[ research ] の記事一覧

2016.05.25

秘密の扉を入ってみると…!

朝から晴れ渡った日、1回生の小集団クラスの学生たちと一緒にキャンパス内を散策してきました。
クイーンススタジアム(正門を入ってすぐにある競技場)にある「秘密の扉」を開けて、地下に潜ってきました。地下に行くほど、ひんやりとした空気でした。

そこにあるのは、木瓜原遺跡古代製鉄炉。7~8世紀頃の遺跡が保存されています。いただいたパンフレットを読み合いながら、お互いにああだ、こうだ言いながら古の草津をイメージ【写真】。



構内にある「コアステーション」まで行くと、そこには遺跡の一部や出土品(須恵器や土師器など)が展示されています。お近くの方は、ちょっとした散歩コースでお出かけしてみてはいかがでしょう?少し意識して歩くだけで、万歩計の歩数が増えます!



その後、大阪で別の扉を開いて会議、研究会へ。今回のテーマは、「ショッパー・インサイト(店舗内購買行動分析)の現状と課題」という内容でした。購買行動・購買に至るまでの心の動きをレシートなどから分析し、パッケージやPOPの制作など実務への活用、購買行動を紐解くための方法論、百貨店のデパ地下をフィールドにして、動線長や快感情が購買行動に果たす役割を分析した研究が発表されました。知的な刺激を受けた一日でした。



※研究室で、学生と一緒に勉強・研究している産業・組織心理学という分野では、このような消費者行動に関するテーマの他に、作業(労働環境・管理)に関するもの、人事、チームにおける組織行動(リーダーシップ、人間関係等)に関するテーマも扱っています。部門アカデミックな側面とともに、応用、実践を合わせて、現場の問題を解決しようとする分野です。興味のある方は、ぜひご一緒ください。

ippo


2016.05.21

学校におけるスポーツ教育学的課題とその解決:その1

学校におけるスポーツ教育学的課題とその解決:その1

 現在の我が国の小・中学校には多様な課題がありますが、その中でも、子供の体力向上に向けた取り組みは、極めて重要な課題となっています。
 スポーツ健康科学部の先生方の所には、様々な所から様々なご依頼が来ていますが、【 智 】の所には、学校教育に関する多様な依頼が来ます。その中で、2015年12月から依頼を受けているのが、北九州市教育委員会です。人口約100万人、小学生約5万人、中学生約2.5万人、小学校131校、中学校63校の大都市、政令指定都市です。同市の小学生の体力は全国的に見て大変低い、これが発端となり、子供達の体力を3年間で全国水準に高めたい、これが昨年12月に寄せられたご依頼です。
 早速、立命館大学スポーツ健康科学部スポーツ教育学研究室の【ken】先生と【Summer Princess】先生で作戦開始です。情報の分析から体力を高めるための提案等、一気に構築していかなくてはなりません。2016年4月に着任された立命館大学スポーツ健康科学部スポーツ教育学研究室の【T草】先生も、その豊かなご経験を存分に活かして頂くべく参画されています。立命館大学スポーツ健康科学部スポーツ教育学研究室では、様々な市を対象として、全市を挙げてのこのような改革に関与しています。私たちが関与している多様な取り組みについて、お伝えしていきたいと思います。

 さて、北九州市の取り組みは、直接推進を図っている北九州市教育委員会、その取り組みを支えている校長先生方、そして、多数の先生方等々の力によって、凄まじい勢いで進んでいます。

 着手から半年。
 この写真は、同市の子供達の体力の状況について、小・中全ての学校における代表の先生方と共有を図っているところです。



 これらの写真は、新体力テストの実施方法の確認している所です。正確な体力を測定しよう、ということから、小・中全ての学校における代表の先生に対して、2日間に分けて実施した新体力テストの測定方法に関する研修の様子です。






 私たちは、数回提案をしました。同市はそれらの提案を熱心に聞いて頂き、柔軟に対応させて取捨選択し、即座に実行されている、本当に頭が下がる思いです。
 3年後に、子供達が、一層学校が好きになった、運動・スポーツに親しむようになった、こんな声が子供達から、先生方から、保護者の方から聞くことができるように、全力を挙げて取り組みたいと思っています。


[今日のおまけ]
先週の5/14(土)に、本学への爆破予告がありましたが、その日のBKCキャンパスの正門の様子です。もう、二度とこんなことが起こらないように、願わずにはいられませんでした。



【 智 】

2016.05.19

いばらき×立命館DAY 2016

先週の日曜日(5月15日(日))に大阪いばらきキャンパス(OIC)で、「いばらき×立命館DAY 2016~出会う、つながる、つくりだす~」という交流イベントが開催されました。



