[ research ] の記事一覧

2016.03.07

順天堂大学訪問

先日、順天堂大学の「さくらキャンパス」を訪問してきました。

みなさん、「酒々井」という駅名を読めますでしょうか?日本には色んな地名がありますが、今回の訪問で初めて目にした地名です。読み方は、「しすい」です。さくらキャンパスの最寄り駅が、京成酒々井駅です。いま、ワープロで “しすい”とタイプしたら“酒々井”とでました。凄いですね。

ウィキペディアによれば、この町名は親孝行息子の井戸から酒が湧いたという酒の井戸の伝説に由来する、そうです。いずれにしても珍しい地名で、むしろ記憶に残りやすいですね。

さて、今回の訪問は、「スポーツ健康科学部」と同じ名前の学部を有する順天堂大学と立命館大学が、昨年、大学間の学術交流協定を締結しました。そのきっかけは、COIアクティブ・フォー・オール拠点として、両大学が協力して研究を進めているところにあります。
http://www.activeforall.jp/



まずは、同じ学部名同士で連携を図りましょう、ということで今回、現地を訪問して、順天堂大学の先生方と懇談させてもらいました。その懇談の中で、今年の夏に本学スポーツ健康科学研究科で行う特殊講義(夏期集中)にて、海外より著名研究者 Stuart教授を招聘しますが、そのときに順天堂大学院生に聴講してもらい、院生同士の交流を行うこと。2017年度、単位互換科目の開設検討、2017年夏のプログラム、インターンシップ検討。また、学部では順天堂大学が計画している国際記録会に本学部精が参加もしくはインターンシッププログラムとして関わる。さらには、課外プログラムとして、順天堂大学で開催される陸上記録会開催に当たってのボランティア協力、記念対校レースの検討(種目限定)など。
 両大学の名前は、孟子に由来しているところも共通しており、縁を感じます。この縁を大事に、学生の成長のきっかけにしたいと願っています。

<<今週のちょっと、もっと、ほっとな話>>
 先週の火曜日は、年に2回行っている学部の教職員が一堂に会してのFD研修会を丸一日かけて行いました。教学、研究、進路、将来構想などについての意見交換を行い、情報共有、方向性の共有をはかりました。大事なことはこのような機会をもち、学部・研究科の未来を語り、実行プランを練ることである、と教職員の熱心な議論をみて再認識しました。
【忠】

2016.03.06

29th Annual CUNY Conference on Human Sentence Processing

急に春めいてきましたが、皆様いかがお過ごしですか。

私は、先週、フロリダ大学 (University of Florida, Gainsville) で開催された
29th Annual CUNY Conference on Human Sentence Processing に
Hiroaki 先生と一緒に参加してきました。
http://cuny2016.lin.ufl.edu/

この学会は、以前この稿でも書きましたが、
文理解・発話の研究で一番歴史のある学会です。



今回も、私が昨夏までサバティカルで訪問した
メリーランド大学 (University of Maryland, College Park)の
大学院生、卒業生、教員が非常に多く参加し、発表していました。
おそらく単独の大学関係者としてはもっとも多かったと思います。
今回の学会では、訪問中に仲良くなった大学院生や教員との旧交を温め、
色々な情報を聞けたので、訪問しておいて本当に良かったです。

学会が行われたフロリダ大学については、キャンパスの端で学会が行われたため
全くと言っていいほど回れなかったのですが、色々な人に聞いても、
大学のあるゲインズビル (Gainesville) に「刺激的な所がない」というのが
印象的でした。確かに大学の周りにもレストランが無いので、
食事にも事欠きました。メリーランド大学の周りも
何も無いと言われていましたが、それ以上に何もありませんでした (苦笑)

ただ美術館や博物館は立派で、学会会場のホテルから、
道路を挟んですぐだったので少しの時間ですが訪問しました。
入場料は無料で、アメリカ社会の懐の深さを痛感します。
日本でも、美術館や博物館が無料なら、もっと色々な人が訪問して、
老若男女の交流にも繋がりますし、生涯学習にも役立つのにと思わずにはいられません。



