[ Wed ] の記事一覧

2016.07.20

4回生ゼミの夏

そろそろ試験期間に突入です。4回生は、就職活動に東奔西走し、教員採用試験も始まり、卒業論文も本格化する時期です。

研究室では、調査準備をするため、4回生のゼミ学生たちが作業してくれました。700を超える調査票の発送作業でした。
今は、ネット調査が普及したので、このような手作業は減りました。このような作業をチームで行うと、お互いの得意・不得意もみえてきますし、作業を効果的に進めるために工夫が必要で、正確に作業することの大切さも体感できます。
その機会がもてたことは、私にとってはもちろん、学生たちにとってもよかったかなと思っています。

  (作業し始めの様子)

 (出来上がり!雨にも負けない梱包です)

そして、その後日、前期お疲れさま会と今後のガッツのために、学内の施設でBBQをしました。体育会系はふだん、部活動の練習があるので、なかなか夕方以降に参加するのはむずかしいことが多いのですが、この日は全員そろっての会になりました。
梅雨の中休みといった感じで、夜も涼しい風が吹いてくれる絶好の日でした。

 (日も暮れてきて、BBQも最高潮のとき)

久しぶりに解放された気分で集まり、わいわい楽しむことができたひとときでした。食べ終わった後は、みんな揃ってエポック(宿泊施設)でお泊り。かなり夜遅くまで起きていたようです。

「あのとき、みんなでやったよなぁ~」「あのとき、夜な夜な話したよなぁ~」と、時が経ったときにお互いが語り合ってくれるといいなと思っています。

ippo

2016.07.13

心理学の国際学会とスポーツ

先日、心理学の国際学会(ECPP)に出かけてきました。場所は、フランス・アンジェというところでした。

この学会では、フロー(Flow)に関するシンポジウムがありました。フローのことは、スポーツでは”ゾーンに入る”と言われることもあるようです。この概念の提唱者で著名な、チクセントミハイ先生も会場におられました(偶然、私は、そのすぐ斜め後ろに座っていました)。
フロー状態を測定したり、実験したりするときの最新情報が欲しく(また、職場にもそれに近い状態が生み出せるのか?を知りたくて)、情報収集をしてきました。それぞれの情報・ヒントは得られたと思っています。
同じような興味・関心の研究者からの情報は、焦りも生じますが、痒いところに手が届くような直接的な情報も得られて参考になります。その他のホットなトピックについても、なんとなく掴めました。

この学会では、コーヒーブレイクの時間になるとダンス(?)も始まり、受付時にはプログラムとワインが渡されるという陽気な学会でもありました。

今、ヨーロッパは不安定な情勢でもありますが、その一方で、フランスの7月は、14日のパリ祭に加えて、EURO2016(サッカー欧州選手権の開催地)…と、にぎやかで夏を楽しむ雰囲気もありました。
そして、学会の開催地アンジェというところは、ツール・ド・フランス第3ステージで突き進んだ先の場所でしたので(グランヴィル~アンジェ:223.5kmもあるそうです!)、ヨーロッパの日常やスポーツ熱を感じることもできました。

町のあちらこちらに、自転車のお店や絵本、オブジェ、カフェのランチョンマットにもツール・ド・フランスのイラストがあるなど、人気の高さぶりには驚きでした。【KEN】先生がとてもお詳しいようですので、また話をしてみたいと思います。

 市役所の中にも自転車が展示されていたり…町中が自転車!

 学会会場から歩いて行ける場所にアンジェ城。

案の定、宿に戻るときに迷子になり、思いがけず2度訪れることになり……。地元のおばあちゃんに道をたずねたとき、駅(station:仏語で gare だそうです)が伝わらず、まさかのジェスチャー。おばあちゃん曰く「…メトロ!」…惜しい!地上の駅・アンジェ駅に行きたかったんですけどね。 

それぞれの夏、体調に気を付けてご堪能ください。

ippo

2016.07.06

スポ健の残したい文化とは?

