[ Thu ] の記事一覧

2017.10.05

運動フェスティバル2017

こんにちは、shinoです。

最近、朝晩がかなり涼しくなりましたね。
体調は崩してないでしょうか?
大学の授業も始まり、忙しい毎日だとは思いますが、
風邪などひかないように自己管理をしっかりしてくださいね。

先週の日曜日、BKCキャンパスで、『運動フェスティバル2017』というイベントが開催されました。
スポーツ健康コモンズを使って、運動したい人をサポートすることを目的として行われました。

ヨガやウォーキング、ダンス、ロコモ度テストなどなど、
学外の一般の人にもスポーツ健康コモンズを知っていただき、スポーツに親しんでもらうような
様々なスポーツのプログラムが組まれていまして、
子どもから高齢の方まで、誰でも気軽に参加できるようになっていました。




コモンズ前のスペースでも、地元の企業が多数出展していただいていたり、
屋外プログラムが行われていたりと、大変にぎやかでした。

私は、『ボディーカウンセリング』という
身体に関するいろいろな相談を行うプログラムを担当していました。

というのも、今年度前期より、
コモンズ内のリハビリ・カウンセリングルームで、
本学の学生アスリートを中心に、スポーツ傷害に関するカウンセリングを行っています。
という流れから、
この『運動フェスティバル2017』で『ボディーカウンセリング』を行うことになりました。

GATの学生たちも、スポーツ傷害に関係するポスターを作成し、当日も参加してくれていました。
彼らは、ポスターを観に来てくれた人に、詳しく、分かりやすく説明してくれていました。
助かりました。


私の『ボディーカウンセリング』はといいますと、
そんなに多くの人が来てくれたわけではないのですが、

『スポーツをしていますが、膝が痛いので、どうしたらいいですか?』
『下肢を鍛えるには、どんなトレーニングをしたらいいですか?』
『痩せるにはどんなトレーニングがいいですか?』

というような、
いろいろな相談を持ってきていただいたので、
皆さんに個別カウンセリングを行わせていただきました。

スポーツ健康コモンズを通した本学の取り組みを一般の人に理解していただくいい機会だと思います。

みなさんも是非ともコモンズをうまく使って、スポーツを楽しんでください。


最後に、カウンセリングルームですが、
後期からは本格運用となりまして、
火曜(10:00~12:00)と木曜(15:00~17:00)の週2回行っています。

診療所ではないので、治療を行うわけではありませんが、
スポーツ傷害で困っている本学の学生、職員は、誰でも相談に来ていただくことができます。

また、リハビリルームが併設され、ATCの方々も一緒に手伝ってもらっていますので、
必要があれば、トレーニングやリハビリを実際に教えてもらうことができます。

添付しているチラシのURLやQRコードを利用していただければ簡単に予約できます。
週2日で1日2時間、1人の予約枠が30分になっていますので、
1日の人数はそれほど多くありませんが、
スポーツ傷害で困っている方は相談に来て下さい。

いつでも見学もできますので、
スポーツ傷害のカウンセリングやリハビリテーションに興味のある方は、
一度覗いてみて、勉強していって下さい。



2017.09.28

後期授業が始まりました。

こんにちは、shinoです。

今週から後期の授業が始まりました。
大学はまだ始まったばかりなので、夏休みの生活リズムが抜けきれず、なかなか大変だと思います。
皆さん、夏休みは有意義に過ごせましたでしょうか?

私が関わっているラグビー競技では、
8月末より日本のプロ、社会人の最高リーグであるトップリーグ2017-2018シーズンが開幕しています。

私は主にマッチドクターとして参加しています。
マッチドクターとは文字通り、試合に対して配属されるドクターで、
毎試合2名が各試合に割り当てられています。

先週末、大阪の万博記念競技場で行われたトップリーグの試合に
マッチドクターとして参加してきました。



以前にも書きましたが、マッチドクターとは、
チームドクターや、レフリーなどと連携し、
選手が安全にプレーすることができ、かつ、試合が円滑に進むように、
怪我の治療やサポートを行います。

