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2017.07.21

to be continued…

今週水曜日をもって前期セメスターの授業が終了となりました。ひとまずお疲れさまでした。

授業の準備に明け暮れる毎日が終わってほっと一息です。
私の受け持ちの授業はレポート提出の形式なので、テスト期間は台風の目のような時間です。8月はレポート祭典採点かぁ…。がんばる…。

そんなこんなで一息つきつつも、ちょっと寂しい時期でもあります。
基礎演習では、半年間クラスについてくれたオリターさんといったんお別れです。

本当に半年間よくクラスをまとめてくれたと思います。元気で明るく協力的で、1回生のよいお手本でした。

オリターさん自作のPVが流れたり…


1回生からお礼のサプライズプレゼントがあったり…


企画から運営まですべて自分たちで動くというのは、なかなか大変だったのではないかと思いますが、これがやりがいや自信となり、個々人のさらなる今後の活動につながってくれたら幸いです。

一方で、基礎演習はまだまだ続きます。
後期は引き続き変わらぬメンバーで、ゼミナール大会に向けて準備が始まります。
研究活動という点では、はじめの一歩ですね。
AAさんは、ここからさらに本領発揮してくれるはずです。期待をしています。

それにしても、基礎演習が終わったということはブログのネタがなくなるということ…(笑)
う~ん、困ったな。ネタは随時募集中です。

Hitomi

2017.07.14

「○○」と心の中で思ったならッ!その時スデに行動は終わっているんだッ!

Hitomiです。暑い…というか蒸し蒸しした日が続きますね。最近、暑さで目覚めることがほとんどです。
みなさんも熱中症には十分にご注意ください。

さぁ、今週の基礎演習は待ちに待った朝食実習でした。
うちのAクラスが最後のクラスです。海老先生&伊坂先生、毎週有益なお話をしてくださり、本当にありがとうございました!



朝食実習の様子は月曜日恒例となっていますので、本日金曜は朝食実習の前に行われている運動実習の様子をご紹介します。

運動実習では、“Insanity Workout”という海外で流行したトレーニングプログラムをみんなで行います。去年は見ているだけですごく暇だったので、今年は参加してみました!
これ、本当にきついです。



鬼教官(※オリター)の愛のムチがパフォーマンス室に響きわたります。
それなりに負けず嫌いなので若い者には負けん!と頑張りましたが、途中で「あ、これ明日の授業準備できなくなるやつだ」と思って、写真を撮るフリしてさぼっていました。ダメ教員。
やっている時は「本当に死にそう…」と思っていたのですが、終わってみるとやはりすがすがしいものです。

そして最後にアスレチックトレーナーの“George”先生から傷害予防のためのミニ講座がありました。



テーピングの実演があったんですが、手際の良さにびっくりしました!!私も学生時代に知りたかったなぁ。
そんなこんなで、みんなで健康でおいしい朝ご飯を食べて終了です。

大学の中にいると小難しいことばかりに考えが及びがちですが、この実習は”体を動かすのは楽しい”とか”みんなで美味しいご飯を食べると幸せ”とか、そういった研究や勉強の前提となる重要な気持ちを思い出させてくれます。何ごともバランスが大事ですね。

そして日常業務に戻ったのですが、なんとそれでは終わらなかった。悲劇はその後に待ち構えていました。

腰が…腰が痛い!!

いつも研究室CでしかめっつらしてPCばっかり見ているくせに、いきなり激しい運動したから…。ちょっ、これマジで痛い(リアルタイム)。ちょっと落ち着くまで動かないようにします。いや、本当に、改めて運動は大事だな…と。今後はちゃんと定期的に軽い運動をしていこうと思います。う~ん、これはもしや病院行ったほうがいいやつではなかろうか…?

