2018.12.02
2018.12.01
SMAANZ at the University of South Australia
11月20日から25日まで、
Sport Management Association of
Australia & New Zealand学会(SMAANZ)に参加のため
オーストラリアのアデレードに行ってきました。
到着前日までは30度以上あったアデレードですが
到着日と翌日は暴風雨で、非常に寒かったです。
今回のホスト大学は、University of South Australiaでした。
アデレードの街の中心部には複数の大学が隣接しながら
集まっていました。
SMAANZは、規模こそ小さい学会ですが、
英語を母国語とする、あるいは英語が母国語の国で
博士号を取得している、研究をしている研究者が集います。
そのため、流暢な英語によるプレゼンテーションが続くというのが
特徴の一つです。
スポーツマネジメント系の学会は、
学会最終日にConference Dinnerが開催され、
開催地のランドマーク的なスポーツ施設が頻繁に利用されます。
学会の発表が終わり、ホッとしながら帰国前日に
その都市を代表すスタジアムを見学することができる、
とても楽しみな時間です。
今回は、Adelaide Ovalという、
主としてクリケットと
オールトラリアンフットボールの試合が開催される
アデレードを代表するスタジアムがConcerence Dinnerの会場でした。
最近スタジアム経営は多角化されており、
試合がない日に以下にスタジアムを有効利用するのか、とうことは
スタジアム系運営における一つのガキです。
Adelaide Ovalもまた、スポーツ以外のことで収益を得られるように
レストランやバーが運営されていました。
芝の質も素晴らしかったですが、施設そのものも大変快適で
お料理やホスピタリティーも
大変素晴らしく、国内外の研究者たちと充実した時間を過ごせました。
ゆ
写真はアデレードの街とAdelaide Oval
撮影:ゆ
写真の無断転載はご遠慮ください。
#帰国前には快晴に
#日本との時差は1時間30分
#来年の開催地はクライストチャーチ
#今年の学会発表はこれで終了
2018.11.30
Publish or Perish
またまた、金曜日ですね。みなさんお元気ですか。僕はあまり元気ではありません。なので今日はこれで失礼します。。。
といきたいところですが、まあこれも仕事なので頑張って書きます。しかし数人はいるであろうこのブログの読者のみなさんとシェアするべき話題は特にないので、今日は少し言語学のことを書きます。だからと言ってあんまりテクニカルな話をしても仕方ないので日々我々がどのように研究成果を発信しているかを書きたいと思います。大学の先生がいったいどういう生活をしているかの一部を知ってもらうことになるではないでしょうか。
大学の先生は、授業や授業に関する仕事(成績、授業の準備、宿題の添削など)に加えて会議を含めた様々な公務を日々していますが、やはり大学の先生は研究者なので、みんな自分の研究分野を日々勉強しています(たぶん)。僕は言語学者なので言語に関していろいろ勉強して論文を書いているのですが、その成果を発表する場の一つがジャーナル(論文雑誌)というわけです。言語学にはいろいろジャーナルがありまして、僕の専門では特に MIT が出版している Linguistic Inquiry やドイツの Springer Science+Business Media 社が出している Natural Language and Linguistic Theory が有名です。僕自身あともうちょっとで Linguistic Inquiry に載るぞというところまで言ったのですが、査読者の一人がどうしても僕のデータの文法性に納得できなかったらしくダメということになりました。言語学のデータは母語話者の内省によって判断されこのやり方は批判されることもあります。しかし、いろいろ詳細は割愛しますが方法論的に問題ないとされてきたし、データの判断が合わないからという理由だけで他のインパクトを無視して落とすというのはどうかと思いますけどね。とにかく1年くらい修正と再査読をしたのに、結局ダメになったのですごく腹が立ちましたが、まあちょっと統計を使ってデータの信ぴょう性を高めてもう一度出すことにしました。また長い道のりが待っていますが。。。