ラグビー競技に携わるドクターにとって特徴的で、皆が一番気を使っていることは、
試合中に脳震盪の判定を速やかに行う必要があるということです。

マッチドクターは各試合2名配置されていますが、
そのうちの1名は、試合中はピッチ(コート)のすぐ横に待機して、自分の眼で試合を追いかけながら、
選手が倒れていないか、おかしな動きをしていないか、
などをチェックしていき、必要があればピッチ内に走っていきます。

もう1人は、試合中はピッチと少し離れた場所で、ビデオを観てチェックしています。
例えば、選手が倒れていた場合、
なぜその選手が倒れたのか、何が起こったか、
などをビデオを巻き戻して繰り返し再生したり、スロー再生を見ながら確認していく作業をしています。

2名のマッチドクターは、各自の役割をこなし、無線でやり取りしながら、
脳震盪を中心に怪我を判定していくのです。

大体は、1試合の前半と後半でピッチサイドとビデオ確認を交代していきます。
私は今回は前半はピッチサイドで、後半はビデオで試合を観ていました。
この試合では、脳震盪や大きな怪我をした選手は出ませんでした。
良かったです。



国際試合では、このようにしてドクターが怪我に対して迅速に対応していくのが普通です。
日本でも2019年のワールドカップ開催を見据えて、
昨年度のトップリーグより導入されています。
毎試合後にドクター間で情報共有しながら、
より良い仕事ができるように日々努めています。

トップリーグは、CS放送のJ sportsで全試合放送されていますので、
試合を観る機会がありましたら、
選手が怪我をした時に、メディカルがどのように動いて対応しているかにも注目してみてください。

2017.09.21

台風と学会

こんにちは、shinoです。

先週末から連休にかけての台風はすごかったですね。
九州の被害がすごかったようですが、近畿もかなりの暴風雨でした。
皆さんは被害には合いませんでしたか、大丈夫でしたでしょうか?

先週に少し告知したように、
私は先週末に奈良で開催された第31回日本靴医学会学術集会に参加してきました。
スタッフとしてお手伝いをしてきたのですが、時間ができた時には発表を傍聴していました。




受付の写真です。この受付カウンターでお手伝いをしていました。

以前のブログにも書きましたが、奈良医大整形外科が主催の学会なので、
恒例のせんとくんが居ますね。写真の奥に写っています。



また、土曜日は予想外の大雨で、会場内に雨漏りしているところがありました。

台風が近付いていたこともあり、参加者は思っていたよりは、
すこし少なかったような気がしましたが、会場内はかなり盛り上がっていましたよ。

医学会なので、医師の参加が多いのですが、看護師や理学療法士など、
病院で働く医療スタッフの方たちが参加されています。
いろいろな職種の方がされていますので、一口に靴といっても、
様々な視点からの研究、発表が行われています。
もちろん、スポーツに関係した靴のセッションもあり、
今後の研究のアイデアに生かせそうなものもありました。

学会は土曜日の午前中で終了し、午後からは市民講座が開催されました。


私は午前中で学会の仕事も終えましたので、
午後からは別のセミナーを受講しに神戸に移動しました。

参加したセミナーは、高齢者の股関節の骨折(大腿骨骨折)に対するものでした。
これは、受講者として参加しました。
整形外科医師のためのセミナーなので、手術を中心とした治療の話が多いのですが、
今回のセミナーでは、リハビリテーションの話や、睡眠障害に対する話など、
多岐にわたっており、これもまた非常に興味深く、今後の講義や研究に役立ちそうな内容がありました。


先週末は学会→セミナーと、なかなか忙しかったのですが、
かなり勉強になったので、有意義な週末を過ごすことができました。

2017.09.14

FD研修会

こんにちは、shinoです。



まだ暑いですね。
今週初めには、局地的な大雨が降りました。
奈良県では短時間に記録的な雨量が計測され浸水被害も出ています。
私の自宅は、奈良市の隣で、その日は朝から豪雨でした。

