[ Wed ] の記事一覧

2016.05.11

連休後半のゼミ学生たち

ゴールデンウィーク中、学生たちは部活での練習や試合、帰省してほっとしたり・・・とそれぞれの過ごし方を楽しんだようでした。そして、その連休の後半・週末の出来事です。
ここ立命館では、祝日で休みになった分の授業を土曜日に振り替えて行っています(スポ健の学生たちは、文武両道で本当によくがんばっていると思います)。この前の「土曜日」は専門演習:ゼミの時間でした。

3回生は今、V字回復したチームの秘訣は何か?を明らかにしようと取り組んでいます。本格的にチームで研究するのはほぼ初めて。試行錯誤しながら、お互いに知恵や考えを出し合いながら、少しずつ進みます。時間はかかりますが、このときこそチーム力が鍛えられるので、とても大切にしたい時間です。

初めてのことだらけの中、今日は、インタビュー法を経験することになりました。、昨シーズン、見事に学生チャンピオンになったアメフト部のメンバー3人に対して、ゼミの他のメンバーがインタビューするというもの。


【土曜日の風景:身を乗り出してインタビュー中】

実際にやってみると、「どういうふうに聞けば、自然な話の流れになるか」「事前に何をすれば、インタビューを受ける人が答えやすくなるか」などなど…。気づきを得たようです。

人文社系の研究では、インタビューで得られることばはとても貴重なデータです。もっと大切だと思うのは、インタビューした人は知りたいことが知れてよかったと思えること、そしてインタビューされた人も話ができてよかったと思えること(よかったと思ってもらえるように、インタビューできると大成功だと思います)。共同作業で作られるデータですから、研究する側だけでなく、お互いがその場や人に関われて“よかった”と思えると一番いいですよね。

アメフト部所属の3人が語ってくれたことは、興味深い内容でした。その内容を踏まえて(?)、「日曜日」は快晴の中、ラグビー部のゼミ学生が気迫溢れるプレイを見(魅)せてくれました。


【ゼミ後の日曜日:後半立命トライ!仲間とともに】

ippo


2016.05.04

800本のスプーン

 先週のブログippoに続き、新歓祭の話です。前回は、店のネーミングについてでしたが、今回は、お客さんに出した商品に纏わる裏話です。

 当日を迎えるまでに、何を売るか、そして店名を決めると、次は、いくつ売るか?どんな容器に入れるか?…どんどん具体的な話に進んでいきます。学生たちは、目標の売り上げ個数や単価を“おおよそ”のところで決め始めます。その様子は、“おおよそ”なので、一時は競りのようです。

 そこで出てきたのは、食べるためのスプーン「800本」!。なんと無茶な…(驚)!と思ったのですが、よく聴いていると、「まず1個買って、2人で食べることもあるだろうし、落とす人もいるかもしれんし、2倍ちょっと用意しといてやろうよ」と。なるほど…。

 そして当日。男性陣は、一生懸命、いちご氷を削り続けます。



いちご好きの私が食べていると、「分量、ちょうどいいですか?少ないとかありませんか?」と。しっかり利益が出せるかどうかの計算はしてあったようで、お客さんが満足してくれる(でも、もう一つ買いたくなる)量を求めていた様子。


<かわいらしいお客さん[スポ健の学生たちでした]>

 そして、買いに来てくれた人たちは、「すごい、1個1個違う!」の声。お客さんたちが手にしている「白い容器の側面」には、一つ一つに手書きのメッセージやデザイン。食べて美味しく、手にして楽しく、ということでしょうか。なるほど…。


<イケそうだと予感して? 手ごたえを感じて? のツーショット>

 気持ちの伝え方、学生たちが教えてくれました。気がづくと、春がいっそうあったかになりました。

ippo

2016.04.27

消費者のこころを掴むのはどれ?

さて、みなさんなら、どのネーミングがいいと思いますか?

    「 いちご けずっちゃいました♡ 」
    「 イチゴ けずっちゃいました♡ 」
    「 いちご 削っちゃいました♡ 」
    「 イチゴ 削っちゃいました♡ 」
    「 苺 けずっちゃいました♡ 」
    「 苺 削っちゃいました♡ 」

 これは、先週末行われた毎年恒例の新歓祭の準備中、話し合いの黒板に並んだ店名です。
 準備段階では、何を売るか、どんな店名にするか、どんな容器に入れて、どんな看板をつくるか…いろんなことを学生たちが話し合って企画していきます。

