[ 2011年09月 ] の記事一覧

2011.09.10

世界一のバトン部を訪問

夏休み、多くの運動部やサークルが遅くまで活動しています。私が一番練習していると思うサークルの部員を紹介します。
バトン部の河上瑛君(1回生)です。毎日朝10時から夜の10時まで練習しています。12時間の練習をこなす河上君は、部員全員がバトンのことが大好きで、ご飯を食べる時間を忘れるほど練習できる仲間ばかりだといいます。


IMG_0036.JPG多くの人はバトンってマーチングの先頭で歩いている人を想像するでしょう。立命館のバトン部の活動は、そういった活動とは異なり、体育館や大きな舞台で演技を披露する活動をしています。ダンスと新体操と器械体操の床運動を組み合わせた演技構成で、さらに全員がバトンを回し、遠くに飛ばすといった10年以上経験して得られる高度な技を組み入れています。また新体操より演技する人数が多い(15名以上)のも特徴です。河上君は、バトンを回しながら2回転宙返りや4回転スピンもするそうです。

 

そういった、男性の力強さが女性のしなやかさをさらに引き出すことから、演技の中の迫力とあまりの美しさに見入ってしまいます。彼らの仲間は総勢16名で、現役学生12名(男性3名)とOB・OG4名(男性2名)だそうです。皆が日本のバトン界をリードするという高い意識を持つことから、世界大会で4年連続優勝するチームなのです(今年は震災の影響で世界大会への出場を自粛)。

 

IMG_0031.JPGこの夏、アジア大会で金賞(トップ)を受賞し、JAPANカップで優勝し、また休むこともなく11月の関西大会向けて新しい演技を作ろうとしています。でも彼らはどの小さな大会にも全力で取り組みます。そういった姿勢が全国のバトンばかりでなく新体操やダンス界の人たちからも認められており、彼らの4分の演技を観るために全国から多くの人たちが集まるそうです。

 

河上君は、皆と相談しながら何度も何度も演技を繰り返しながら約4分の演技を作り上げていくことが最高に楽しいと語ってくれます。彼らには妥協はありません。世界一位だからこそ、練習時間も増え、最高の作品を作り上げているのだと思いました。


最後に彼らは芸術サークルだけど、体育会も彼らの情熱を学ぶべきかと思いました。私は河上君からいろいろお話を聞きましたが、芸術性を問うスポーツ種目も多いことからも、彼らの演技を作り上げる創造力や手法をもっと学部に取り込むべきだと勉強させて頂きました。
河上君には、ぜひ日本ばかりでなく世界を代表するバトンの指導者として活躍してほしいと願っています。
彼らの演技をぜひ観てほしいと思います。滋賀県のびわこホール(オペラや演劇をする日本を代表するホール)を2000名以上の観客で超満員にするほどのチームです。

 

【shine】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


2011.09.09

快晴かな

Hassyです。
先週末は大学院生から夫婦共々お世話になった先輩研究者を我が家に迎えてBBQ!の予定でしたが、未曾有の台風でした。(結局出前寿司に変更。)
私が大学生のクラブ活動(ウインドサーフィン部)で、冬に暖かい和歌山の白浜に籠って練習に励んでいたのですが、その道中の田辺等々、馴染みの地域が甚大な災害にあい、心が痛んでおります。

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左は通勤途中で撮影した台風の前後です。右下の建物はスポ健のインテグレーションコアです。

入道雲と秋の雲が入り交じって晩夏だなあと思っていたら、台風が来、その後はご覧の快晴です。

特に最近の朝の様子(澄み切った空で、日に当たると暖かく、木陰は涼しい)は、留学していたカリフォルニア州バークレーと似通っていて、感慨深いものがあります。。。。

さて現在、夏期集中特別講義としてスポ健では「大学コンソーシアム京都」http://www.consortium.or.jp/で、「スポーツと健康の科学」についての講義を行っております。1日270分講義が5日間という、文字通り集中講義ですが、スポーツ健康科学の最先端の知識を学べる絶好の機会です。

昨日はHassyの担当で、昨年に引き続き、運動中のエネルギー代謝についての講義を中心に授業を展開しました。

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昨年、手持ちマイクで、素でも大きな私の声が「マイクを通すと割れて聞き辛い」、というクレームがあったので、反省し、今年はピンマイクを使用。マイクがあるのに、熱が入り、勿論中盤から声が嗄れる始末。。。

さらに、スクリーンが特殊でポインターが全く見えないのも、昨年のクレームで承知でしたので、指し棒を使用することにしました。まあこの写真では指し棒の意味が全くありませんが、このあと白熱しすぎて、棒の先端が壊れてしまいました。。。


その甲斐?あって、受講生は最後の確認テストでは良い成績をおさめてくれました。
また、授業の最後では、相当サイエンティフィックな質問も受け付け、おどろいたものです。