学部専門の授業の一環で、今年も「立命館・スポーツ健康科学部の残したい文化」をレポートしてもらいました。
1期生のときから行っていたのですが、途中ハードディスクが急に、しかもド派手に壊れてしまい…(バックアップは大切ですね…)。
というわけで、2期生と今回の受講生4期生のいくつかをご紹介します。

学部完成年度を迎えるまで、何もかもが新しく、これぞ手探り!という状態でした。その頃に、学生たちの目にこの学部がどう映っていたのか?
それを表してもらったもの(ポスター?)が、これです。

---【PDF①】--- (2期生がその昔、作成してくれた「スポ健の魅力、残したい文化」)

その後も、新しいメンバーを迎えながら、一緒に一年一年積み重ねてきた感じがします。
そして、今の4回生の目に映っているこの学部の姿です。

---【PDF②】--- (4期生が最近、作成してくれた「スポ健の魅力、残したい文化」)

月日とともに「施設」は古くなると言われます。でもここは、7年経った今もだいじょうぶです!毎日、丁寧ににこやかに掃除をしてくださるクレオテックの方々がいてくださるので、それに影響されて学生も丁寧に使っているからだと思います。

そして、どちらのポスター(?)にも共通しているものは、「学生と教職員との距離」の近さ。これは、この学部のよさで、学生たちが気に入ってくれているところの一つのようです。変えるべきものは変えたとしても、学生が自慢に思えるところはしっかり残していきたいものです。

ただ、この距離の近さは、学生(卒業生も含んで)も教職員も双方が近づかなければ実現しません。この距離で育った学生/卒業生がこれから何を生み出していくのか、いろんな頑張り方をしている学生/卒業生たちをよりなが~い目で付き合っていけるといいなと思います。

ippo

★表紙の写真:スポ健の職員さんと3回生のお昼のひととき…談話中を激写!この日は、土曜日。3回生の彼女は、この後パブリックビューイングの運営側として本番を迎えたのでした。

2016.06.29

先輩に追いつき 追い越せ企画 第2弾は院生!

「先輩に追いつき、追い越せ企画」第2弾(第1弾は、先週の【ippo】をどうぞ)は、大学院進学希望の4回生、大学院生(修士1回生)の登壇でした。

大学院生(希望者)ともなると“語る”内容やその深化ぶりは、ひと味ちがってきます(欲目ではないと思います)。
1回生に送るメッセージは豊かで、ユーモアも入れつつ、1回生と関わり合いながら話が展開していきました。予定の90分では窮屈になるほどでしたので、質問は、1回生1人につき1つ、シートに書いてもらいました。

(院生の話に、いきいき顔の学部1回生!)

いろいろありましたが、院生向けならではの質問とその回答の内容を紹介したいと思います。

■□■大学院進学希望の4回生、大学院生(修士1回生)に聞きました!■□■

Q1.どうして大学院に行こうと思ったのですか?
 -競技を研究の面から突き詰めていきたいと思ったから。
 -保健体育の専修免許を取るために、総合的に学べるところで学びを深めたいと思ったから。
 -自分がしている研究が楽しくてもう少し理解を深めたいというのが根源にあったから。
 -(就職活動をする中で)もう少し学生でいて、自分のキャリアや生き方を考えたいと思うようになったから。
 思い立った瞬間はそれぞれでも、“もう少し…(学びを深めたい、自分を磨きたいなど”!”という気持ちは共通のようです。

Q2.大学院に進むのはむずかしいですか?
 -難しくはありません。
 ほぼ皆同じ答えでしたが、“大学院に進むというのが目的であるのなら非常に簡単です。…しかし大学院に進学してからの研究であったり、課題に関して言えば、簡単なものではありません。このことについてもっと知りたいという気持ちが必要でしょう”という声も寄せてくれました。

Q3.大学院生って、みんな何をしているのですか?
 -自らで解決したい課題を見つけてその解決に取り組んいます。
 -研究:公務員勉強:趣味=4:4:2ぐらいの割合で過ごしています。
 -平日は、研究と授業に加えて、非常勤講師として高校や専門学校に行っています。
 ちなみに、研究テーマは、研究科の先生や先輩・仲間とのディスカッションを通して決めていきます。ご心配なく。