このイベントは、「地域を愛し、地域に愛されるキャンパス」を実現するために、立命館大学の取り組みを地域の方に発信し、体験してもらおうというイベントで、今年で2回目となります。昨年と同様、「知る・体験する」、「食べる・買う」、「見る」をテーマに大学の取り組みや学生活動などを紹介しました。

参加者約6000名と大盛況だったようです。

この中で、以前このブログでも紹介したスポーツ健康科学部で開発している“着るだけで”生体信号が計測できる「スマートウェア」の体験型ブースも出展しました。


(説明の様子)


(プロモーションビデオも公開しました)

普段は専門家や企業の方などに説明をすることが多いのですが、こういったイベントは、子どもから大人まで幅広い層の方々に研究内容を紹介できたり、反応をみることができたりととてもいい機会になります。

製品化したときの未来のユーザーの反応は専門家の意見以上に参考になることも多いです。こういった機会を利用しつつ開発を進めていければと思います。


大阪いばらきキャンパス(OIC)について

大阪いばらきキャンパスは、キャンパスにあえて塀を設けず、地域の方が気軽に立ち寄れる開放的な場所となっています。このようなイベントの際はもちろん、それ以外の普段の日でも気軽に中に入ることができます。近くにお越しの際は、立ち寄ってみてもいいかもしれません。ただし、スポーツ健康科学部は、「びわこ・くさつキャンパス(BKC)」にあります。

2016.05.17

草津市小・中学校体力向上プロジェクト推進会議

暦は初夏となりました。
スポーツをするには最適の季節となっており、学校教育現場では運動会や体育祭をこの時期に開催するところが多くなっています(かつては秋に実施しているところがほとんどでしたが、昨今の暑さ対策のため多くの学校がこの時期に実施するようになっています)。先般訪問した九州のある小学校でも、今週末に運動会が開かれるとのことで、その練習の大詰めを迎えており、子供達と先生方が一体となって一生懸命練習に取り組んでいました。

さて、前回のエントリーで子供の体力・運動能力の向上のことを書きましたが、今回もその続編を書きたいと思います。
昨日、BKC(びわこくさつキャンパス)が位置する滋賀県草津市の教育委員会にて、「平成28年度第1回草津市小・中学校体力向上プロジェクト推進会議」が開催されました。この会議は、草津市が平成28年3月に策定した「草津市スポーツ推進計画」(平成28年度より5年間)の基本方針の1番目に掲げられている「子どもの体力向上とスポーツ活動の推進」に基づいて、草津市教育委員会と、草津市内の小中学校の教諭らによる体育連盟、そして立命館大学スポーツ健康科学部が連携して、5年間で草津市の子供たちの体力が全国平均を上回るようにするとともに、子供たちが積極的にスポーツ活動に取り組むようにすることを目標とし、昨年度より立ち上げられました。今年度スポーツ健康科学部からは、【智】先生、【T草】先生、【Summer Princess】先生、そして【ken】の4名がメンバーとして参画しています。




今年度の第1回目となった昨日の会議では、昨年度の総括と今年度の実施計画について審議がなされ、今年度は
  • 体力向上のための運動プログラムの開発
  • 指導者の資質向上のための研修等の充実
  • 教科体育の充実のための授業研究の推進
  • ケガの処置と予防のための講習会の徹底
の4つの取り組みについて進められることが確認されました。

【ken】は昨年度より参画させていただいておりますが、やはり学校教育現場の先生方が、日々の教育活動に加えてこうした全市的な取り組みに対して情熱を持ちつつ、現在の児童・生徒の発育発達の現状に応じた冷静できめ細かい配慮をされている様子や、教育現場への普及における斬新なアイディアの提示など、多くの実践知に触れることができ、私自身も大きく学ばせてもらっております。

行政のリードのもと、学校教育現場との連携を深めながら、今年度実り多き成果が得られるように他の先生方と一緒に頑張りたいと思います。


【ken】

2016.05.15

ハワイ大学の事務職員、ジョージャンさん

ハワイに来る前のラン智タイムセミナーでもお話ししましたが
今回はジョージャンさんをご紹介させていただきます。
ちなみにラン智タイムセミナーというのは
スポーツ健康科学部の教職員が週に一度あつまって
事務職員の紹介や教員の研究状況について発表するセミナーです。
その時は、ジョージャンさんにお会いしたことがなかったため
理想のジョージャンさんを教職員の皆さんに紹介いたしました。
本人の画像は下の写真となります(もちろん左側)。