気分を紛らわすために豆知識を。
みなさん、運動にせよ食事にせよ、行動が“習慣”になるのに何日かかるかご存知でしょうか?
ここでの習慣(habit)とは、「あれやるぞ!」とか「これやるぞ!」と思うより前に自動的に行動していることを指します。毎日歯を磨くとか、朝起きたらトイレに行くなど、むしろやらないほうがモヤモヤするレベルの行動です。

2009年の論文で、上記の疑問を明らかにするために大学生男子96名を対象とした実験が行われました。実験参加者はそれぞれ「昼食で果物を食べる」、「朝食後に水を飲む」、「夕食前に15分間走る」などの目標をたて、12週間この行動を継続してもらいました。
Lally, P., Jaarsveld, C. H., Potts, H. W., & Wardle, J. (2009). How are habits formed: Modelling habit formation in the real world. European Journal of Social Psychology, 40(6), 998-1009. doi:10.1002/ejsp.674

その間、毎日ウェブサイトにアクセスしてもらい、前日に行動を行ったかどうか、その行動が自動的に生起したかどうか(The Self-Report Habit Index: Verplanken & Orbell, 2003, p. 1329)を報告してもらいます。

結果を図に示すと、だいたいこんな曲線になるらしいです。
※著作権が心配なので、汚い手書きで失礼します。

結論を言うと、行動が習慣化するのにかかった日数はおよそ66日だったということです。つまり1か月程度頑張って毎日行動を続ければ、習慣化して自動的にその行動を行うようになる、というわけです。

また、この行動の内容を飲酒・食事・運動と3種類に分けて同じように習慣化した日数を比べると、どうやら運動は他の2つよりも少し長く時間がかかることが分かったそうです。
その理由として、運動は食事や飲酒よりも複雑な行動なので、自動的に行動が生起するようになるまで時間がかかるからだと考察されています。

毎日オンラインで解答してもらうということで、データに欠損が多かったり、統計上の問題で使えるデータが実験参加者の半分くらいになってしまったことなどが問題点として挙げられていましたが、面白い結果だなぁと思います。どんなに重要性を理解していても、続けなければ意味ないですもんね。

まずは1カ月!軽いストレッチからはじめてみますか!
その前に腰ー!!(> <)

Hitomi 

後日談:単なるぎっくり腰でした。辛い…

2017.07.07

優れた芸術家は模倣し、偉大な芸術家は盗む

Hitomiです。
週末に妹夫婦&両親が愛知から滋賀へ遊びに来てくれました。
甥っ子(7ヶ月)が可愛くて仕方なく、すっかり伯母バカです。



しばらくはこの子の写真を見てニヤニヤしてしまいそうです。スマホを眺めながら気持ち悪い顔をしていても、決してさぼっているわけではありませんので、あしからず。
“かわいい写真を見ると集中力がアップする”という研究もあるくらいですから、むしろ生産性向上ための秘策です。
※Nittono, H. et al. (2012). The power of kawaii: Viewing cute images promotes a careful behavior and narrows attentional focus. PLoS ONE, 7, e46362.

しかし、この甥っ子君、すごく動き回ります。ベビーカーに載せてもバタバタと両手両足動かして元気いっぱいです。これは運動神経に期待できそう…将来はスポ健かな!?あとは勉強、頑張れ!!

というわけで前置きはこのへんにして、今週は基礎演習のディベート大会の様子をご紹介します。

基礎演習ではこの時期、後期のゼミナール大会に向けて論理的に考える力や議論する力を身に着けるためにクラス対抗のディベート大会が行われます。
私は今回「オリンピック開催地の分散化(Aクラスvs Bクラス)」と「救急車の有料化(Fクラスvs Gクラス)」の2つのディベートを拝聴しました。
おそらくほとんどの学生がディベート初体験なのでしょう。どの班も、相手からの質問にあたふたしながらも熱弁をふるっていました。



やっぱり聞いていて面白いのは、同じような内容をしゃべっていても、話し手の態度やしゃべり方、目線、言葉遣い…そういった要素で説得力がまったく異なってくるということです。
「この子たち、すごくするどい事言っているのに、もったいないなぁ~」と思うこともあれば、「当たり前のことを言ってるのに、先行研究を丁寧に紹介しているおかげで説得力が増している…」という驚きもあったりして、新鮮な気持ちで楽しむことができました。

