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2018.03.25

コペンハーゲンでの実験

先日は数ヶ月ぶりにデンマークのコペンハーゲンに戻りました。コペンハーゲン大学との共同研究が無事にスタートし実験自体も今週無事に終了しました。今回の研究は立命館大学とコペンハーゲン大学そして日本の某企業との3社での共同研究となることから、当初は契約の締結にもかなりの時間がかかりました。

しかしコペンハーゲン大学側の多くの研究者や大学関係者の協力もあり無事に実験をスタートすることができたのは僕がオランダに移動した後でした。実際の実験はDr. Holmの博士前期課程の大学院生であるMikkelに担当してもらい、被験者のリクルートから実験のスケジュールまでを実施してもらいました。また医学部の学生であるThomasに実験の際の筋生検(筋サンプルの採取)や採血、その他の医療的なサポートを担当してもらい実験を進めています。
(分割写真の上部は実際の実験の風景です。機能性食品と運動を組み合わせた実験を実施しています。分割写真の下部、僕の左がDr. Holmで、右側がMikkel)



そして、2月に入りやっと実験自体も終盤となったため、僕自身も再度コペンハーゲンを訪問し、Dr. Larsや企業の担当者の方と一緒に実験の様子を見学した上で、実験で採取した組織サンプルの解析やデータのまとめ方等について打ち合わせを行いました。

残念ながらまだ具体的な研究の内容をお知らせすることはできませんが、いろいろと新しい研究結果が出てくることを期待してなりません。来年の国際学会等でそれらの成果が発表できると良いなと思っています。

僕の海外での学外研究の中で目標として、デンマークとオランダそれぞれで独立した研究を国際共同研究として立ち上げることを掲げていました。
最初に訪れたデンマークで無事に実験を終えることができたのは本当に嬉しいことです。

ここオランダのマーストリヒト大学でも同様に日本の企業を絡めた産学連携としての共同研究を実現したいと思っています。

satoshi


コペンハーゲンはオランダと変わらないくらい寒い気候でしたが、チボリ公園も冬景色に変わっていてまた違った雰囲気で冬のコペンハーゲンにマッチしているようでした。

2018.03.18

研究の被験者

人を対象とした研究を実施する際には、一般的に被験者と呼ばれる研究の対象となるボランティアが必要になります。

被験者の募集(リクルート)に関しては、マーストリヒト大学では疾患を有する患者さんを対象としたり、ICU(いわゆる集中治療室)など既に入院している患者さんを対象とすることも多いようです。そのため被験者のリクルートもその担当医師を通じて行うことがあります。

若年被験者の場合は特に学生を対象とした試験者が多く学内の掲示板にはぎっしりと被験者募集に関するチラシが貼り付けられています。チラシの他にもFacebookなどのSNSを用いたりもするようですが、一番集まりが良いのは学内の掲示板へのチラシの張り出しのようです。

他の研究室も常に被験者を募集してるので、いかに自分のチラシが山ほど貼ってあるチラシの1番上に来るかを常に意識して他の広告に埋まってしまわないように貼り直しています。
学生の被験者に関しては留学生も多いため(ある研究では50%が留学生)、チラシに記載されている研究内容や連絡先などの説明も英語で書いていることが多いです。



トレーニング実験(被験者に特定の運動を実践してもらい、その効果を検証する試験)に参加している高齢の被験者さんとお話しする機会がありましたが、院生が親身に話を聞いてくれるとか、また研究についても詳細に説明してくれるので、研究自体に興味を持てる、研究に参加することがとても楽しい、とおっしゃっていました。
しっかりとした信頼関係が築かれているなと感じました。

学生の被験者に関しても他学部の学生を含め臨床研究内容自体に興味を持っている学生が多く、実験中も常に試験を実施している院生に質問したり、色々な会話をしながら研究の有用性や社会還元等についてディスカッションしている様子が多く見受けられます。

これは日本ではあまり見かけない状況です。実験に参加するボランティアへの認識や文化の違いもあるかと思いますが、被験者は常に何かを学ぼうとする意識も高いな、感じました。

最近は院生にオランダ特有の食べ物について色々教えてもらうことが多いのですが、分割写真の左下の”豆腐”の容器のようなものはkwakと呼ばれるヨーグルトです。脂肪分が少なく、タンパク質の含有量が多いので、筋肉の研究をやっている我々には色々な意味で”美味しい”ヨーグルトです(実際の味は酸味がキツいので、ジャムやシリアルなどと混ぜて食べるのが一般的なようです)。

