2011.06.10
[ 2011年06月 ] の記事一覧
2011.06.09
目標とする職業
ACSMに参加された先生方が無事に戻ってこられ、スポ健にも活気が戻りました。最近、「この実験と仕事が終ったらブログを書く」と気分転換と自分へのご褒美になっています。ブログをきっかけに、視野が広がったようにも感じていて、観ることから学ぶ大切さを改めて気づいています。それと「必ず建設的な文章を書くこと」を自分の中の密かなルールにして楽しんでいます。先月、フロリダにあるNASA・ ケネディ宇宙センターから宇宙に出発したスペースシャトル「エンデバー」が最終ミッションを終えて帰還しました。小さい頃から、恐竜は大好きなのですが、 スペースシャトルにも魅力を感じていて、一度はブログに登場させたかったので、今がチャンス!と念願が叶いました。
そして、昨日の早朝、宇宙飛行士の古川聡さんが搭乗した宇宙船ソユーズが打ち上げられました。およそ5ヶ月にわたって、医学実験のため、国際宇宙ステーションに滞在するそうです (古川宇宙飛行士の医学実験ミッション)。
私が博士課程を修了した2008年、JAXAから日本で10年ぶりに宇宙飛行士の募集が新聞に公表されたことを思い出しました(JAXAホームページ)。
東北大にいた頃、農学部に在籍していた陸上部の後輩が宇宙飛行士を目指していました。なぜか農学部も仙台市の中心にあり、お互いに研究室も家も近所だったの で、時々、一緒に走っていました。ジョギング中の話題と言えば、お互いの実験や研究室の話、そして進路のことがほとんどでした。将来が不安にならないと言 えば嘘になりますが、会話がネガティブにならないように、暗黙のルールでお互いが言葉を選んでいたような気がしています。そうすることで、不安から解放さ れていたのかもしれません。宇宙飛行士の公募があった時は、本当にいろいろ調べていることを聞かせてくれました。受験資格は体格の規定からはじまり、語学力は必須条件です。さらに最終選考になると集団生活の中でのコミュニケーション能力はもちろん、ippo先 生のご専門でもあるリーダーシップ能力が評価されます。宇宙では、わずかなミスによっても生死にかかわる危機に陥る可能性があります。万が一、そうなって しまった場合の危機管理力が非常に重要で、どんな場面に出くわした時でも、冷静さを失わず的確に判断して指示できるかどうか、また、場の雰囲気を平穏に保 ちながら行動することができるかなどが評価されるそうです。
こんな本がありました。
「ドキュメント-宇宙飛行士選抜試験- 光文社新書 大鐘良一」
実際に危機的な状況に追い込まれると、自身でもどんな行動を取るか分かりません。震災後、危機管理力の重要性がよく取り上げられています。冷静な判断力はどうしたら身に付くのか、私にとっても大きな課題の1つです。
現在、彼女は学振 を取得して北里大学でポスドクをしています。農学部では発生生物学を専攻していたので、宇宙空間で生物の発生に興味を持って研究を続けていて、時々情報交換しています。目標とする仕事を目指して努力し続けていると、必ず、目標にしている仕事、もしくはそれに近い仕事につくことができるような気がしています。院生のみなさんも、きっと将来への不安を抱えながら研究活動を続けている人が多いと思います。不安に陥りそうになった時は、目標だけを見つめて、ひたすら進んで欲しいと感じています。香
2011.06.08
「丙午(ひのえうま)」を科学したい?!