というわけで一流ジャーナルに通るっていうのはなかなか大変です。あと査読者に恵まれることも必要ですね。まあどの分野もそうかも知れませんが、大御所ってのはいるわけで、すご~く個人的な意見ですが「まあこの大御所の言ってることはたぶん間違ってるよね~」的な人でも一応気を遣って引用しながらやんわり論文の中で言及しないと落ちてしまうことが多い気がします。歳をとるって嫌なこともありますね、ははは。狭い業界ですからいくらブラインドレビューでも場合によっては査読のコメントを見れば「~やな!あの**野郎!(自粛 笑)」なんてことにもなりますし、僕自身も査読をしたことがありますが、誰が書いた論文かなんとなく見当がつくこともあり、これって結構バイアスがかかってしまうんじゃないかと思いますね。
こういうストレスだらけのジャーナルですが論文を出さないと研究者として終わってしまうし、業績がいろいろなところで響いてきます(就職とか)。Publish or perish とはよく言ったものです。一方で言語学には研究者同士が気軽に論文をシェアしあうことができるウェブサイトがあります。LingBuzz というサイトでノルウェーのトロムソ大学が管理しています。科学系の論文をシェアしあう arXiv というサイトがありますが、あれの言語学版ですね。つい先日僕も自分の博士論文をアップしましたが、まだちょっとしか経ってないので割とダウンロードされているようでびっくりしました。みなさんもダウンロードできるので良かったらどうぞ(笑)(今日の写真)。もちろん LingBuzz に載せても業績としては意味がありませんが、自分の研究を知ってもらうというのも重要ですので、このようなサイトがあるのは素晴らしいことだと思います。
それでは、でまた来週。
2018.11.29
11月も終わりですね
冬なので少し寒いですが、今日は気持ち良い日です。
皆さんご存知かもしれませんが、我が立命館大学と関西学院大学との試合です。
半分はお手伝いで、半分は応援として行ってきました。
今年も最終戦で同じく関学と大学選手権を賭けた試合となりました。
勝った方が出場でき、負けた方は出場を逃すことになります。
どうなるか期待しつつ、少し心配していました。
が、途中追い上げられ、前半終了時は、17対12 と何とかリードを保って折り返しました。
45対24 と見事に勝利しました。
皆さん、応援に行ってあげて下さい。
勝利を目指して頑張って欲しいです。
で、日曜日は、神戸ユニバ―記念競技場で、ラグビートップリーグカップ戦の
マッチドクターとして出務してきました。
大きな怪我人がでることもなく、無事に終了しました。
選手の怪我ができるだけ少なくなるように、頑張って努めたいと思います。
今週日曜日は、立命館大学アメフト部パンサーズが、関西学院大学との決戦が万博記念競技場であります。
頑張って欲しいと思います。
皆さん、是非、応援に行ってあげて下さい。
お知らせです。
主なテーマは『柔軟性』で、講演とシンポジウムが予定されています。
テニスがテーマになっています。
是非とも参加したい、興味がある方は、私まで連絡してきて下さい。
サポーターおよびインソールの販売を行っています。
けど、買いに行く時間がない、何を買っていいのか分からない。
生協さんおよび日本シグマックスさんのご協力のもと、販売することになりました。
私が行っているスポーツ傷害カウンセリング(https://reserva.be/supocommoで予約できます)
でさせていただきますので、
希望される方は、どんどん相談に来てください。
2018.11.28
いかに生きるか・・・
この間の日曜日、浜松に行ってきました。
私のゼミの卒業生でいつも明るく笑顔の素敵な松井綾子さんと、
在学中4回生時にラグビー部主将を務めた西村颯平君が、
颯平君が所属しプレイするラグビートップリーグのヤマハの
ゲーム観戦がきっかけになって晴れて結婚し、この日は私を
颯平君がスターティングメンバーとして出場するゲームの
応援に招いてくれたのです。
綾子さんと会うのは、6月に女子相撲の応援に一緒に行って以来。
颯平君とは卒業以来会うのは初めて。
ゲームの結果は残念でしたが、颯平君はチームのメンバーとともに
頑張っていました。
ラグビーは、イギリスのパブリックスクールでリーダーを育成する
教育のツールとして採用されてきたスポーツ。
颯平君は、卒業後も日本のトップリーグでラグビーをプレイする
ことを通じて、現役選手を引退後も自身に役に立つ様々な学びを
重ねています。
また、職場でも業務にあたりながら、引退後のことも熟慮中。
スポーツ選手が避けて通れないセカンドキャリアでも、自らの
道を切り拓こうとしています。
松井綾子さんは結婚を契機に、それまで勤めていた大手製造企業を
退職し、浜松で新たな仕事に就くことが決まっています。