写真の右下のたこ焼きのように見えるのは、オランダ風(?)パンケーキのPoffertjesです。粉砂糖をまぶして食べますが、こちらはフワフワ食感と甘みがマッチして最高のデザートです。

satoshi




2018.03.11

オランダでの自転車通勤

オランダもデンマークと同じで自転車での通勤や通学が一般化されている街です。
都心であるアムステルダムはもちろんですがここマーストリヒトでも自転車専用道路がほぼ全ての一般道に設置されており、マーストリヒト市内は自転車の方が車よりも速く移動できることも多いです。

僕もこちらに引っ越してきて直ぐに中古の自転車を探しましたが、ちょうど新学期が始まる時期と重なり、大勢の学生が中古の自転車を探していて、町中の自転車屋さんのどこに行っても手頃な価格の中古自転車がなかなか見つかりませんでした。

デンマークもそうでしたがオランダでもたとえ中古の自転車とはいえ、かなり高価で日本であれば新品の自転車が余裕で買える値段です。今住んでるマンションはもちろんですが、大学にもきちんとした駐輪場があります。公共施設では駐輪場に個別のロックのかかった駐輪施設も設置されています。より安全に自転車を保管できるので(かつ雨を避けれる)ので人気なのかもしれません。

デンマークと同様に、マーストリヒトも自転車専用の道路はしっかりと整備されているので、車との接触等の心配をする必要は少ないですが、こちらはスクーターのような原付も自転車道を走るので、少し注意が必要です。

遠くの街から通っている大学院生や教員もマーストリヒト駅から自転車をレンタルして大学に来ているようです。駅でレンタルできる自転車は通勤のICカードを利用すると基本的に無料で自転車を借りることもできる(?)そうです。

マーストリヒト駅の駐輪場は以前まで屋外で、かなり煩雑に自転車が並んでいて雨にさらされるような状態でしたが、今年に入ってから新しい地下の素晴らしい駐輪場がオープンしました。今まで以上に大量の駐輪が可能となり、レンタルサイクルも同じ場所で簡単に手続きできます。



デンマークではヘルメットを被って自転車に乗る人が多かったのですが、オランダではほとんど見かけることがありません。また、スマホをいじったり、イヤホンで音楽聴きながら自転車こぐのもよく見かけます。安全面では気になる部分ではありますが、唯一おまわりさんに止められるのは無灯火で晩走ることだけのようです。

デンマークでもそうでしたが、ここオランダでも自転車通勤や通学が何の不便なく自然にできる環境があって初めて市民の生活習慣に自転車が定着するのだと感じました。
またこういったオランダの自転車道などへの投資が環境汚染を防ぎ、市民の健康増進にもつながって一石二鳥の効果を得ていることを実感しました。

satoshi

下の写真はコペンハーゲンの朝の通勤の様子

2018.03.04

ユトレヒト訪問

先日、オランダのユトレヒト(Utrecht)に行ってきました。

ユトレヒトはオランダで4番目に大きな都市で、ユトレヒト州の州都です。もともとは宗教の中心の街として有名だったようで、今でもオランダ国内の主要な幾つかの宗派の事務局がユトレヒトに置かれているようです。
ユトレヒトにあるドム教会の大聖堂の塔はオランダで最も高い教会の塔だそうで、112mの教会の高さ(フィットネストラッカーで計測したところ運動量にして23階分の階段)を超える建物は未だに廻りになく、大聖堂以上の高さの建物を建てるべからず、という暗黙の了解が今も守られているとか。

ドム塔の頂上まで上がることができるのですが、必ずツアーに参加することが義務づけられています。なぜ?と最初は不思議に思ったのですが、実際に参加してみてその理由がよく分かりました。塔の頂上までは全てらせん状の階段で繋がっており、体力的に一気に上るのが困難であること、また階段の通路の幅も狭いので、階段をのぼるグループと階段を降りるグループを分けて混雑を避けているようでした。しかし、長い階段を上った後にあるドム塔からの街の眺めは圧巻でした。

ユトレヒトも河川沿いに多くの店やレストランが建ち並び、人通りも河川沿いに多いのが特徴です。こういう街にも住んでみたいな〜と思わせる雰囲気です。



ユトレヒトが世界的に有名なのは何と言ってもかの有名な「ミッフィー」(ミッフィーは英語名で、オランダ語ではNijntje”ネインチェ”または”ナインチェ”です。ベルギーやドイツを含むヨーロッパではネインチェでとおっているみたいです)を描いたデザイナーのディック・ブルーナ氏の出身地であることでしょう。

