[ Tue ] の記事一覧

2018.05.08

野菜とひと(1)

みなさんは、どんなゴールデンウィークを過ごされたのでしょうか。
私は、この時期、野菜の発芽と育苗に一喜一憂しています。
ゴールデンウィーク期間中、家屋の隣にある畑で発芽のチェックをしながら、
ふと、野菜とひととの類似点にあれこれ気づきました。

今日は、発芽とひととについて書いてみようと思います。

4月上旬から中旬にかけてポットに蒔いた種は、6種類。約60個のポットです。



種の中には、光を嫌う(嫌光性)と光を好む(好光性)があります。
嫌光性種子は、種の2~3倍の深さに種を隠します。その上を新聞紙で覆う場合もあります。
好光性種子は、うっすらと土をかけるだけ。

種まき時点でたっぷりと水をやりますが、ほとんどの種子は発芽まで水はやりません。
中でも、豆類は水分ですぐに膨張し、腐ってしまうため、水は控えめ、乾き気味にします。

25度の高温を好むゴーヤやトウモロコシ。
20度前後がベストなきゅうりやトマトやなす。

野菜という同じくくりでも、それぞれ好む条件があり、条件が整ってはじめて発芽します。
ひとという同じくくりでも、そのひとらしい芽が出る条件が異なります。
一人ひとりに適した、そのひとがそのひとらしく芽吹く環境を整える教育と似ています。

今年の発芽は、とても難しいのですが、その原因は、気温の乱高下にあります。
気温が足りず、土が湿ったままの状態が長く続き、ほとんどの種子が土の中で腐ってしまいました。
種まきの時期が少し早く、ちょっとしたタイミングのズレから発芽が生じませんでした。

ひとも同じですね。
一番いいタイミングでの学び、それに必要な刺激が、そのひとを伸ばします。

野菜とひと。
同じ生き物で考えると、似ているところが多いのも不思議ではないのかもしれません。

2018.05.01

「みとり」

先日、在宅医療の医師「徳永進」氏 × 社会学者「上野千鶴子」氏の対談に参加してきました。
対談のタイトルは、「アマからみとりの話、してみーひん?」。
大阪@尼崎から、「看取り」について、話してみませんか?考えてみませんか?という趣旨で、
在宅での看取りに奔走する徳永医師とおひとり様で在宅死が可能だとする上野氏の対話でした。



徳永さんは、在宅で最期を迎えたいと願う当事者・迎えさせてあげたいと願う家族の願いを、当事者+家族+徳永さん+スタッフとともに達成すべく奔走されています。その豊富な体験から、さまざまなエピソードを取り出し、冗談も多く交えながら話されていました。「在宅」で「看取る」という、今の社会では、とてつもなく高く思える壁の高さを少しでも下げようと工夫されているように見えました。

あるご家族のお話。末期のガンで「死ぬか・生きるか」という生死の真っただ中のご高齢のご婦人。
でも、その方の主訴は「お腹がかゆい」。
ものすご~く、きつい現状。
でも、「このかゆみをとめておくれ」「このかゆみがとまるんなら、いつ死んでもいい」と。
いつ亡くなってもおかしくないという日々は、とても重たい日常なのに、実はこんな些細なことが、生き死によりも身近にあり、「今」を悩ませる。それが、今「生きている」ということというメッセージかもしれません。

上野氏は、いつもながらのサバサバとしたキレのある語り口でした。
「おひとりさま」にはじまり、「おひとりさまの老後」「おひとりさまの最期」と続く。
その間には、「男おひとりさま道」という著書も出し、おひとりさまシリーズは、確固たる思想のもと、かなり極端な、一面的な切り口ではあるものの、「うんうん」と納得するかしょも多いと思います。

その延長線上とでも言いますか、今彼女が考えているのは、おひとりさまの「在宅」での「死」。
自身が選択した「ひとり」の先にある「死」を「孤独死」と呼ぶことに反対。
その代わりに「在宅ひとり死」(@UENO CHIZUKO)という呼び方を提唱する。
「うんうん、なかなかいい呼び方だな」と、一緒に対談に出かけていた人たちと話しました。

