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2019.02.08

Obligatory Contour Principle

どうも、こんばんは、嶋村です。今週は付属校の説明会に少し参加してきました。P の話をしてちょっと厳しい事を言いすぎたかも知れませんが、まあしっかり大学生になる準備をしてきて欲しいものですね。


さて、僕は成績もつけ終わって、完全に自分の時間を自分の研究に使っています(家のことをやる以外は)。いま新しいトピックをいろいろ研究しているのですが、そのことで頭がいっぱいで、ブログのトピックとして適当なことを何も思いつくことができません。ちなみに何をやっているかと言うと、一つお話しすると、文法的(統語的)に Obligatory Contour Principle (OCP) が働いているんのではないかということなんですが、う〜ん、なんか難しそうですね(笑)。


OCP というのは元は言語の音に関する研究で生まれた概念で、うまい日本語訳に出会ったことがありません(笑)。用は隣接する(あるいはとっても近い)音同士は同じ特性を持っていたらダメだよっていう原理です。なんじゃそりゃ(笑)。


例えば、日本語には有声(濁音)と無声(清音、半濁音)の区別がありますよね。「ぐ」と「く」や「ぶ」と「ぷ」の区別がそれに当たります。気づかないかも知れませんが、このペアを発音するとき、口の形や舌の位置は同じです。喉(声門)が震えてるかどうかのみ違うはずです。ちょっと手を喉に当てて発音してみてください。「ぐ」や「ぶ」を発音すると喉の震えを感じると思います。で、複合語を作るとき、例えば「試験」と「勉強」を合わせると「試験勉強」という語ができますよね。この読み方は「しけん」と「べんきょう」の複合語なので当然「しけんべんきょう」ですね。ところが「株式(かぶしき)」と「会社(かいしゃ)」を合わせると「株式会社(かぶしきがいしゃ)」となり「かいしゃ」が「がいしゃ」になることに気づくと思います。これを言語学では、時に音を研究する音韻論では連濁(れんだく)と呼んでいます。ところが後続する語にすでに濁音(有声音)があると連濁をしなくなる場合があります(例外はあります)。例えば、「書き言葉」は「かき」と「ことば」から出来ていますが、「ことば」にすでに「ば」という濁音(有声音)があるので、「かきごとば」にはなりません。同様に「そよ風」は「そよ」と「かぜ」から出来ていますが、すでに「かぜ」に「ぜ」という濁音(有声音)があるので「そよがぜ」にはなりません。このように連濁できそうな環境でも近くに連濁した結果生まれる濁音(有声音)が別に近くにある場合は連濁しないことがあります。こういう法則を見つけた人の名前にちなんでライマンの法則と言いますが、実は江戸時代すでに本居宣長が独自に見つけていたそうです。なんだか歴史を感じますね。ちなみに先行する語に濁音があっても連濁しにくいようです。例えば、「福崎さん」は「ふくさき」でも「ふくざき」でも良さそうですが、「藤崎さん」は「ふじさき」はいいけど「ふじざき」は結構無理に感じませんか?OCP は本来連濁を説明するために考案された原理ではないのですが、語を合わせた時に濁音が並ぶと気持ち悪いのは一種の OCP と言うことができるかも知れません。


さて、僕が考えているのは日本語を含め様々な言語で音だけでなく文法レベルで似たものが近くにあると文法的に問題があるかどうかを調べています。今のとこ日本語と英語とアイスランド語を見てみて、まあ自分の分析でいけるかなって思ってたら、いろいろな世界の言語を見るとそうでもないことがわかりました。今週、特に今日は一日中悩んでます。なんで、ブログどころではありません。。。なのに夕飯担当をしました。。。


はい、なので今日はこの辺で。。。(今日の写真は、また何もないので、朱雀キャンパスの中。。。)

2019.02.01

P の振り返りと成績会議

こんにちは、嶋村です。テスト期間も終わり学生さんは春休みですね。僕は昨日まで後期の成績を付けていました。今日は成績会議で大学におります(今日は写真が何もないので研究室がある階の廊下の写真 笑)。無事全てのクラスの成績を付け終わることができたので、今日は後期の授業の振り返りをしたいと思います。まあと言っても、こういう話をするときはだいたいどのような人が単位を落とすかなので、今日はその辺について書いておきます。


