2015.09.19

掲載忘れるところでした・・・

さて、今日の写真は、先日武蔵大学に行った時に撮ったもの。
江古田キャンパスに行ったのですが、その時に研究所の名前に「根津」が入っていて、
ん・・・根津・・・東武鉄道?
という疑問が湧き、ちょっと調べてみたら、
やっぱり東武グループの創業一族が作った育英会が運営組織でした。

ちょっとした小ネタ・・・


それはさておき、今日は本当に落とすところでした・・・
公開時間がいつもと違う・・・間違い探し見たいですが・・・と思いますが、
娘の運動会が終わってから慌てて大学に来て書いています。
職住が近いと、いつでも来れるのが便利なところ(笑


で、今日の本題は、安保法制かなぁ。
たまには、硬派でどうでしょう??

さて、安保法制が今日の未明に参議院で採決され、法律が変わる事が確実となりました。
みなさんは、賛成でしょうか?反対でしょうか?
民主党は、「戦争法案」と呼んでいて、マスメディアも同じように話していて、
社会的には、この法案が成立すれば、戦争が可能になると考えている人は多いですが、
法案そのものを読んだ人はどれぐらいいるのでしょう??

私自身はリベラルな立場で、右翼でも左翼でもなく、本当に「戦争に向かう」のだろうか?
という疑問があって、実際に改正の法案を読んでみました。
そうすると、「戦争法案」というキャッチコピーそのものに色々な疑問が・・・

大きいのは、武力攻撃を受けた時と存立危機事態の時に、
集団的自衛権としての武力行使を認める、という内容です。
存立危機事態とは、案文からそのまま引けば
「我が国と密接な関係にある他国に対する武力攻撃が発生し、これにより我が国の存立が脅かされ、国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険がある事態をいう。」

存立危機事態を単純に言えば、
泥棒がAさんのところに忍び込んで、その次に自分の家に同じ泥棒が来るのがわかっている時、
でしょうか。
今の法律で言えば、泥棒が敷地に入ってからでないと、対応できません。
それを、泥棒をつかまえるのに協力する、と言っているにすぎないように、私には思えます。

ただ、いくつか問題があって、
一つは憲法9条との関係です。
9条の1項で、
「日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。」
という事があげられています。
この「武力の行使」を認める、という法律ですので、
法律として最上位にいる憲法に矛盾します。

もう一つは、「存立危機事態」の認定基準です。
拡大解釈をすれば、
「近所のあいつは怪しいからやがて泥棒に入って来るに違いない」
と言う事で、何もしていないうちにつかまえる事が可能になります。
そんな事が起こらないように、コントロールしなければならないのですが、
それが案文を読んでも、わかりませんでした。

で、長くなってきたのでまとめますが、
私自身は、現行の法案では、例えばミサイルが飛んで来た時に領海に入るまで撃ち落とせない状況ですので、
それを公海上でも撃ち落とせるようにする、という意味では理解できます。
また、近年は、海賊の問題や、テロによる殺害など、様々な事象がおこっていますので、
こういった事を未然に防ぐために、一定の力の行使はいたしかたないかと思っています。

ただ、先の二つの問題、憲法とコントロールを解決しなければならない、と思っています。
ところで、皆さんは、どう考えるでしょうか??

ではでは。
なんとなく、その日ネタを意識して書いてみました。たまにはいいかなぁ・・・というよりも近いネタを書くのがブログか・・・スポ健っぽくないネタばかりですが(笑)そうそう、そろそろ写真が尽きます(笑