6月6日(月)、担当している「研究入門」・後半クラスの授業が始まった。学生とは、4月初めに合同で担当者紹介・ガイダンスをして以来の再会だ。
改めて「社会科学的」アプローチの仕方について話をした。しかし、その前に、前回のブログでも触れた「カオス」の一くさりを。学生たちは意味が解ったようで、笑いが生じた。自然科学的アプローチの話は前任者のH先生から具体的・詳細に講義されてきているはずだ。それに比べるとこの「社会科学的」授業は、学生たちにとって「曖昧模糊」としたものに写るかもしれない。
初回なので、「科学とは?」そして「自然科学とは」また「社会科学とは」の説明と、具体的な研究成果の「発表」について、学会で適用される分類、例えば「総説」「原著」「研究ノート」などの分類にも触れたメモを配って、若干の説明を加えた。そして、「スポーツビジネス(ヘルスビジネスにも適用できる)のフレームワーク」の図を借用してきて、「スポーツする人(健康を求める人)」の周辺に位置する4つの要因である「モノ」「場所」「技術」「情報」が密接に関係し合う構造のもとに成立する「スポーツ(健康)」の中のどの部分を対象にして研究を進めるのかについて少し話をさせてもらった。
要は、こうしたスポーツ(健康)が成立しうる構造の「社会的な諸関係」について科学することが必要だということになるが、その「科学的」なことで全てが割り切れるものでもないということをつけ加えておいた。
例えば、「合計特殊出生率」の推移だ。これを大雑把ではあるが板書する。1947-49年の「第一次ベビーブーム」の時期から出生率は経年的に低下して1970年代の「第二次ベビーブーム」で少し盛り返し、それ以降現在の1.34までずっと低落傾向にあることが分かる。但し、この「第一次ベビーブーム」から「第二次ベビーブーム」のグラフの動きの中で「特異」な年がある。突然「出生率」がガクンと落ち込んで1.58を示すのである。翌年は回復する。一旦盛り返した「第二次ベビーブーム」後、この数値をとうとう下回って1989年に「1.57ショック」なるものが起こる。もちろん現在はその「ショック」以下の数値だ。
1966年・「丙午(ひのえうま)」がそれだ。学生諸君には、「科学的な目でもって、歴史の証人になってほしい」と願っている。同じ干支は60年に一度だから次は2026年になる。学生たちは、交々「俺ら35になるな?!」と。これだけ科学が進歩した時代にあってもこうした「因習」はなかなか手強いものかもしれない。
数値やグラフの陰に潜むこうした問題に光を当てていくのがまた「科学」でもあるということでまとめ、後半の30分ほど使って小レポートを作成してもらった。8つの「新聞記事」の中から、一番関心のある記事を選択し、「記事内容の概要」「そこから学べること」について記述してもらい、さらに大まかにではあるが、「記事内容から発生する問題関心」「そこから構想される研究テーマ」について記述してもらった。 mm生
2011.06.07
自覚と成長。
2011.06.06
トレーニング機器の開発
先週末まで、コロラド州デンバーの巨大なコンベンションセンターで開催されたアメリカスポーツ医学会に参加してきました。本学関係者の様子は【hassy】先生が詳しく書いてくれています。
この学会は、世界中からスポーツ医科学分野に関する研究者の発表、最先端の研究トピックするに触れる機会です。同時に、展示会場では、これらの研究成果を活用したトレーニング装置、トレーニング方法、サプリメント、研究分析機器、書籍などが展示・紹介されています。ただ、景気低迷の影響か例年よりもブースが少ないように感じました。
健康増進、スポーツパフォーマンスの向上にとっての王道は、「日常的なトレーニングの継続」にほかなりません。ただ、その継続へのモチベーションを高め、さらに効果的、かつ効率的な方法を人々は求めます。そのために科学的客観性、合理性を伴った商品を市場は求めています。一番手軽なのは、「飲むだけで○○の効果有り!?」の商品ですが、王道からはかなり外れますね。
この間、私自身は従来にないコンセプトで、従来には与えられなかったトレーニング刺激が実現し、選手のパフォーマンス向上に貢献できれば、といつも願って研究開発に取り組んでいます。このテーマに関して、これまで特許申請も経験してきました。ただ、インパクトが小さいのか、マーケットが小さいのか、実用化へはもう少しハードルがあります。研究成果と合わせて、大きなインパクトにしていきたいものです。是非とも、「飲むだけで○○あり」を凌駕するものにしたいですね。
https://www.ritsumei.ac.jp/~isaka/
【忠】
2011.06.05
北陸地方の高校訪問に行ってきました
みなさん、いかがお過ごしですか?