週末も台風の影響で雨みたいなので、気を付けてください。

その豪雨の日にスポ健では、
教職員によるFD研修会が行われました。

FDとはFaculty Developmentの略で、教職員が教育などに対する必要な情報共有を行う場のことです。

スポ健では、毎年2回開催していまして、
朝から夕方まで1日、ほとんど全ての教職員が集まり、
いろいろな議題についてディスカッションします。

議題を進行される先生からスポ健の情報提供や知識の整理、確認をいただき、
それからグループ内で話し合いをし、最後に意見を発表していきます。

議題も結構たくさんありますので、
なかなかタイトなスケジュールで進んでいきます。

したがって、朝から1日行っていると、終わるころには結構疲れています。

でも、今、スポ健が取り組んでいることや、直面している課題、
今後の方針などをしっかり認識できるいい機会です。

さらに、いろいろな先生、職員の方々の意見を聞くことができるので、
非常に参考になります。

今回は、私も1議題の進行を担当させていただきました。

卒業生の就職に関する内容だったのですが、
情報を提供するための事前準備として、資料を読み込みました。
そうすると、自分が知らなかったこと、理解できていなかったことがあり、
準備をするだけでもいい勉強になりました。
今後に生かしていきたいと思います。

みんなでディスカッションした内容や、いただいた意見を集約し、
さらに議論していくことで、より良い教育活動ができるのだと思います。

写真を撮っておけば良かったのですが、忘れていました。すいません。


最後に告知です。

明日、9月15日から16日まで、第31回日本靴医学会学術集会が奈良市で開催されます。

場所は、JR奈良駅近くの『なら100年会館』です。
医学会と名前が付いていますが、9月16日(土)には市民公開講座も開催されます。
子どもの靴の選び方や、靴の文化の話など、他ではなかなか聞けない面白い話だと思います。

詳しくはHPをご覧ください。
http://www.c-linkage.co.jp/kutsu31/

奈良県立医大整形外科が主催なので、私も手伝いを兼ねて学会に行きます。

天気が悪いので、観光ができるかわかりませんが、
良かったら奈良まで遊びに来て、学会を覗いてみて下さい。

2017.09.07

9月ですが、まだまだ蒸し暑いですね。

こんにちは、shinoです。

9月に入りました。
朝晩かなり涼しくなってきましたが、
今日は雨のせいか蒸し暑いですね。

8月に比べて暑さのピークは過ぎましたが、
スポーツをするには、まだまだ熱中症に気を付けなければいけません。

先日、知り合いのお子さんが、クラブの練習中に、
熱中症になって救急病院へ受診したという話を聞きました。
昔と比べて熱中症に対する認識は高まりましたが、
それでも、まだ身近に起こっている出来事として考えておかなければいけないと思いました。

熱中症については、インターネットで検索してもらえれば、
たくさん出てきますので、それを参考にしていただければ良いのですが、

特に注意して欲しいことは、

・急に気温が高くなった日に注意。
 これから涼しい日が出てきますので、熱中症の対策をしないでスポーツをしてしまうことがあります。
 9月中でも熱中症の発生率はまだまだ高いので、注意が必要です。

・日差しが強くなくても、蒸し暑い場所、室内でも起こります。
 屋内スポーツの方がかえって危険な時もあります。
 風通しの悪い、屋内でスポーツをする時には気を付けなければいけません。

・起こった時はしっかり経過を観て下さい。
 症状は休んでいたとしても変化することがあります。
 だから、安静にしていたら大丈夫ではなくて、容体が変わらないかをこまめにチェックして下さい。
 容体が改善しないようであれば、早めに病院への受診を考えて下さい。
 


まだまだ暑い日もあると思います。
まず体調管理が大切ですので、十分な食事と睡眠と取るようにし、
水分と電解質(食塩水やイオン飲料)の補給をしっかり行いながら、
熱中症に気を付けてスポーツを行って下さい。
こんにちは、shinoです。

9月に入りました。
朝晩かなり涼しくなってきましたが、
今日は雨のせいか蒸し暑いですね。


8月に比べて暑さのピークは過ぎましたが、
スポーツをするには、まだまだ熱中症に気を付けなければいけません。

先日、知り合いのお子さんが、クラブの練習中に、
熱中症になって救急病院へ受診したという話を聞きました。
昔と比べて熱中症に対する認識は高まりましたが、
それでも、まだ身近に起こっている出来事として考えておかなければいけないなと実感しました。

熱中症については、改めて説明するまでもなく、インターネットで検索してもらえれば、
たくさん出てきますので、それを参考にしていただければ良いのですが、

その中でも、特に注意して欲しいことを書いておきます。

・急に気温が高くなった日に注意。
 これから涼しい日が出てきますので、熱中症の対策をしないでスポーツをしてしまうことがあります。
 9月中でも熱中症の発生率はまだまだ高いので、きちんと熱中症に対する注意が必要です。