2015.09.18

日本トレーニング科学会大会@鹿屋

第28回日本トレーニング科学会大会「動きを診る測る~最新のトレーニング科学イノベーション~」に発表申込をしました。会期は今年の11月14・15日の週末、場所は鹿屋体育大学です。毎年この時期に開催される大会で、2012年には立命館大学びわこ・くさつキャンパスで開催されました(今日の写真はその時のプログラム集の表紙です)。2013年には山形県の蔵王で、2014年にはお台場の産業技術総合研究センターで開催されています。学会の守備範囲が我々の研究内容とぴったりマッチすることのみならず、開催時期や発表資格の観点からも非常に貴重な学会です。例年冬の時期に開催されるため、春頃からコツコツ準備を進めた研究を発表するのに丁度良いタイミングです。また会員になれば学部生も発表することが可能です。今回は当研究室からは4件応募させて頂きましたが、その内2名は他大学・他学部を卒業して4月に入学してきた大学院生、1名は3回生でした。この時期に毎年定期開催してくださる事は大変有難く思います。感謝の意も込めて毎年定期参戦しようと思います。

また、上記4件の応募に際しては 【忠】先生、fjmt 先生、sg 先生、ootk 先生に大変なご助力を頂きました。心より感謝申し上げます。

鹿屋体育大学にお邪魔するのは今度で3回目です。学会に参加して思うのは、プログラム等を見ると一見似た構成をしている様に見えますが(主催側はそれぞれの学会に応じてある程度先行するフォーマットを踏襲するので)、その時々で新たな出会いがあり、そして何より自分自身の状況が年々変わって行くので、どの一つも自分にとってユニークなものになるという事です。学生として参加するのとポスドク等のプロの研究者として参加するのでは全く違いますし、自分の指導した学生さんが発表する、という立場になるとまた全く違う世界です。この分野に入って19年、参加した学会は全て鮮やかに思い出すことが出来ます。これから学会に参加する学生さんはそのつもりで全力を注いで準備をしてください。

鹿児島には美味しいものも多いので、夜の部も楽しみですね。


2015.09.17

JISS職員研修報告

 かねがね、立命館大学スポーツ健康科学部の職員の方々の力が、いかにスポーツ健康科学部の教学・研究に貢献しているかを是非、このブログで披露したいとおもっていました。今回は、その1例として、我が国のスポーツ科学のメッカであるJISS(国立スポーツ科学センター)でのスポーツ健康科学部職員の研修レポートを紹介します。

911日(金)、スポーツ健康科学部事務室職員10名で国立スポーツ科学センター(JISS)を訪問しました。今回の訪問は、大学職員としての力量形成を目的とした課研修であり、スポーツ健康科学部・研究科のアドミニストレーションを担う事務室職員として、本学問分野に関する知見を広げる為に実施されました。訪問の受入については、平○裕○一副センター長にご対応頂きました。平○副センター長には、2012年度に学部キャリア形成科目「スポーツ健康科学セミナーⅡ」のゲストスピーカーとしてお越し頂いた事もあります。

<当時のあいコアブログ>https://www.ritsumei.ac.jp/page.jsp?id=120821&date=2012-04-30

当日は、JISSおよび味の素ナショナルトレーニングセンター(NTC)の紹介ビデオ上映の後、副センター長と職員で質疑応答を含んだ意見交換を行い、JISSの施設を見学しました。

質疑応答時には、JISSの取組みや2020年東京オリンピック・パラリンピックに関わる事柄、女性アスリートへの支援、ジュニアアスリートをはじめとした人材育成・キャリア支援に関するお話をして頂きました。

また、今後の「大学―JISS」の連携・協力の在り方・可能性、期待する人材等について、積極的に意見交換しました。施設見学については、風洞実験棟やハイパフォーマンス・ジムをはじめとした最新設備について、研究員の方から説明を伺った上で、装置に立たせてもらう等、貴重な体験をさせて頂きました。

研修後半では、アスリートが主に利用するレストランR3(アールキューブ)で、JISSの研究員(管理栄養士)である本研究科D1のI橋さんにメニューや栄養評価システムについて説明を頂きながら、昼食懇談会が行われました。

