2014.05.09
2014.05.08
「プロフェッショナル」という言葉
「スポーツ健康科学のプロフェッショナル」に向け、自分が今、どの位置にいるかを明確に意識できる学生や大学院生は少ないと思います。けれども、卒業をすると世間は本学部の卒業生をスポーツ健康科学の「プロフェッショナル」として認識します。特に、大学院修了生において、この傾向は顕著でしょう。「プロフェッショナル」なのですから、スポーツ選手のトレーニング方法も試合前や試合後の栄養補給も肥満予防のための運動プログラムも、幅広い知識をもっているだろうと判断されます。そのため、ゼミや研究室のミーティングで科学的根拠に乏しい解釈がみられた場合には、「プロフェッショナルな立場」としてその考え方が適切か冷静に考えるよう指導しています。特に、自然科学系の学門領域では研究データに基づいた論理的な議論が必要で、一つ一つの結論の裏付けとなるデータが必要です。こういったトレーニングを早くから積むことで、論理的な思考や議論を行う能力が高まるであろうと期待しています。
さて、プロフェッショナルな方の仕事ぶりを拝見すると、本当に勉強になります。また、プロフェッショナルな方の仕事ぶり、細かく言うと動きや言葉は洗練されています。身近なところでは、現在お世話になっている生命保険会社の担当者のTさんは「プロフェッショナル」です。この方と自宅での面談のアポイントを取った場合には、その時刻丁度にインターホンが鳴ります。また、お帰りになる際には玄関に準備をした靴べらを使わずに、スーツのポケットから取り出した携帯用の靴べらを使用されます。いずれも、「自分はお客様ではなく、商品の説明に伺っている者」という立場を理解された上での行動のようです。実はこの会社では他の営業の方も同じことをされているようなのですが、Tさんの場合、一つ一つの動作がきわめて自然で、無理がありません。さらに、口調・言葉づかいなどが心地良く、受け答えもクリアーで、たった1回の面会でその「プロフェッショナルなふるまい」に魅了されてしまいました。業績優秀で社内で表彰対象になるというのも良く理解できます。
自分も少しでもこういった人に近づきたい、そう思いまずは携帯用の靴べらを購入してみましたが、現時点で目立った効果は確認されていません(そもそも使用するチャンスがほとんどありません)。身近な「プロフェッショナル」を良い目標に、教員である私自身も学生とともに成長を続けなければと、今回のブログを書きながら改めて心に誓いました。
2014.05.07
AAさんの学び
今日の基礎演習では、マインドマップの紹介、自分についてのマインドマップを作成するという時間でした。
Aクラスでは、アカデミックアドバイザーのお二人が大活躍。
赤沢の「マインドマップ」や「KJ法」を紹介したい、という思いをもとに、
実際の授業づくりをしてくれています。
マインドマップについては、高校までの段階ですでに触れたことのある学生もいるようですが、
今年のAクラスでは、一人のみ。
難しいテーマだとやりにくいのではないかというAAさんのアイディアで、
「漫画のキャラクター」(のび太くん、など)を題材に発想を広げていきました。
(写真は発表の様子↓)
みんなそれなりに楽しんで活動をしてくれてはいましたが、
さすがAAさん。1回生の学びを批判的に見つめます。
AAさんとの授業後の短いふりかえりでは、AAさんも授業づくりや伝えること(教えること)の難しさを感じ、
このような言葉をくれました。
「教えたいこと、伝えたいことが多すぎて、結局うまく伝わらないのですよね」
1回生に伝えたいこと、できるようになってほしいことを一生懸命考えて、
教材(スライド)や活動を考えてきてくれたからこその、こうした言葉だと思います。
私自身、他の科目も含めて、このAAさんの言葉と同じことを感じながら日々授業をしています。
もちろん、うまく伝えられない自分の不甲斐なさは嫌になることもありますが、
学生の反応を考えてあーだこーだと授業の構想をしたり、
うまくいかなくて反省点・改善点を見出したりすることは、決して嫌なことではありません。
とくに基礎演習では、AAさんが頑張ってくれているのもあり、
AAさんと一緒に授業を作り、反省することは、私にとってはとても楽しい時間です。
AAさんも、授業づくりの楽しさを共に感じてくれていたら良いなあと思っています。
そして、現段階ではパワーポイントの作成も覚束無い1回生が、
後期のゼミナール大会では、見ごたえのあるスライドとプレゼンをする姿まで成長する…。
その時期が今からとても楽しみです。
2回生のAAさん、そしてオリターさん、これからもどうぞよろしくお願いします!