ディベートは“言葉のスポーツ”と言われることもあります。スポーツで練習して技術が向上していくのと同じように、議論もスキルをつければより良いものにしていくことが可能です。
きっと今はまだ人前でしゃべったり自分の意見を述べたりすることが苦手という人も多いでしょう。それでもこれを機に、人を観察し、真似し、技術を盗んで自己研鑽に励んでもらいたいと思います。
幸い、お手本になる先生はいっぱいいます。もちろん先輩でもいいですから、ぜひ一人、二人ロックオンして、その人の“議論のスキル”を盗んでみてください。

議論に関しては私もまだまだ勉強中。授業で沈黙してしまって一人であたふたすることも多々あります。
Joe先生やJin先生みたいな、流暢で熱意のこもったトークができるようになりたいです。

Hitomi


P.S. あっ、今日は七夕ですね。各地で大雨の被害が続いていますが、今夜くらいはすっきりと晴れてほしいものです。皆さまの願いが天に届きますように。

2017.06.30

研究室とポロシャツと私

Hitomiです。

やばいです…明日金曜日なのにまだ今週のBlogのネタがないです…

たまたまエレベーターでご一緒したshino先生に思わずそう相談してしまったほど、特筆すべきこともない平々凡々な日々を過ごしていたのですが、木曜夕方に救世主がやってきました。

以前、注文していたスポ健ポロシャツが届きました!やった!今週はこのネタでいこう! 
(O村さん、ありがとうございます)

というわけで、今週はスポ健ポロシャツの紹介をします。

このポロシャツは3S~5Sとかなり幅広い選択肢があるのですが、日本人女性のほぼ平均体型(155センチ51キロ)の私は、SSかSかでかなり迷います。
というわけで、昨年SS、今年Sを買ったので比べてみました。



左の白がSS、右の紺がSです。う~ん、ポロシャツというより写真写りが違いすぎてなんも言えない(いまだにカメラを使いこなせていない)。なんでこんなに明るさが違うんだろう?

とりあえず言えることは、着丈の長さが全然違うみたいです。SSはちょうどベルトが隠れるくらいまでの長さですが、Sはさらに3~4センチ程長い。
あと、写真だと分かりにくいですが、着た感じ肩の余裕が全然違います。
Sのほうが肩幅に余裕があるおかげで、袖も腕にフィットしています。
SSがきついってわけでもないんですけどね。これはおそらく個人の好みです。
胴回りや首周りについてはあまり違いは分からないです。

というわけで、結論。私の体型だったらSでもSSでも、どっちでもOK!
私はSのほうがしっくりくるかな。

ちなみに色は白のほうが夏らしくて気に入ってますが、白ポロの例にもれず、透けます。
いつもこの下に半袖の黒Tシャツを着ているので、結局ちょっと暑い(笑)。
最近よく来ている理由は、下に着るのにちょうどいい薄手のTシャツが見つかったからです。

教職員は毎年スポ健ポロシャツの購入の機会があるらしいので、どなたかの参考になれば幸いです。

しかし、社会的アイデンティティを高める実験の操作で、「おそろいのTシャツを着せる」っていうのがあるんですが、やっぱり着るとなんとなくスポ健のアイデンティティが高まったような気がしますね(笑)
うん、形から入るのも大事。
※社会的アイデンティティ…所属集団の成員性の認識に基づいた自己概念のこと。”自分はこの集団の一員だ”という感覚。これが高まると集団の規範や価値観に沿った行動が増えると考えられている(社会的アイデンティティ理論)。

なんだかんだで涼しいですし制服感覚で着られるので、これで朝の忙しい時に服を迷う時間が短縮できることを期待しています。

以上、研究室からお送りしました。研究室で何をしているんだ…(笑)。

Hitomi


2017.06.23

(卒論の)覚悟はいいか?