研修を通して、OYA-BOONさんは「遠めからでしたが、実際にトップアスリートの方がメダル獲得に向けて真剣に練習する姿を目の当たりにして感激しました。自分も実際にそのスポーツに取り組んでいたので、最新の設備に興奮しました!」、5月に事務室に配属になった若手のNOT A LARGE CIRCLEさんからは「実際の練習現場では難しい細かいフォームや動きの修正を、最新設備を用いて数値化・可視化する事で、即時に修正しながら練習できる等、日本最先端のスポーツ科学を体感できてよかったです!JISSに送り出せるような優秀な人材を育成する為、事務室職員として今後も頑張ります!」等の感想がありました。

 スポーツ健康科学部事務室は、今後もスポーツ健康科学部・研究科のみならず日本のスポーツ健康科学の発展に寄与できるよう職員一同、気持ちを新たに業務執行に取り組んでいく所存です。 

ご案内くださった副センター長、I橋さんをはじめとした研究員の方々、研修開催を取次いでくださったIt's me学部長、本当にありがとうございました。

 

もう一つの職員の活動

スポーツ健康科学部の学生さんが多くのスポーツ競技で活躍しているのを、スポーツ健康科学部の職員の皆様はよく知っています。それはスポーツ健康科学部の職員の方々が、頻繁に競技場を訪れ、学生の活躍を直に見ているからです。学生諸氏は、そのような職員の活動に大きな励みを感じています。写真は、先に行われた相撲の女子世界選手権でのものです。左側から職員のunder the seaではなくて Under the villageさん、教員のSpring man先生、団体準優勝、個人重量級3位のRice leafさん(ちなみにRice leafさんは Spring manゼミです)です.

 

2015.09.16

「エネルギーを考える」夏期集中講座のその後。

<RecOだより128>
 先週もご紹介した、大学コンソーシアム京都で開催の夏期集中講座「運動と栄養と暮らしからエネルギーを考える」。

 2日目は滋賀県南部に暴風警報発令のため、急遽プログラムを変更、次の日に「運動と栄養」両面から「エネルギー」を考える講座となりました(真田先生、急な変更にご対応いただき、ありがとうございました(写真右上)。

 そして、最終日は京セラドーム横に完成した、大阪ガスハグミュージアムでの体験講座。
 最大100名が同時に調理ができる、広いきれいな調理実習室で、エコクッキングを体験。

 エコクッキングについての講座の後、各班に分かれて調理台の使い方の説明、そして点火(みんな少し腰が引けています/写真左下)。

 各班、エコロジーを考えながら、今日のメニュー(鍋で炊くご飯、味噌汁、野菜炒め、焼き春巻き、浅漬け、出し殻で作る佃煮)を作りました(写真右下)。
 火加減、鍋の選び方、ガスグリルの賢い使い方から、食器を洗うときの洗剤の使い方に至るまで、ちょっとした工夫がエコロジーにつながる事を体験。

「一人暮らしにもとても役立つ情報がいっぱい」
「ガスコンロで浅漬けを作るとは!」
「もう、スポンジに直接洗剤をつけるのはやめます」
「え?しいたけのここの部分(軸)って、食べられるんですか?!」
「就職活動中で、料理作ったのは多分一年以上ぶり」等等。
 出汁と鍋から炊きあがるお米の「幸せな香り」に包まれながら、受講生の楽しげな感想がたくさん聞こえてきました。

 実はこの調理実習室、各実習台で実習中に使ったエネルギー量、水の量を全て測定しています。
 ゴミの量(写真右上)も測定して、どの班が一番「エコロジー」か、を判定。
 各班多いに盛り上がり、多いに反省。
 その後、ハグミュージアムを見学後、今日の振り返り、レポートの作成で、最終日も無事終了。

 台風の影響で、集中講座がさらに密度を増して、受講生のみなさんも大変だったと思いますが、様々な角度から「エネルギー」を学体感してもらえたものと思います。
 みなさんお疲れさまでした!
 一緒に講座をお作りいただいた、大阪ガスの皆様、ありがとうございました。
 ab  

2015.09.15

日頃の研究成果の発表練習!