お二人の対談を聞き、参加していた仲間と話しました。
さまざまな最期のあり方が可能になってきている時代です。
ただし、それは、「どういうあり方がいいのか」という意志を持っているひとだけに限られる選択です。
また、家族やパートナーがいる場合は、当事者の意志とその周囲の者の意志とのすり合わせも必要です。

私は、身近なひとたちとは、これらのテーマが重た~い空気を誘わないように、どんなふうに最期を生きて、どんなふうに最期を迎えたいのか、などなど、日常の中で自然に対話しています。

みなさんの「みとり」像や希望はどんなものでしょうか。

2018.04.24

スポーツ人文社会学特論

大学院前期課程の授業のひとつに「スポーツ人文社会学特論」があります。
自然科学領域を専攻する学生を中心にスポーツ人文社会学の基礎を学ぶ授業です。
スポーツマネジメント領域は種子田教授が、スポーツ教育学領域は私が担当します。

初回である先週の課題は、スポーツ科学あるいはスポーツ健康科学(どちらかは受講生が決めます)の体系化でした。テキストや文献を一切参考にせず、各受講生が自身で考え、A3用紙に体系図を作成し持ち寄りました。25人の受講生それぞれの25の体系図。同じものはひとつもなく、似ているものもありませんでした。それぞれユニークな体系図です。

どの体系図にも、自然科学領域に含まれる分野は網羅されているのですが、人文社会学領域に含まれる分野はなかなか難しいようです。スポーツ原理・言論、社会学、哲学や歴史、文化、などをはじめ、その他の人文社会学領域の分野がなかなか見当たりません。そういう意味では、この授業の位置づけ、重要さを初回から実感しました。

スポーツ教育学、スポーツマネジメントとは何か、その役割は、意義は?
各専門分野だけを取り出してみても、全体像が見えなければ、その分野の意義や意味は見えません。
自身が研究する意味や意義、他との関連、自身の立ち位置が見えません。
それは、〇〇町1番地に住んでいるとわかっていても、市区町村、都道府県、国が見えないのと同じです。

この授業の目的は、シラバスにあるように「近視眼的なアプローチではなく、多面的な視座から捉えることのできる力を培う」です。まず、自身の領域も含め、全体の中のスポーツ教育学の位置を見出すことから出発です。

初回授業の後半は、4~5人のグループを組み、それぞれの体系図の説明をした後、各グループでよりよい体系図の作成をしました。が、十人十色の体系図、なかなかすり合わせも難しく、まとまらない様子。「う~ん」とうなる声、鉛筆が宙に浮いている手、書いたり消したりで真っ黒になっていく紙、それぞれが熟考しています。

今週は、グループで作成した新たな体系図を各自がバージョンアップして持ち寄ります。
課題は2つ。
(1)2つの文献を参考に、体系図のバージョンアップ。ただし、同じものを作らない、引きずられない。
(2)体系図に使用するすべてのことばの定義をする。
スポーツをはじめ、スポーツ科学、スポーツ健康科学。そもそも、科学とは何?
基礎科学と応用科学、社会学、社会って? などなど、多くの定義が必要になります。

「う~ん」と悩み、考え、熟考し、バージョンアップされた体系図を楽しみにしています。

2018.04.17

新しい一歩

火曜日のブログを担当しますANです。

授業開始から約10日間が過ぎました。
新入生のみなさん、大学生活に慣れてきたでしょうか。
2回生のみなさん、新入生を迎え、気が引き締まっているのではないでしょうか。
3回生のみなさん、大学生活の折り返しに入り、将来のことを考え始めていますか。
4回生のみなさん、大学生活最後をどう過ごすか設計していますか。
ちょっとのんびり大学生活を送っているみなさん、今年度の計画を立てていますか。

私は3回生から担当する授業がほとんどなので、
1回生・2回生のみなさんとお会いすることが少なく残念です。
改めて、本学部の新しい仲間となった新入生のみなさん、
新しい回生となったみなさんへこの言葉を贈ります。