俺はできてる。
Hitomiです。

今週は梅雨が本気を出してきましたね。水曜日には、大津市北部で24時間雨量が100ミリを超えたそうです。「うわ~、すご~い」と言いたいところですがこの数字、いまいちピンと来ない。

twitterで見かけたんですが、雲研究者・気象庁気象研究所研究官の荒木健太郎さん(@arakencloud)によると「『1時間100ミリの雨』は、重さに換算して例えると『100キロの力士が1平方メートルあたり1時間にひとり落ちてくる』」状態なのだそうです。
https://twitter.com/arakencloud/status/744955115463806976
これはこれで「え?は?」となりますが、やばい状態であることは分かります(笑)いずれにせよ、力士で例えようとしたところが大変ユニークです。

“人にわかりやすく伝える”というのはプレゼンを学び始めて以来ずっと抱えている課題ですが、数字を例えで言い換えるというのは一つのテクニックだと聞きます。
たしかに「BKCの広さは61万平方メートル」と言われてもなかなか想像しにくいですが、「甲子園球場16個分に匹敵する」と言われたらとりあえず「広そう!」とイメージが湧きますもんね。
想像できなかったらできなかったで「どないやねん!」と突っ込んでもらえるでしょうし、今後もぜひ果敢に使っていきたいテクニックです。

さて、今日は話題が豊富です。

まずは、ゼミ懇親会をようやっと開催しました。
いつかそのうち…と思っていたら、あっという間にこんな時期になってしまってほんとに申し訳ない!
懇親会であるとともに、彼らは私の教員生活ではじめてのゼミ生ということになるので、杉浦研の発足式でもあります。



はい、全員男子!
「(ゼミが決まったとき)全員男とは思いませんでした!」と言われましたが、たぶん私が一番びっくりしました(笑)
まぁ、でも人の判断にはどうあっても性別の影響が出てしまうので、性別がそろってるほうが個人として見ることができて初心者向けなのかもしれません。

以前、Masao先生に「いろんな学生がいるでしょう?そこがこの職業の面白いところなんですよ」と言われたことがありますが、本当にその通りです。
誰一人として同じ人がいない。苦労もやりがいも大きそう。
私は私で変わる気はないので、みんなも頑張って合わせてね(笑)
「あぁ、この子たち卒業したら泣くんだろうなぁ…」と、初めて娘が生まれた父親のような心境で見守っています。

そして翌日は新幹線で広島に。
カープファンをしり目に(デイゲームがあった)、母校の大学で研究会です。

この日の研究会は社会的規範の話でした。簡単に言うと「グループで『こうしたほうがいいよね』としてやっていた事が、世代が交代するにつれて『こうしなければいけない』に変わっていくことはあるか?それはなぜか?」といった内容でした。
部活なんかは毎年世代交代しますし、「なんでこれやらないといけないんだろう…?」という不思議な規範もあったりすると聞くので、応用しやすそうだなぁ…と思いながら聞いていました。

実はこの発表者の先生、フリーソフトHADの製作者でもあるんですよー。(おそらく私の調査方法論の受講者とippo先生の研究室のメンバーにはすごさが伝わるはず…)

ご自身の研究を進めながら、自分で統計ソフトも作ってしまう。ものすごい能力とバイタリティの方です!私の大学院生時代の恩師でもあるので、会うと背筋がピシッとします。最近日々の雑事に追われてあんまり頑張ってないな。ちょっと気持ちを引き締めないと。

そんなこんなで気持ちも新たにしつつ、翌日もカープファンをしり目に(この日もデイゲームがあった)、滋賀へと戻ってきたのでした。

余談ですが、広島駅で買った一見普通の3色ボールペン…




「3色ボールペン(赤)(赤)(赤)」

いかれてるぜ!!(笑)

レポートの採点に使います。

Hitomi

2017.06.16

研究室のプチ慰労会

Hitomiです。
今週は火曜日にはじめて5コマフルで授業しました。
と言っても、調査方法論×3回、サービスラーニング×2回なので準備は実質2授業分、コストパフォーマンスは非常によかったんですけどね。
無事に終わってホッとしました。
すべての先生方が通った道なので別に自慢できることじゃありませんが、ちょっとだけ教員としてステップアップした気分。

