下)そして測定準備室へ。学生1名が代表してMRIの中に入ります。ただしMR室は強い磁場が発生しているので、スマホ、携帯電話、ICカードはもちろんのこと、チャックがついているズボンなども入れることはできません。用意されている着替えが恐ろしくダサいピンクなのでなぜなのか聞いてみたところ、「着たまま持っていかれないように」とのことでした(笑)

右)いよいよ測定です。分厚い扉が閉ざされます。測定中は大きな音が流れるそうですが、中に入った学生の感想いわく「サカナクションが流れていたので気にならなかった」とのことでした。それ以外のメンバーは、外で測定画面を見ながら人の体の断面を観察します。

百聞は一見にしかずと言いますが、やはり実際に体験してみると、聞いたり読んだりして理解したものとは別の発見があります。1回生にとってもよい経験になったことだと思います。

ちなみにMRIを使って脳内の活動を測定することも可能で、こちらはfMRIと呼ばれています。
今月から【敦】先生、Kuri原先生が有志を募ってfMRIの勉強会が始まりました。心理学や行動経済学等の分野でも近年ではfMRIを使って脳画像を撮影することは珍しくありませんので、私もちゃっかり便乗して勉強中です(金曜日開催なので、今頃頭をフル回転させて説明を聞いていることでしょう)。

人も機械も揃った恵まれた環境に感謝しなければなりません。ただし、MRIはあくまでも「測定法」。どれだけ機械が発達しても、意義のある研究に使われなければ宝の持ち腐れです。技術の進歩に置いて行かれないように、己の知識と発想力も日々磨いていかなければいけないなぁ…と改めて確認した一日でした。

Hitomi


2017.04.27

先週土曜日の講習会

こんにちは、shinoです。

早いもので、もう4月も終わりますね。
新緑がきれいな季節ですなんが、最近、花粉症で目が痒いのが辛いです。

花粉症も蕁麻疹と同じくI型アレルギーなので、花粉にさらさないようにするのが一番ですが、
花粉に全くさらされない生活を送るなんてことは無理ですよね。
仕方がないので、この時期は、点眼、点鼻薬を使用しながら、何とか乗り切ろうと思っています。

先週の土曜日に、2017年度の放射線業務従事者教育訓練講習会が行われましたので、参加してきました。
スポ健には、研究用にDXA(Dual-energy X-ray Absorptiometry:デキサ) と呼ばれる身体組成を計測する機器があります。
DXAとは、体の中の骨や筋肉、脂肪の量を、極微量のX線(放射線)を使用して計測するものです。
一般的なのは、病院での計測で、骨粗しょう症の診断をするために主に使われています。

スポ健の研究は、身体組成の評価をすることが結構あるのですが、DXAの測定は誰でも行えるわけではなくて、放射線業務従事者の申請をしないといけません。
その教育訓練講習会がありました。

講習会はBKCキャンパス ローム記念館 5Fの大会議室で行われ、放射線を扱った研究を行う予定をしている職員、院生、学生達が多数受講していました。





内容は放射線の人体に対する影響と、放射線障害防止に関する法令についてでした。
私は午前中のみでしたが、午後からはさらに専門的な取り扱いについて行われていました。

ちなみに、放射線は『radiation』と英語で表記するのですが、
この『radiation』はやさいの『大根=radish』が語源だそうです。
放射線が放射状に広がる様子を、大根が地中に根を張る様子に例えられているかららしいです。

・・・なるほど。

普段あまり耳にするような内容では無かったので、なかなか難しかったですが、非常に新鮮で興味深かったです。

2017.04.16

コペンハーゲンより

今年度の土曜日のブログ担当となりましたsatoshiです。スポ健にはsatoshi先生は二人います。【智】先生はスポーツ教育のスペシャリストですが、私、フジタの専門分野はスポーツ科学です。


今年度は多くの先生方のお力添えにより、学外研究制度で一年間、海外の研究機関で研究させて頂くことになりました。え?授業は?と思われる方も多いと思います。僕の担当科目の授業は他の先生方が講義・指導してくださることになっていますので、休講することなく、滞りなくセメスターが進行します。


さて、僕は家族(妻と息子)と一緒に4月よりデンマークのコペンハーゲンに移りました。冬は寒く暗いという噂のコペンハーゲンでしたが、僕が到着した3月末は既にサマータイムになっていて、気温は暖かい日は14前後、空気も乾燥しているので心地良いです。


日本からコペンハーゲンの空港に到着した際には、スーツケースを含めて大きな荷物が6つと、家族で夜逃げのような状態でしたが(笑)、コペンハーゲン大のDr. HolmDr. Agergaardが車で迎えに来てくれて、新居となるアパートまで荷物を一気に運んでくれました。


フライトの関係で、我々は夕方の到着の到着となり、夕飯どうしようか、と悩んでいたのですが、アパートに到着すると、既に牛乳やパン、チーズやフルーツなどの食料品が買いそろえてありました!