・日差しが強くなくても、蒸し暑い場所、室内でも起こります。
 屋内スポーツの方がかえって危険な時もあります。
 風通しの悪い、屋内でスポーツをする時には気を付けて下さい。

・起こった時はしっかり経過を観て下さい。
 症状は休んでいたとしても変化することがあります。
 だから、安静にしていたら大丈夫ではなくて、容体に変化がないかをこまめにチェックして下さい。
 容体が改善しないようであれば、早めに病院への受診を考えて下さい。


まだまだ暑い日もあると思います。
まず体調管理が大切ですので、十分な食事と睡眠を取るようにし、
しっかり水分と電解質(食塩水やイオン飲料)の補給をしながら、
熱中症に気を付けてスポーツを楽しんで下さい。

2017.08.31

まだまだ暑いですね。

こんにちは、shinoです。

8月も本日で終わりですが、今週もまだまだ暑い日が続いていますね。
キャンパス内でも高温注意のアナウンスがまだ流れています。



先日、メディカルサポートを少しさせていただいている、
なでしこ女子サッカーチーム、伊賀FCくノ一の練習見学に行ってきました。

練習は午後3時20分から1時間半程度でした。
陽は少し陰っていく時間帯ですが、まだまだ暑い時間なので、選手は結構大変そうでした。

監督やコーチは、選手の状態に気を配りながら、
短時間で練習を区切り、集中して取り組めるようにし、
1アクションごとに給水時間を設け、選手にしっかり給水を促していました。
選手も積極的に水分を摂取していましたし、熱中症の対策は取られているように感じました。

なぜ練習見学をするというと、
怪我をしている選手、怪我から回復している選手の状態が確認できるからです。

試合会場では、選手もスタッフもそれぞれ仕事がありますので忙しく、
なかなか話をすることも、選手の状態を確認することもできません。

普段はメール等で選手の状態をコーチやトレーナーと相談しますが、
やはり実際にどのように動いているのか、動けていないのかなどを自分の目で確認するに越したことはありません。

だから、練習見学に行くようにしています。練習を観るのも楽しいですし。
なかなか休み中でないと難しいんですがけどね。

今は大きな怪我をしている選手もなく、怪我をしていた選手もまずまず順調に回復してきているように見えました。
トレーナーさんと会話すると、ここ1~2シーズンはコンディショニング調整もうまくいっているため、
選手の怪我も少なくなってきたと言ってました。

もちろんチームの成績が良いことが重要ですが、そのためにはまずコンディションを整え、
怪我の予防に努めることが重要です。

引き続きサポートしていきたいと思います。

2017.08.24

もう一つの夏の風物詩

こんにちは、shinoです。

大学はお盆休みが明けて、先週の閑散とした様子から、
キャンパスに人が戻ってきたので、少しにぎやかになりました。
しかし、まだ夏休みは残っています。

夏休みになると、部活動、スポーツ競技はより活発になり、
各地で合宿や大会が行われています。

私はスポーツ選手の医務に携わっていることから、
各地で行われている合宿や大会にドクターとして参加しています。

先日も、高校女子ラグビーの大会があり、
大会のドクターとして参加してきました。

場所は長野県の菅平高原でありました。
菅平と言えば、ラグビー合宿の聖地ともいわれる場所で、
ippo先生のブログにもありましたが、ラグビーの夏の風物詩といえば、菅平での合宿です。

中学、高校、大学など、様々なカテゴリーの合宿や大会が夏休み中に行われてます。
わが立命館大学のラグビー部も菅平で合宿を行うと言ってました。

今回の大会は3日間で、
関東、近畿、九州など各地方でチームを作り、総当たりで試合を行いました。

女子ラグビーの試合を観たのは久しぶりでしたが、試合を観てビックリしました。

年々レベルが高くなってきているということでしたが、
女子といっても、かなり激しいプレーをしていました。
高いレベルの試合では、男子顔負けのプレーが随所に見られ、迫力がありました。