ちょうど英語のプレゼンテーションの授業も中間発表が終わったとのことだったので、同室の先生と一緒にお昼にピザを食べました。



前期の残りはあと3分の1くらいでしょうか。
あとちょっと頑張ります。

お疲れモードなので今日はこの辺で。

Hitomi

2017.06.09

真に怖いのは弱さを攻撃に変えた者なのだ。

1回生の付き添いで、京都衣笠キャンパス隣の平和ミュージアムに行ってきました。
去年も2回ほど訪れたのでこれで3回目になりますが、改めて常設展の資料の多さや充実した企画展の内容に驚かされます。
被害者の視点だけでなく、加害者としての立場からも多くの説明がなされており、バランスのとれた展示だなぁと毎回同じように感心してしまいます。



残酷な現実を目の当たりにするとついつい人ごとのように思えてしまいがちですが、すべて同じ“人”が行った行為だと思うと、いついかなる時代にも起こり得ることのだと身につまされる思いです。

実は、こうした人が他者を攻撃するメカニズムについては多くの研究が行われていますが、他集団への攻撃行動は実験状況ではほとんど再現されていません(例えばMummendey & Otten, 1998)。
私も研究で様々な状況を設定して他集団への攻撃行動を測定していますが、「匿名性が守られている(誰が攻撃したかわからない)こと」「反撃される可能性がないこと」「コストがかからないこと」といった限定的な状況下で、やっと些細なレベルの攻撃行動(相手の課題を邪魔する、等)が出る、といった感じです。それくらい、「他者を攻撃してはいけない」という社会的な規範や倫理観は強いのです。

研究者の立場としては研究ができないので困りますが(苦笑)、これは社会的にはとても明るい話です。そもそも攻撃なんてしなくていいのが一番ですからね。
しかし、その一方で、現実の社会では、国家をはじめとした多くの集団間で問題が生じています。これはなぜなのでしょうか?

もちろん社会システムや政治的な立場も大きな影響を及ぼしているはずですが、それらを構築する“人の心”のレベルを考えた時、その動機は恐怖(fear)と搾取(greed)の2種類があるだろうと言われています。特に恐怖は厄介です。相手の攻撃を予測して先に攻撃をしてやろうということですが、その「相手の攻撃の予測」にもバイアスがかかってしまう(「攻撃してくるに違いない」と思い込んでしまう)からです。

さらに、これらの動機が先ほども言ったような社会的な規範や倫理観によって抑制されている間はよいのですが、正当化されることで行動に移されてしまいます。
個人的にもこの正当化の過程は興味があって博論の実験の一部になっているのですが、自己肯定感が他の集団によって脅威にさらされたとき、攻撃を正当化するようなイデオロギーに触れると攻撃行動が表出しやすくなることが示されました(杉浦・清水・坂田,2014)。
“攻撃を正当化するイデオロギー”というのは、例えば立場の高い集団なら「自分たちはこんなに相手の集団のためにしてあげているのに」、立場の低い集団なら「平等の実現のためにはいかなる手段も仕方ない」といった信念や価値観のことです。
短い文章を読ませただけでも行動に違いが出たくらいなので、新聞、テレビ、インターネットを介せば正当化の材料は山ほど出てくるでしょう。一つの実験の結果なのでまだまだ検討の余地がありますが、「正当化」は攻撃を抑制するうえで重要な過程だと思っています。

こうやって書くと絶望的な気持ちになりますが、もちろん集団間での良好な関係を保つためにはどうしたらいいのかという研究もたくさんされています。
また、「暴力の人類史(上下巻)」という2015年のスティーブン・ピンカーの本では、古代から現代にかけて暴力は減り続けているということが圧倒的な量のデータで示されています。

個人的には、自分の意見を持ち、その意見が本当に正しいのかどうかを考え続けることが必要なのかなと思います。自分の考えは本当に正しいのか、物事をバイアスをかけてみていないか…、こうした疑問はおそらく他者への興味や理解へとつながるでしょう。

1回生のみなさん、全クラス平和ミュージアムの見学が終わったこの機会に一度立ち止まって、自分にできることを考えてみてはいかがでしょうか?