ユトレヒトの街中でミッフィーを見かけます。ナインチェ博物館は最近建て替えられたらしく、ミッフィーデザインの遊具が揃った子ども遊び場と、ブルーナ氏のアトリエや作品を展示している建物が別々になっていました。

またユトレヒトにはドム塔に隣接するようにしてユトレヒト大学があります。オランダで3番目に作られた公立大学としてその歴史も特徴的ですが、それ以上に様々な分野での研究レベルの高さに驚かされます。これまで数多くのノーベル賞受賞者を輩出してるだけでなく、自治体と大学が連携する形で積極的に国際的な産学連携にも取り組んでいる大学でもあります。

歴史的な佇まいの中に最新の科学も集積されている、ユトレヒトはそんな不思議な街でもあります。

satoshi

2018.02.25

carnavalその2

前回に引き続き、マーストリヒトのカーニバルについて紹介します。
マーストリヒトのカーニバルは日曜日からスタートし火曜日の晩まで3日間にわたって朝晩関係なく続きます。

スタートの日曜日はその象徴となるMooswiefをポールに吊り上げるところからスタートし、その後マーストリヒト駅からパレードが始まります。
Mooswiefは野菜売りのおばさんの象徴らしく、カーニバルの3日間を空から見守ってくれるそうです(ブログ下の写真)。

12:11にこのMooswiefのつり上げられ、11発の大砲の音とともにカーニバルがスタートします。この”11”という数字はいろいろな意味があるそうで、実際にどの説が本当なのかもわからないそうですが、一つの説はおとぎ話のエルフです。
オランダ語で数字の「11」を”elf”(エルフ)とスペルします。まさに妖精のエルフと同じです。
寒い冬の自然界の精霊を追い払って暖かい春を迎える、というカーニバルの目的に沿って”11”の数字が使われているというのが一つの説です。


カーニバルではパレードに参加する人たちだけでなく、一般市民も皆コスチュームに身を包んで町中を練り歩きます。まさにこのカーニバルのために1年かけて衣装を作成する人もたくさんいるそうです。

(息子の幼稚園でも、カーニバルの前の週の金曜日にはコスチュームを着て子供たちだけでパレードを行いました)

このコスプレ的なイベントには様々な意味があるそうで、
・男女や人種差別への訴え
・普段は社会的に認められないアイデンティティを装う
・政治的な圧力に対する揶揄
・仲間と衣装を創作する共同作業を通じた交流

などほかにもあるようですが、基本的にこのカーニバルの間だけはコスチュームやパレードに対してお互い批判しないのが暗黙の了解だそうです。
(写真では囚人のコスチュームに身をまとった男性がオランダの警察官の人形が乗っている台車を押してます。ちょっとパロディー的でかつ権力を揶揄するような背景を想像させます)

ネットで購入した衣装を着る人もいますが、生地を買って自宅でコスチュームを作る人も多いそうで、今年のカーニバルが終わり次第、来年の準備に入る人もいるとか。。

マーストリヒトでは個々人が様々なテーマを持ってコスチュームを作成します。あまり統一感がないと言っても良いのかもしれませんが。。カーニバル当日は一般人が皆コスプレ状態なので、逆に普段着の自分は浮いてる感じがしました。

そして、3日間のカーニバル最終日となる火曜日の晩に、またゆっくりとMooswiefが降ろされてカーニバルが終わりを告げます。

総じて、市民はカーニバルを通じて冬の終わりを楽しんでいるようでした。

satoshi

2018.02.18

carnavalその1

ここオランダのマーストリヒトではこの時期になるとカーニバルが開催されます。マーストリヒトでは歴史的に1133年には最初のカーニバルの記録が残っているとか。

もともとは厳しい冬の間にため込んでおいた肉やバターなどの食材を冬の終わりに(腐ってしまう前に)皆で食べきってしまい、そのあとは春の収穫まで最低限の食事で生活していくという行事だったそうです。

実際にカーニバル(オランダ語ではcarnavalあるいはvastenavondと言います)を自治体単位のイベントとして実施しているのはここマーストリヒトのあるLimburg地方ともう少し北にあるBrabant地方のみで、アムステルダムなどオランダの北部では開催されないそうです。

驚きなのは、このカーニバルの3日間はほとんどの店が閉店し(飲み屋以外)、小学校から大学まで、教育期間も休日となることです。National Holidayではないのに休日になるほど、このカーニバルは地域の人にとっては重要なイベントのようです。
(息子が通う現地の幼稚園は1週間以上も学校がお休みになります)