さて、英語 P の シラバスには、P1 から P4 までだいたいその概要として「自分の関心ごとにリサーチを行いその成果を英語で発表する(ペーパーを書く)」と書いてあります。多少の差異はあるかもしれませんが概ね言っていることは同じです。これが達成できないと落ちるわけです。今回はこの「自分の関心ごとにリサーチを行いその成果を英語で発表する(ペーパーを書く)」を少し分解して、各部分でどのようにミスる(笑)と落単するかを教えたいと思います。まあ多少先生によっては意見が違うかもしれませんが、おそらく大まかなところは意見が一致するのではないでしょうか。


1.「自分の関心ごとに 」

「お、なんでいきなりここなんだよ?」 と思った人もいるでしょう。「興味を持ったらなんでもいいんだろ?」という文句が聞こえてきそうですが、何でも好きなことをやればいいというものではありません。これはこの次の文言である「リサーチを行い」に関係するのですが、P の授業の主要な課題はリサーチをするということにあります。リサーチとは研究でして、特に大学では、小学校の夏休みの自由研究ではなく、それは少なくとも科学的研究手法に則ったものでなければなりません。そして、まず真っ当なリサーチクエスチョン(RQ)を設定する必要があります。それは客観的な事実に基づき、先行研究で議論されていることも踏まえて設定しなければなりません。ここで、必要な能力は以下の3つ関係することだと僕は思います:(1)適切な情報源(論文など)を探せるかどうか、(2)論文を読んで理解し批評できるかどうか、そして大学での研究に初めて足を踏み入れた学生さんにとって何よりも大事なのが、(3)単に自分の興味があることでもそれを客観的に見て一般的な話題・課題に昇華できるかどうか。3つはそれぞれ絡み合っています。例えば、(これは授業でも使った例ですが)ある人が東京オリピックのボランティア活動に関して興味をもったとします。世間では大学の日程を変えて学生がボランティアに参加できるようにするという動きがあり、実際そういう大学も結構あるそうですが、まあ大学の先生の中にはあまりよく思っていない人もいるそうです。まあそれはいいとして、仮に RQ を「大学の日程を変えてでも学生ボランティアの確保をすべきかどうか」と漠然と立てたとします。これを提示するときに「オリンピックは大事なイベントだ!」とか「日本中が注目している!」などと主観的な意見を並び立てても意味がありません。例えば、人によっては「興味ないし注目していない」と一蹴することができます。また「日本国民の ~% が興味を持っているんだ!」と何かしらのデータを提示しても当該 RQ にはなんの関係もないでしょう。ここで、この RQ にとって有意味なのは「大学の理念・目標・運営とオリピックにおける学生ボランティアに参加することから考えられる学生への様々な影響の間に整合性(または齟齬)があるかどうか」に関する問いのみです。よってこれを研究する人は、まず大学という組織の基本方針を調べて(教育基本法、各大学の学則など)、さらに東京オリンピックのボランティアの詳細を調べる必要があります。そうすると先ほどの RQ がもう少し具体的になるかも知れません。とにかくまず情報収集、事実の把握が大事です。こうするよって、「自分は興味があるからこれをするんだ!」という状態から「なるほど、オリンピックのボランティアはこのようになっていてこういう問題があるのか」というような客観的な事実の把握になりそれを一般の人に説明することができるようになります。この最初の段階をすっ飛ばして、自分の興味だけで RQ を立てる人がいますが、気をつけなければなりません。これができなければ、早々に単位を落とすことになります。


