[ Wed ] の記事一覧

2016.09.28

後期の始まりはじまり!

前期よりもたくましく、少し大人顔になった学生たちが大学に戻ってきました。
前期の成績を受け取り、さて、後期はどう過ごそうとしているのでしょうか。

1回生は、あの基礎演習(小集団クラス)で、前期にも増して賑やか、元気でした。

(1回生26名、AA2名、全員揃って後期スタート!)


2回生は、そろそろ研究室配属の時期を迎えます。研究室配属というのは、いかにも大学っぽい!と、その昔、とても楽しみにしていたのを思い出します。
毎年この時期は、学生たちにそういう場が提供できているか?と、自分自身がふり返る時期でもあります。

3回生は、就職活動のセミナー案内が伝えられました。まだまだ「就活?!もしかして、私たち???」という表情で、実感がない様子です…。
教員にしてみると、ようやく4回生の進路が落ち着いてきたかなというときに、もう次の回生の就職活動です。

そうこうしていると、4回生の卒業研究が本格化し、集大成の論文作成へ突入です。

(4回生ゼミ…卒論に向けて…和やかです…)

来週には、中間報告会が行われる予定なので、どの学生も緊張の面持ち…のはずです…おそらく。

(卒論等々の関係資料… 卒論の時期っぽい風景かもしれません)

おっと!ここでそうきたか!! あちゃちゃ…!と、こちらがドキドキしたり、驚かされることも多々ありますが、学生が一生懸命になれるテーマで、一緒にひとの気持ちに近づいていければと思います。

ippo

2016.09.21

演武祭

9月の週末、武道の演武祭があるというので出かけてきました。武道・演武などは話しに聴いていただけで、初めて生で観せていただきました。
20ほどのチームが集まり、「旧武徳殿」という、立派で厳かな雰囲気漂う建物で行われました(平安神宮のすぐそば?敷地内?で、国の重要文化財に指定されているようです)。

(オーストラリアやイギリスなどから来日。見ごたえのある演武でした)

小学生から成人まで、また国際色豊かでしたし、それぞれの流派で魅せてくれる演武の内容は、それぞれに特徴がありました。

思った以上に楽しく、ある流派の先生やそこで習っているカナダ出身の方がお作法(足袋や帯の話)や流派、言葉(「折り目正しい」に纏わる話)などなどを教えて下さったことがおもしろくて、結局、最後まで観て帰ることになりました。
途中からは、小学3年生の女の子や4年生の男の子たちと仲良くなり、終わった後も、数遊びや探検をしながら一緒にして過ごす機会まであるという特典付きでした。

(小学校3年生のKan7ちゃん撮影:終了後みんなで後片付け)

武道や文化に触れ、いろんな人に出会った一日に、ちょっとした気分転換にもなりました。
これからの秋の季節、みなさんもどこか、小道に入って探索してみてはいかがですか?

ippo

2016.09.14

夏休みと卒論

9月も中旬になり、すっかり秋の雰囲気になってきました。いかがお過ごしですか?

学生たちもいい色に焼け、4回生は学生最後の夏休みとあって、充実した時間を過ごしているようです。ゼミの学生たちも、一緒にラフティングに行ってきたようです。台風が来そうな日に出かけるようでしたので心配でしたが、そんなことよりも、楽しさいっぱいの土産話でした。

そんな楽しみの中でも気になっては消え、消えては気になるのが「卒業論文」のようで、最近、ときどき研究室にやって来ます。いくつか理由があって、ゼミ生には「卒論のことは、何人かで一緒に来る」ように伝えてあるので、毎回、ゼミの中で一緒に行く仲間探しから始まります。

夏の旅行の話、部活の試合や合宿の話、そしてお土産のお菓子を囲みながらスタートです。


(お土産を囲んで、その土地のことも学びつつ、話も弾みつつ。日本も、世界も、広いですね)

おもしろいもので、おおよそ自分たちの話が終わると、学生たち自身でいつの間にか研究の話を始めます。一緒にやっていく中で、「お!なるほど(そういう好みの学生なのかぁ)」「お!なるほど(そういう視点できたかぁ)」と、学生のことも、研究の内容についても私自身が気づかされることも多くあります。

卒業論文を卒業するために作成する、というだけでなく、ものごとの「考え方」「観る姿勢」、自分の気持ちに「正直であること」を身につけてほしいなと思っていますし、心理/リーダーシップの研究室ということもあって、「ひとって、やっぱりいいよね」「ひとって、変われるんだね」と、研究を通じて実感してくれるといいな、と思っています。

ippo

2016.09.07

学会シーズン… ポケモンGOシーズン !?