Q4.学部と違って「身についてきている(と感じる)力」は何かありますか?
 -学びのレベルが格段に上がっていると思っています。そして、現場で理論を実践する力。
 -少人数授業ばかりなので、ディスカッションをする機会が多く、その分、考える力や論理的思考力、プレゼン能力は身に付くと思います。
 -論文を読んで発表することが度々あるので、読解力や情報収集能力は身に付きます。
 修士1年生で、早くもこれほどの実感があるのは、頼もしい限りです。研究活動・指導をしっかり自分のものにしてくれているようです。


 (今年度版大学院パンフレット!表紙は、教職員で意見投票したりしながら決めました…)

Q5.大学院生のオススメの本は?
 -外山滋比古 「思考の整理学」
 -長友佑都 「上昇思考-上昇思考幸せを感じるために大切なこと-」
 -Tina Seelig “What I Wish I Knew When I Was 20:A Crash Course on Making Your Place in the World”
  -中室牧子 「「学力」の経済学」
 -宮下奈都 「羊と鋼の森」
 どの院生も示し合わせたように、アイデアの素、物事の考え方を教えてくれる本を基準に選んでくれました。

いかがですか? 大学院生やその日常生活を実際に覗いてみませんか? 各種イベントも企画しています。
学部でも、大学院でもお会いできますように。

ippo

2016.06.22

スポ健の先輩たち-1回生と語る-

1回生が入学してきてくれてから、もうすぐ3か月が経ちます。何でも自分が好きなようにできる!と楽しみいっぱいだった入学当時のまま、まっしぐらに大学生活を謳歌している学生もいますし、「本当にこれでいいのかな…」と自分に問いかけを始めている学生もいます。
どちらの学生にしても、この梅雨の合間の日差しを受けて、だんだんと健康的に黒くなってきています。



そんな1回生全員が受講している授業の中に、学生が自分のキャリアを考え、それを支援するための科目があります。
最初は「お楽しみ先生」と題して、学部教員が登場。この学部での学びの広さ、深さ、面白さを知ってもらいました(【naru】先生のブログをどうぞ!)。その後、大教室に入っている246名が小グループを作り、ビジネスマナーを学んだあと、教員への突撃インタビュー「20歳…あのとき若かった企画」を実践(【忠】先生のブログをどうぞ!)。
これが終わる頃(それがちょうど今なのですが)、授業のコメントシートをみると、いろいろできそうだ…でも、自分はどうするのか?と書いてくる学生もちらほら出てきますし、話をしに来てくれる学生も出てきます。

こういうとき学生に一番効果があるのは、同じ学部で学んできた先輩。ということで、先週から「追いつき、追い越せ企画」として、学部2回生から院生まで3回にわたって登壇してもらっているところです。体育会系でがんばっている学生、公認会計士をとって自信をつけた学生、海外に出かけて衝撃を受けたという学生、インターンシップに出かけて挑戦しようとしている学生、教職の単位を取り続けて頑張った学生…いろいろなキャリアがあることを意識してもらえればと思っています。

先輩たちは、これまでをふり返り、「課題が多くて大変だったけど、やっておくべきだよ」「部活でこんな思いをして、今また挑戦している」「(気持ち的に)病んだ時もあったけど、人との出会いで絶好調になってきた」と、結構熱く語ってくれています。

 (質疑応答の時間の登壇先輩たち)

その思いが伝わってか、質問の時間になると1回生から、「勉強と部活の両立は?日ごろから心がけていたことは?」「やっておけばよかったと思うことは?今、何をしておくといいか?」「就職(内定)先と今のゼミでの学びとはどんな関係があると思っているのか?」などなど、日ごろの迷いを解消しようと次々に手が挙がります。

さて、先輩の答えは…!? 「不器用でも、挑戦し続ける」「1週間前にはレポート課題を終わらせる」「苦手な科目でも、自分の好きなことにあてはめて見直してみる・授業を受けてみる」「本を読む、日記をつける」「今年こそ、チームはもちろん、自分にとっても真の日本一を取りに行く」「もっと真剣に、出し惜しみをすることなく走り切る」「就職してからも人間関係/マネジメントの力は必要だと思って、今も学んでいる」とのこと。