次年度は、MIT で、3/30 - 4/1 に開催されると発表があり、
参加した日本人研究者からは「うーん、厳しい」との意見でした。
主催者の一人は、「日本人研究者の事も考慮して日程を決めて欲しい」と
言ってくれているのですが、次回については、全く配慮されませんでした。
これも参加する日本人言語学者の数が減ってきていることが
背景にあるのかもしれません。これまで以上に危機感が募る学会でもありました。

それでは、また。失礼致します。
良い休日を

2016.03.04

アメリカ&日本バイオメカニクス学会

今年8月にノースカロライナ州で開催される American Society of Biomechanics に申し込みました。当研究室では私と学生さん4名が申込み、そしていつもご助力下さっている fjmt 先生も申込をされていました。この学会、毎年アメリカ(またはカナダ)で開催されており、学会名も "American Society" と冠しているのですが、毎回世界中からの参加があります。我々の分野では北米にビッグネームの研究者が多いこと、学生やポスドク等何らかの形で北米の大学で時を過ごした人が世界中に多数いることがその要因でしょう。私自身も過去に何度か参加していて、当時留学中の fjmt 先生と始めてお目に掛かったのはこの学会の際でした。写真は2005年大会の時のものです。

今回も、私も含め全員が口頭発表で申し込んでいます。プログラムの編成上どうなるかは解りませんが、かなりの率で希望通りになるのではないでしょうか。学生さん達はあと5ヶ月、きっちり英語のプレゼンと質疑応答の練習をして欲しいと思います。練習したからすぐできるというものではありませんが、練習しなければ立ち往生する事は確実です。一日必ず一つはレベルアップする、というつもりで励んでください。

また、9月には日本バイオメカニクス学会を BKC で開催します。実行委員会は2014年の9月に立ち上げ、これまで多くの先生方から多大なご助力を頂きながら形を作って来ました。先生方、今後も何かとお手数をお掛けするかと存じますがよろしくお願い致します。是非ともこの大会を大成功させましょう。

特別講演ではバイオメカニクス分野の大家である Herzog 博士もお越しくださいます。また Herzog 博士がいらっしゃる日に合わせて、全て英語で実施する「国際セッション」も設けています。世界一流の研究者に確実に自分のプレゼンを聞いて頂ける良い機会です。学生の皆さんは是非トライしてみて下さい。


2016.03.01

企業との連携

 立命館大学スポーツ健康科学ではたくさんの企業と連携して、機器の開発やサプリメント開発、あるいは、サプリメントの効果検証などの研究を行っています。

 Motoもいくつか企業と連携させてもらっていますが、今回、大阪のインテックス大阪にて開催された、「メディカルジャパン2016」で新たに自分自身の実施している研究内容をいろんな企業の前でMotoの研究内容に興味を持ってもらえるかを、セミナー形式で発表してきました。これは、医療関係の企業が集まる非常に大きいイベントで、病院イノベーション展、医療ITソリューション展、ナーシングEXPO、再生医療産業化展、インターフェックス大阪とそれぞれのエリアがあり、企業も1,000社以上が出展、国内・外の企業が来ていました。今年は3日間で26千人の人が入り、セミナー形式で発表した際の受講者数は1万人を超えます!Motoのセミナーにもかなり多くの人に来て頂き、その後も企業の方とDiscussionできました!


 このように、研究した内容や成果をどのようにして「人に役立つモノ」として形にできるかは非常に難しいのですが、企業と連携することでそれが実現することもあるので、産学連携は非常に重要です。Motoもこれから自身の研究成果を「人に役立つモノ」として形にできるように精進したいと思います!