2014.05.06
すかいぷな授業
2014.05.05
スポーツ科学コース
スポーツ健康科学部では、キャリア形成科目として、「スポーツ健康科学セミナーⅠとⅡ」を配置しています。Ⅰは1回生対象で、この学部で身につけられる専門性、Ⅱは2回生対象で、身につけた専門性と将来のキャリアを結びつけます。
今回、【ippo】先生担当のⅠで、スポーツ科学コースの先生方6名で、コースで学べること、それぞれの教員の自己紹介、研究紹介を行いました。紹介時間5分と限定された時間でしたが、それぞれの先生方が持ち味を出して分かりやすくかつ研究のおもしろさを伝えていました。
そのあとのパネルディスカッションでは、先生方に20歳のころを思い出してもらい、得意な科目、苦手な科目を披露してもらいながら、この学部で身につけられる専門性、力量を話してもらいました。その中で、今年から着任の【AKN】先生より、「スポーツに対する世の中の価値、価値観をもうひとつ上のステージへあげたい!」とメッセージがありました。学部創設の思いと一致するものです。スポーツの価値を高めるには、「スポーツを理解する人」が多くなり、その価値を伝える影響力のある人が増え、周りから尊敬される必要があります。我々はそのような卒業生を輩出し続けることが使命であるとリマインドしてもらいました。
<<今週のちょっと、もっと、ほっとな話>>
上記の講義での学生からのコメントを【ippo】先生が抜粋してくれました。少し長いですが最後までご覧下さい。
「積極的に話を聴きたいし、先生たちのもとで勉強したい。 また、自分もそういった知識深い人になりたいと思った。」「全員すごい先生なんだと思い、改めて立命館のスポーツ健康科学部に入ってよかったと感じました。」「興味深い内容ばかりでした。ですが、分からないことだらけで、これから勉強しないといけないなと感じました。」「先生方同士がなんかすごい仲良くて、楽しそうだと思いました。」
「伊坂先生の人間の動作のメカニズムの解明や身体能力、技術を高めるトレーニングの研究に非常に興味がわきました。」「小学生の陸上指導プログラム、ぜひやってみたいと思いました。」
「家光先生の研究で、遺伝子から見た最適なトレーニング方法を見つけるというのにひかれました。」「トレーニングの向上やメカニズムを研究されていることを知ることができたので、もっとくわしくお話を聞きたいと強く思いました。」
「一番興味があったのは、藤田先生の話だった。有酸素運動の後に筋トレをするといい、という話だったが、何故そうなるのかなかなか理解できないので、機会があればさらに話を聞きたいと思う。」「食事・サプリメントの研究をしてみたい。運動と栄養の相乗効果を現場で指導できる人材になりたいと感じた。」
「長野先生が、スポーツの位置をあげないといけないと言ったのに感動した。」「バーチャル散策はずっと病院にいる人にとっては素晴らしいものだと思う。気分転換になる。」
「後藤先生の研究では、トレーニングウェアを着るだけで疲労回復が早くなったり、球技系のスポーツでも低酸素トレーニングが効果あったりと、とても面白かった。」「体にフィットするコンプレッションウェアを着用することが嫌いだ。…しかしこれからコンプレッションウェアに対する考えを改め、…実際、回復するかどうか実験してみたいと思う。」
「塩澤先生のお話で、リハビリテーションはいつも同じところでおもしろくないから、バーチャルでいろいろなところを歩きまわりたいという発想がとてもおもしろいと思った。」「自分がリハビリを受ける立場だったら、すごくうれしいし、自分も開発してみたいと思った。」
【忠】
2014.05.04
スポ健な人 (2)
皆様いかがお過ごしですか。
今回も前回に引き続きスポ健で頑張っている学生を
紹介したいと思います。
今回、紹介する学生は、橋本研究室で
脂肪に関する研究を行っている Maki さんです。
Maki さんは、先週紹介した Shiho さんと同様
Sport for Cambodia (SFC) 活動を行いながら、
積極的に海外でも研究発表を行っています。
Maki さんは、昨年度バルセロナで開催された