私は、6/2・6/3 と石川県と福井県の高校訪問に
行ってきました。当日は、スポーツ健康科学部の説明をし、
意見交換を行いました。
訪問した駅で撮りました。
左の駅は、名水100選に選ばれた水だそうです。
右の駅では、6/3-6/5までお祭りが行われる事が
告知されていました。
高校訪問は、私たちがどのように見られているか
生の声を聞く、貴重な機会です。
今回の訪問でも、参考になる意見を頂戴しました。
今回、訪問した高校は、以前、金沢の大学に
在籍していた時に、訪問した高校もあり、
また、金沢では、昔を思い出しながら、
町並みを眺めていました。
今期は、大阪と福岡の高校も訪問する予定です。
また、このブログで、報告したいと思います。
それでは、また。失礼致します。
敦
2011.06.04
頑張れNO8
今回は、ぜひ会ってお話を聞きたいと考えた仲間の紹介です。ラグビー部の嶋田直人君(スポ-ツ健康科学部2回生)。彼は昨年の1回生時から試合に出場している選手で、ポジションはNO8(ナンバーエイト)です。
ラグビーを知っている方は、「1回生時からNO8で出場!」と驚かれると思います。このポジションは、フォワードの司令塔、そしてゲームリーダーの役割を果たすのです。私は会って驚いたのが、ラグビーのフォワードのイメージ(猛者)とは異なり、めっちゃ「かっこいい奴」という印象でした。
さらに話を聞くと、予想通り「チームのために自分がどのような役割を果たすべきかを毎日考えている」と語ってくれました。先輩・後輩の関係が厳しい体育会の中で、試合のゲームリーダーとして上級生に指示するのは大変なことだと思います。
そういった日々の苦労を山浦先生の組織論の中で学んだことと照らし合わせ、様々な角度から考えるようになったといいます。これまでは、ゲームリーダーはどうすべきかと旗の振り方ばかりを考えていたそうですが、上級生から支えてもらう存在になろうと発想を少し変えてみたそうです。
そうすると、同じフォワードの毛塚主将(プロップ)をはじめ多くの上級生が自分を伸ばしてくれている(教育)ことが分かるようになり、日々の練習で主将はじめ上級生とのコミュニケーションの回数が増え、戦術戦略の考え方などを遠慮なく話せるようになったといいます。学年のミーティング中でも自分をどのように支えてもらうかという視点で話すことが多くなったそうです。
チームスポーツはこうあるべきだと結論付けるのはなく、いろんな考え方の情報共有が必要かなと思いました。嶋田君が語ってくれた「支えられている」と感じるまでコミュニケーションをとることは大切だなと私自身本当に勉強になりました。
毎日の授業が本当に新鮮で、すべての科目がラグビー活動に直結しているそうです。特に選手として、1回生時に学んだ海老先生の栄養学の知識をもっと発展させたいそうです。
というのは、彼はNO8として体格が小さいのが悩みだといいます(現在180㎝、90kg)。他のチームの選手と比べ特に身長が低いそうです。そういった敵選手を一発タックルで倒せるよう体重をこれから10kg増やすことを目標にしているそうです。
ところが、朝食は自宅、昼食は生協、夕食は生協のアスリート食と毎日しっかりと食事を摂っているそうですが、体重の増加はこの数カ月間全くなく90kg前後で停滞しているそうです。この「摂取エネルギー量=消費エネルギー量」という状態を「摂取エネルギー量>消費エネルギー量」になるよう自分自身の食事をマネジメントしなければならないそうです。
太りたい(筋肉をつけたい)と考えるところが、スポーツマンと一般人との違いです。昨年私のゼミに所属していたシンクロナイズドスイミングの選手は、涙を流しながら食事をしていたことを思いま出します(もう食べられない・・・でも食べないと世界に勝てないと)。
特にラグビーのFL(6.7)とNO8のポジションは、立っている時や歩いている時がないぐらい走り続けており、強いチーム程このNO8のの運動量が高いですね。そのためこれらのポジジョンの集散が速くなるような練習を日々繰り返しています。だから考えている以上にエネルギー消費量が大きいのでしょう。