 9月は、お月見の日、中秋の名月が有名ですが、「十五夜」とも呼ばれています。今日は915日なので、今日か!と思いきや中秋の名月が見れるのは年によって変わるようです。2015年は927日です。

 さて、今週末、和歌山県でスポーツや健康に関わる最も大きな国内の学会である「日本体力医学会」の第70回大会が開催されます。我がスポ健もかなりの教員、院生、学部生が発表します。その様子はまた来週にでも報告したいと思いますが、Motoの研究室でも4名(大学院生3名と学部生1名)が発表します。その発表の練習を行っています。自分の行ってきた研究成果がいかに分かり易く、しかもどのくらい新しい発見なのかわずか7分間でプレゼンするのは大変です。何度も何度も練習してはじめて自信を持って発表することができます。あと残り数日間、どれだけ練習して、自信を持って人前で発表できるのか、頑張ってもらいたいと思っています!!(写真は練習風景です) 


 ここ数日で急に寒くなってきましたが、体調は大丈夫でしょうか?Motoは風邪をひいいてしまいました。。。くれぐれも急激な気温差には気をつけましょう!

Moto

2015.09.14

ハイデルベルグ大学(ESMAC2015)


先週は、ハイデルベルグ(ドイツ)で開催された、ESMACthe European Society of Movement Analysis for Adults and Children)の学会ならびに、その学会前の臨床家をふくめたプレ学会にも参加してきました。【栗H】先生も同行でした。学会名の通り、動作解析(特に歩行解析)を中心とした研究が行われており、理学療法士、バイメカ研究者、補装具メーカーなどが参加していました。おそらく歴史的には、臨床の歩行研究からスタートしたようです。


 

プレ学会では、コンピュータシミュレーションを、研究、臨床にどのように活用するのか、そのメリット、デメリットは何か、現状の問題点・課題の整理などが行われていて、ゼミのような演習形式で進められ、参加者全体でディスカッションしながら進める形態でした。プレ学会は、ハイデルベルグ大学の大学病院内の施設を活用して行われました。待合いで患者が待っているところを通り抜け、コーヒーブレイクの場所を、患者を乗せたストレッチャーが行き交う雰囲気は、今までの学会とは違い、「現場」を意識させるものでした。

 

本学会は、市街にあるハイデルベルグ大学で行われました。このESMAC2015で、M1の「ToriP」君が、卒論でまとめた研究内容“Preferred foot strategy for sprint initiation in children”をポスター発表しました。ショートダッシュのときに、どのようなスタートをするか?ということに注目したテーマです。本格的に短距離を行っていない中学生を対象としています。何も指示せずに、スタンディングスタートをするとき、前側(もしくは後側)の足を持ち上げてからスタートする被験者の多くが、次に指示をして最初と逆足を前にするようにしても、同様に前側(もしくは後側)の足を持ち上げてスタートすることを明らかにしました。なぜ、このような前足をあげたスタートを選択するのかはまだ未解明です。人間の自然な動作かもしれません。面白い着眼点ですので、次の実験が楽しみです。詳しくは、卒論もしくは本人に聞いてください。


 

会場のハイデルベルグ大学は、1386年創立でドイツ最古の大学とのこと。ノーベル賞受賞者多数(総合ランキング20位以内)で、世界の大学ランキングでも60位となっており、ドイツを代表する大学です。歴史と伝統の風雪にさらされた落ち着いた雰囲気でした。この雰囲気は、現地にいないと体感できず、伝えづらいものですので、チャンスがあれば体験してみてください。

 

<<今週のちょっと、もっと、ほっとな話>>

ハイデルベルグ大学、ハイデルベルグ城は、ネッカー川沿いにありますが、その対岸の丘に、ゲーテも歩いたといわれる「哲学の道」があります。こちらは、京都の哲学の道と違って、急な登りが続きます。その分、対岸の眺めは素晴らしいです。急な坂を上って、対岸を眺めて思索したのでしょうか。その意味では、高強度間欠型の歩行によって、乳酸を出しながら認知機能を高めながらの思索であったのでは(このあたりはHassy先生に任せましょう)、と推察しています。