あかん、つい自分の研究に関連することなので長々と話してしまいました。
重い話で終わるのはこのblogらしくないので、衣笠キャンパス近くのおすすめのお店情報で締めようと思います!(笑)

フルーツパーラー&カフェの「クリケット」さんです。
フルーツサンドが絶品です。平和ミュージアムから徒歩5,6分で行けますよ!



向かいにおいしいパン屋さん(ブランジェリー ブリアン)もあるので、ぜひ一度行ってみてください。

2017.06.02

君の名は。

今年は特別にスポ健オリジナルの名刺を作っていただきました。
縦型珍しい!白×赤のコントラストがかわいいデザインです。

裏にはあいコア精神が!
ありがとうございます。学会でばらまきます。

そういえば…、今、PCでこのブログをご覧の方は左側のサイドバーの部分をご覧ください。
そう、そこです。白黒の部分です。
そこをちょっと下にスクロールして「教員」の欄の私の名前の部分をご覧ください…

※2017年6月1日現在


Hitomo (笑)


間違っている(笑)思わず笑って担当者さんに「これ、ブログのネタにしていいですか!?」と聞いたところ、謝罪とともに快く「OK」をいただきました。ネタを提供してくださった時点で謝罪なんてよかったのですが、「じゃあ…しばらくこのままにしておいてください」とちゃっかりわがままを言ってしまいました。

ちなみに私は人の名前が全く覚えられないタイプでよく間違えます。T田先生とU田先生が大混乱だった去年の今頃がなつかしい…。

以前、研究会後の懇親会中に田岡さん(仮)を「田村さん」と呼び続けたことがあるのですが、間違いに気づいて慌てて謝罪したところ、「名前なんてものは識別記号の一つで、『僕のことだな』って分かった時点でその機能は果たされているんですよ」と逆に慰められてしまったことがあります。
あれは感激したなぁ。私も田岡さん(仮)のような器の大きい人間になりたいです…。

名前と言えば、最近「顔を見たらその人の名前を当てることができる」という面白い論文を読みました。
知り合いではない人の顔写真を提示して、4~5個の選択肢の中から本当の名前を当てるという課題をすると、期待値を有意に上回る(要するに、適当に選んで当たる確率よりも高い)正答率が得られたそうです。

イメージとしてはこんな感じです。(女性の先生方、お名前をお借りしました。)



※即席で作ったので細部が再現されていません。実際は笑顔ではなく無表情で、ちゃんと背景も消してあります。ピースサインもなし。履歴書用の写真みたいな感じです。これを20~25問くらい繰り返します。

記事(英語):http://www.apa.org/news/press/releases/2017/02/look-like-name.aspx
論文:Zwebner, Y., Sellier, A., Rosenfeld, N., Goldenberg, J., & Mayo, R. (2017). We look like our names: The manifestation of name stereotypes in facial appearance. Journal of Personality and Social Psychology, 112(4), 527-554. doi:10.1037/pspa0000076

どうやら、これには「予言の自己成就」が関係しているみたいですね。
名前には、知らず知らずのうちにステレオタイプが形成されており、無意識に自分の名前のイメージに沿った表情や振る舞いをしてしまっているそうです。
※ステレオタイプ…固定観念。たとえば、「日本人は礼儀正しい」とか「関西人は面白い」とか、カテゴリーに付随するイメージのようなものです。

“Bob”は丸い顔というステレオタイプがあるそうです。へー、知らなかった…
日本だと“タケシ”は強そう、とかそんな感じですかね。

最初「ほんまかいな!」と思ってしまいましたが、言われてみるとたしかに名前のイメージってあるかもしれません…。最近はいわゆるキラキラネームというやつもありますから、若い人ほど難易度が高そうです。(「キラキラネームっぽい顔」というステレオタイプもありそうですが)

選手のキャッチコピーなんかでも同じようなことが起こりそうですね。意外とモチベーションやパフォーマンスに影響を及ぼしているのかも。

「ひとみ」は…う~ん、綺麗目の女性らしいイメージだなぁ…おっかしいなぁ……
名前に恥じない自分を目指して精進します。

Hitomo

P.S. 来週こそ…タイトル…!!