 実は、最初は「愛の削りいちご」が候補に挙がっていたのです。その後、「愛のアイス」「 i ♡ 愛 ♡ アイス」…と続き、「いちご 削っちゃいました♡ 」が登場。すると、ある学生が「削っちゃいました、は“ひらがな”が良さそう」と発言。みんな、それに食いつき、板書に店名一覧が登場することになりました。

 いよいよ多数決。


その結果… 「 いちご 削っちゃいました♡ 」 が一番多かったのでした。 (実はこれがbefore)

そして、当日。


…… ん!? 「 i ♡ 愛 ♡ ice 」に変身!(これが本当のafter)

【表紙写真と合わせて】 首から下げているミニ看板をまじまじと見ると、小さく…(見えますか?見えにくいほど小さく) 「 いちご 削っちゃいました♡ 」の文句が。
学生が準備中にどれほどワイワイガヤガヤやりとりして仕上げたか、想像するとおもしろくなります。

ippo

2016.04.20

組織心理学ゼミの1回目

 新3回生のゼミがスタートしました。静かなスタートかと思いきや、いつからそんなに仲がよかったのか!? と思うような雰囲気で始まりました。
 初回は、前任校にいたときから必ず学生たちに「お題」を出します。それは、この1年間「どんなテーマ」について、「どんな形式」で学びたいかを自分たちで決めてもらいます。この2つのことを自分で考えて、自分たちで決めたことであれば、ゼミでの活動にしっかりコミットするようになります。このゼミが何のゼミなのかも再認識してくれるかもしれません。

 でも最初は、【写真】のように、どこへ行くのだろう?と思う内容が出てきたりすることもあります…。ただ、これも学生たちのご愛嬌です。眺めていると、その後すぐに、ゼミのキーワードを登場させて話し合いを続行。その様子は、90分も (!) ある授業時間でも足りず延長し、それでも足りなければ宿題 (!) を自分たちで出し合います。ちょっとした驚きの場面でもあります。

 ちなみに、デシとその研究グループたちは、内発的動機づけの研究を行っています。内発的動機づけに重要な要素は3つです。ひとつは、有能感をもたせること。もう一つは自律性(自分で意思決定すること、自分で決めたことだと思えること)。そして関係性、の3つです。今後、自分で動いて考え、ゼミの仲間と一緒に過ごす中で、「自分(たち)が考えたことは形になる」と思える経験(有能感)を積み上げてくれますように…。

2016.04.13

のんびりな!? 一本の桜の樹

 今年の入学式は、桜の見ごろにぴったりのタイミングでした。種類によるそうですが、専門的なことを知らない者にとってみれば、とてものんきに花開く1本の桜の樹が学部棟のすぐそばにあります。

 葉桜になりつつある傍の桜の木を横目に、今から咲き揃おうとしているくらいののんびり屋さんです。
 でも、毎年、必ず咲いてくれます。桜散らしの雨風があっても、固く蕾んでいるのでびくともしません。

[before: 1週間前の学部棟とともに]
 そして自分に合った時期がくると、(何かを合図にしているのか…)少し濃い目のピンク色で咲き始めるのです。ちょうど今です!

[after: 昨日くらいか蕾が開いてきました!]

 人も同じなのだろうと思います。スポーツのことならどんなマニアックな技能・戦略でも一発でやってのける学生もいますし、研究の楽しさに目覚めて没頭していく学生もいます。コツコツと、でも確実にものにしていく学生などさまざまです。同じ“学生”と言っても、それぞれの能力と成長の姿を見せてくれています。
 花開かせようとしている学生、まだ自分の気持ちが整うときを感じ取ろうとしている学生たちを、積極的に見守る力を持ちたいものです。

2016.04.06

学生たち、始動しました!

 はじまりました!新年度のあいコアBlogで、【ab】先生からバトンを受けて水曜日を担当します。
1年間、よろしくお願いします。

 4月も、もう1週間が経とうとしています。新入生は、4月1日から(入学式を挟んで)ガイダンスの連続でしたが、今日でそれも終わってひと息つくことかと思います。この数日間、新入生は緊張・不安の中で、いきなり1コマ90分で話を聴き、いろいろな企画にも参加して過ごしてきました。

 最初は、【写真】だけでも伝わってくる緊張感、よそよそしい雰囲気いっぱいです(お互いに声をかけ合うこともほとんどなく、よほどおもしろいトピックスが載っているのか、一生懸命に活字を読んでいます)。この何とも言えない距離感は、この学部の場合、初日、しかも最初にしか見られない風景です。