【忠】



2015.09.13

アメリカ便り (47): LGBT Friendly

大分涼しくなってきていますが、
皆様いかがお過ごしですか。

せっかくですので、今回は、日本ではなかなか見られない
学科を紹介したいと思います。
私が所属している言語学科は、Marie Mount Hall という
建物の1階にあるのですが、その2階に、
Department of LGBT (Lesbian, Gay, Bisexual, and Transgender) があります。
http://www.lgbts.umd.edu/

日本でも、LGBT という単語が聞かれるようになってきましたが、
大学レベルで、LGBT を学問として学べる所はないのではないかと思います。

また、メリーランド州立大学が、全米で LGBT Friendly な
キャンパス上位25大学に選ばれたというニュースもありました。
http://www.diamondbackonline.com/news/umd-ranked-among-top-friendliest-lgbtq-schools-for-the-third/article_e1679728-5286-11e5-a93e-d702740eb6c6.html

LGBT のシンボルである「虹」と大学のシンボルの Turtle を
組み合わせた以下のようなマークもあります。



(話がそれるのですが、「虹」の色を数えてみて下さい。
何色有りましたか?  六色ですよね・・・
「虹」なら、七色では?と不思議に思われた方もおられるのではないでしょうか。
実は、アメリカでは、日本では区別している、「青」と「藍」を区別せず、
虹は六色と考えている人も多く存在します。
この辺の事情に興味をもたれた方は、
鈴木孝夫 (著) 「日本語と英語」岩波新書、をご覧下さい)


メリーランド州立大学は、LGBT に止まらず、
人種問題も、"Black Matters" という形で積極的に取り組んでいます。

日本の大学でも、様々な人の個性に配慮した政策が
もっと広がっていくことを願ってやみません。

それでは、また。失礼致します。
良い休日を

<<街でよく見かける英語表現#47>>
以下は、Department of LGBT の HP に載っている言葉です。
"We envision the University of Maryland as a fully equitable community
that empowers innovators and agents of social justice."
「我々は、メリーランド州立大学を社会正義を革新する者と
それを司る者に力を与える真に公正な共同体として構想している。」
http://www.umd.edu/lgbt/

2015.09.12

多様性へ対応する、ということ

さて、タイトルと関係ない写真シリーズも長くなってきました。
今回は、最近の出張で撮ってきた写真です。
珍しく、新しい・・・

それはさておき、写真が厨房だということはわかる?かと思います。
で、どこの写真家と言うと、APUの生協食堂のバックヤード。
この写真のあたりが、ムスリム向けのハラルフードを出す専用スペースとなります。
そして、ハラル・フレンドリーの認証を受ける予定です。

実は、APUの生協では2000年に開学してから、多様な民族や多様な宗教の人のいろんな意見を受け入れて、
新しい取り組みをしてきました。
開学してすぐに、ムスリムの方から、食べるものがない、と言われ、
一緒にメニューづくりをしたりもしています。
ハラル対応では、だいぶ早い取り組みで、なかなか前例もなく、大変だったと聞いています。
これからは、ムスリムの方に、もっと安心して食べて頂くためのハラル・フレンドリーが始まります。

ここまで書きながら、ふと、これはいっぱい書ける、と改めて思いましたので、
タイトルを変えてみました。

珍しく?、写真と中身が一致した回になります(笑

世の中で、多様性(ダイバーシティ)がけっこう言われますが、
日本では、多くは性差(精神的部分も含む)への対応が中心で言われます。
しかし実際は、民族や宗教、慣習など色んな違いを受け入れて、
違いを理解した上でお互いを尊重し合う、と言う事がダイバーシティの中心だと思います。