写真を見てもらってもわかるように、
女子も傷害予防のためにヘッドキャップとマウスピースの着用は、
男子と同じく、当然義務付けられています。

しかし、それだけで傷害を完全に予防できるわけではありません。

このブログでも以前に書きましたが、やはり一番気をつけなければいけないのが、脳震盪になります。

ラグビーでのドクターの役割は、
試合中でも脳振盪につながるプレーは無かったか、
脳震盪を疑わせるような、選手の動きで不自然なものは無かったか、

などをしっかりチェックしなければなりません。

怪しいと思ったら、試合が流れていても、
巻き込まれないように気を付けながら、グランドの中に入っていきます。

したがって、試合内容は、あまり落ち着いて観ることはできません。

特に気温が上がってくると、選手の注意力も散漫となることが多いため、
傷害が起こりやすくなります。

3日間のうち、最初の2日は気温が比較的低かったこともあり、
怪我はほとんど出なかったのですが、
最終日は気温が高めで、疲れていたのでしょうか、
脳振盪の疑いや、脱臼などの傷害が少し発生しました。

まぁ、でも、最終的には、そんなに大きな怪我へと至ることはなく、
何とか無事に終えることができました。



大会を担当していた私としては、ホッとしました。

これから秋にかけてスポーツはどんどん盛んになります。

出番があまりないことが望ましいですが、選手の安全のために、
われわれも一層、サポートを行いたいと思います。

2017.08.17

今日は静かです。

こんにちは、shinoです。

暑い日が続いています。
今週はお盆の期間と重なっているせいで、
大学構内に居る人も少なく、閑散としています。
なので、余計にセミの声が大きく響き、暑さを増しているような気がします。

休み中で書くことも少ないので、
本日は皆さんに少し知っておいて欲しいことを書きます。

皆さんは『AED』のことを知っていますでしょうか?
我々のいる立命館BKCキャンパスのどこに設置されているか知っていますか?



写真は立命館BKCキャンパス ラルカディア1Fに設置されている『AED』ですが、
スポ健の皆さんは、ここにあることが、さっと頭に浮かんできましたでしょうか?

『AED』って、一度は聞いたことがあると思いますし、
最近、かなり浸透してきていますので、
何となく、何をするものなのかは知っていると思います。

『AED』とは、(自動体外式除細動器: Automated External Defibrillator) のことで、
様々な原因で、心臓がけいれんし血液を全身に送ることができなくなった状態(心室細動)に陥った心臓に対して、電気ショックを与え、正常なリズムに戻すための機器です。

よく医療ドラマなどで電気ショックを与えるシーンがありますが、
それを一般の人、誰にでも分かりやすく利用できるようにした器械です。

総務省消防庁のHPを見てみますと、
平成26 年中の、
一般市民がAEDを使用した傷病者は 1,030 人であり、そのうち1ヵ月後の生存者は519 人、1ヵ月後の生存率は50.4%でした。一方、心肺蘇生を実施しなかった場合の1ヵ月後の生存率は8.4%となり、約 6.0 倍と高くなっており、
さらに、一般市民がAEDを使用した傷病者のうち、1ヵ月後の社会復帰者は446 人、1ヵ月後の社会復帰率は43.3%であり、心肺蘇生を実施しなかった場合の1ヵ月後の社会復帰率の4.3%と比較して約10.1倍高くなっている。
というデータが報告されています。

心肺蘇生を必要とする傷病者が現れた場合、
いかに早く、その場にいる人が、心肺蘇生を開始し、AEDを使用するかで、
その人の命が助かる率や、社会復帰できる率が大きく変わってきます。

スポーツの現場でも十分に起こりうることです。

そのため、現在はあらゆる施設での『AED』の設置が義務づけられています。

スポ健では、2回生が受講選択する私の基礎スポーツ医学外科系で救命処置や心肺蘇生の授業と実技を行います。その時に、もちろん、『AED』の話も必ずします。

また最近では、いろいろな場所で、救命処置や心肺蘇生の講習なども開催されていますので、
夏休み中に機会があれば参加してみてもいいかと思います。

『AED』の使い方は簡単です。



このように、説明が貼っていることも多いですし、
何よりほとんど器械が言葉で説明してくれます。
順番にその通りにすれば、問題なく使えます。あわてる必要はありません。
電気ショックの必要があるかどうかも器械がちゃんと判定し、言葉で教えてくれますので、迷わず使ったらいいと思います。

ただ、どこに設置されているか知らないと使えません。
使用する施設のどこに『AED』が設置しているかは、必ず確認しておく必要があります。

立命館BKCキャンパス内にの設置位置はHPで確認できます。
https://www.ritsumei.ac.jp/mng/gl/hoken/RMAED.html

この機会に、皆さんも普段利用している施設のどこに設置されているか調べてみてください。

2017.08.10

台風は大丈夫でしたか?