新しい環境で、いろんな出来事に向き合いながら、さらに笑顔の
輝く日々を重ねていただきますように。
どうか、二人で協力し合って幸せな充実した日々を送っていただき
たいと願います。
と、今回はこの二人の話にしようと思っていたところ、
昨日、また一人、ゼミの卒業生が研究室を訪ねてくれました。
小城慶弥君、2017年3月の卒業生です。
彼は、在学中、準硬式野球部に所属し、アメリカの独立リーグに
インターンシップにも行き、大学を5年で卒業しました。
その後、大手のスポーツ用品流通企業に就職し、いくつかの店舗で
様々な目覚ましい成果を上げながら、たまたま、かつてインターン
であった独立リーグのチームから連絡があったことを契機に、
スポーツ用品流通企業を退職し、再度、そのチームにインターン
として赴き、前職での経験も生かして、チームに貢献し、先月
帰国しました。
そしてその経験を通じて、彼が強くした思いは、
「やはりスポーツは素晴らしい」ということ。
あらためて今、スポーツに関連した種々のサービスを提供する
企業を対象に、いろんな情報を得たり、人に会って話を聞いたり
しながら就職活動中です。
小城君曰く、「ダイナミックな生き方を追求する」のだそうです。
そうみると、先の颯平君、綾子さんとは違い、不安定な人生にも
見えます。
しかし、私は妙に小城君の生き方にも共感するものを感じたのです。
人の生き方は様々ですが、大切なことは、人生は一方通行で、
過去の積み重ねが今日を形づくり、今日の努力が明日を創るという
ことです。
そして、その明日は、社会に貢献するものでなければいけません。
社会への貢献が、人に働き甲斐、生き甲斐を与えてくれます。
そしてもう一つ。
人生は自己責任であるということを自覚して、自身に悔いのない
生き方を追求しなければなりません。
この要件を満たすのであれば、その具体的な生き方のあり様は
様々であっても、それはすべて素晴らしい人生であると私は
思います。
私のゼミを、スポーツ健康科学部を巣立っていく多くの学生諸君が、
自分に適した場所で、仕方で、社会に貢献し、悔いのない人生を
送ってくれることを願ってやみません。
私も頑張ります。
浜松城からは富士山も見えました。
Apollo
2018.11.27
質的研究に対する誤解
2018.11.26
大学院ウィーク
2018.11.25
3回生の挑戦
2018.11.24
京都府バトン協会様 研修会
先週は、なぜか学部生、そして学外の方々の
もっと勉強したい!という
お声に応えるように
「スポーツマネジメント」とは?を
お話しする機会が多い一週間でした。
そのうちの一つをご紹介します。
先週日曜日に、京都府バトン協会様の
研修会の講師とお招きいただき
「スポーツマネジメントを考える」といった
テーマで講演をさせていただきました。
「スポーツマネジメント」をごく簡単に説明する際、
スポーツマネジメントは、
「する人を増やそう」、
「みる人を増やそう」、
「ささえる人を増やそう」
ということが基本になるとご紹介をしています。
しかしながら、
スポーツに関わる人数の増加が重要なのではありません。
大事なのは、スポーツに関わる
ことによって幸せになる人を増やし、
スポーツを通じて、一人一人が幸せになことで、
もっと幸せな社会を創るということへの
意識的な取り組みです。
バトン協会様のお話によると、
これまでも研修会を開催されており
「バトン」以外のことを話す講師を招くのは
これで3回目、ということです。
今回の研修会の開催のために事前に、
わざわざK先生とY先生にBKCまでお越しいただき
打ち合わせをさせていただきました。
バトンという競技の普及や関連団体の普及や発展のために、
より良い環境を創ろうとされていらっしゃる真摯なお姿に、
頭が下がる思いです。
また、そのような取り組みにおいて、
この度講師としてお招きいただき、
日ごろバトンの指導に携わる先生方に
大変熱心に講演をお聞きいただいたことに
感謝の気持ちでいっぱいです。
プロ野球やラグビー等と関わってきた私ですが
バトンという競技の実践に日々携わる方々と
新たに出会うことができて、大変嬉しく思っております。
京都府バトン協会の皆様、ありがとうございました。
ゆ
写真は京都府バトン協会様の研修会の様子
撮影:K事務長
写真の無断転載はご遠慮ください
#ただいまアデレードに滞在中
#帰国後も盛りだくさんの11月
#K事務長、大変お世話になりました
#良い機会をくださった忠先生にも感謝
2018.11.23
デリケートな話
こんばんは、いつも遅めの更新、嶋村です。今日は書くことが(いつものように)ないので、留学して良かったことを一つ書きたいと思います。
