[ Sat ] の記事一覧

2017.07.08

今日も練習を終えて

    7限を終え、帰りがけに生協食堂に寄って遅い夕食をと思いリンク・スクエアに入ったら、今日も練習を終え、充実感とともに空腹感を満たし、明日への活力につながる“アスリート食“に列をなしている体育会の学生選手に挨拶をされました。「お疲れ様。計画・目標に従った練習ができたかな?今日の練習で得たものは?やり残したことは?言われたことは?」等々、今日も汗を流し、精一杯挑んだ選手達に、思いを込めた熱い視線送りつつ、先の振り返りの言葉が浮かんできました(実際「お疲さん」を返しただけでしたが・・・・)。帰宅したら12時近くになる遠方から通っている学生もいることと思うけど、”青春の時”=人生の一番良い時に義務感からではなく打ち込めるものを持つことの素晴らしさと恨めしさを感じておりました。

 スポーツ振興担当の学生部長時代、体育会学生には立命館大学体育会○○部員として矜恃を持つこと。それにはmission(使命)、passion(意欲・情熱)、responsibility(自覚・責任)を忘れぬようにと言ってきました。2013年体育会だけでなく多様な団体からの学生代表(留学生も含め)が約半年かけて議論し、行動規範として明文化した「立命館スポーツ宣言」「立命館大学学生アスリートの誓い」をしっかりと理解し、良い意味でのエリート意識をもって学園生活を送って欲しいものです。そして、さらに学園アイデンティティの醸成に貢献することのできる人在となり、また新たな伝統を創っていって欲しいと願っています。(老ブロガー・ハル)

2017.07.01

青春の一コマを訪ねて

 先週、土・日曜と資格更新のための研修会に参加しました(東京)。会場が母校の跡地で、町並みはもちろん、昔の学び舎はもはやありませんが、今も残る占春園の老木・古木が往時を偲ばせるには十分なほど残っており、行幸記念碑の礎石をベンチ代わりにし、語り合った当時の級友が隣に座っているかのような錯覚にとらわれました(何か、黄昏シネマの歌詞に出てくるようですが・・・)。

 週末ということもあり研修会場に近い池袋近辺のホテルは(予算の関係で)予約が取れなかったので、埼玉の戸田公園に宿をとることにしました。近くには国立戸田漕艇場があります。学生時代、学内レガッタに出場するために通った場所でもあり、四十数年ぶりに見て回りました。



今も変わらず川岸に並ぶ各大学の合宿所、トレーニング場、広い艇庫、そして桜並木。トレーニング中の選手、熱心に艇の調整をしている女子学生・・・・。当時はエイトに出場するため、コックスに女子そして漕手はゼミやクラブ仲間、そのまた友人と、体育、理学、農学と学部が違うものの8人熱心に練習に通い、なかなかリズムが合わずにオールを水中から抜くことができず、いわゆる腹切り状態から、椅子ごと飛ばされた経験をしつつ、レースは不思議なくらいオールがそろい入賞を果たしました。それ以後会っていない友達。つつがなきことを祈りつつ、卒業後にお互いそろうことの難しさを感じています。(老ブロガー・ハル)

2017.06.24

前半期リーグ戦を終えて

 多くのクラブは春季リーグ等を終え、それぞれの結果を残し、それぞれの反省と課題を抱え、次期に向けた課題=新たな挑戦と達成のための秘策を練っているのではないかと思います。シーズン中の実力発揮に対する不安とプレッシャー、時には絶体絶命とも思えるようなピンチを幾度となく克服してきた自信。戦術や技術に関すること、チーム内の人間関係の改善、さらには修学上の問題等々。やらなければいけない課題が山のようにある中で心安まる穏やかな日々はなかったのではないかと、ほぼ半世紀前の我が身を思い起こしつつ、つらくてもやるべきことに挑んでいる学生諸君には敬意を評したいと思います。世代が変わっても、学生選手の心というか、心理的な問題はおそらく共通しているのではないかと、学生との会話の中で思ったりしています。