日本では、民族の多様性がありつつも、単一民族国家、と言われ続けてきました。
実際には、古墳時代や飛鳥時代には、現在の中国や朝鮮半島から来た渡来人もいましたし、
その後も強制移民や国際的な出稼ぎを含めて、色んな民族が住んできました。
また、アイヌ系の人や沖縄系の人も、文化や慣習が異なっています。

こんな多様な習慣について、あまり考慮される事もなく、
また、日本らしいと思われる教育が共通かつ単一で行われ続けてきました。
例えば、現代の標準語と言われる日本語の成立には、マスメディアが多く関わりましたし、
同じような食事を摂るようになったのには、日本全体をカバーするチェーン店のスーパーや外食、コンビニなどが、
大きな影響を与えました。

地域や民族による違いを排除して、単一の姿を目指してきたのが、
経済発展、国家の発展と言われたものの中心だったと思います。
列島改造論も突き詰めれば、東京のような豊かな生活(この言葉が良いかどうかはありますが)を
日本全体で享受しよう、という現れであり、日本全国にミニ東京を作っていく事になったと思っています。
(これは色々と異論もあると思いますが)
その結果として、経済的な豊かさは、違いはあれど、ある一定の範囲で、日本全体で享受できるようになりました。

しかし、平成不況と言われるデフレの時期を経て見ると、
経済的な豊かさは再生産され、前よりも経済的に豊かな生活ができなければならない、という考えにはまり、
なかなかビジョンが描けない状況になったのかと思います。
デフレの中では、前の世代よりも次の世代の方が、経済的には豊かになれない、という事を意味しますので。

そんな中で、最近変わりつつあるなぁ、と思うのが、
多様なライフスタイル、多様な生活への希望を受け入れる動きが各所で出ていることです。
東京発の地方創生は、地方が東京までいかなくても、東京に近い豊かさを目指しているようにも感じますが、
そうではなく、地方は地方の生き方、豊かさがある、というところです。
最近、発表されましたが、農業の就業者の年齢が若返った、というものもありました。
また、地方にIターンで移住して、給料は低いけど、豊かな生活をしている人、が脚光をあびたりもしています。

日本と言う国家では、明治維新以降、欧米と同じ経済的・生活の豊かさを求めてきました。
高度経済成長を経て、経済的豊かさでは追いつきながら、ライフスタイルは別個の道を歩んだ、
という気がしています。
当然、欧米と言っても、ひとくくりにはできないですし、国によっても違いはありますが、
日本という国家を上げて目指してきた姿が現代に合っているのかどうか、
そんな事を問う時期に来ているのかなぁ、と最近特に考えています。


そろそろ長くなってきたので、終わりにしようと思いますが、
ハラル・フレンドリー→多様性→豊さって何?
というつながり・・・遠いところまで行ってしまった、と思う事と、
写真は入口の素材で、内容とは・・・だったなぁ、と反省します・・・

いつも、書きながら書く事を考えているので、遠くまで・・・ただ、この話は、最近の中心の課題なので、
またどこかで触れるかもしれません。

ではでは。
みち
何枚か写真が増えました・・・でも足りません(笑)そもそも写真が無くても良いのでは?という話もありますが、さみしいので、写真をがんばります!しかし、私のブログがたぶん一番スポ健っぽくないなぁ・・・(笑

2015.09.11

深夜特急3

沢木耕太郎さんの「深夜特急3」を読みました。この巻の舞台はインドとネパールです。中でもカルカッタ(インド)、カトマンズ(ネパール)、ベナレス(インド)での出来事が描かれています。地図で見ると非常に広い範囲で、これを路線バスだけで移動したのか、と驚きました。ちなみにこの巻の最後のところで旅のそもそものスタート地点デリーに到着します。