こんにちは、shinoです。

今週初めに来た台風がすごかったですね。
月曜日の午後に近畿を直撃しましたが、皆さん大丈夫でしたか?

大学は現在、夏休みに入りました。
でも、私たち教員はテストの採点、レポートの評価などに追われており、
この期間はかなり忙しい毎日を過ごしています。

先日、女子サッカーなでしこの試合に
マッチドクターをしてきました。

ホームは伊賀くノ一FCなのですが、
会場は鈴鹿にあるスタジアムでした。

日中の気温の高い時間は避けて、16時キックオフですが、
選手は2時間前ぐらいからウォーミングアップを開始しており、
キックオフ前のグランドの気温はかなり高かったです。




試合のコミッショナーとして来られていた方に聞いたのですが、
あまりにも気温が高いと試合を行ってはいけないと規定があるようです。
しかし、7,8月にも試合は組まれていますので、
キックオフの時間をずらすだとか、
前後半の試合の間に給水時間を設けるなど、
可能な限りで対処するようにしているようです。

今回の試合では熱中症になる選手はいなかったですが、
ドクターとしては、
夏の試合でいちばん気をつけなければいけないのは、
やはり熱中症です。

女子サッカーの試合で、マッチドクターとして参加した場合は、
観客の対応も行う必要がありますので、
試合を観戦している人にも熱中症などが出ないかを気を付けなければいけません。

スポーツを盛んにしていくためには、
こういった医療面での対応も絶対に必要です。

選手やスタッフ、観に来てくれる観客、
みんなが楽しくスポーツに参加できるように、
これからもサポートしていきたいと思います。


機会があれば熱中症についてもこのブログで書きますね。

皆さんも熱中症に気を付けて、スポーツを楽しんで下さい。

2017.08.03

早稲田塾「未来発見プログラム」

こんにちは、shinoです。

暑い日が続いていますが、皆さんしっかり水分を摂ってますか?

スポ健は、定期試験も追試を除いてほぼ終了し、いよいよ夏休み期間に入りました。

学生たちには、毎日講義を受けることに追われていたのが、
気分を切り替えることができるいい期間になります。

バイトや部活動だけでなく、まとまった時間が取れると思いますので、
是非とも勉強や研究にもしっかり目を向けるようにして欲しいです。


さて、前回のブログに書かせていただいたように、
先週、早稲田塾ⅹ立命館大学スポーツ健康科学部「未来発見プログラム」というイベントが開催されましたので、その様子を今回は書きたいと思います。

この「未来発見プログラム」とは、
高校生に、私たちが普段、研究で使用している機器や、
行っている講義を実際に体験してもらい、
スポ健の学びを体験してもらうというものです。


私の担当は、60分間の模擬講義で、実際の学部講義で行っている内容の一部を行いました。

講義は2回で、1回の講義で約20名の学生が参加してくれました。

講義内容は、
スポーツドクターの役割や活動などを紹介し、
普段、どのようなところに着目し、アスリートをチェックしているのか、
それが、どのように研究に結びついているのか、などを、
グループワークも折り込みながら行いました。

高校生たちは、非常に熱心に講義を聴き、
グループワークにも一生懸命取り組んでくれました。



数名のみでしたが、発表する機会も設けると、
立派にしっかりとプレゼンしてくれていました。



講義終了後には、たくさんの質問があり、
私の講義内容にも興味を持ってくれていたようで安心しました。

スポーツ健康科学部と聞いても、何をしているかが分からない人もいらっしゃると思います。
こういうイベントは、スポ健のことや、取り組みを分かってもらえるいい機会です。

このイベントに参加してくれた高校生たちが、興味を持ってもらうことで、
将来、スポ健に入学し、一緒に勉強できたら嬉しいです。