 部長をしているアイスホッケー部も、先週決勝戦で惜しくも関西大学に敗れましたが、今週から8月の合宿まではオフとなり、来月末に行われる定期試験に集中し、是非“意地”を見せてくれるように伝えました。好きで自ら進んで始めたスポーツとは言え、今では伸び悩みにより、また、他の部員との比較や評価から日々の練習が苦痛に感じられることがあるかもしれないが、そのような場合、始めた頃の毎日の練習時間が待ち遠しかったことを是非思い出して欲しいと思っています。そして来期には存分に力を発揮してもらいたいと願っています。(老ブロガー・ハル)

2017.06.17

奈良県校友会に参加して

 先週の土曜日、天理市において2017年度の総会が開催されました。校友35万人中奈良県在住校友は全国第6位とか。南都銀行立命会、奈良交通わだつみ会、奈良県庁立鹿会、奈良市役所立命会、やまと郡山立命会、天理立命会、奈良建設会、奈良・生駒地区立命会、南和会等々の職域、地域の会があり、それぞれ多数の方々の参加があり、改めて未来人材育成基金等、現役学生への修学、経済支援等の物心両面にわたる厚い支援に、本学の伝統の強さを感じました。

 昨年、卒業生でなくても本学園の教職員及びその経歴者も会員になることができるということで、学生部長としてご支援いただいている校友会に感謝のつもりで会員になり、参加しました。その席で、「スポーツ健康科学と学生スポーツについて」講演するようにとの要請を受け、今年、1時間程紹介した次第です。建山常務理事の来賓挨拶の後、学部紹介では、ヒト、ひと、人、ICOREの標語と意味と研究の紹介を、学生スポーツについては課外活動の現状と2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けた支援の紹介、新たな奨学金政策等について話しました。講演のあと、最新の機器に触れ、健康コモンズをはじめ、優れた教育環境の基で勉学のできる後輩の飛躍的な成長のために、何がしかを残してあげようとの会長の総括を頂きました。




 天理教の第38母屋での開催でした。ホテルと迎賓館を兼ね備えたような施設で、奈良盆地が一望でき、耳成山、畝傍山、香具山の大和三山、さらに奥に見える金剛山や二上山を望むことができ、手前の庭園と共に、“青丹によし寧楽の都は咲く花の薫ふがごとく云々”とうたわれた地にいると悠久の歴史を刻んできた土地柄に思いをいたしたりしておりました。

 懇親会では、校友の天理教眞柱中山様の開会の挨拶に続き、本学応援団(チアも含め)の演舞等盛会の内に5時間以上にわたる総会を終えました。最後に蛇足ながら、小生の名の記されている高校の卒業証書を頂きましたと奈良市の職員をしている校友が来てくれ、一時二十余年ほど前の世界に浸ることができました。(老ブロガー・ハル)

2017.06.10

地域の中の大学

先日、OICのフユーチャープラザ1階のレストラン(Garden Terrace Lion)でアイスホッケー部OB/OG総会があり、少し早めに行き久しぶりにキャンパス内を見て回りました。国際試合の開催予定があるスタンド付のホッケー場、将来の建設予定地として広場では地域の人たちがサッカーを楽しんでおりました。“里山”の大切さを学ぶ教育施設?としての“山“はまだまだ時間がかかるかと思われる状況でした。また、岩倉公園では休日の為か家族連れだって、ジョギングやボール遊びをはじめ、さまざまな遊具(安全を配慮して地面は柔らかなゴムブロックが敷き詰められています)で思い思いの活動をされていました。さながら遊園地のような賑わいで、まるで外国のように大学から町(茨木市)が発展したような感を抱かせる様子でした。



 OICの近隣に住んでいる前の大学の教え子からの年賀状に、「立命館での運動遊びが子供との愛着形成に大変役立っています。先生とここでお会いできるのを楽しみにしています。」とも書いてあり、ここでも運動(遊び)の効用と大学の評価に、こちらも嬉しくなって幸せな気分になりました。幼児心理を学んだせいか、愛情とか、絆とは言わず、愛着形成を使っている点は、まだ忘れていないなとも思ったりしました。愛着によって人間は人から愛されること、他人を愛すること、他人を信じること、自分に自信を持つことを学び取ることができると言われており、孫の年齢にあたるその子の健やかな成長と近い将来本学に入学してくれることを期待したいと思います。(老ブロガー・ハル)

2017.06.03

運動がすべて?!