Moto

2016.02.29

特許

今日は、閏日(うるうび)ですね。4年に一度、季節と暦の調整のために、2月29日が追加されます。この閏日がある年は、閏年で、4年に1回のオリンピック・パラリンピック・イヤーとなります。

スポーツの祭典であるオリンピック・パラリンピックでは、アスリートが最高の舞台で最高のパフォーマンスを発揮するために、最善の準備をします。その準備には、最新のスポーツ科学が導入されているのはご存じの通りです。最新の研究成果に基づいたトレーニング、コンディショニング、栄養などとともに、サポートするテクノロジーも急速に発達します。特に、最近の生体センシング、ICTの技術は目覚ましく、スポーツ分野でも大いに活用されています。

このようなテクノロジーの開発には、多くの知的財産が含まれており、代表的なものが「特許」です。ご存じのように、「発明」という人類の叡智への貢献に対して敬意を払い、一定期間その権利を行使できるものです。もちろん、一定の年数が経過すると特許で示された叡智は、人類共有の財産となります。


では、特許として認められるにはどうすればよいか?大学で働いている人は特許を出せるのか?
もちろん、大学の研究者も特許は出せます。論文と同様、特許も研究業績です。それだけでなく、世の中に実装されて活用される可能性が高くなります。

立命館大学では、職務発明として特許を申請する場合、「リサーチオフィース」が窓口になってくれます。まず、このようなアイデアで、このような内容で、このようなことができる、というレベルから相談に乗ってくれます。基本的に、特許申請するためには、学会発表、論文発表したものは出せません。なぜなら、学会発表、論文発表は公に内容を周知するものであり、周知された段階で、人類共有財産となります。もちろん、これも素晴らしい社会貢献です。ただ、自らの叡智を広める手だてとして、特許を取得するためには、「公知の事実」となる前に、申請をする必要があります。つまり、出願を行います。そして次の段階で公開されて、類似特許、既に先行事例があるかどうかなどが審査され、その上で審査が通れば、特許として許諾されます。ですので、出願してから最終の許諾までには、通常1年から数年かかります。

今回、特許の話しをしたのは、この間にポスドク、助教という若手の先生がたと研究を進めていて、あまり特許について、具体的なことを知らないということに気づきました。この間、何人かの先生には積極的に出願するようにそそのかしています。このような経験を積んでもらうことも、若手研究者にとって大きな力になると考えているからです。

特許として出願された研究が、数年後に大きく世の中に貢献してくれることを心から期待しています。

<<今週のちょっと、もっと、ほっとな話>>
直接会って話すことが大事なことだ、と改めて感じる機会が先々週のハワイ、先週の会議などで強く感じました。そのため、30分しか会えなくても人は遠くまででかけていくこともあります。TV会議は発達して、同一時間帯に議論はできるようになりました。でも、やはり直接対話ができるというのは違いますね。
【忠】

2016.02.27

公と私

今日の写真は、くまもんの足跡。
先日行った飲食店で見つけましたので、写真を撮ってきました。

・・・写真ネタが少なくなっています・・・

そういえば、この頃、このあたりの飲食店で、くまもんの絵入りのお菓子もらったっけ・・・


で、今日のテーマは、「公と私」

うしろの方は、別に私の話ではなく、公領域と私領域です。
このテーマは、先週書き終えたあたりから、ずっと書かなければ、と思っていました。

そう思ったのは、よく「昔は・・・」と聞くからです。
おそらく、社会の変化の中で、大きく変わっていったのは、
「公」の意識と、「私」の意識だったと思います。

たとえば、50年前には、歩きながら飲み物を飲む、
という事は全くありませんでした。
それは、公けでできること、が強く限定的に意識され、
一種の公けでできる・すべきことの美学がありました。

それが、徐々に変わっていきます。
例えば、食べるスタイルなどを変えたのが、アメリカからのチェーンでした。
マクドが日本に出てきて、立ち食い、歩き食いのスタイルがかっこいい、という事で、定着をしていきます。
その後、コンビニが出て、さらに食に関しては意識が変わっていきました。

要は、私領域が公領域に出ていった、という事です。

他にも、音楽では携帯型の音楽機器として、
ウォークマンが登場する事により、動かせなかったステレオが動かせるようになり、
私領域で聞かれていた音楽が、公領域でも同じように聞く人が増えました。

で、実際にこれを書こうと思ったのは、
公領域で、公人としてふるまえる人が減っていて、
公領域で、私の考えや意識を大きく出していく人が増えているなぁ、
と思ったからです。