2017.05.26

新企画☆教員インタビュー




ウッチ―先生を発見!誕生日おめでとうございました(昨日)。廊下でたまたまお会いしたJoe先生もご一緒にパシャリ。ウッチ―先生とは同い年。お互い、キャリアの中で大事な時期ですね、頑張りましょう!


さて今日は新企画、以前から「やってみたら?」と言われていた若手教員へのインタビューです。
杉浦の限りある人脈の中から、勝手に厳選した面白そうな先生を紹介していく不定期コーナーです(これで終わる可能性もある)。

タイミング的に「ここしかない、そして、この人しかない」と思い、この方にオファーしました。

大塚光雄先生です!



…ごっつ実験中!
ビビりながら入っていったら(もちろんアポはとってましたが)、「大丈夫ですよ~」と快くインタビューに応じてくださいました。

大塚先生・栗原先生・伊坂先生の論文“Timing of Gun Fire Influences Sprinters’ Multiple Joint Reaction Times of Whole Body in Block Start“は、Frontiers in Psychologyに掲載され、先週から今週にかけて多くのメディアで取り上げられました。

研究の内容は論文やこちらの学部の記事、オンラインニュースなどをご覧ください。
ここでは、第1著者である大塚先生の生の声をお届けしたいと思います。


―まずは論文の研究に関して、この研究の着想はどんなものだったのですか?
大塚先生:もともと400mハードルの陸上選手で、コーチもしてるんですが、現場でよく「ピストル音のタイミングがどうやこうや」という話題が出るんですよ。「あのスターター、ちょっとピストル鳴らすタイミングが遅かった」とか。
ピストルを鳴らすタイミングって、最終的にスターターの主観で決まってるんですね。なので選手の反応時間も変わるだろうな…っていう現場の経験がきっかけでした。

心理学用語に心理的不応期(Telford, 1931)っていうのがあって、陸上の現場でもあるだろうっていうので調べたのが今回の研究です。陸上選手は基本的に動作の再現性が高いんですが、反応時間に関してだけは再現性が低くて、そこだけ低いということは外的な要因が影響してるのだろう、きっとそれはスターターのピストルを鳴らすタイミングだろう…と思いました。

ニュースでは全身反応時間が取り上げられがちですが、他にも関節ごとの反応時間をとっています。肩が一番最初に反応します。これは簡単に言うと、物理的に脳から一番近いからです。肩は100ms下回る反応時間をみせます(※100ms=0.1秒)。腕が先に動いて、脚が動く、という順番です。


(別の実験の最中でした)

― へー、肩が最初に反応するとは意外でした。実験中、なにか大変だったことなどはありましたか?
大塚先生:学外から一流選手に来てもらって実験していたので、事故があったらあかん…と思って神経使いましたね。
ちなみにまだ続編もあります。投稿準備中です。

―それは楽しみですね!メディアの反響はいかがでしたか?
大塚先生:プレスリリースに9社反応が来て、全部取り上げてもらいました。ネット掲載70件超え、yahooトップ、NHKの朝のニュースでも流れました。
タイミングがよかったです。ちょうど桐生選手がフライングしてしまったのと、10秒を切る、切らないの話題が出ている時期だったので。

―では最後に、学生に向けて一言。
大塚先生:これは完全に僕の興味から始まった研究で、先行研究がどうこうとか、流行りの研究とかじゃないんですよ。ぜひ自分の疑問を大事にして、自分が楽しめる研究をしていってください。



15分程度お話を聞かせていただきましたが、あれだけ話題になってもおごらず、真摯に研究に向き合う姿勢が感じられました。
現場と研究をつなぐという強い想い、私も見習わなければなりません。

大塚先生、ご協力ありがとうございました!