身体活動というと、運動やスポーツ、体育の授業、クラブ活動などイメージすることは人によって違いがあるかも知れませが、これらの活動が精神的な健康に果たす役割について、引き続き述べたみたいと思います。これまで、スポーツ心理学の分野ではスポーツの精神衛生学的な価値として、①社会的安定感と自発性の増大、②独立性の発達、③緊張の解消、④友情、人望、リーダーシップの基礎の形成、⑤自己に対する価値観の発達などが指摘されてきました。しかしながら、スポーツを行って来た者にとっては、あり得る事象であり、またあって欲しい事象であります。しかし、なかなか実証的な研究となると難しい面があり、特にメカニズム研究となると方法論上の限界もあり決して多くはないように見受けられます。


そんな中、つい先日デジタル・ニュースで岡山理科大理学部研究チームが、”うつ状態のマウスでHSP「105」というタイプのたんぱく質が脳内の一部(主に海馬、大脳皮質と思われますが)で減少しており、この「脳由来神経栄養因子(BDNF)」というタンパク質の量を増やすことで、うつ症状を抑えている仕組みも突き止めた”ことが記されておりました。重要な点は、運動がBDNFの発現を亢進することから、運動→BDNFの亢進→うつ症状の改善が成り立つことです。
運動の生理生化学的メカニズムを背景に精神的健康のための運動の効用を強調するならば、不安や恐怖などの軽減、とらわれ感からの解放、感受性の高まり等々、心の主体性を回復し、生を深めることにつながると言えるかと思います。(老ブロガー・ハル)

2017.05.27

運動の効用

古代ローマの詩人、ユベナリスの皮肉を込めた格言(と言われている)「健全なる精神は健全なる身体に宿る」の解釈は人それぞれに任せるとして、健全な身体と健全な精神との関連性については心理学的には根拠のあることと言えますし、また、日頃から経験されていることでもあります。写真は家の近くの奈良市鴻ノ池総合運動場(ネーミングライツで、なら電フィールドに名称変更)での市民体育大会の様子です。陸上競技場をはじめ、体育館、武道場で多くの種目が行われていた中で、最も活気を呈していたのがゲートボールでした。運動をできる幸せ=良好な健康状態を反映しているかのようでした。

運動・スポーツを行った動機について、内閣府の調査を基に整理してみると、楽しみや気晴らしといった心理的、目的的動機は減少する傾向にある反面、健康・体力つくり、肥満解消のためといった身体的、手段的動機と、友人や中間との交流、家族のふれあいのためにといった社会的、手段的動機が増加していることがうかがえます。
「肉体はひとつの大きな理性である」(ニーチェ)といわれているように、運動と精神機能との関係は高齢者ほど顕著になっています。若いときには運動習慣の有無による記憶力には違いの見られなかったのに、中年期では13%、60歳以上では23%もの差の見られることが報告されています。たかが運動、されど運動。“運動がすべて”老ブロガーの信念!(ハル)

2017.05.20

運動と気分について

適度な運動を行った後は、気分が爽快になり、意欲が湧いてくることを経験したことのある人も多いのではないでしょうか。ウォーキング、ジョギングなどの運動やゴルフやテニスなどのスポーツで一汗かいた後の爽やかでくつろいだ気分に浸れることを楽しみに、運動やスポーツを継続している人も多いことでしょう。また、締め切りも迫っており頑張らなければといった緊張と不安の入り交じったような場合に取りかかる前の一種のルーティンとして、あるいは不愉快でイライラして考えがなかなかまとまらない場合などに、運動をすることによって爽やかな気分になって、次々とアイディアが湧いてきたといった経験をされた方も多いのではないでしょうか。
 下図は、受講生を対象にわずか15分程度の風船バレーやリレーを行う前と後の気分の変化を調べた結果です。