学会シーズン到来です。

台風の進路を気にしながら、9月に入って学会が一つ行われました。 こういう機会があると、「もう少しがんばろう」とやる気にさせられますし、日ごろ考えていたことを
専門の先生と情報交換させて頂く絶好の機会です。
課題は、日々の仕事にかまけることなく、研究への気持ちを少しでも長く、強く思い続けられるよう
にすることです…。

今回は、心理学会の中では重鎮の先生方とともに、実務家の方にどうしてもご登壇いただきたく、お忙
しい中を調整して頂き、実現しました。

国際競争力・革新力を高めるために「連携/協働」が必要だと言われているのですが、本当に効果的で
有機的な連携が実行できていますか?なぜうまくいかないことがあるのか、そうすれば実行力が上がる
のか・・・それがテーマでした。



追手門学院大学の浦光博先生、立教大学の大谷華先生、JALの再建に向けてフィロソフィと部門別採算制度
を導入し、その統括責任者でいらっしゃる、京セラコミュニケーションシステム株式会社の松井達朗先生。
そして指定討論には、九州大学名誉教授の古川久敬先生でした。もう少し時間が必要だった…というほど、
中身の濃いお話しばかりでした。
私の研究室ではこんなことに関心があって、学生たちと研究をしています。


 
さて、もう一つ。今回の学会が東京で行われたおかげで(!?)、ポケモンGOの人気を実感すること
ができました。 学会で訪れた池袋駅近くの公園は、一日中、まるで夏祭りのような状態でした。

 (昼:皆さん、特に会話もなくなかなかの集中力…‼)

夜になると一層人が増え、座り込んで下を向いてなにやらとても一生懸命です。 最初は、何事か分かりませんでした。東京だから、普段から人の多い公園なのか何なのか。 でも、あまりにもみんな同じような姿勢で過ごしているので、写真を撮ってみました。

(夜:すごい!夏祭り? 有名人がいるのか?と思うほど)

どうやら学会の先生に聞くところによると、レアなポケモンが出没する公園として有名とか。 不思議な光景でしたが、これだけの人たちを虜にするのは凄い!「○○できるといいのに」と思い立つ
ことを、ちゃんとできるように設計されているようです。

いろんな人間の発想があるはずなのに、それを叶える内容になっているというのは、本当に感心させら
れます。… 私ははまりそうなので、やめておきたいと思いますが。
この様子は、冬も続くのでしょうか。

ippo

2016.08.31

お守り(lucky charm)の心理

みなさんの「ここぞ!」という場面は何です(でした)か?
そのとき、何か「お守り (lucky charm)」を持っていきましたか?身に着けましたか?

オリンピックやパラリンピックが行われ、これからシーズン/試合を迎える部活動もあります。
選手によって、シューズの色やアクセサリー等、目につきやすいものやそうでないもの…いろいろ拘りがあるかもしれません。

数日後に近づいた学会に向けて、ふらりと準備をしていたときにみつけた論文(残念ながら、学会の内容とは関係がなく・・・)に思わず立ち止まったので、内容を簡単にご紹介します。

実験参加者(被験者:大学生)たちは、「実験の時に、あなたのお守りを持ってきてくださいね」と伝えられました。
実際に、実験に参加するために集まった大学生たちは、実験者からそのお守りのことについて質問され、その後お守りの写真を撮ることを理由に、実験者が別室に持っていきました。
この後、一つの条件(実験群)では、その後のパフォーマンス測定(記憶課題)を行う前にそのお守りが本人に戻されました。が、もう一つの条件(統制群)では、カメラの不調で撮影に時間がかかっているからと言われ、お守りは手元に戻らないままパフォーマンス測定の課題に取り組むことになりました。

その結果… お守りを持って課題に取り組んだ大学生たちは、持たずに取り組んだ大学生たちよりも課題の成績が良かったのです。



心理学っぽい疑問は、「どうして“お守りを持つと、パフォーマンスが良くなるのか?”」ということです。
もっと言うと、「幸運を呼び込むためにお守りを持つ」という不合理的な思考や行動(superstition)が、なぜ合理的であるかのように世の中に存在しえているのか、ということです。

このことについて分析や実験は続いていて、この研究論文では、お守りを持つ群では「有能感(self-efficacy)」が高まり、パフォーマンス向上をもたらしたことを明らかにしています。

さらに、この有能感はどこから来ていたかと言うと、お守りが「課題に粘り強く取り組ませる」ことによる(目標を高く持つことによるのではなく)、という結果でした。

何か拠り所になるものが、私たちの心に元気と調和をもたらしてくれるということでしょうか。
皆さんの心に元気と調和を与えてくれるもの・ひとはなんでしょう?