ほかの若手の先生、突然お願いすると思うので覚悟だけしておいてください。

Hitomi

2017.05.19

そう…一味…違うのね…

Hitomiです。
ちょこちょこ「ブログ見てますよ~」と言っていただき、うれしいやら恥ずかしいやら…。
「タイトルが独特でいいですね」と褒めてもらって罪悪感がつのったのでネタばらしすると、今のところ全部「ジョジョの奇妙な冒険(荒木飛呂彦,集英社)」の名言からとってきています。漫画を読むのが好きで…。過去のブログの記事でもジョジョの話題があるのを見つけてにやりとしたり。
https://www.ritsumei.ac.jp/shs/blog/archive/?arcm=2015-06-12(この本はまだ読んだことがないので今度購入してみよう)
そんなこんなで、ネタが続くか心配していた割には楽しんでやっています。まぁ、この話はいったん置いといて。

昨日の記事でshino先生から良いアシストをいただきましたので、今日は先日行われたあいコア会の様子をご紹介していきたいと思います。
(実は後で写真を見たら、ほとんどブレてて使い物にならなかったんですけどね 笑)

場所はびわ湖プリンスホテルの「レイクビューダイニング ビオナ」です。
ビオナと言えば、ab lab.
http://www.princehotels.co.jp/otsu/restaurant/biona/menu/lunchbuffet/
こちらでは管理栄養士・公認スポーツ栄養士でもある本学部のab先生がビオナと協働企画して考えたメニューを堪能することができます。

以前チラシをいただいた時に「うわ~、これ絶対行きたい~!!」と思っていたのですが、なかなか行く機会を作れず…。ようやく念願叶いました。



「レイクビュー」というだけあって、窓から見える景色が本当に素晴らしかったです!ちょうど夕暮れ時だったのでいい写真が撮れました。帰り際に見た夜景も綺麗でしたよ~



本日のお料理をプロデュースしてくださった岡本料理長、海老先生に感謝です。
右上)旬野菜のディップ 滋賀県産豆乳の抹茶マヨネーズと儀平味噌のバーニャカウダ 
右中)パルメザンチーズのリゾット
右下)プリン。すみません、デザートは盛り合わせだったので料理名が分かりません(笑)可愛くて美味しかったです!

私は幸運にもab先生と同じテーブルだったので、先生の解説付きでお料理をいただくことができました。こんな贅沢、他にないですよ…!!

一つ一つの食材の産地を説明しながら「料理の“ストーリー”を考えるのが好き」とおしゃっていたのが印象的でした。
生まれた場所が違えば全く違う人が育つように、食材も生産された場所が違うと全く異なる個性を持ったものになるのでしょう。さらに食材同士の組み合わせ、食べる人、土地の文化・歴史…いろいろと考えていけば、そのストーリーは無限大です。
料理をそんな風に捉えたことがなかったので、目から鱗でした。

私も今度、滋賀県産にこだわって買い物をしてみようと思います。
(まぁ…私…料理苦手なんですけどね…。レシピに調味料が4つ以上書いてあると心が折れかけます…。最近しょっちゅう食べてるのは、きゅうり・塩昆布・ごま油を和えただけのやつです。簡単すぎる…でも美味しい…)

夏になったらまたメニューが新しくなるそうなので、また行かないといけませんね!

あいコア会では、【智】先生の名司会のもと、新しいスポ健の仲間&事務室・リサーチオフィスの皆さんの紹介がありました。どなたも爆笑スピーチの中に能力の高さが垣間見えて、やっぱり【忠】先生の求心力はすごいなぁ~と改めて思い知りました。


特戦隊・さわやかブルーも大はしゃぎです。ズボン破らないようにお気を付けください 笑

(カメラを向けると必ずノッてくれるので嬉しい 笑)

GW後、モチベーションの低下しやすいこの季節。
英気を養って、また頑張っていきましょうー!!

Hitomi