 初日からオリター(学生支援団体の先輩たち)の企画が目白押しのおかげで、そして1回生も早く大学生活に慣れたいと思ってくれているおかげで、この距離感は早いうちに消えていきます。1回目のクラス懇談会が終わるころには、自然と集まって話を始めました。2回目、3回目の懇談会では、笑顔もどんどん出てきます【写真】。私たちクラスの担当教員がホッとする瞬間ですし、「人と繋がっていたいと思うのは、いくつになっても、みんな同じなんだなぁ~」と、ほのぼのと和む瞬間でもあります。



 これから先、この距離が物理的にも、心理的にもグッと縮まっていくだろうと思います。ちなみに、1年経つと、その学生たちは仲間と一緒に支援団体をつくり、新入生の生活面・学習面のサポートのために(春休みもその準備に費やして)本当によくがんばってくれるようになります。

 今度入学してきてくれた学生たちは、どんなところで、どんなふうに縮まってくれるのでしょうか?いつ自分の“色(らしさ)”を出して成長してくれるでしょうか?楽しみです。これから1年、学生やその周りの変化・成長(before-after)などなど、お届けできればと思います。
 また1週間後に!

ippo

2016.03.30

桜の季節。

<RecOだより 156>

BKCの桜が咲き始めましたが、湖岸の風を受ける自宅近くの桜のつぼみはまだ堅く、開花はもう少し先、と思っていたところ、比叡山をバックに、早咲きの一輪を発見。



琵琶湖にばらまかれているような黒い点は、鴨達(カルガモ、オオバン等)です。

琵琶湖で見る桜。7回目となりました。
スポ健も7回目の入学式を迎えます。

学部生と共に院生も入学式。
写真は、2013年入学当時のab研院生3名。
彼女たちが修了時にプレゼントしてくれたアルバムの最初の頁の写真です。



写真右は、論文掲載がスポ健HPで紹介されたばかりのIさん。
管理栄養士として大学スポーツ寮の管理栄養士として勤務した後に入学。
その経験と本人の希望から、在学中に3回、栄養サポートのため、アスリートの海外遠征に帯同してもらいました。
昨春、スポ健博士後期課程に進学と共に、私の前の職場でもある、国立スポーツ科学センター(JISS)の契約研究員となりました。オリンピックイヤーである今年、リオでの栄養サポートと研究の両立に大忙しです。

スポ健研究科開設から6年間で、ab研も8名の修士が巣立っていきました。
内7名は、管理栄養士。
国家資格を健康スポーツ分野で活かす「高度専門職業人」を目指し、スポ健研究科に入学して来る院生が多く、在学中に、研究者としての学びを深め、修士論文に取り組みながら、公認スポーツ栄養士の資格取得を目指します。先週ご紹介した通り、今年2名がこの資格を取得しました。

管理栄養士養成課程とは異なる空気(多分)のスポ健研究科は、とても刺激的な環境となるようです。
指導教官である私の存在は、徐々に小さくなり、自ら動き、色々な先生方から貴重な指導を受け、先輩、同期の院生に助けられながら、修論作成を通じ「研究力」を身につけます。

同時に、地域ジュニアアスリートとその指導者、保護者に向けた栄養サポートや、雑誌、書籍作成のサポート、他研究室研究へのサポート等を通じ、スポーツ健康分野での管理栄養士としての「実践力」を身につけることが求められます。



写真は、前出アルバムですが、『女子部活食』は彼女達がレシピ、調理を担当しました。
表紙のショートケーキ風ab研寿司(写真左中)も、彼女たちの力作です。

入学した年と卒業する年のみの修士課程。
この2年間は息つく間もなく過ぎて行きますが、この間に得られるものの大きさを、その成長を端から見ながらいつも感心しています。

今年の桜の季節、ab研は新たに3名の院生を迎えます。
全員管理栄養士課程卒業。全員新卒。
仮に今年管理栄養士の資格取得したとしても、仕事をしたことがなければ、管理栄養士とは言えません。これから、の面々。
でもきっとまた、それぞれいろんな人にお世話になりながら、勝手に大きく育ってくれるでしょう(笑)。

さて、一年間おつきあいいただいた、RecOだよりも無事(?)最終回。
水曜日は Ippo先生にバトンタッチです。
Ippo先生、どうぞよろしくお願いします。

他の曜日の先生方のブログ、皆様からのご感想・・・
一年間、お腹いっぱいいただきました。
ごちそうさまでした。
ab

<最後の別腹>
右、上品なこしあんに桜の葉の香りの道明寺は「叶 匠壽庵」の桜餅。左は桜の花と桜餡が特徴的な「たねや」の桜餅。どちらも滋賀を代表する和菓子屋さんです。



昨年abゼミ卒業生Mさんは叶 匠壽庵さんに就職。先日、仕事の様子をとても楽しそうに語りに来てくれました。一方、今年卒業のKさんは、4月からたねやさんへ就職予定。
二人の社会人としての活躍を祈りながら、おいしくいただきました。