僕は前にも書いたようにアメリカの大学院に行きました。そこで色々な国の人と出会い、友達もできました。僕と同時にコネチカット大学の言語学科に入ったのは僕を含めて5人で、僕を除く他の人の国籍はアメリカ人、セルビア人、中国人、そして韓国人でした(今日の写真、ピンぼけですが真ん中が僕です。。。)。みんな仲良く一緒に勉強したりご飯に行ったりしました。特に僕は中国人のジャン君と仲が良く短い期間ですがルームメイトにもなってもらいました。一緒にご飯を作って、学科の友達を招いてちょっとしたパーティを開いたりしたこともあります。僕が日本に帰るときには学科の友達がみんなでお別れ会をしてくれてとても楽しかった思い出があります。
さて、先日フランスで第一次世界大戦の終戦後 100 年を記念した式典がありました。そこでフランスのマクロン大統領は、近年世界中で見られるナショナリズム・国家主義の台頭に警鐘を鳴らしました。「自国の利益を優先してばかりいると、その国で最も大切な倫理的価値観が損なわれる」というのです。彼は「古い悪魔が目覚めつつある」とし、世界に多国間主義に立ち返ることを訴えたのです。日本ではどうでしょうか。日本でもいわゆるヘイトスピーチがあるということがニュースなどでしばしば報告されています。うちの大学でも結構好きな人がいる韓国の某歌手グループのメンバーが日本の歴史上重要な出来事を揶揄するような T シャツを着たというニュースがあり、波紋を広げているようです。現在の日本も第2次安倍政権になって以来、憲法の改正の議論を含めナショナリズムの色彩が強くなってきている気がします。
僕はこういう流れを評価する立場にないので、ナショナリズムの台頭がどういったことになるかはよくわかりませんが、自分の生活レベルに落として考えてみると京都という土地柄、外国からの観光客は多いし、まあマナーの悪い人もいますが、外国人に対して排他的な気分にはならないし、韓国人や中国人を含め色々な国の友達がいて今でもたまに会ったりするので、いわゆる「ネット右翼」的な思想には絶対になりません。もちろん領土や歴史の解釈に関する問題があるのは知っていますが、友達に会えばそんなこと気にならないし、先述のジャン君はあえてネタにしてブラックジョークにしていました。もちろんそれは人によるし、彼はアメリカに来る前はイギリスにいたので、国際感覚が優れているのかも知れません。
ただ言えるのは、外国に住んだ経験があったからあるいは外国の人と交流する機会に恵まれていたからこそこういう思想になったのかなとも思います。どうして今日はこんな話を書いているかというと、先日一人で居酒屋さんに行きました。そこにたまたまタイ人と台湾人の方がいて、ちょっとお話しすることになりました。二人とも日本語を学びに来ているということでしたが、英語が流暢だったので英語で話しました。それで、台湾の方とちょっと日本と台湾の歴史の話なって、僕が台湾に行った時の経験談をしたわけです。まあ、すごく狭い店だったんですが、店主がなんとなく僕らの話していることがわかったらしく「何も知らないのにそんなこと話すべきではない」と僕に言いました。「え~」って僕はなったわけですが、まあそこは「あはは」と適当なことを言ってやり過ごしたんですが、アメリカ時代はこういう話も友達と普通にしてたので、ちょっとびっくりしました。まあ居酒屋の店主の前提として僕が知らないままに適当なことを話しているみたいなことがあったみたいですが、まあ僕もこれまで生きてきてなんとなく知っているしアメリカに住んでいた時に色々聞いたし、思うところもあるわけですが、ここは日本だし京都だし(笑)波風立てないように帰ってきました。ただ単に狭い店で英語を話すなということかも知れません(笑)。でも、そういうことに関して議論するのっていい経験になるし、実際外国から来た人がどう思っているのかを知るのは大事だと思うんですよね。それで勉強にもなるし。。。「そういうことを話すには、きっちり勉強してから」とかいう感覚が大事なことを見えなくしているのではないかと思ってしまいました。もちろん専門家として話すには勉強しないとダメですけどね。けど、コミュニーケーションをとって分かり合えるように模索するとい行為は大事だし、お互い教え合いながら交流が広がっていけば、極端なナショナリズムやグローバリズムに対してもうちょっと冷静でいられるんじゃないですかね。まあ僕は日本も好きですけど、外国のことがどうでもいいなんて思いません。要は中庸を見いだすことが大事で、今の世界は(トランプ政権とか)色々極端に見えます。
という割とデリケートな話でした。ではでは。