2.「リサーチを行い」

はい、次ですね。現代の科学研究はどのように行われているのでしょうか。僕の知る限り最もよく言及される方法は、仮説演繹法のように思います。これは帰納法と演繹法を合わせたもので、まず、データを収集し観察して帰納的に何かしらの一般化を行い、さらに検証すべき仮説を立てたりします。そしてその仮説が正しければ導き出すことができる予測を演繹的に立てます。その予測が実験などを通して実際に観察されうる限り、その仮説は妥当であるとうことができます(もちろん反証されるかも知れないのですが)。まあなんかややこしいですが、要は論理的に議論が展開されているかをチェックする必要があるということですね。何かしら勝手に仮説を立てたり主張したりする人がいますが、「なぜその仮説に至ったのか」を客観的事実に基づき説明し、「その主張が正しいならどういうことが言えるか、またその証拠はあるのか」に関して効果的にデータを示すことができなければなりません。もちろん P の授業はこういうことの練習ですので、高度なことを要求することはありませんが、「言いっ放し」にならないように気をつけてほしいものですね。


3.「その成果を英語で発表する(ペーパーを書く)」

最後ですが、やっとここで英語が絡んできます(まあ海外の論文を読むのにも英語を使いますが)。ここは偏に「これまでどれだけきちんと英語を勉強してきたか」だと思いますが、僕は P の授業で「この部分は学生が質問に来たら手伝ってあげてもいいかな」って思いっています。だって英語ができない人が半年や一年で英語ができるようになる訳でもないし、大学で勉強(研究)をする上でまず上述の2つをしっかり身につけて欲しいですから。なので言われたことをしっかり直して、毎回修正して課題を出していれば、つまり自分の書いた文章にきっちり責任を持っていれば、英語で大きく点数を落とすことはないのではないかと思います。大学に入って英語をやり直したい人は自分でしっかり時間をかけて勉強し直せばいいのだと思います。またこれに関してですが、いつまでたっても翻訳機ばかり使って自分の書いた文が把握できてない人もいますが、そういう人もだいたい失敗しているような気がします。


というわけで、どうだったでしょうか。上の3つの項目は全て大事なんですが、3ばかり気にしている人が多いのかなと思います。しかし僕は1や2の理由で低い点数をつけることの方が3より多い気がします。まあ3にも厳しいんですが(笑)


では、みなさん、また来週

2019.01.25

若手の先生達と。。。

こんにちは、嶋村です。大学は今試験期間中で、学生の皆さんは忙しいかと思います。僕もレポートの添削や試験監督で忙しいですが、今日はまた自分の専門に関する研究会があるのでこれから三重大に行ってきます。前回に引き続き今回も僕が担当です。。。というのもスライドを 90 枚以上作ってしまって前回の研究会で話が終わらなかったからです(笑)。計画性がない。。。まあ頑張ってきます。


さて、なんだかんだで忙しい時期なのですが、先週末、後期の授業が終わったということもあり若手の先生達で飲んできました。僕は京都に住んでいますが、京都にはたくさん安くて美味しい立ち飲み屋さんがあります。僕の家の近くにも一軒いい立ち飲み屋さんがあってそこにいつも一人で行っているのですが、今回の飲み会は(も?)そこをスタートに何軒か行ったと思います、あんまりよく覚えていませんが(笑)。多分一緒に行った S 先生もあんまり覚えていないのではないでしょうか。。。


しかし、ちょっと飲む量を減らしてそろそろ真剣に京都マラソンの準備をしないといけないとも思っています。先日京都マラソンの案内が届いていたので、「いよいよだな」という感じです。前回は途中で足を怪我してしまって、4 時間以上もかかってただダラダラと完走しただけでしたので、今回は万全の体調で挑みたいと思います(3 時間半くらいで完走したいと思っております)。まあ最近寒くてなかなか朝走るのが億劫になっているのですが。。。


ではでは、また。

2019.01.18

卒論発表会(Hitomi 先生の代筆)

こんばんは、嶋村です。今日は僕のつまらない話ではなく、僕の前に金曜日のブログを担当していらっしゃった Hitomi 先生に卒論発表会のことを書いてもらうことにしました。それではどうぞ。

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お久しぶりです。昨年度に金曜日を担当していたHitomiです。
慢性的ネタ不足の嶋村先生から「ネタがあったら書いてください〜」とリクエストがきたので、ちょうどネタもあるし再再登場です。
毎週金曜日を楽しみにしている嶋村先生ファンの皆様、申し訳ありません。今日は私で我慢してください。