要は、みんながどうか、公けでどう思われるのか、という事をあまり考えずに、
私はこう思う、こうしたい、という意識を強く持っている人が増えていると思います。
一時期、道端に座り込んでいる若者が話題になりました。
従来、座るとしたら、公けでは座ってよいスペース、椅子など、に座っていましたが、
家の中で座るのと同じように、外でも座るようになった、という事です。

他にもいろいろと公と私の境界が低くなっていて、社会が変わっていっているなぁ、
と思っています。

それが良いのか悪いのかは、
何十年もかかって、どうなのか、という評価がわかっていくとは思いますが、
社会は、どんどん変化していくなぁ、と今更のように思いました。


本当は、もっと書かなきゃいけないことがあったような気もしますが、
なんとなく、疲れが溜まっているようで、頭が働いていないので、この辺で。

ではでは。
みち
話を聞きながらブログを併せて書いていますが、両方同時作業が今日はできません。きっと疲れているから・・・年を取ったからでないはず。さもなきゃ今週3回飲み会があったからかもしれません・・・

2016.02.24

R-GIRO【食糧研究拠点】の成果報告。

<RecOだより151>

 2月18日(木)立命館グローバル・イノベーション研究機構(R-GIRO)の研究拠点成果シンポジウム
「グローバル社会における特色ある研究拠点の創成を目指して」が開催されました。
 R-GIROは「持続可能で豊かな社会の構築」を理念とし、世界に誇れるサステイナビリティを追求する最先端の研究拠点を形成するとともに、それを通して世界に活躍できる若手研究者の育成を目的とし、2008年4月に設立された、立命館大学の研究高度化施策の一つです。

 今回のシンポジウムでは、この機構の【食糧研究拠点】農水産業の6次産業化による新食糧拠点の専門研究員であるkaiさんが、このブログでもご紹介してきた「アスリートスイーツSOYDELIの開発」「立命館守山中学高等学校の食育(二年連続文部科学省スーパー食育スクール(SSS)採択)」「三重県志摩市の食糧資源の活用〜「志摩のアカモク」レシピパンフレットの作成」他、ab研の研究成果の発表を行ないました。



分化会では、「SOY DELI」「アカモクのプレッツェル」他「きんこ芋」を使用したくずもち、大福の試食も。たくさんの方々にご参加いただきました。



会場外の廊下には研究成果の一つ「志摩のアカモク」レシピパンフレットをパネルにして展示。
大画面で見ると、さらにそのクオリティが引き立ちます。
「志摩のアカモク」、別嬪さんです。
このパンフレットは、サミットが開催となる新年度、志摩市活用され、今後、その効果の評価も行なう予定です。

この間、食糧拠点の研究に携わっていただいた、たくさんの皆様、
本当にありがとうございました。
今回の結果からさらに研究を深め、広げて行きます。
引き続きどうぞよろしくお願い致します。

<今週の別腹>
週末の石山寺。梅が咲き始めました!



山門近くにある和菓子屋さん「茶丈藤村」を覗いたら
「梅ふくらむ」というお菓子が(左)。
ふんわりしっとりの蕎麦薯蕷(じょうよ)饅頭です。



右は、このお店の一番人気「たばしる」。
柔らかい求肥に包まれた、たっぷりの大納言小豆と胡桃が他にはない、独特の食感です。

石山寺の春。
ごちそうさまでした。
ab

2016.02.23

英学術論文掲載への道程とは?

 スポーツ健康科学の分野には、自然科学系と人文社会科学系があります。立命館大学のスポーツ健康科学部のコースでいえば、自然科学系は、スポーツ科学や健康運動科学のコースになり、人文社会科学系は、スポーツ教育やスポーツマネジメントのコースになります。もっともっと簡単に言えば、自然科学系は理系、人文社会科学系は文系とも言えるかもしれません。