「桜梅桃李」
もっともシンプルな意味は、「それぞれが独自の花を咲かせること」ですが、
いろいろな解釈ができますね。
みなさん、一人ひとり、このことばを自身にひきつけ、解釈してみてください。
それぞれの新しい生活、未知の未来にこのことばが有用であることを願います。




2018.04.10

ブログ担当最終日

 三月末から暖かい日が続き、昨年と比べると「桜の季節」が日本全国を早く過ぎ去りました。
 四月に入って暖かい日と寒い日が交互にやって来て、体調管理に苦慮しているのではないでしょうか。
 本州に来てから「衣替え」のタイミングに苦慮しています。今朝は昨日と同様に少し肌寒い気温でしたが、日中は20度を超えて、五月中旬の気温になるようです。まだまだ冬服が衣装ロッカーに残ったままです。

 桜は散ってしまいましたが、立命館朱雀キャンパスの北の通りにハナミズキが綺麗な花を咲かせています。間もなく、新緑が眩しい季節到来ですね。


 スポ健ブログも最後の担当となりました。ブログを担当させて頂いた当初は、最終回を別の職場で迎えるとは考えてもいませんでした。任期途中の異動となり、スポーツ健康科学部の先生方や学生の皆さんにはご迷惑をおかけする事を、ブログをお借りしてお詫び申し上げます。

 この二年間、スポーツ指導実習や教職に関する講義を担当させて頂きました。特に教職を目指す学生さんには、教員採用試験対策などに関わらせて頂き、この二年間で多くの学生さんが教職へと進まれました。
 学校教育の成果(評価は様々な角度で測られますが)を高めるためには、教員一人一人が指導力や人間力などの力量を上げる必要があります。大学での教員養成の期間や教員として就職してからの研修など、その時期(課題)に応じて研鑽を積む必要があると考えています。
 教職を目指す、または教員となった方々に対して、今後とも微力ながら支援する事が出来れば幸いです。

 学内兼務として木曜日午後にスポ健の講義を二コマ担当させて頂きますので、学生の皆さんとは講義を通じてお目に係れる事を楽しみにしております。
 この一年間、拙いブログを読んで頂きまして、ありがとうございました。

【司】表紙は自宅近所の公園に咲く「芝桜」です

2018.04.03

希望の春

 新年度がスタートしました。自分の夢の実現に向けて、決意を新たに大学生活を迎えた新入生の皆さんが多いと思います。また、在校生の皆さんも学年が一つ上がり、上回生のとしての自覚が持てている事と思います。
 昨日は入学式でしたね・・。昨年と比べて桜の開花が早く、平安神宮の桜も「花吹雪」状態ではなかったかと思います。
 「思います」・・・ということで、4月からスポーツ健康科学部を離れて、朱雀キャンパスにある一貫教育部に勤務していますので大学の入学式には参加しておりません。
 スポーツ健康科学部の皆様方とは、高大連携等で良好な関係を築けて行ければと思っております。
 皆さん、附属学校教育の活性化にご支援・ご協力下さい。よろしくお願い致します。

 新入生オリエンテーションや入学式の状況は分かりませんのでお任せするとして、先週の大津の桜を紹介しようと思います。

 大津にあります「琵琶湖疎水」の桜を観に出かけました。三井寺周辺の桜と合わせて、満開の状態で「見事」でした。
 昨年も同時期に訪れましたが、全体的に蕾状態でした。今年の桜は開花が早く、強い風にあおられて花びらが舞い、とても綺麗で幻想的でした。疎水の入口の方向を見渡すと、滋賀県の母なる「琵琶湖」がその雄大な姿を見せておりました。


 大津市内の商店街、電気店の看板証明の上に、ツバメが巣を造り、子育て真っ最中。新しい命が元気に育っています。
 希望の春、スタートです・・・。

【司】

2018.03.27

春本番・近江八幡散策

 全国各地から桜開花・満開の情報が届く季節となりました。
 スポーツ健康科学部教員として書かせて頂く、最後のブログとなりました。
   (次のブログ担当の先生方との引継ぎの関係で、異動しても4/3,4/10の二回は書かせて頂きます。)
 他のブログ担当の先生と違って、専門的でも学際的でもなく、かつ国際的でもない内容に終始しましたことをお詫び致します。