ネタというのは、昨日shino先生もブログで書かれていた卒論発表会の事です。
杉浦ゼミの12人も全員無事に発表を終えることが出来ました。ゼミ生には去年のブログでちょこちょこ登場してもらっていたので、ここで報告することができてとても嬉しいです。

2年前にゼミ生が決まったときは、全員男だし、9割が第2希望だし、「どうしよう、やっていけるだろうか…」と不安になりましたが、蓋を開けてみれば、まさかの自分が(大学を移籍して)一番の問題児でした。…ほんとに申し訳なかったです…。
それでも、卒論研究を通して全員が眼を見張るほどの成長を見せてくれ、最終的にハンデをもろともしない、質の高い卒論を書き上げてくれました。
困った時にはお互いに教えあって私の負担を減らしてくれたり、本当にいいチームに成長してくれたなぁ…と思います。

この経験が彼らの糧となって、いつか辛い時や頑張りたい時、壁を乗り越えるための自信となってくれることを願います。

 (Koji)20190118-01

非常勤という形だったので、副査の山浦先生をはじめとしてたくさんの先生方&事務の方々にプラスαのサポートしていただきました。お手数をおかけして恐縮でしたが、これがなかったら絶対出来なかったと思います。本当にありがとうございました。
まだテストがある人もいると思いますが、4年生の皆さん、ひとまずお疲れ様です!しばらくは枕を高くして寝てください。

…というわけで、嶋村先生、こんな感じでよろしいでしょうか?お礼は…まぁまた飲み会誘ってください(笑)

ではでは。

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というわけで、来週からまたわたくし、嶋村が頑張ります。。。

2019.01.11

もうすぐ成人の日ですね

みなさん、こんばんは、嶋村です。さて 1 月になり学校が始まりましたが、もう来週で後期の授業が終わり、期末テスト期間に移っていきます。僕も P のタームペーパーの添削がたくさん待っています。。。


さて立命館大学では月曜に祝日がある場合でも基本的に授業日ですが(苦笑)、それでも多くの自治体で成人式がある成人の日はお休みです。というわけ来週 1/14 日(月)はカレンダー通りお休みです。成人式といえば、女性は振袖を着、男性はスーツや袴を着て行くもんなんでしょうね、よく知りませんが。。。


というのも私は成人式行きませんでした。まあ文学部出身の人間はだいたい捻くれ者ですから、割と行ってない人が多いのではと勝手に推測しています。僕も「誰がそんなしょうもないことに行くか」ということで行きませんでした。地元に友達が少なかったのもあるかもしれません(笑)ただ親に言われてスーツ着て写真だけは撮ったのを覚えています。まあかなりイヤイヤだったことも覚えていますが。。。


僕はこういう人生の要所要所できちんとしないといけないことがとても嫌で嫌で、その傾向を今でも続いています。スーツは多分年間で片手で数えられるくらいしか着ないし、アメリカ留学の際に奨学金をいただけるとなった時に東京のアメリカ駐日大使公邸で壮行会を兼ねたパーティーがありましたが、ジーパン・Sonic Youth (洋楽バンド)の T シャツで行こうとして母親に怒られました。。。


ま、こういう性格なんで仕方ないのですが、今となっては成人式に行ってもよかったかなって思ったりもします。「あの時、ああしておけばよかった」と思うのは歳をとったということなんですかね。


さて自分の話が続きましたが、20 歳になるってすごいですよね。いや、子供は勝手に歳をとって 20 歳になるわけですが、今自分が親になって子供を成人するまでしっかり育てなければならないって思うとなかなか大変です。そういう意味で、来週成人式を迎える学生さんの親御さんはすごいなって思います。僕の娘はもうそろそろ 4 歳ですが、これから 16 年間たくさん乗り越える山があると思うとゾッとします(笑)。しかし、それを乗り越え娘が 20 歳になった時、自分はどういう感情を抱くのだろうと楽しみにもしています。前にも言いましたが、うちの娘はかなり難しい性格で、僕そっくりです。もしかしたら「振袖なんか着て成人式に行くか!革ジャンでハードロックを聴いてバイクに乗って走ってくるわ!」となるかも知れませんが、まあそうなっても僕はそれはそれでいいのではないかなと思います。ところで、うちの親は今でも僕のことを心配してくれていますが、うちの親からしたら僕を育てるというのはかなり大変だったと思いますし、今でも迷惑をかけていますから本当に感謝しなければいけません。というわけで、来週成人式を迎える学生さんは改めて親を含め成人するまで支えてくれた周りの人に思いを馳せるのもいいかも知れません。