授業後のコメントシートには、両面に書き込む学生が続出するほどでした。
先輩の力に感謝したいと思います。

その昔は、「三角」の組織の中に「四角」の自分が入るとき、少々無理をしてでも三角になろうとしていた時代もあったように思います。でも、今は、組織も個人も歩み寄りつつ、新しい形を創っていく必要があるのかもしれません。
この授業の中で学生を見ていると、新しい形をこの学部では創っているのではないかなと思っています。そしてこれからも、角度を変えるとますます違った味わいの出てくる学生を“共育”し続ける、そんな空間を創り続けないといけないんだろうなと、ふと思ったりしています。
「ここに自分ははまったな」という感覚、そこはとても居心地がよく、一番がんばれる場所にも思えてきそうです。学生にとって、この学部がそんな居場所の一つになったらいいなと思います。

今週の木曜日は、院生が1回生に語る授業回です!

ippo

2016.06.15

世界へ  自分の夢の世界へ

現地6月11日、カナダB.C.Place Stadiumで、日本代表対カナダ代表戦が行われました。朝からテレビにかじりつき、テレビの画面でお目当ての選手を追いかけました。
この日のお目当ては、宇佐美和彦選手です。

本学部の卒業生の一人で、ふだんは、キヤノンイーグルスで活躍しています(ここには、他のOBも所属しており、主力メンバーでがんばっています)。学生時代は5番ロックで、気は優しく力持ちの選手そのものでした。
彼らが残してくれたユニフォームは、私の一番近いデスクに掲げて、毎日眺めては、大きな怪我がないように… いいプレイができますように… とか何とかいろいろ思いながら…。


(研究室では、キヤノンンでがんばっているメンバーたちとともに)

今回は4番ロックで出場!試合は、前半も後半も、なかなかしぶといカナダチームを相手に、なんとか粘った感じでした。ハラハラしつつ、でもあっという間の試合時間でした。卒業してすぐの頃よりもずいぶんと貫禄も落ち着きも出てきて、チームのメンバーの方々にも恵まれているように感じました。仲間や指導者の方々に恵まれて頑張れている様子が伝わってくると、とても安心できるものです。
次は、土曜日。昨年のラグビーワールドカップで唯一日本代表が敗れた、スコットランド代表との試合。応援!


(キヤノンでも一緒のティム・ベネット選手。学部初登場、ありがとうございます!
試合後、セカンドジャージのままの雄姿を送ってくれました!!元気そうです)

学部の現役生も、がんばっています。ゼミの学生のなかにも、メキシコ合衆国で開催されたアメリカンフットボール「第2回大学世界選手権大会」からも、(お腹をこわしつつ)無事に戻ってきてくれました。「第66回西日本学生バスケットボール選手権大会」も第3位という成績を抱えて、オランダでのフットゴルフ「The Capital Cup2016」でも経験を積み日焼けして、ゼミに合流してくれました。(みなさん、フッドゴルフ、ご覧になったことありますか?ぜひ一度!)
3週間の教育実習を経て、こちらもひとまわり精神的に大きくなってゼミへ。


(現場での経験は本当に貴重だったと報告。ゼミのみんなからも、彼女の頑張り、成長ぶりに思わず拍手の瞬間)

卒業生も地道に、それぞれの努め方でがんばっていると思います。4回生はもうしばらく就職活動が続きますが、それぞれの世界で、納得できる時間を重ねてほしいものです。

ippo

2016.06.08

時を刻む… 卒業生の初舞台

  「本当によくがんばったね」
  「うん!がんばった!!」
こんなに力強く即答できるとき、人は、どれだけのものをそこに捧げて尽くしたのだと思いますか?

先日、スポ健の卒業生の一人、清水美沙子さんの初・大舞台に出かけてきました。場所は、梅田芸術劇場!