 BKCクインズスタジアム周囲の桜も三分咲きという所でしょうか。新入生を迎える頃には満開になりそうですね。


 今日、バスで南草津からBKCまで移動しましたが、入学説明会に参加される親子連れの方々を多く見かけました。親元を離れて一人暮らしをする学生さんは心細い事だとは思いますが、安心して下さい、すぐに仲間(友達)が出来ますので一時の我慢ですよ。数年前(まだ高知市に住んでいました)に一人娘を京都の大学に送った時の寂しさは今でも覚えています。寂しいのは親御さんの方かもしれません。電話一本で良いので、「元気だよ…」とか「頑張ってるよ…」とか、「金送って…」とか何でも良いので親元に連絡をしてあげて下さいね。親は、子どもの声を聴くだけで安心するし元気が出ます。

 滋賀県に勤務しておきながら2年間、自宅(京都市)とBKCの往復だけで、滋賀県らしい所へは行ったことがありませんでした。
 (8年ほど前に一人でフラフラと彦根城と安土城跡へ行った事があります。城マニアの私は、現在は建物が一つも残っていない「安土城」跡を2時間かけて隈なく見ました。石垣・石段や天主閣(一般的には「天守閣」ですが)を眺め、当時の建物を想像して楽しみました。天主閣跡から琵琶湖を30分程眺めていました。)

 先日、少し時間に余裕があったので「近江八幡」を散策してみました。
 まず、近江八幡駅前の観光案内書で観光マップを頂き、時代劇の撮影でも有名な「八幡堀」を見に行くことにしました。「バスが6番から出ますので・・・」という言葉を頂きベンチに座ってましたが、来る気配がないので時刻表で確認すると、さっき出たばかりだったので20分程は来ない事が判明しました。(最初から時刻表を確認しろ・・・と自分で突っ込み)観光マップを頼りに歩いて移動することに。

 30分ほどで八幡堀に到着。時代劇で写されるカットを探して、カメラを片手にウロウロ。
 「あ~、この景色。あの時代劇のあのシーンの場所や」と一人納得しながら八幡堀を行ったり来たり。
 
 その後、「日牟禮八幡宮」に行きました。
 年配の方や外国の方など比較的多くの観光客が訪れていました。
 また機会があれば、滋賀県の各所を散策したいと思います。

【司】

2018.03.20

恩師の退職と春の高知

 先週の木曜日、高知県で桜の開花宣言がありました。(今年は全国で一番だったようです)
 桜の標準木は高知城にありますが、開花宣言があって二日後・・・三分咲きという所でしょうか。高知城内では、場所によっては既に満開の桜もあり、多くの観光客・お花見の皆さんで賑わっていました。月曜日のニュースでは満開との報道もあり、一気に春本番ですね。
 
 ・・・というように、先週末に高知へ行く機会がありました。今回の目的は、大学生また教員時代に大変お世話になった高知大学 神家名誉教授が大学を退官される事となり、先生の最終講義と祝賀会に出席させて頂く事でした。

 先生は、器械体操がご専門であり、体育科教育に関しては、「体つくり運動」「器械運動」の指導法に関する著書を多数出版され、全国の体育実技指導者講習会の講師としても長年ご活躍をされていました。先生が高知大学附属小学校長の時代に附属中学校副校長として学校経営をご一緒させて頂きましたので、公私とも先生の生き方を手本とさせて頂いておりました。退官されることは寂しい事ですが、先生から学んだ多くの事を少しでも実践出来るように頑張らなければと改めて思う貴重な時間でした。
 
 という事で、先週のブログで高知の観光ルートを紹介しましたが、今回その通りに歩いてきましたので、写真を入れて紹介します。
 高知駅の南口には、土佐の幕末の志士である「坂本龍馬・中岡慎太郎・武市半平太(瑞山)」の銅像(レプリカで発砲スチロール製だと聞いています)があります。実際の銅像は、坂本龍馬が桂浜、中岡慎太郎が室戸岬、武市半平太が横浪スカイライン展望台にあります。