ではでは。(今日は特に写真がないので僕と娘のサングラス姿です)

2019.01.04

明けましておめでとうございます。

みなさん、こんばんは、明けましておめでとうございます。嶋村です。


さてみなさんは年始年末をどう過ごされていましたか?僕は一人京都の家に引きこもって論文を書いていましたw 前にも話したと思いますが、すごく腹の立つ理由で論文を一本落とされたので、リベンジよろしく一人で論文を書いて、その勢いでもう一本書いて結局論文を二本投稿しました。まあこれから査読者との長いやり取りが始まりますが頑張ります。


まあこういう性格のため家族には迷惑をかけていまして、奥さんと子供は奥さんの実家に帰ってもらっていました。その間は上述のように論文を投稿したりいろいろ論文を読んだりしていました。たまたま見つけて読んだ論文ですごい良いのがあったので「なるほど!」となったのが今年の元旦のハイライトでした。。。


こういう性格の僕ですが、いろいろ思うところがありいろいろな人に支えられているのだということは認識しているわけす。年始年末に帰らなかった実家には自分の親がいるわけで、たまには話そうと思っている弟もいるわけで、この性格をどうしたら良いのかが最近の悩みですw


さて今日は落ち着いて奥さんと娘で初詣に行ってきました。娘は僕に似てますます頑固です。。。今日の写真はわたあめを食べてご満悦の様子です。。。

 (Koji)20190104-01


新年のブログでこういう内容もどうかと思うのですが、まあ今日はこの辺で。ではでは。

2018.12.28

最終プレゼンとサンタ

こんにちは、嶋村です。今日はなんとこの記事を 26 日(水)に書いております。二日も早く準備している!多分ブログに担当になって初めてではないでしょうか、こんなに早く書いたの。。。


さて、昨日で大学の年内の授業が終わりましたが、僕はやることがあったので今日も大学の研究室に来ております。まあ最近ちょっと疲れ気味で体調もあんまり良くないんですが、年始年末は家でゆっくりする予定です。


さて今週は英語 P の最終プレゼンがありました。まあこの話なるといつもキツいことばかり書いてしまう僕ですが、今日はそういう感じではないようにしたいと思います。発表は 24/25 日あったのですが、おりしも世間はクリスマスイブ・クリスマスでした。こんな日に発表させられる学生もかわいそうですが(しかも 24 日の月曜日はお休みのはず。。。)、学生さんは学生さんなりに楽しく発表しようとしている人がいました。例えば、午前の1クラスと午後の1クラスにサンタが登場しました。今日の写真は午前のサンタさんです。まあ学生さんも発表の準備で大変だし、僕もいろいろあって疲れていますが、こういうのを見るとちょっとホッとしますね。


 (Koji)20181228-01


スポ健に来てから思ったのですが、ここの学生さんは(勉強が得意かどうかは人それぞれなので置いておいて)、みんな割と素直で頑張り屋さんが多いと思います。僕は割とキツめのコメントをすることが多く、天邪鬼で気分屋な人間なのですが(笑)、こんな僕にいろいろ厳しく指摘されても諦めることなく頑張ってなんとかしようする人がけっこういます。やはり部活で頑張っている人は粘り強いのでしょうか。。。(ま、もちろん例外も割といますが。。。あはは。)まあ僕はいわゆる典型的な文学部出身の人間でして、多分いわゆるサブカル系の中二病に罹患しているんですが、そんな僕でも気さくに接してくれるスポ健の学生さん(や若手の先生)にはとても感謝しています(笑)。おかげで割と楽しくスポ健で働けています。そういえば、来年卒業する学生さんたちからご飯に誘われ、先週の土曜日に行ってきました。こういうこともあんまり経験したことがなかったのですが、いいもんですね。