 
    <当日は、時間に余裕をもって、google mapも持って行ったのですけれど。結局、大阪の方々のお世話になりながら開演時間ぎりぎりに到着…手ごわかった梅田芸術劇場への道のり>

彼女は、進路をどうするか、ダンサーの道に進むか/進みたいとは思っていて、迷っていたときもありましたが決断。それ以降、彼女が踊るときがあれば、行ける限りは観てきました。記念になる、初・大舞台には何があっても、どこであっても行こうと決めていたのですが、予想よりもはるかに早く実現しました。彼女のがんばりの凄まじさによるものだと思います。

『1789 バスティーユの恋人たち』
  <チケットぴあでチケットを…!席がナイ!? 「こんなに人気の舞台なんだ~」と呟きつつ、なんとか入手!>
  <ロナン役 加藤和樹さん/小池一平さん、オランプ役 神田沙也加さん…マリー・アントワネット 凰稀かなめさん…というなんとも豪華な顔ぶれとともに、彼女の写真も載っていました!>

 <彼女のサインとともに…記念の一冊>

いざ当日。2階席でしたが、彼女はすぐに分かりました(念のため、オペラグラスも買ってしまいましたが…)。

満員の観客席から大きな拍手が、多くのキャストの方々とともに彼女にも向けられていました。彼女が学生時代からダンスをがんばってきたことを思い出してのことなのか、ストーリーの素晴らしさなのか、何やらごっちゃになりつつ感動してしまいました。多くのスタッフのみなさんに、支えて頂いているので彼女もがんばれているのだと思うと、余計に感動・感謝です。

 <講演後、楽屋にて>

4月から6月までの2か月に渡って、東京・大阪での公演が続いていました。数日前、無事に千秋楽を迎えたようです。
彼女に会いに行ったとき、楽屋で待っていてくれました。何も気の利いた言葉はかけてあげられませんでしたが、こんなに嬉しい時間を与えてくれた卒業生にまた改めて心から感謝した日でした。

この学部では、教職員、学生から、私も刺激を本当にたくさんもらっています。
どんな時間を刻みましょうか? 1789はフランス革命、みなさんはどんな革命を経験されていますか?


ippo

2016.06.01

平和

1回生の小クラス(基礎演習クラス)も、まだ(もう?)2か月ですが、ずいぶんと馴染んできました。高校までと違って、自分で動かないと何も始まらないことや、スポーツや自分の夢に向かって突き進む隣近所の友だちを目の前にし、人としての刺激、知的な刺激、自分らしくあるための刺激…などなどを受けながら過ごしているようです。

先日は、教室を飛び出して、3クラス合同で衣笠キャンパスにある「平和ミュージアム」に出かけてきました。いつもと違うキャンパスに集合でしたので、バスの路線に迷ってしまった学生もいましたが、無事に見学することはできました。

最初に、戦争とスポーツとの関わりについてお話しいただき、その後、ボランティアガイドの方々に各コーナーで説明を頂きました。ここ数年は、学生たちの戦争・平和に対する意識が強くなってきているようだとおっしゃっていました。ただ、まだまだ新聞を読まず、社会情勢のことに疎い学生も…と。
これからの社会を創るのは、間違いなくこの世代の学生たちですし、“ふつう”に生活できて笑い合えることが一番幸せだということ、それが維持できる社会・世界を強く支える存在であってほしいと思います。



ミュージアムの中には、目の前にいる学生たちと当時同じくらいの年齢の方の、とても才能豊かな絵が残されていました。そこには、飢餓死されたとも記されていました。食べ盛りの、本当ならどれだけでも好きなことをして活躍してもよかったはずなのに…と、改めて戦争の惨さを思います。この絵が今の時代にも生きていることに、何とも言えない想いがします。
泥まみれになったリュックを、母親が手洗いしたというものも残されていました。どんな思いで、こんなにきれいになるまでごあごあしそうなリュックを手洗いしたのだろうと、子どもを想う親御さんの愛情の深さを思います。

貴重な展示物の数々を、学生たちが自分の足で歩いて、時間をかけて一つ一つ見ていたこと、時間が足りず、また見学に来たいという学生がいたことは、この機会が十分に活かされたような気がしました。
大学にこのようなミュージアムがあること、ガイドの皆さんのご尽力は本当に貴重なものだと思います。

“ふつう”がふつうでなくなったときの喪失感だけは、可能ならば(努力でなんとかなることならば)、だれにも味わってもらいたくないものです。



見学を済ませて、授業に間に合うように、自分たちのキャンパスまでバスでみんな揃って小旅行です。
何かを記憶に留めてもらえることを願っています。

ippo

2016.05.25

秘密の扉を入ってみると…!