 Motoは自然科学系で、ヒトが運動するとなぜ身体にいい影響(やせる、とか、高血圧や糖尿病リスクが減るとか)があるのか?という疑問を解明するスポーツ・健康科学の基礎的な研究を行っています。その研究成果を社会に還元する方法に、学会などで発表する方法と学術雑誌に論文を投稿し、掲載される方法、その他、開発や特許申請などがあります。学術雑誌には、日本語で書く国内雑誌と英語で書く国際雑誌があります。雑誌はいろんな分野・レベルなどがあり、有名な雑誌は当然レベルが高く、その研究分野に極めてインパクトが高い成果でなければなかなか掲載に至ることはありません。自然科学系では、仮説検証型の研究(ある仮説を立て、それをある方法で検証していく研究)が主なスタイルのため、最初のスタート地点で、それだけ、スポーツ・健康科学の分野でインパクトが高く、その分野に貢献できる研究なのかも大切な要因となります。実験を行い、いい結果が出たとしても、社会にその成果を公表する、つまり、論文を書いて、学術雑誌に掲載(つまり、社会に公表)されるまでが研究である!と個人的に思っています。

 しかし!学術論文を書く、また、学術雑誌には厳しい審査(査読)があり、それをクリアしなければ掲載には至りません。。。つまり、Reject(掲載のお断り)されます。しかも英語で論文を書くとなれば、さらに難しくなります。実験をするために数か月間調査し、実験に数か月、論文を書くのに数か月、学術雑誌に投稿して、掲載されるまでに審査も考えれば最短で半年と考えれば、1年間はあっという間です。厳しい道のりです。

 スポ健では、大学院生だけでなく、学部生も英語の論文を書き、学術雑誌に掲載れているのが、HPにも載っていますが、どれも実験して、書けば掲載されるのではなく、厳しい審査(査読)とその審査に対して、明確な回答や時には追加で検証実験をして、初めて自分たちの研究成果から言える結論を認めてくれる訳です。一言でいえば、簡単ではない!ということになります。逆に言えば、掲載される研究はスゴイ!と思います。

 今、Motoの院生を含め、スポ健の学生もそれに苦労していますが、「研究成果を社会に還元(公表)する」ということを目指して、最後まで頑張ってもらいたいと思います!

Moto

2016.02.20

少子化

今日の写真は、先日高知の小学校に授業見学に行った時のウェルカムボード。
ちゃんと仕事に行っています(謎

でも、最近ブログ更新が遅れ気味。
なんとなく、忙しすぎる・・・という気がしています。
・・・自由に出張したい・・・


さて、今日の話題は、少子化。
そうそう、高知に行くと、つい少子高齢化の事を思ってしまいます。
そのうちの、子どもが少ない少子化・・・

見学した小学校は、生徒数100名ぐらい。
話を聞いていると、高知県内は、100名前後の小学校が多いとか。
1学年1クラス、15名平均という少人数教育です。
でも、15名だと・・・体育の授業で、チーム競技で試合ができるかどうか、
という人数で、なかなかしんどいかも・・・と思います。

遊ぶにしても、近所に同じぐらいの年代の子どもがいるとも限らず、
特にみんなで遊ぶ、と言う事がやりにくいだろうなぁ、とも思います。

これから日本の少子化が進んで行くと、日本全国で同じような状況が拡がり、
都市部以外では、子どもの成長が、とても限られた範囲で進んで行く、
という今まであまり表に出なかった事が進行して行きます。

今までも、過疎、と言われるような地域では、
子どもの減少の中での発育発達の事がありましたが、
これが日本全国に拡がって行って、
さらには、コンパクトシティという号令のもとで、
さらに子どもが街中に集中し・・・となっていくのでは、と思います。

そうそう、コンパクトシティという発想が個人的には嫌いで、
今後の社会を考える上で、全く納得していません。
コンパクトシティの発想の源は、単純に言えば、
人やお金の資源が限られていく中で、
都市に人が集中した方が効率がいいでしょ、
というものだと思っています。

確かに、集中した方が効率がいいのですが、
人が生きていく、と言う事は効率だけで語られる事でもなく、
むしろ、冗長性の方が重要では、と思っています。
以前、多様性について書いてもいますが、
やっぱり多様性を保つ、と言う事が、
文化の発達や人としての成長を促す、と思っています。