というわけで、特に何か内容があるわけではないですが、今年最後のブログはこんな感じです。来年は多分 4 月の最初まで僕が担当するんだと思うんですが、残りのブログもこんな感じでのらりくらりと書いていきたいともいます。ではよいお年を。

2018.12.21

「が」と「の」の話

こんにちは、嶋村です。今年もあと少しになりクリスマスが終わるとあっという間に正月になって、また一年が始まりますね。今年は僕にとってあまりいい年ではなかったので、来年は良くなって欲しいと思っています。


さて、先週は研究会で三重大学に行ってきました。三重大学は僕がアメリカから帰って来てから最初に勤めた大学で一年かしかいませんでしたが、若手の言語学者が多く今でも時々友達と研究会を開いて今お互いがやっている研究を話し合っています。


今回は僕が発表担当だったので、先週書いたように新幹線でスライドを作りながら名古屋経由で三重大学に行って来ました。ちなみにどんな話をしたかと言うと、多分みんな興味無いでしょうが(笑)、日本語の主格・属格交替という現象について話して来ました。「なんやねんそれっ」ていう声が聞こえてきそうですが、例えば、「(昨日太郎が買った)本」のような関係代名詞(丸括弧で囲った部分)の中の「が」(主格)が「の」(属格)に随意的に交替する現象を指します。なので「昨日太郎の買った本」とも言えるはずです。他にも交替できる環境はあるのですが。。。さてこのような文法現象は日本語に限ったものではなく、例えば、トルコ語、ウイグル語、サクハ語などのいわゆるチュルク諸語の言語だけでなく、南米で話されているケチュア語やグアムあたりで話されているチャモロ語にも似たような現象があります。「「が」が「の」に替わるのがなんなんだ」って言う声も聞こえてきてそうですが、この違いは言語学的に非常興味深いもので、これまでたくさんの研究者がこの現象を研究してきました。まずこの現象が面白いのは、上代日本語の痕跡が見られるところです。皆さんは古文で「係り結びの法則」という文法を習ったことがあるとおもいます。「か」などのある一定の助詞が名詞にくっ付けば、動詞の活用が已然形になったり連体形になったりするやつですね。現在日本語はそのような文法を持っていないとされていますが、上代日本語では係り結びが起こっていた関係代名詞のような構文の中にその名残を見ることができます。例えば、伊勢物語で、「男の、着たりける狩衣の裾を切りて、歌を書きてやる(男が、着ていた狩衣の裾を切って、歌を書いて送った)」という一節があります。上代日本語では、関係代名詞のような文の中で今の「が」に相当するものは「が」と「の」のどちらでも現れることができました。「が」や「の」がくっ付くの名詞の意味や特性などによってどちらにするか決まっていたということらしいですが、昔の日本語は「が」と「の」の区別ががなく主語マーカーとしても所有マーカーとしても両方が使えたようです。現代でもちょっと古い表現で「誰(た)がために(誰のために)」とか言ったりすることがありますよね。現在では「が」が主語マーカー、「の」が所有マーカーと完全に住み分けでができています。誰も「大幅にバスの遅れた」とは言いませんが、関係代名詞のような一部の環境では、「大幅にバスの遅れた理由」というように今でもそれが出来ます。ちなみに一部の九州方言は「大幅にバスの遅れた」みたいなのが言えるそうです。不思議ですね。ちなみに最近の若い人はどんどん主格・属格交替ができなくなってきているようです。言語は変化してきますからね。もしかしたらこのブログを読んでくれている人の中で「大幅にバスの遅れた理由」が受け入れられない人がいるかも知れません。