(日差しが秋めいてきましたね)

ippo

【参考】Damisch, L., Stoberock, B., & Mussweiler, T. (2010).“Keep you fingers crossed!” How superstition improves performance. Psychological Science, 21(7), 1014-1020.
 superstitionは、バスケットのシュートを打つ前などに行う「ルーティン」とは、異なるものだということも述べてあります。興味のある方はぜひ。

2016.08.24

スコットランドの夏

スコットランドで行われた心理の学会に行ってきました。降りるバス停が少しずれていて、
道をたずねつつ散歩することになりました(【表紙の写真】は、学会会場の敷地内です)。

セッションのなかには、他者と関わる子どもの力、困っている大人を助ける行動がどうやって
生まれてくるのか、知らんぷりされたときに子どもはどんな反応をするのか…。9ヶ月、3歳児、
5歳児など、乳幼児を対象にその子たちの興味関心をうまく惹きつける刺激(実験条件)を用
いた実験が発表されていました。その実験条件下で、乳幼児たちが他者を助けようとする
映像は、そのあどけなさもあって会場から声が上がっていました。

他の学会と併せてみても、脳科学だけでなく、ホルモンと人間行動の関連をみる研究が増えて
きている印象で、最近の心理研究でみる一つの流れと言えるのかもしれません。

午前中のセッションが終わると、学食(のような場所)でお昼。サラダ、そして大きさバラバラの
ケーキは取り放題(とても甘かった…甘いもの好きでも、一人では食べきれずご馳走様でした)。
相席をしながらの時間。グループでとるテーブルもあれば、一人が二人になり四人になり…と、
輪が広がっていくテーブルもあったり、楽しい経験・人間観察の空間でした。

(皆、お昼になると不思議とお腹がすいて…長蛇の列)

スコットランドは、今後行く機会はそう多くないと思うのですが、日本の猛暑をよそに涼しく
(朝晩は薄手のダウンを着ていましたが)過ごしやすい季節でした。
夜はよく雨が降ったようで、一晩だけ雷が好き放題に、思いっきり激しく落ちていましたが、
朝には晴れてくれる日がほとんどでした。

(この日は滞在中一番の晴れ☀)

せっかくの機会だと思い、伝統料理「ハギス」にトライ。【写真の左下】の真っ黒くろすけが
それです。一度ぜひお試しを!珍しいもの/刺激に出会えるのは、場所を問わず楽しい
瞬間ですね。

(中央奥の黒いものはマッシュルーム…でかい!)

すてきな夏/残暑を!

ippo


2016.08.17

残暑お見舞い

8月も半ばにさしかかりました。
部活組は、合宿がひと息ついて、中休み(?)のところもあるようです。

これまで3期生までが卒業したところですが、お盆の休暇がとれてひょっこり顔を出してくれたり、集まったりしています。
ゼミが、こういうときに集まるひとつの単位になってくれているのは、この学部の良さかもしれません。

先日は、2期生の【7gumo】くんが戻ってきてくれました。
彼は、実業団で頑張っている長距離ランナーです。彼と話をしていると、実に見事なくらいコツコツと練習を重ねているようです。卒業生を見習わねば…と思いました。
卒後の彼の調子が気になっていたのですが、予想以上に元気。実業団の練習は量も質も、想像がつかないほどでしたが、その中でも「自分なりに練習ができるようになってきた!と感じている」とのこと。メンタル面も整ってきているようです。
これから花開いて、ハレ舞台(ニューイヤー駅伝で!)で駆け抜けるのを心待ちにしているところです。


【nao】先生の朝顔(表紙の写真)のように花開きますように・・・!

3期生の【kagi6ra】くんは、東京から実家に戻る途中で立ち寄ってくれました。
飲料メーカー(東京)で働く彼は、嵐のような勢いで社会人生活を語って、去っていきましたが、周囲の人たちにしっかり鍛えて頂いているようでした。卒業論文では、新規事業の実現・遂行に必要な条件は何か?に関する内容でまとめたのですが、彼のこれからの仕事もそれが参考になりそうでワクワクしている、と。彼の目の付けどころ、センスが光ります。



3期生関西組が集まったりして、お互いの仕事やその中で感じたこと、プライベートなこと等々、息をつく間もないほどに喋り捲ったという具合でした。満席だったお店も、気づけばこの集団だけ…という状態。



次の会は、1期生たちの集まりです。お盆とお正月、卒業後欠かさずに集まっています。皆、いっそう忙しくなっているところですが…。ここの集まりは、どんな勢いになりますやら。

卒業生が戻ってきてくれることは、とてもありがたいことです。何よりも、卒業生がどんどん輝いて、しっかりと成長している様子を眺められることは一番心和むものなのですね。感謝です。

ippo

2016.08.10

オープンキャンパス(2日目)