ECSS (ヨーロッパスポーツ科学会)
で発表を行いました。今年度も、アムステルダムで開催される
ECSS で発表予定です。
(写真は、昨年度の ECSS で撮られたものです)
そんな Maki さんからのメッセージです。
「 自由で個性的な人たちがスポ健には集まっているので、
是非信頼できる仲間を作ってください。
今後、自分の人生の中で何かを始めたり悩んだりしたときに
頼りになるかけがえのない財産になると思います。
遊びも学びも楽しんで学生生活を過ごしてくださいね^^」
それでは、また。失礼致します。
良い休日を
敦
2014.05.03
憲法記念日
2014.05.02
内容変更・・・
2014.05.01
日報から始まる毎日
大学院が設置された4年前、1期生のM嶋くんと2人で始まった研究室も今年度からは大学院生が10名、学部生も20名を越える大所帯になりました。これだけ大学院生が増えると、年間を通して常に何らかの研究が同時進行している状態です。また、時間を上手にやり繰りしないと、それぞれの大学院生への研究指導が不十分なものになってしまいます。さらに、場合によっては、1日の中で一度もコミュニケーションを取れない大学院生も出てきます。こういった経緯もあり、研究室内での情報共有や連絡の円滑化をおもな目的に日報を書き始めました。
日報を出す時間は多少の前後はありますが、概ね7時頃です(本当はもっと早い時間に書いているのですが、あまり早い時間に送信をすると携帯電話のメール着信で起こしてしまわないかと思い、7時頃まで送信を我慢しています。。)。日報を確認した大学院生からは順次、「確認しました」といった内容のメールが返信されてきます。早ければメールを送信した数分以内に返信が続々と届きます。逆に、返信がないと「あれ、どうしたのかな?」と心配になりますが、こういうケースは体調不良の場合や携帯電話を路上に落としたなどのトラブルが発生しているケースが多いです(単に寝坊していたというケースもあります)。
以前は、週1回の研究室のミーティングなどで各自の研究の進捗や研究室内での実験の進行状況を確認していたのですが、日報を開始して以来、こまめにこれらの情報を共有できるようになりました。また、大学院生の実験や論文執筆の進捗も正確に把握できるようになりました。併せて、自分のスケジュールを公開することで、私の仕事の様子や進捗の「見える化」が進んだように思います。コミュニケーションの基本がface to faceであることは言うまでもないですが、必要に迫られて取り入れた日報は今のところ良く機能しています。
2014.04.30
MR実習
おはようございます。Ma34です。
今日の基礎演習はMR実習でした。
祐伯先生の講義が半分と、MRに代表の学生が実際に入り、大腿部の画像をとってもらう実習の二本立てです。
祐伯先生の講義では、MRIの難しい説明もありながら、脳にまつわる話(たとえば右脳型・左脳型といったパターン分けや、モーツァルトを聞くと脳に良い、といった話)は大抵が嘘であることなど、学生の興味を惹くお話が折々に入っていて、とても面白い内容でした。小テストがあるよ!という声かけもあったからかもしれませんが、わがAクラスのみんなは真剣に聞いているようでした。(私は、伝え方・教え方についても祐伯先生から学びました!)
続いてのMRI実習では、代表の男子が装置の中に入り、実際に画像を撮ってもらいました。磁性体を身に付けると大変なことになる!という意識はしっかりと根付いたようで、念入りに持ち物・服装検査をして臨みます。安全管理が大事であることを学びました。また、実際に代表の男子の引き締まった体を画像で見て、解説をしてもらい、学習としても充実した時間となりました。
大学にMRIを持っているのは、早稲田と我らが立命館大学スポーツ健康科学部のみとのこと。とても恵まれていることです。
基礎演習で時間をとって見学するのは、MRIとRecO(調理実習室)ですが、その他にもあいコア(インテグレーションコア)の建物には色々な素晴らしい設備があります。ぜひ活用して、これからの大学生活をさらに充実させてほしいものです。