まあ、こんな感じで他にもたくさん不思議なことはあるのですが、今日はこの辺にしたいと思います。さて、主格・属格交替の論文を今書いているのですが、この論文から旧式の樹形図のパッケージを使っています。言語学では、言語の構造を表すために樹形図を書くという話は以前したと思いますが、LaTeXには樹形図専用のいろいろなパッケージ(アプリみたいなもの)があります。最近ずっと tikzqtree(か forest)というのを使っていたのですが、どうも形が気に入りませんでした。いろんなことができて非常に描写力の高いパッケージなんですが、形がダサいので今回から旧式の qtree に戻しました。今週の写真ですが、左が tikzqtree で右が qtree。皆さんはどちらが好きですか?(笑)できることは減ったのですが、シンプルでいいかなって思ってます。て、この話をしたのはブログに載せる適当な写真がなかったからです(笑)


ではではまた。

2018.12.14

Beamer とゼミナール大会の話

こんにちは、嶋村です。今日はいつのより早めの更新です。なぜそうなったかと言いうと今日は今から出張で研究発表しに行くからです。そしてゆっくりそのことについて書きたいのですが、もう行かないといけないしまだスライドができてません。あはは。。。いつも学生には早め早めの準備をと言っているのですが。。。


しかし心配無用。今日のトークは今書いている論文の一部なんですが、僕は前にも言った通り LaTeX を使っていて、TeXShop でその論文のコードを別のファイルにコピーしてちょこちょこっといじるだけで「あら不思議」とスライドに変わってしまいます。LaTeX で作るプレゼン用のフォーマットは Beamer というんですが、文書クラスを \documentclass{article} から \documentclass{beamer}(\ と出ていますが、これはバックスラッシュです)として、あとは適当に消したり足したりしてフレーム分けするだけでそれなりのものが出来ます。僕ぐらいになると多少ギリギリでもそれなりのクオリティのものができるわけですね(笑)。というわけで新幹線の中でちょっとスライド作りしたいと思います。


ところで発表といえば、今週ゼミナール大会の分科会がありました。僕は英語部門の審査を担当しておりまして、参加してきました。まあ月並な言い方ですが、頑張っているところもあればイマイチなとこもあって、結局いろいろでした(笑)。けど頑張っているグループは本当に良かったと思います。僕は自分が1回生の時にこんな風に発表できたかというと疑問です。。。


ちなみに今日の写真はその様子です。来週はファイナルだそうで、分科会を勝ち上がったグループが発表するということで、それにも僕は参加します。。。朝早いけど。。。


あ、そろそろ行かないと。。。すみません、今日はこの辺で。


2018.12.07

卒論の時期

どうも、嶋村です。まあいつも通り遅めの更新ですみません。最近時々大学に遅くまでいるのですが、今日もまだ大学にいます。色々やることがあって今日この時間までパソコンとにらめっこしていました。。。疲れた。そして今日の仕事の締めでこのブログを書いています。。。


さて学生のみなさんも今卒論の時期で、4回生のみなさんも大変なようです。もう終わって余裕の人もいれば、まだまだ修正が必要で終わりが見えない人もいるようですね。僕が卒論を書いた時は割と余裕だった気がします(笑)。今でも覚えているのですが、確か締め切りは 12/21 だった気がします。けど、その前に完成していて、しかもその日は当時気になっていた人とデートの約束があったので、そっちの方が気になってしょうがなかったのを覚えています(笑)。文学部での大学生活は楽しいものでしたが、職業として研究者・大学教員を選び、博士になった今は毎日少しずつ疲弊していってます。。。すり減っていって無くなりそうです(笑)。


ちなみに今日は以前教えていた学生さんたちが研究室を訪ねて来てくれました。まあちょっと彼女たちに用事があったんですが、そのまま僕がいる研究室で少し卒論を書いて帰りました。写真はその様子です(顔出し NG だそうです 笑)。彼女たちに卒論に関して後輩に何かアドバイスがあるかと訪ねたところ、「書けばいいものではない」、「P やパフォの大切さがわかる(参考文献の調べ方、引用の仕方、エクセルの使い方など研究をする力を養うことにおいて)」、「計画的にやるべき」とおっしゃっていました。後輩の皆さん、わかりましたか。とても参考になりますね。


まあとにかく4回生のみなさんも卒論が無事終わるといいですね。陰ながら応援してます。


というわけで今日は疲れたのでこの辺で。。。