私はインド・ネパールには行ったことがありませんが、この本を読みながら以前見た映画を思い出しました。

スラムドッグ$ミリオネア
2008年の映画です。第81回アカデミー賞で8部門で受賞をし、日本でも大きな話題になりました。インドのスラムで逞しく生きる少年の成長を描いた作品です。少年の生い立ちの描写と、1問正解する毎に賞金が増えていくクイズ番組の展開が絶妙にリンクされており、テンポ良く進んでいく映画でした。その中でスラムでの生活が描かれていましたが、深夜特急の中の描写はかなりそれと整合するものでした。

プライド~運命の瞬間~
東京裁判を描いた作品です。アメリカに留学していた際にレンタルビデオ店で借りて見ました。当時のフェニックスにはアジアの映画やテレビ番組をレンタルしている店がありました。現在とはインターネット環境も全く違いますので、今は違った形態になっているのではないかと思います。映画の中、被告全員の無罪を主張したのがインドのパール判事でした。そのシーンが非常に印象的で、今回インドの話を読んでいる時にも思い出しました。

セブン・イヤーズ・イン・チベット
ブラッド・ピット扮する登山家がチベットで過ごした7年間を描いた作品です。登山家はダライ・ラマの家庭教師を務め、その間に人間的に大きく成長していきます。この作品ですが撮影には多々の困難があり、多くの場面はアルゼンチンで、一部の場面はネパールで収録したそうです。私は大学院生の頃に観に行きました。学生さんにも是非お勧めしたい作品です。

インド・ネパールにもいつか行ってみたいと思っています。商社やメーカーに勤めている友人はインドに駐在するケースもちらほら見られ、学会等で訪れる機会も遠くはないのでは、と思います。

2015.09.10

2013年度の日本における がん患者数

 最近、国立がん研究センターから、2013年度の「がん診療連携拠点病院 院内がん登録状況結果」が発表されました(国立がん研究センター、平成277月)。この集計により、男性では、大腸がんの患者数が初めて、1位(54,601名)となりました。統計を取り始めたのが2007年からですが、それまで1位だった胃がんの患者数(2013年度 52,807名)を、大腸がんの患者数が上回りました。423日のIt's meのブログに書きましたように、大腸ガンを中心とした悪性新生物(がん)による日本人の死亡は、運動(身体活動)量を増やすことにより予防することができます。多くのがんのなかでも特に、身体活動・運動による大腸ガンの発症予防効果は疫学的研究により高いエビデンスがあります。また女性でも、乳がんの患者数(64,552名)の次は、大腸がん(36,929名)です。女性では、最近、大腸がんの患者数が増えていることもあり、男女とも大腸ガンの発症予防という観点から、身体活動・運動量を増加させることが求められています。

 大腸ガンの発症のしくみは、他のがんに比べてユニークであることが知られています。大腸がんは突然できるのではなく、正常な大腸内皮細胞(大腸を造っている細胞)が、異常腺窩巣いう、がんの初期段階の細胞の集まり(図の周りの細胞よりも大きなもの)となり、それが腺腫(いわゆるポリープ)となり、最後にがん腫(いわゆる大腸ガン)となるとい多段階発症機序と呼ばれる過程をたどります。

It’s meたちと国立がん研究センターの○釜らの実験動物を用いた共同研究により、運動は、大腸ガンの最初の段階である異常腺窩巣の発生数を少なくすることがわかりました(http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/17218886)。つまり、運動・身体活動は、大腸がんの最初の段階を抑えることにより最終的な大腸がんの発症を抑制することができることがわかりました。運動・身体活動量の増加は究極の大腸がんの一次予防(薬や手術等を使わない予防法)であることが明らかとなりました。

異常腺窩巣の発生から、本当のがんの発生は人間では10年以上かかることも、わかっています。大腸ガン検診を定期的に行えば、大腸ガンは必ず予防できます。今は、大腸ガンが増えていますが、これから人々が身体活動・運動量を増加させ、食事にも気を配り、検診を確実に行えば、将来、大腸ガン発症及び大腸がんによる死亡数を減らすことができます。皆様、生活習慣を改善、特に、運動量・生活の中での身体活動量を増やしましょう。