みんなで、頑張れ嶋田!太れ嶋田!と試合ばかりでなく、学内でも応援してあげてくださいね。
ラグビー部には、まだまだ多くの仲間が頑張っています(全日本代表U20含む)。今後、彼らの汗と涙も教えてもらえればと願っています。
授業の合間に撮らせてもらいました。
秋には、ラガーシャツ姿での登場をお願いします。
【shine】
2011.06.03
アメリカスポーツ医学会その1
Hassy@恒例のアメリカスポーツ医学会@今年はデンバーに参加しています。
今回は立命からは総勢14名が参加です。
デンバーに着いたら夕食へ。翌日ポスター発表のMa2健君が聡先生とテイスティング。エネルギー補給は十分です。明日に備えて皆早めの就寝。翌朝、あまり寝ていないのに目がさめ、5:30ごろにホテルのジムにいると既にかなりの人でいっぱいでした。さすがACSM!しっかりそこで脂肪を燃焼して学会へ。
翌日の学会初日は代謝関連のセッションが盛りだくさんです。また、ポスターセッションではMa2健君が堂々と発表。今年オクラホマ大に短期留学した経験が活かされ、そこでの友達を含め、多数の来訪者があったもようです。
また、私が共同研究している金沢大増田研究室の修士課程の院生Y田君は、http://www.jspfsm.umin.ne.jp/topic/20110516.htm
渡航費助成を獲得しました。
将来が有望な超若手研究者です。
ちなみに増田先生は6/17(金)の16:30からアカデミックラウンジで特別セミナーをして頂けることになりました。皆さん自由にご参加ください。
今日の学会発表者はお疲れさまです。一緒にビールを楽しみました。
明日からのセッションのエネルギー補給は完了です。
ではまた。
2011.06.02
ポジティブな風
私は「運動免疫学」が専門なので、何度か「免疫学会」で発表したことがあります。Natureクラスの研究を何本も出している大きなラボの研究を聞けるので最初はとても感動しました。大きなラボは、戦力となるテクニシャン(技官)がたくさんいらっしゃって、レールに乗って研究を進めている場合が多く、すでにNatureやCell、Scienceなど、すでに論文に掲載済みの研究を発表されています。その発表の時には、次の研究が投稿中であったり、リバイス中であったり、水面下では、様々な駆け引きが行われていることも勉強になります。同じような研究を進めているグループは、まず、一番にアクセプトされなければ、論文の価値がなくなってしまいます。「All or Nothing」の世界です。同じ研究室内においても、過酷な争いがあるラボもあると聞きます。
研究はスポーツと似ている気がします。大学院生の頃、調整不足で発表にのぞんだ時は、帰りの飛行機で反省しながら研究室に戻ってきて、実験室にこもって不足データの穴埋め実験をスタートしていました。試合で目標通りの結果が出せなかったら次に向けて、もっと練習しなければいけないと思うのと似ています。
私は博士課程が医学系研究科だったので、当直をしている大学院生が多く、実験のペースもそれぞれで、実験室や研究室の明かりが消える日はほとんどありませんでした。
ある院生は、朝から実験で解剖を開始し、次の日の早朝に実験が終了。その数時間後から付属病院で外来勤務に出ることがありました。一緒に実験をしていた消化器外科の院生は、朝から移植手術がスタートし、次の日の明け方に手術が終了し、研究室に戻ってきて、データの打ち合わせ。その後、着替えのために帰宅し、数時間後にゼミでデータ報告という日が何度かありました。こんなことが日常茶飯事であったような気がしています。ハードな日常生活を目の当たりにしながら、自分ももっとやらなければ!と思わせてくれたのと、研究においても、心身ともにタフであることが大切だということを学んだ気がしています。
先週のラン智タイムセミナーでは、MASAKO先生が自己紹介とご博士課程での研究成果、スポ健での新たな研究についてお話してくださいました。今年の体力医学会はMASAKO先生ご出身の山口県です。その紹介もしてくださいました。
私も楽しく参加させて頂きました。
O塚先生、ご指導ありがとうございました!