8月猛暑の中、オープンキャンパスが2日間にわたって行われました。
2日目は(1日目と同様に)、学部紹介からスタートです。

【Jin】先生、そして在学生2人が、学部の学びやキャンパスライフについて熱く紹介しました。



そして、学生たちの手作り感が、例年よりもまた少し増したように感じた気がしました 【表紙の写真】。

学部案内役のICナビ・メンバーの学生たちが、ボードに自分たちの顔写真とひと言メッセージを掲示したり、
そして、その隣では、日ごろの学生たちの様子も映し出されていました。
一つ一つの活動に目的があること、そこで学び取るもの、明るい笑顔や雰囲気がこの学部の魅力に繋がって
いること…、もっともっと感じ取って頂けるようにつくっていければなぁと今後に期待したくなりました。

三者面談を終えて突入した夏休み。友だちに誘われて、ちょっと見学。目標をしっかり立てたくて来学。
百聞は一見に如かず、まずは見てから。…いろいろな想いをもって参加してくださったことと思います。
実際に足を運んでいただいて、いかがだったでしょうか?

(【nao】先生が手塩にかけた朝顔…今年はたくさん開花中!)

自分の努力で道は創っていけるはず…と、自分自身にも言い聞かせています。受験生のみなさん、楽しんで
がんばりましょう!!

2016.08.03

子どもの力

出張で出かけるときに乗る飛行機…ときどき揺れることがあります。

最近出かけた飛行機で、今までになく大きく上下運動してくれました。
機内の乗客たちが「うわぁ…!」と声を上げるほどでした。
ジェットコースターが好きな私でも、ひじ掛けにしがみつくような揺れ。

そのとき、私の横に座っていた2歳くらいの女の子は、それまで静かだったのに、
機体が大きく揺れるほど「きゃっきゃ(*^^*)」と本当に楽しそうに声をあげて笑うのです。

その声に、私は救われた気がします。この子が楽しい状態なら、落ちることはないかな、と。




先日、近所の野球少年たちが試合に出かける前だったのでしょう。
ユニフォームをしっかり着こなして、友だち数人と集まっていました。

私は車でその傍をゆっくりとすり抜けようとしたとき、その少年たちは私の車の伴走をし始めました。
私が少しだけスピードを上げると、がむしゃらに走って張り合ってきました。

車の窓を開けて、「試合、がんばってね」というと、「はい!」と。
4年生くらいだったと思います。
面白いなぁと思いました。
一見するとこんな無謀に思えることを、私はいつからやらなくなったのだろうとも思う瞬間でした。

ありのままの自分を表現することで、いつの間にか大きな影響を及ぼしているのです。
子どもはどうしてそういう存在なのでしょう?

忘れていないつもりでしたが、そんな子どもたちの姿や声を見聞きしていると、
忘れてたかも…と思ったり、
今の自分がこれでいいのかなと感じさせられます。

みなさんは、最近、どんな人に影響を受け、どんな自分に気づきましたか?





2016.07.27

日本開催の国際心理学会へ

いま、ICP2016(International Congress of Psychology:国際心理学会議)が行われています。
場所は、横浜です。



研究発表はすでに終わりましたが、同じ分野の研究者の他にも、
ヨーロッパでスポーツチームのサポートをしているという方、
コンサルティング業を営んでおられる方、カウンセラーの方など、
国を問わず出会うことができました。

今回はまた、発表を通して研究を続けることの楽しみを見つけることができたように思います。


この学会は、心理学の国際学会として最大級です。
第1回が1889年、パリ万国博の年にパリで開催されたという歴史ある学会で、
今回で31回を数えます。

今回のシンポジウムには、今では随分と普及してきた「神経科学と心理学」、
日本で経験した巨大地震・津波などに関わって「災害と心理学」、老齢化社会、進化心理学、
法と心理、メディアアート関連など、多種多様なテーマが並んでいます。

心理学が日常生活とともにあり、その幅の広さを改めて感じる内容です。
私が参加したkaro-shiのシンポジウムは、立ち見が出るほどでした。


そのフリーディスカッションでは、日本における小学校からのキャリア教育(働く意味、働き方など)や
法整備の問題など多岐にわたり、とても活発な議論が展開しおもしろいセッションでした。

このような学会を日本で開催するのは、
まさにオリンピックの開催権を争うようなIOC理事会での様子だったようです。
準備期間も当日も相当な人数が協力して大会を支えてくれています。

どのイベントも、一つ行うだけでも相当に大変なことですが、
主要メンバーの方々が期待し、将来に託されておられる想いは大切に受け継ぐべきものだと思います。
大学でもいま、いろいろなイベントが行われています。
時空間を共有した者どうしで、さらに大きな繋がりになれば…、
そんなことをふっと思うような学会参加になっています。

ippo