イライラした感情、不機嫌などを示すAH(怒り-敵意)、考えがまとまらない、混乱しているなどを示すCB(混乱-当惑)、悲しい、孤独で寂しいなどを示すDD(抑うつ-落ち込み)、疲れきって元気がない、だるいなどを示すFI(疲労-無気力)、気が張り詰めている、落ち着かないあれこれ心配を示すTA(緊張-不安)、などのネガティブな不快感情は減少したことを示しています。一方、活気が湧いてくる、生き生きとと積極的な気分を示すVA(活気-活力)、他者に対して肯定的な感情を抱くなどを示すF(友好)などのポジティブな快感情の増加が見られました。わずか15分程度で運動でも、感情面に対してこれだけの肯定的な結果が得られたことに受講生も驚いていました。(老ブロガー・ハル)

2017.05.13

心こそ 心迷わす 心なれ 心に心 心ゆるすな(沢庵禅師)

この連休中、多くのスポーツで大会があったと思います。近くの鴻ノ池陸上競技場(ならでんフィールド)で奈良県陸上競技選手権大会が開催(4、5日)され、本学の西田さん(400m)5位、下村さん(800m)3位、四方君(800m)1位、仲地君(800m)4位、牟田君(800m)5位、辻君(三段跳び)4位等々の活躍がありました。


試合前の適度な緊張感は必要でありますが、時には過緊張となり十分な力を発揮できず“あがり”といった言葉で、さもその原因になっているものへの省察を尽くしたかのように、便利な表現として用いられてきました。しかし、選手のパフォーマンスに及ぼす心理的な問題について研究が進むにつれ、これまでは“あがり”と言われていたものが、集中力、忍耐力、闘志、自信、決断力、執着心、予測能力などの心理的要因に分析され、“メンタル”の問題として、選手の精神状態を推し量るための手がかりとして用いられています。さらに、メンタルトレーニングとして対処法も体系化されてきております。また、ゴルフや野球で用いられているYipsといった言葉もあがりと同様、課題の遂行にあたって、過度の精神的・身体的緊張を生じ、精神的に不安定となり、そのために遂行行動が混乱したり、不能となるなど、行動の統合が失われた状態としても用いられたりしています。

 いずれも自意識過剰、主観的な思考傾向等が強い場合などが背景にありますが、写真のように、スタート時の研ぎ澄まされた感覚・集中時とは無縁かも知れません。(老ブロガー・ハル)

2017.05.06

ゴールデンウィーク―学生集いて学び有り―

ゴールデンウィークの中日の講義、今日はどれほどの学生が出席するか、講義場所であるコラーニングの大教室が閑散と・・・・その場合は何から始めるか・・・・等々が気になっておりましたが、杞憂に過ぎず、さすが本学のスポーツ健康科学部の学生(主に2回生)諸君!いつもと変わりなく出席しておりました。


 今は死語になっているのでしょうか。あまり耳にしなくなりましたが、新入生だけでなく、上回生にも見られる5月病あるいはスチューデント・アパシーと言った無力感、無気力状態の兆候の見られるのがちょうど今頃からと言われております。しかしこうした無気力状態は大学生だけの特徴ではなく、高校生、中学生さらには小学生にも見られ、不登校のかなりの割合が無気力タイプとか・・・・。

「何もしたくない」「何をやってもおもしろくない」「自分は何をやっても駄目だ」といった過度に一般化した自己認知の仕方(偏り)にその特徴があり、抑うつ気分、自尊心の低下を伴って、時々教育・社会問題として取り上げられることがあります。しかし、物事の受け止め方しだいで(心理学的には再学習)、その後の行動に違いが見られるのも事実です。また、人には困難な状況にも適応していける能力=レジリエンスがありますので、このような場合、深刻になることもなく、自分のリソース(良いとこ)探しをしてみる事も必要かと思います。(老ブロガー・ハル)