キリストの復活祭であるEaster Sundayから数えて40日前がAsh Wednesdayと呼ばれており、さらにその前の3日間(今年は2月11日の日曜日から13日の火曜日まで)がカーニバルです。
Ash Wednesdayから40日間は元来は絶食期間だったそうですが、南オランダでは実際に信仰している人が少ないので、現在ではその習慣はないようです。


カーニバルを迎える週末の金曜日(2月9日)は大学での仕事も午後4時には切り上げて、研究棟内のミーティングルームで立食パーティーが始まります。
もともとは南部のイベントなのでオランダ北部出身の人にとっては色々と言いたいこともあるようで、それぞれの地域の人の話を聞くのもとても面白いです。

立食パーティーの後はそのまま街に繰り出して翌日まで引き続きパーティーが続きます。

行政や大学関係者はこぞってカーニバル前の金曜日に皆で街に出かけてお祝いするのが習慣のようですが、街のバーを貸し切ってのパーティーの雰囲気は騒がしくて、ちょっとついていけない雰囲気でした(笑)

実際のカーニバルは翌々日の日曜日からスタートします。
この様子についてはまた次週ご報告したいと思います。

satoshi

2018.02.11

オランダの研究環境

マーストリヒト大学の研究施設は、現在滞在しているDepartmen of Human Biologyが医学部の研究棟と隣接していることもあり、臨床研究に関してはとても充実しています。

健康な若年者からICUの患者まで様々な健康状態や体力の被験者を対象として日々調査を行っています。
長期間被験者が滞在できるベッドを備えた実験室が複数あり、臨床実験が1日に同時に数カ所で進行している状況をよく目にします。

立命館大学にもある基礎代謝を測定するメタボリックチャンバー(就寝時間も含めた1日のエネルギー消費量を測定する機器を備えた部屋)はなんと5つ備えられており、体組成や脳機能の評価に用いるMRI(10テスラを含む)に関しても複数あります。
様々な分野における高機能機器が研究・教育のために備わっています。

興味深いのは、例えばMRIに関しては大学側が直接管理しているのではなく、一般企業がその機器の管理運営を行っていることです。




大学側からすると、一定の費用さえ支払えば測定から画像解析まで研究に必要なプロセスを一括してやってくれるというメリットもありますし、企業側と共同研究を実施することでその他様々な相乗効果があるようです。

Dr. van Loonの研究室では多種多様な機能性食品を用いた臨床研究を行っていますが、同時に病院の管理栄養士や医師と連携して入院患者に対する筋量や筋機能の維持・増加に関連する介入も積極的に行っています。

特に大きな病気や怪我をして入院される患者さんは、長期入院や治療による筋肉量の低下が顕著で、その結果、退院後のリハビリやその後の生存率にさえも悪影響を与えることが分かっています。
入院時においても筋肉量を低下させないような介入方法の開発はとても重要なのです。

デンマークでは現在共同研究が進んでいますが、ここオランダでも是非国際共同研究をスタートできるように残りの滞在期間を有効に使いたいと思います。

Satoshi



2018.02.04

ヤーセケの牡蠣

マーストリヒト大学ではクリスマスの後から新年2日までが冬休みとなり大学が閉鎖されました。その間に学内の様々なメンテナンスが行われるため、基本的に学生・教員は大学に立ち入ることが禁止されることになります。もちろん病院は別ですか。

この休みを利用してオランダの北にあるオランダのゼーラント州のヤーセケまで日帰りの旅に行ってきました。ヤーセケは牡蠣やムール貝を養殖することで有名な街で、1870年代から続く老舗の牡蠣の養殖所も存在します。近年のオランダは遠洋漁業よりも沿岸漁業が漁業の中心となっているようです。

数ある養殖所の中でも評判の良かった養殖所を訪問しました。ここは養殖所が保有するレストランの外に牡蠣の養殖所が目の前に広がっており、その風景と海を見ながら食事をすることができます。



通常生牡蠣というとまさにそれをそのまま食べるようなイメージですが、ここでは生牡蠣も複数種類あり。さらにそれぞれの柿をいろいろな形で料理したメニューが用意されています。
オランダ全土だけでなくベルギーにも牡蠣が輸出されていることもうなずける美味しさでした。

ここでは牡蠣の養殖に関する展示があったりツアーなど様々なイベントも準備されているようです。残念ながらツアーはオランダ語のみで、内容が理解できないため断念しました。。