それは、「違う」と言う事を身を持って知る事によって、
違いを理解し、違いを受け入れる、そんな社会が出来ていくのでは、
という考えからです。
違いを受け入れない、と言う事は、ナチズムと通じる部分もあって、
あるものが優れているから、それだけで良い、
優れていないとレッテルを貼ったものは、いらないんだ、
という思想につながります。

こういう事を考えていると、
こんな思想って、どうだろう?
正しいのだろうか?
自分の考えさえ満たされれば良いのだろうか?
など、色んな事を思います。

そうそう、日本で言えば、自己実現、っていう怪しい言葉も、
けっこう信じ込まれていて、また誤解されています。
自己実現=自分のやりたい事をやる、
と思っている人も多いですが、
マズローさんの言った事は違っていて、
他人から認められて、社会の中で自分として生きる場が出来た上で、
他人のために自らが実現しなければいけない、と思う事をしていく、
というようなものです。

最近、色々事件などを見ていると、
自分さえ良ければ・・・
自分さえ幸せならば・・・
など、「自分」が世界の中心、と言うものが多くて、
なんかなぁ、と思います。

ただ一方で、自分と社会と重ね合わせて、
自分が出来る事をして、より良い社会を・・・
という人も増えていて、特にいわゆる田舎、と言われるようなところで、
がんばっていたりします。

そういえば、少子化がテーマだったっけ・・・
ずいぶん遠いところに来たものだ(笑

で、少子化に話を戻すと、
子どもの間の社会化が、その後の世界観・社会観に影響を与える、と思うのですが、
子どもが少ないと、そんな世界観・社会観の変化が起こっていき、
その変化が世界や社会を変えていきます。
変化が人間のためのより良い社会を作るのか、
それとも悪くしていくのかはわかりませんが、
世界観・社会観を形成して行く上で、今の大人の役割が大きくて、
そんなこんなで自省しなければ・・・と思う今日この頃でした。

さて、今日は長くなりましたが、このあたりで。

ではでは。
みち
土曜日に来て書いていると時間があるので長文に(笑)。でも、なんとなく忙しくて体がちょっと弱っているらしく、目が腫れぼったく痛いです・・・昨日抗菌目薬を買って帰って説明の文章を読むと、目薬は菌を抑えるけど休養がないと治らないよ、と書いてありました(笑)。休養ねぇ・・・

2016.02.19

Ubuntu

数年前から使っているPCに Linux のオペレーティングシステムを入れました。以前は Windows XP が入れてあり、サポートも終わっているのでセキュリティ上何かに入れ替えなくてはならなかったためです。Linux には幾つかの種類(ディストリビューションと呼びます)がありますが、シェア的に最大手の一つである Ubuntu を選びました。解らないことがあったとき、Web 上で情報を探して解決する際にシェアが大きいと情報が集まりやすい事が多いためです(例えばこのサイト)。導入した際も的確な情報が多く、非常にスムーズに進められました。

Linux は Windows とか Mac OS と同じ「オペレーティングシステム」です。多くのディストリビューションが無料で配付されています。現在 Windows でも Mac でも本質的にそれほど使い勝手が変わらない様に、Ubuntu は見た目上 Windows に非常によく似ています。オフィス系のソフトウェアも元々無料で付いているのでインストールしたらすぐ一通りの作業が可能です。学生さんがレポートを書いたり日々の用事をする際には全くストレスなく使えるでしょう。

Linux の長所として、分かり易いものでは
・本格的なプログラミングをする際に便利なコマンドが沢山ある
・多くのファイルを一括処理する際に便利なコマンドが沢山ある
・自分用のカスタマイズがしやすい
・キーボードだけで(マウスを使わないで)多くの処理ができる
・無料なことが多い

といった点が挙げられると思います。特定の文字列を含むファイルを手軽に検索するとか、名前の一部分が共通している複数のファイルを一括処理するとか、そういった作業が一瞬で実行可能です。またマウスを触らないで多くの処理ができ、自分用のカスタマイズもできるので、慣れによっては劇的に作業効率が上がります。

使い方は全く難しく無いので一度触って見ることをお勧めします。Windows と Ubuntu を一台の PC にインストールする事も簡単にできます。