2016.03.23

祝、卒業。

<RecO だより155>

3月22日、卒業式。
まずは速報として、時系列で昨日の様子を紹介します。

卒業式の恒例、お赤飯。



今年は家の買い替えた炊飯器の「炊き込みおこわ」機能で、全部で6合の餅米炊飯。
この日は大忙しな、ゼミ卒業生、研究室修了生の血糖値維持のためのプレゼントです。

 

着飾った状況でも食べやすいように、お赤飯は小さめのおにぎりにします。



実はこれ、試合前のアスリートの補給食と同じ。
餅米のおこわ、特に小豆の入るお赤飯は、腹持ちが良い点も長丁場となる卒業式にはぴったりですが、逆に激しい運動をする直前には、胃もたれ等、注意が必要になります。

上の写真の左上、四角いちょっと大きなおにぎりは、こちらの院生へ。
ab研メンバーと、ab研OGメンバーもM2を祝福。



修了生Sさん、D3のKさんは、この春見事、公認スポーツ栄養士の試験に合格!
おめでとう。

卒業式では、学部卒業時も総代だった、M2のK君が挨拶。
学部一期生の大学院修士課程修了。感慨深かったです(事情により、写真が撮れなかったのが残念)。

続いて、学位授与式。
R101の教室が、赤い紙袋でいっぱいになる光景も恒例となりましたね。



夕方からの卒業パーティ。田畑先生のご挨拶に始まり



スポ健ならではの見事なパフォーマンスと



 スポ健ならではのテンション(?)のメンバーと。



改めて、卒業おめでとう。
ab

2016.03.16

春の味わい。

<RecOだより 154>

先日、京都でいただいた、春爛漫のお椀。
鮮やかな緑は、うすいえんどう、です。



関西ではこれからの季節の中心的青豆、うすいえんどう。
関東にいた時は、あまり名前を聞く事も、見かけることもありませんでした。

同じえんどう豆でも、グリンピースに比べ、食感も味もやわらかく感じます。
嫌いな人が少なくないグリンピース。
缶詰や冷凍のグリンピースの前に、うすいえんどうを食べていたら、嫌いにならなかったかも、と思ってしまいます。

未熟豆(青豆)類は、レグメス野菜とも呼ばれ、緑黄色野菜と豆、両方の栄養素を含みます。
成長期の豆の「まだ青い!」には、成熟豆にはない栄養価値がある訳です(人にも言えること、かもしれませんね)。
「枝豆は何の未熟豆?」というクイズを出すと真面目な顔で「そら豆!」と元気に答えてくれる学生(小学生だったらかわいいけど・・・)が時々いますが(!)、枝豆は大豆の未熟豆。大きくなってもそら豆にはなりません(笑)。

<今週の別腹>
昨日、送歓迎会となるあいコア会が開催されました。
お別れと新しい出会い。これも春の味わいですね。
Moto先生の先輩であり、国立スポーツ科学センターでは私の先輩でもあり(注;この場合、年齢は伴いません)、お世話になったH先生も、笑顔いっぱいのご栄転!



おめでとうございます。
どうぞ新天地でも、しっかり食べて、がんばって下さい!
ab

2016.03.09

思いを託す。

<RecOだより 153>

先週末、琵琶湖周辺は、暖かい曇り空の元、リオデジャネイロオリンピック最後の選考レースともなった、びわ湖毎日マラソンが開催されました。
第一回大会は1946年(大阪で開催)、今年で71回を数える、歴史ある大会です。

コースの途中、琵琶湖畔のなぎさ公園和田浜に、5年前、この大会に合わせて咲くようにと、12本の河津桜が、植樹されました。
早咲きで知られる、河津桜。ほぼ満開です。



5年目の今年、さらに8本植樹された若木は、まだ小さくて、花も咲いていませんが、5年後には、この桜のように、きれいな花で選手を迎えてくれると思います(下の写真、選手がかなりわかりにくいですが・・・)。



大会の結果は、滋賀県出身、北島選手の白い歯が光る笑顔、が印象的な大会となりましたね。
一方で、悔しい結果となった選手もたくさんいたと思います。

河津桜の花言葉は「思いを託す」。
オリンピック選考結果の発表はこれからですが、選ばれた選手には、託されたたくさんの思いを力に、リオで活躍してもらえれば、と思います。

<今週の別腹>
兄弟愛。
長野在住の弟に「関西版送って」とメールで頼まれて、家人がせっせと特売品を買い集めた荷の上のメモ。



託した思い、伝わるでしょうか・・・?
ab