J1ビザの申請やハワイ大学の受け入れ手続きには、かなり苦労しましたが
ジョージャンさんに手伝っていただいたおかげで今ここにいることができます。
本当にありがとうございました。感謝しています!
今もメンターのマサキ教授(日本人ではありません)とのやり取りや
研究環境の整備などでお世話になり続けています。
先ほどもハワイ大学のIDカードの申請をしていただきました。
J1ビザとは大学の交換留学生(Exchange Visitor)や
企業のインターンなどに発行されるビザです。
日本の大使館や領事館で発行されます。
国によって発行までの期間は様々ですが
アメリカの場合は比較的早く、私は申請から1週間でビザが届きました。
J1ビザでは国内外の移動に注意する必要があり
アメリカ国内の異動は必ずDS-2019といわれるJ1ビザ申請書の原本が必要で
国外の異動の際は大学に事前に手続きをし、証明をもらう必要があります。



今月末にはアメリカスポーツ医学会があり、国内移動についてジョージャンさんに
報告し、何をもっていけばいいかということも教えてくれました。
かなり凄腕の事務職員さんです。
彼女のおかけでこの学科の研究もスムーズにまわっているのですね。
スポーツ健康科学部も同じです。
職員の皆さん、いつもありがとうございます!

Good day!

sana

2016.05.10

子供の体力・運動能力の向上にむけて

本日は、スポーツ健康科学部において、
スポーツ健康科学 日本ーデンマーク国際シンポジウム」が開催されます。
スポーツ健康科学分野の日本とデンマークのトップ研究者が集い、最新の研究成果が発表されます。この詳しい様子は、スポーツ健康科学部の公式ホームページにて公開されると思いますので、そちらをご参照ください。


先日、私の子供が小学校から持ち帰ってきた宿題に「体育の宿題カレンダー」というものがありました。(中央の絵は、滋賀のスポーツ振興をPRするキャッフィーというマスコットで、サッカーとエアロビクスが得意なようです。)



子供の体力・運動能力は下げ止まったという報告もありますが、測定項目によっては低いままだとされているものもあります。こうした状況を受け、全国各地の多くの教育委員会において、子供の体力・運動能力の向上が大きな関心事となっており、それに向けた取り組みがこれまで以上に積極的に行なわれるようになってきています。この「体育の宿題カレンダー」もその一環だと思われます。



その中身は、月替わりで紹介される体力向上の運動を家族で選んで、実施するとカレンダーにその運動の番号を書き込んでいくというものです。
私も一緒にやってみましたが、全部をしっかりと取り組むと結構な負荷となり、これを毎日するのはなかなか大変でした。しかし、毎日このうちの1つの運動を親子でするという機会を作ることは非常に重要だと思うので、この「体育の宿題カレンダー」を有効に活用していきたいと思います。

さて、このように注目されている子供の体力・運動能力の向上についてですが、スポーツ健康科学部においても、特にスポーツ教育学を専門とする教員を中心に、複数の教育委員会様と連携して、共同研究に取り組んでおります。また、体力・運動能力の量的向上のみならず、子供期の発育発達に応じた運動の質的向上についても併せて検討しております。これらの研究成果については、学会誌や学会発表さらには、本ブログにおいても発表していきたいと思います。


【ken】

2016.05.05

スマートウェア

ゴールデンウイーク(GW),いかがお過ごしでしょうか.
いつまでがGWなのかは学校や企業によって様々のようですが,立命館大学は,明日5月6日(金)は通常の授業日ですので,本日までがGWです.私もGWはゆっくりできましたので,明日から気持ちを切り替えて,がんばります!

さて,今日は大学も休みですので,いつもと違って私の研究の話をしたいと思います.
私の専門は,”工学”ですので,スポーツや健康に関わる機器や用具を開発しています.最近,力を入れているのは着るだけで生体信号が計測できる「スマートウェア」の開発です.

日常生活の中で使用できる生体計測機器としては,体重計,歩数計,血圧計など,様々なものがあります.ただし,そういった機器で日々変化する自身の状態を記録したり,把握したりすることは健康の維持・増進やスポーツのコンディショニングにとって重要なのですが,なかなか継続するのが難しい現状にあります.続かない原因は様々ありますが,「めんどくさい」というのが原因の一つです.以前,「体重計,歩数計,血圧計で毎日計測しています.旅行や出張にも持って行きます!」という人に出会ったことがありますが,かなりの少数派だと思います.