朝から晴れ渡った日、1回生の小集団クラスの学生たちと一緒にキャンパス内を散策してきました。
クイーンススタジアム(正門を入ってすぐにある競技場)にある「秘密の扉」を開けて、地下に潜ってきました。地下に行くほど、ひんやりとした空気でした。

そこにあるのは、木瓜原遺跡古代製鉄炉。7~8世紀頃の遺跡が保存されています。いただいたパンフレットを読み合いながら、お互いにああだ、こうだ言いながら古の草津をイメージ【写真】。



構内にある「コアステーション」まで行くと、そこには遺跡の一部や出土品(須恵器や土師器など)が展示されています。お近くの方は、ちょっとした散歩コースでお出かけしてみてはいかがでしょう?少し意識して歩くだけで、万歩計の歩数が増えます!



その後、大阪で別の扉を開いて会議、研究会へ。今回のテーマは、「ショッパー・インサイト(店舗内購買行動分析)の現状と課題」という内容でした。購買行動・購買に至るまでの心の動きをレシートなどから分析し、パッケージやPOPの制作など実務への活用、購買行動を紐解くための方法論、百貨店のデパ地下をフィールドにして、動線長や快感情が購買行動に果たす役割を分析した研究が発表されました。知的な刺激を受けた一日でした。



※研究室で、学生と一緒に勉強・研究している産業・組織心理学という分野では、このような消費者行動に関するテーマの他に、作業(労働環境・管理)に関するもの、人事、チームにおける組織行動(リーダーシップ、人間関係等)に関するテーマも扱っています。部門アカデミックな側面とともに、応用、実践を合わせて、現場の問題を解決しようとする分野です。興味のある方は、ぜひご一緒ください。

ippo


2016.05.18

癒され色、癒されもの

 梅雨の季節が訪れようとしています。
 この時期、新入社員のみなさんも研修が終わり、配属が決まってがんばっている頃だと思います。2年目以上の人たちは、さらなる目標を見つけつつ、しっかりと経験を積んでいることでしょう。

 最近、仕事の合間に出会ったもので、癒された色です。たまたま、そっくりな色どうし。
 1冊は、立命館大学が発行している冊子「RADIANT」。総合大学らしく、1つのテーマについて、各学部の先生方の研究を紹介するものです。写真左は、その創刊号。
 この色を漂わせる湖が、日本にあるとのこと! 見れば見るほど、本当に綺麗な色です。


(どうやら、福井県の水月湖らしく、考古学や地質学、地球の環境の推移を知る「歴史の標準時」になっているのだそうです。実際に行ってみたいものです)。

 そして、その後に出会ったものは、プレム・ラワット氏の「Pot with the Hole (穴のあいた桶)」【写真右】。短い物語が詰まっています。ぜひ、本のタイトルになっている物語だけでもご一読を。
 私たち、組織や社会の心理学で大切に考えたい部分が込められているように思います。

 さらに、この季節、我が家の近くにも花開いているアヤメ。自然の中に、癒し要素はしっかりとあるようです。


(「あやめ」と「花菖蒲」と「杜若」・・・区別、つきますか?)

 さらにさらに、その後。店頭に立っていたpepperくん。ほとんど会話をする人はいませんでしたが、通りがかりのおじいさんと一緒にトライ。こちらが気を使ってしまったのは、気のせいでしょうか???いろんなことがあるにしても、やっぱり人どうしでの会話が一番癒されるように思うのですが。いい色合いで、人と話せるようになりたいものですね。


(初対面だったせいか、会話はちぐはぐ。次回からはもう少しスムーズに会話できるでしょうか?思い出になりました!)

ippo