 高知駅から南へ歩き「はりまや橋」のオブジェを訪ねました。江戸時代の橋は、朱塗りの橋だったようで、その当時の橋を再現しています。橋の下には運河を再現した池があり、夜はライトアップされていて綺麗です。

 追手筋(先週のブログでは「大手筋」と書きました。訂正します。)を西に向かうと、高知城があります。高知城の追手門から城を見上げる最も美しい姿がこれです。城の主要門である「追手門(一般的には大手門です)」と天守閣を一緒に写真におさめる事のできる珍しい城です。城は国の重要文化財(一時は国宝だったのですが、法改正に伴い重文に)となっています。


 石段を上がり天守にきました。下から見上げると屋根や破風が複雑な角度で作られているために大きく見えるのですが、本丸まで上がると意外に小ぶりな天守なので驚く方が多いです。天守手前から横に屋根が奥に続いているのが本丸御殿です。


 高知城を後にして、西に10分程度歩くと坂本龍馬の生誕地があります。生誕地と言っても石碑がポツンと立つばかりで、現在は病院が龍馬生誕地「才谷屋」の屋敷跡に立っているので当時の事を偲ぶ事は出来ません。


【司】表紙は、酒飲みの国・土佐の「べろべろの神様」です。暖かくなると多くの県民がこの神様のようにべろべろになって街で楽しく酒を飲んでいます。

2018.03.13

「土佐」の高知へお越し下さい

 太陽の力が増し、暖かな日差しが降りそそいでいます。週末、いつもの散歩コース(桂川付近)を歩いていると、南からの暖かな、しかも結構強めの風が吹いていました。桂川の土手には、もうすぐ土筆(つくし)が顔を出します。月末には、京都にも桜の花が咲き始めるのでしょうか。

 今回は、私の出身地である高知について紹介したいと思います。
 高知と言えば・・・坂本龍馬の出身地(桂浜に銅像があります)と「鰹のたたき」のイメージが強いですね。坂本龍馬は土佐出身の全国的に有名な人物ですが、彼が活躍をしたのは長崎や京都ですので、活躍した痕跡はありません。生家跡、少年時代に過ごした道場跡や泳いだであろう鏡川などがある程度です。鰹のたたきも全国的に有名です。私が小さい頃は、たたきと言えば藁火であぶった鰹を薄く切り、玉ねぎスライス・ニンニクスライス・ネギを振りかけた上から、ポン酢をかけて食べるのが定番でした。最近は「塩たたき」が有名ですね。
 ※先日【Hitomi】先生のブログに、高知に行かれた事が書かれていました。有難うございます。

高知散策のおすすめルートです。
 ①高知駅から路面電車軌道に沿って南へ500m程歩くと、「はりまや橋」があります。江戸時代には、高知城の外堀が浦戸湾とつながっており、多くの物資が運河を通り出入りしていました。その運河に架かっていたのが「はりまや橋」です。現在、運河は埋め立てられてしまいましたので、橋を架ける必要が無くなったので「はりまや橋」自体がありません(最後のはりまや橋は「三翠園ホテル」の庭に移設させています)。よさこい節で純真・おうまの恋物語が謡われているので多くの方々が訪れますが、「えっ、なに」とがっかりするポイントでもあります。その点も含めて訪れて下さい。
 ※近くに公園があり、はりまや橋のミニチュアがあります。

 ②はりまや橋から少し北の通り、「大手筋」を西に真っすぐ向かうと高知城があります。高知城の追手門から城を見上げる角度が、高知城の最も美しい景観とされています。高知城は現存12天守の一つで、江戸時代の創建当時の姿を残しています。石段を上がると、三の丸には多くの桜が植えられており、三月末には多くの市民が花見をするところです。天守には、御殿も併設されており、当時のままの姿で残っています。天守最上階から高知市内を一望された後は、御殿の方へも行ってみて下さい。