「これで明日の朝食までは困らないでしょ」って、、Dr. Holmの親切に感謝です(^^)

(二人の先生についてはまた今度ご紹介します)


アパートは少し作りは古いですが、ヨーロッパに住んでる雰囲気があって気に入ってます。

まさか繁華街のど真ん中とは知らず(汗)、、夜はかなり騒がしいですが、スーパーや交通機関が近くにあるのでとても便利です。


この街で、これから生活します。当分はコペンハーゲンからの情報発信になるかと思います。

次回はもう少しまじめな研究の話を報告したいと思います。


(アパートのネット環境が整っておらず、画像のアップロードに予想以上に時間がかかることが判明したため、現地の写真は次回からお見せできるように準備します)


satoshi


デンマークと日本を比べて気づいたこと:情報サイト(http://countryeconomy.com/demography/life-expectancy)によると、2015年の時点でのデンマーク人の男女の平均寿命は80.80歳に対して、日本は83.59歳と、日本には及びませんが全世界で31位の長寿国です。ただ、2週間ほど生活する中で、食生活や運動習慣に大きな違いがあるな、と感じています。またそのあたりも後々ご報告したいと思います。


2017.04.10

学振DC1、DC2

先週から授業が始まりました。キャンパスは、多くの学生たちで賑わっています。

新学期がはじまり、それぞれの新しいスタートを切っています。

本日紹介するのは、学振DC1、DC2に採択された博士後期課程の院生です。
この学振DC1、DC2とは、正式には「日本学術振興会特別研究員」といわれるものです。博士後期課程在学中の院生に対しして研究助成を行い、優秀な研究者の養成、確保することをねらいとして行われています。採用されると、研究奨励金が支給されますので、バイトなどで生活費を稼ぐ必要はなくなり、まさに研究に専念できます。DC1は博士後期課程1年生から3年間支給され、DC2は、博士後期課程2年生から2年間支給されます。

もちろん、この学振DC1、DC2の採択を目指す博士後期課程院生は大勢います。採択率は約20%前後とかなり厳しい状況です。スポーツ健康科学研究科では、今年の採択率が60%と学内でも図抜けた高い数値を示したと聞いています。申請者本人のこれまでの努力と指導に当たられている先生方の手厚いサポートのおかげと考えています。


写真の前列左からDC2のコジマさん、カサイくん、ミズノさん、DC1のイズモトさん、トットリくんです。
4月のスタートにあたり、研究科の教員からお祝いを申し上げ、そして学振の意義の確認、今後のさらなる研究推進、研究者としての自立、自覚について激励も含めて懇談しました。彼ら彼女らからしっかりとした決意も聴かせてもらい、今後の飛躍を大いに期待しています。

もちろん、今回残念ながら採択されていなかった博士後期課程院生も、次年度にもチャンスがあります。さらには、博士学位を取得した後の学振PD(ポスドク)もありますので、引き続き頑張ってくれることを願っています。

何よりも、学内、学外ともに博士前期課程、後期課程院生をサポートする環境があります。特に、スポーツ健康科学研究科は、指導教員のみならず研究科の教職員が一体となった手厚いサポートがあります。学部生のみなさんも是非、研究科のことに興味をもって専門力を高めるひとつのキャリアにして欲しいと願っています。

<<今週のちょっと、もっと、ほっとな話>>
4/1の新入生歓迎式典全体のビデオクリップをYouTubeにアップしました。ご覧頂ければ幸いです。プロフェッショナル宣言、パネルディスカッション、各団体紹介など、先輩学生がまさに、『学生力』を発揮してくれています。頼もしい成長も見せてくれています。
https://youtu.be/xlZYuBrYR4o 
【忠】

2017.04.09

9月修了博士予備審査会

いよいよ桜が開花してきました。
今週末は滋賀・京都でも満開の知らせが届いています。
BKCキャンパスの正門の枝垂れ桜も満開となりました。

4月5日にsana研究室の小西さんの博士予備審査会が行われました。
主査は私で、副査はHassy先生とAb先生の3名で実施しました。
予備審査会は予定の1時間を少しオーバーしましたが、
先生方からは非常に貴重な、またより博士論文の内容を
高められることのできるご意見をいただきました。
今後は、各委員会の審議を経て、進められることとなります。
sana研究室からは第1号の博士ということで
無事に最後まで乗り切っていただきたいものです。



スポ健の博士の審査に際しては、関連分野に精通されている
外部招聘副査をお呼びすることが恒例となっております。
小西さんは管理栄養士の資格を持っており、現在国立健康栄養研究所で
勤務していることから、スポーツ栄養学の分野で著名な
高崎健康福祉大学の木村典先生にお願いする予定となっております。



木村先生とは以前の職場でご一緒したこともありますが
大変久しぶりにお会いします。
本審査は7月頃となるかと思いますが
よろしくお願いします。

今回で、1年間担当させていただきました
日曜日のブログを終了させていただきます。
半年間はハワイからお届けし、
後期では大学に戻って学部生・院生の話題を中心に
ご紹介させていただきました。

今年度は、海外サバティカル中のSatoshi先生にバトンタッチいたします。
またヨーロッパやアメリカからのホットな情報をぜひお楽しみください。
1年間、ありがとうございました!

Good day!

sana