世界中から観光客が来るような大都市アムステルダムとは少し違った雰囲気のヤーセケですが、オランダ人、特に地元の方が好んで来る場所のようです。
牡蠣はとても美味しかったので、できれば帰国前にもう一度行きたいな。

satoshi


2018.01.28

Gaia Zoo

今日はマーストリヒトの隣街ヒールレンにある動物園に行ってきました。

オランダのマーストリヒトはコペンハーゲンと比較すると市内にある公園の数が限られています。充実した遊具を揃えた広い公園もあるのですが、それらは皆有料になっています。さらに秋から来た我々にとって運が悪かったのは、これらの屋外施設は冬になると凍結して滑ったりのケガの危険性などから、春まで閉鎖されてしまうことです。
その結果、子供が遊べる場所が冬の間は極端に少なくなってしまいます。

今回行ってきたGaia動物園は比較的近距離にあるのですが、これまで行くチャンスがありませんでした。

ホームページを見るとオランダ語、フランス語、ドイツ語、英語の4カ国語で情報を見ることができます。しかし事前にオンラインでチケットの購入方法を探すとそのリンクがあるのはドイツ語とオランダ語のみでした。オランダではオンラインで支払いをする場合、電車の切符の購入も含め多くの場合オランダの銀行で発行されるデビットカードを使用することが求められます。クレジットカードが使えない場合が多いので、現地の銀行口座持っていないととても不便です。

またデンマークでもそうでしたが、海外のクレジットカードがたとえ利用できたとしても、別途に手数料を請求されることが多く、後で請求額を見てびっくり、ということも旅行者には多々あるようです。

さて、動物園までは電車とバスを使ってマーストリヒト駅から1時間ちょっとで到着です。バス停の直ぐ目の前が動物園なので、徒歩での移動も全く苦になりません。

動物園内ではWi-Fiが無料でアクセスでき、動物園のアプリをスマホにダウンロードすることでGPSを使って自分の現在地や近くで見れる動物や動物の説明、そして子ども連れにとって何気にありがたいのが、レストランやトイレなどを自分の位置から直ぐに特定できることです。


特に敷地が広いこの動物園内ではこういったアプリで施設を回りやすくする環境はとても有効だと思いました。また子供が遊べる遊具もいたるところに設置されていて、動物を見飽きた子供も長い時間園内で遊ぶことが出来るような工夫もされています。

さて、肝心の動物ですが、、動物の種類は多いのですが、冬場だからなのか敷地が広い割にそれぞれの種類の動物は平均して少し少なめな感じがしました。

satoshi

2018.01.21

森の幼稚園(その2)

前回から引き続き、息子が通っていたデンマークの幼稚園についてご紹介したいと思います。デンマークの郊外にある森の幼稚園(Institutionen Stockholmsgave Centrum)は朝コペンハーゲン市内で園児をバスで迎えた後、9時から15時ぐらいまでが保育時間になります。
幼稚園はその名の通り大自然の中に施設があります。教室棟の中にも一定の遊具や教材は置いてありますが、子供たちは多くの時間を外で自然と共に学びます。園内には動物が飼育されていたり、様々な農作物が育てられておりそれらを栽培し収穫・食することもカリキュラムの1つとなっています。

午前と午後にスナックが提供され、昼にはランチも出ます。お昼ご飯はオープンサンドイッチやスープなどでシンプルです。
スナックは基本的にリンゴ、にんじん、きゅうり、オレンジや、バター塗ったライ麦パンなど提供されていました。

クラス構成としては縦割り保育で3〜6歳までが、一クラス20人がまとまって教育されています。1クラスにに対して先生が3人配置されているのもその特徴です。




日本の幼稚園のように、制服等は一切ありませんが、唯一用意しなくてはいけないのが雨ガッパと長靴です(雨の日でも外で遊べるように)。基本的には屋外で遊ぶ時間がとても長いのが特徴ですが、集団で学ばせることもあれば、個人が好きなことを自由に取り組む教育方法もコンセプトのようです。木を切って工作したり、動物達と触れ合ったり、昆虫を発見したりと様々なことができます。

個人的に面白いと思ったのはこの幼稚園には男性の保育士が大勢いたことです。息子のクラスの3人の担任のうち2人が男性でした。

またこの幼稚園では、スマホのアプリをつうじて幼稚園での活動・学びを画像とテキストで見ることができます。日報のような形で園児の活動を垣間見ることができるシステムです。もちろん、個別にIDとパスワードが配布されているので、園児の保護者しか閲覧することができません。

この幼稚園には安心して子どもを預けることができる、という評価にも頷ける気がしました。

satoshi