 ③坂本龍馬の生誕地が高知市升形(マスガタ)と上町(カミマチ)との間にあります。現在は、石碑が立っているだけですが、土佐藩政時代は「才谷屋」と言って、土佐随一の豪商でした。間口は40m、奥行きも30m程あり、当時の繁栄ぶりが伺えます。
南側に「龍馬の生まれた町記念館」がありますので、是非行ってみて下さい。

 時間に余裕のある方は、桂浜や五台山(四国霊場31番札所「竹林寺」があります)へも足を伸ばしてみて下さい。桂浜では、坂本龍馬像の横に展望台が設置されていますので、龍馬と同じ目線で太平洋を望む事が出来ます。また、竹林寺の横の「牧野植物園」には世界的な植物学者の牧野富太郎氏が集めた植物が植えられており、植物に囲まれてゆったりとした時間を過ごす事ができます。

 高知の観光は、これからが良い季節となります。
 公益社団法人高知市観光協会発行のマップをご参照下さい
     (  http://www.city.kochi.kochi.jp/uploaded/attachment/61150.pdf  ) 

 「高知の人やから、酒がすごく飲めるでしょう・・・」。お会いする人に、高知出身ですと言うと必ず言われる事です。飲めない事はありませんが、それほど強くありません。残念・・・。
 酒飲みのイメージは「山内容堂」公にあるようです。容堂公は愛用のガラス製のグラスに日本酒を注ぎ、良く飲んでいたと聞きました。
 盃と言えば、高知には「べく杯」という盃があります。天狗、おかめやひっとこの面を盃に仕上げたものや、盃に穴が開いたもの、円錐状(底がとがっている)のものがあり、土佐の宴会「おきゃく」には欠かせないものです。

 また、宴会と言えば「箸拳(はしけん)」が有名です。一人三本の箸を持ち、その中から数本の箸を手に持ち腕で隠して前に出し、相手との合計本数を当てるというゲームです。
 以下、掛け声です。
  A さーこい
  B 三本(必ず三本と答えます)
  A 一本(一本か五本、奇数本を答えます)
 二人が隠していた箸を見せ合い、合計本数を当てた人が勝ち、酒を一杯飲むことが出来ます。
 ※勝つためには、Aが隠している本数を予想し、Bは三本になるように自分の本数を調整します。Aは、一本か五本になるように箸を持ちます。中々奥深い遊びですが、ハマると酔いつぶれますのでご注意を。

【司】


2018.03.06

鳥取県学校視察

 一気に春・・・と言った気温になり、日曜日は各地で20度を超え、九州では「夏日」となった所もありました。そのせいか今日は、少し肌寒く感じますが、最高気温は10度を超える様です。

 月曜日、鳥取県境港市を訪れました。ご存じの方も多いと思いますが、境港は「ゲゲゲの鬼太郎」で有名な水木しげる氏が住み・執筆活動をしていた所です。氏が幼い頃、祖母に連れられて訪れた「正福寺」にあった「地獄図」を見て、地獄や妖怪に興味を持ったと、数年前に境港を訪れた際に聞きました。当時、正福寺住職の奥様が境港市の教育委員をされていたので、その縁で訪れ色々な話を伺いました。

 今回訪問の主目的は、境港市立境小学校の校長先生からの情報取集と体育授業参観でした。校長先生は、鳥取県教育委員会で要職を務められた方で、その経験も踏まえて「教員研修」「体育授業研修」について現状と課題を伺いました。

 また体育授業は、小学校二年生の授業を見せて頂きました。
 授業で使う道具の準備や後片付けを全員が協力して行ったり、運動の成果を仲間同士や全体の場で互いに評価することが出来ていて、運動を通じて話し合い活動も積極的に行われている授業を見せて頂きました。
 小学校へ入学してまだ2年目ですが、先生の指導の成果だと思いますが、学習に向かう態度を身に付けさせていること、また先生と児童の関係が良好だという事が理解できました。

 その後、境港の「水木しげるロード」散策でもと思ったのですが、春の嵐が吹き荒れていて、普通に歩くこともできず、一枚の写真をとるのがやっとの状況でした。しかたなく、境港駅からJRで米子にバタバタと移動して帰路につきました。

【司】表紙の写真は「伯耆富士」と呼ばれている「大山」です