ACSMの方は、院生さんの発表、どうだったでしょうか。報告が楽しみです。
もう1つ嬉しい報告は、伸先生が訳本を出版されたことです。
「バイオメカニクス --人体運動の力学と制御--」
良い報告は、私もがんばろう!という気持ちにさせてくれます。
仲間の頑張っている姿勢を励みにできる組織って素晴らしいなあ、と感じる今日この頃です。香
さて、この写真はどこからか分かりますか?
きっとippo 先生は「あっ!」と思ってくださっているのでは?
あのパナソニックの建物?の窓が「目」に見えて仕方がないのは私だけでしょうか。
いつも視線を感じながら5階の実験室に向かっています。
助教部屋の傘立てです。
「なんか、傘だらけですね〜」と楽しそうなキム哲先生。。。
そうなんです。 3人しかいないのに、気がつくとなぜか傘だらけ。
もう梅雨入りですね。置き傘も必要ですが、忘れずに持って帰りましょうね。
(私のは赤い傘1本だけなんですよ(^^;))
梅雨...みなさまも体調には気をつけてお過ごしください。香
2011.06.01
「内心、忸怩たるもの」が。
発表者は、それぞれ三分以内で、要領よくまとめて発表してくれた。総じて、「問題関心」が鮮明になりつつあったし、「テーマ」・「課題」の設定、研究方法などもかなり明確なものとなったようだ。「スポーツビジネス成功の秘訣」、「オーバートレーニングの解明」、「競技力向上への心理学的貢献」、「競技力への音楽の効用」そして「認知症予防の脳科学的アプローチ」などなど、かなり興味深い「研究構想」が語られた。そして、個々人の「研究構想」ではあったが、かなり隣接した問題関心や研究課題の発見もあって、グループ (共同)研究の芽も生じたようではあった。
一回生時に「ゼミナール大会」に向けて研究活動の何たるかを体験した二回生が、卒業研究に向けてもう一段、研究に対して見識を高め、より専門的な研究活動が実践されることを目指してBrush upする機会となるのがこの「研究入門」だとすれば、その成果は如何に。
主に学校保健・教育保健分野での「研究資料」の提供や体育学会誌からの一部「抄録」紹介、「新聞記事」や「図表」の「読み解き」などを交えながら、何とか授業は展開できたとは思うのだが、私が担当する「社会科学的なアプローチ」という点から言って、十分にその成果が挙げられたかどうかについては甚だ心許無いものが残る。
「自分の研究テーマに関係するような先行研究には出来るだけ当たっておくように」と言ったことなどは、面倒な作業ではあっても「取り付く島」もあろうというもの。しかし、「政治・経済・社会・文化的諸関係を科学する」などといったことでは、それこそ学生をChaosの世界に引き釣り込んでしまったかもしれない。
女子学生のTさんが「出席シート」の「一言欄」に、「話が、すごく難しくなってきた。」と書いた後に、「さむかった。」とも。確かに、この時の教室は、変に「冷房」が効いていて私自身寒く感じてはいた。しかし、彼女の場合のそれは、「掛詞」として意味深長である。そういえば彼女、「研究構想」レポートも出さなかったし、発表会も欠席だった。彼女をして茫漠たる寒郷に一人佇ませることになったのかもしれないと想うと内心忸怩たるものが。 mm生