今,開発しているスマートウェアは服に様々なセンサを内蔵し,ユーザーは普通の服と同じように着るだけで様々な生体情報が計測できます.下図は展示用のスマートウェアです.胸に青色で光っている部分がありますが,その部分に心電図が計測できる電極が内蔵されています.青色の光は展示用に青色LEDをつけたものですので,これがないと普通の服と見分けがつきません.写真は心電図計測バージョンですが,今後,様々なセンサが付く予定です.



心電図からは,単に心臓の動きが分かるだけではなく,健康やスポーツに重要な情報を得ることができます.長くなりそうなので,続きはまた今度にしようと思いますが,このスマートウェアは将来の製品化を目指して日夜開発中です.皆さんに使ってもらえる日ができるだけ早くくるように,がんばります!

では.

naru


2016.05.01

クワキニヘルスシステムでの研究活動

もう5月とは早いですね。
日本ではゴールデンウイーク真っ只中でしょうか。

今回はこちらでの研究活動の状況についてご報告いたします。
平日は朝8時30分にクワキニ病院に来て活動を行っています。
バスで自宅から約1時間かかります。
ワイキキからはアラモアナセンター、ダウンタウンの先にあります。
部屋には3名の研究員の方々が在籍していますが
いつも来ているのはお隣のMさんのみです。
いろんな環境整備にお手伝いいただき大変感謝しています。
毎週月曜日の午後3時から(日本時間火曜日10時)は
スカイプを通じてゼミの皆さんとミーティングを行っています。



こちらのコホートは世界的にも長寿者が多いコホートです。
今は、サルコペニア肥満(隠れ肥満)と寿命の関連を見ていますが
長高齢者が母体のコホート研究はまだありません。
データの解析は統計学者が担当されますので
こちらは論文作成に集中することができます。
ある意味分担制で効率が良く、論文も量産できるわけです。



この期間にできれば医学誌にいくつか投稿したいと思っていますが、
ハワイ時間はのんびりしていますので、
焦らずじっくりやっていきたいと思います。

Good day!

sana

2016.04.28

生体医工学会大会

昨日、富山県で開催された「第55回 日本生体医工学会大会」に参加してきました。



生体医工学というのは、医学に工学技術を取り入れて、生命現象を明らかにするとともに、診断や治療に有効な手段を提供する、新しい専門分野です(日本生体医工学会のHPより)。医療機器の開発もこの領域の役割の一つです。医学と工学の融合分野ですので、学会員も医療系、工学系の研究者が入り混じっています。「スポーツ健康科学とは、あまり関係ない?」と思われるかもしれませんが、スポーツ健康科学部の施設をみれば一目瞭然。MRIやモーションキャプチャなど、学部/研究科の実習や研究に使われている機器のほとんどが生体医工学分野の機器といえます。このようにスポーツ健康科学と生体医工学の関連は密接です。




私の研究室からは、大学院生のМ君が「多点電極表面筋電図を用いた動的運動時における神経支配帯位置の推定」というタイトルで発表しました。運動中の筋の力発揮を正確に測ることにつながる研究です。ポスターを用いた発表で、参加者にも興味を持ってもらったようで、活発な質疑応答がなされていました。



今後の研究にとっても有意義な発表になったのではないかと思います。

naru

2016.04.24

アメリカのフィットネス事情

今回はアメリカのフィットネスクラブ最大手
24 Hours Fitnessを紹介させていただきます。
24 Hours Fitnessは店舗数400以上で
18,000人の従業員を抱えた、現在世界No1のフィトネスクラブです。
なんと日本にも東京や大阪を中心に27店舗あるのだそうです。
知りませんでした...

先日このフィットネスクラブに入会しました。
入会はウエブ上で簡単に行うことができます。
私が入会したのは6か月間のプリペイド会員で
全てのフランチャイズが利用できます。
値段は400ドルほどですので日本のフィットネスクラブよりは
少し安いかもしれません。



私が入会したワイキキ店はカラカウア通り沿いで
ビーチの真ん前という素晴らしい立地条件です。
ランニングや自転車を漕ぎながらサーファーの姿を見ることができます。
入場手続きはカードレスで電話番号の入力と指紋認証のみです。
フリーウエイトやマシンはかなり充実しています。
ロッカールームはシャワーのみで、ロッカーには
自前で用意する南京錠をかけてロックします。
会員のほとんどが地元の人のようです。



今はベンチプレス、マシン等で筋トレをしたり
ウォーキングや自転車を長めに漕いだりしています。
パーソナルトレーナーがかなりいて
会員の方も積極的に利用されています。
グループエクササイズにも是非チャレンジしたいと思います!

Good day!

sana