今回の5人の教員のオムニバス授業で、スポーツと健康の科学に興味を持ったなら、是非大学院進学も視野に入れながら相談に来て欲しいと思っています。


2011.09.08

指導者のカラー。

 先週、常にマイペースの私は、台風の日に、他のお仕事がなくなったことから「やったー!チャンス!実験だ!実験!!」と密かにハイテンションで日程を少し前倒しにして実験を入れてしまいました。次の早朝の大荒れを見て我に返り、実験は急遽延期にし、今週月曜と昨日、水曜日に行いました。よく考えてみると(よく考えなくても)、何のために前日のNS研究会から、土曜日までお仕事が中止になったのか、すっかり頭から飛んでいて、Hassy先生グループのみなさん、いつも実験のお手伝いをお願いしているIZUMI先生の大学院生のLiuさん、Jo君、Machi君には大変申し訳なかったなあと反省しました。
 私一人だったら、実験してしまいますが、一緒に実験する人のことを考えたり、危機管理はラボを運営する立場に立つ時、最も大事な事だと再認識いたしました。仙台にいた頃、実験の最中に何度か大きな地震に遭遇したことを思い出しました。その時もちょうど、生化学の実験中(ウエスタンブロッティング)で、腸管組織の抽出タンパクを泳動槽にアプライしている最中でした...実験は病理研究室の10階で行っていたのですが、技官さんが「揺れてる?!大きくない!?」と慌て出した記憶はあるのですが、私は泳動バッファー、波打ってるなあ、これ、困るなあ。。。と思いながらも実験を進めていたら「早く外に出なさい!!」と大激怒で、慌てて脱出したことを思い出しました。確かに、隣の部屋では割れたメスシリンダーやビーカーの破片が床に散乱し、蒸留水の装置が折れていて修理に出すまでになっていました。
 あれこれ、並行して行う能力は乏しいのですが、1つのことに集中するスイッチが入ると止められない性格なので、今回の台風からも自身の悪い癖を、今後注意すべき点に追加しました。

 そして、リベンジの月曜、水曜。IZUMI先生が考案されたTabata Protocolのトレーニングを4週間行ったラットの解剖、Hassy先生グループと無事に終えることができました。

また2つ学んだことがあります。修士まではヒト対象の実験しかしたことがなかったので、グループで役割を決めて行う実験の光景はある程度理解できています。しかし、東北大で基礎系の実験をするようになってから、最初は先輩の行っている実験を見学し、洗い物や動物の飼育方法などを教えてもらうことから始まり、最後の方はほとんど1人で実験することが多かったので、院生さんが実験を手伝ってくれて、一緒に実験することは、個々の役割の負担がかなり軽減されることや、時々、研究の話を交えつつ、Hassy先生の笑い声が実験室に響いたり、役割分担をしながら、みんなで協力して行う実験の大切さを改めて感じ、学んだことでした。もう1つ、Hassy先生のご指導の様子を見ていて、自然な話題からいろんなことを学生さんに教え、伝えて行く姿がまた勉強になりました。

 最近、よく指導教官の先生がご指導してくださっていた姿を思い出します。ちょうど一昨日、修士の恩師の豊岡先生から電話をいただきました。退官が近いので、最後の実験に取りかかっていらっしゃるとのことでした。いつも話すたびに恩師は偉大だなあと感じますが、また話し込んでしまいました。先日の台風の日の失敗談までお話したら、「相変わらず、君らしいねー。上になると、そういうこと(危機管理)を一番考えないといけなくなるんだ。」と助言が返ってきました。院生時代は本当によく叱られました。「バカ!何やってんだ!」という言葉が耳に残っていますが、おかしいもので、とても懐かしく、やや嬉しくも感じてしまいます。

 研究指導の方は、Hassy先生のご指導を側で拝見していて、ユニークなカラーがとても人間味があって面白く、考えるきっかけをくださいました。私は、恩師の先生方のように、素晴らしい指導できないけれども、スローでも、常にコツコツと自分のカラーを大切にして、将来に向かって行こう!と感じた週でした。

 学生のみなさんも、いろいろなことを経験し、その中から成長してほしいなあと思っています。今月末、後期開始とともに、1ヶ月ぶりに学部生のみなさんにお会いできるのが楽しみになってきました。


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それと、先日、Masayo先生が産休に入られるとのことで、ご挨拶に来てくださいました!少し寂しいですが、また来年度、新入生の入学とともに、元気な姿で戻ってきてくださることを楽しみにしております(^0^きっとその時は、左のぺぺたちも、一段と大きく成長?増殖?していることでしょう!




さて、いつもトレーニング実験をがんばっているIZUMI先生の院生(2年生のMachiくん、Liuさん)を直撃しました(下の写真)。助教の私にとっては弟や妹?(お母さんと言われないようにしたいものですが!?)のような存在です。1期生の修士論文がとても楽しみです!まだまだラストスパートには早いですが、頑張れ院生!いつも陰から応援しています!


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2011.09.07

「台風一過」とスポーツ断想!?

台風12号による被害が、全国で死者37人、行方不明55人に上り、台風の被害としては死者95 人を出した200410月の台風23号以来最悪となった、と報じられた96日。京都周辺の地域は、からっと晴れ上がって、一気に清々しい天気となった。もちろん北日本ではまだ警戒が必要だし、台風13号も北上中だ。

台風12号に伴う記録的な豪雨は各地で土砂災害を引き起こし、それが多数の死者、行方不明者を出す原因ともなった。国土交通省によると、「対策が必要な土砂災害危険箇所」は、全国の9割を超える市町村に52万ヶ所以上分布しているという。そのうち、「砂防堰堤」などの対策を施しているのは20%程度だという。 

「台風一過」の好天は望むところだが、国民の生命と財産などを守る防災対策に「一過性」は許されない。

ところで、男子400mリレーでジャマイカが3704の世界新記録を出して「世界陸上」が終了した。室伏選手の優勝や競歩やマラソンでの健闘は素晴らしいものがあったし、福島選手の「快挙」も素晴らしいものではあった。しかし、「今季自己最高記録」や「自己最高記録」を打ち出して「躍動感」溢れる世界各国の選手を見るにつけ、ついつい、日本のアスリート育成の「困難さ」にまで想いが行ってしまった。

確かに、女子サッカーのように、ワールド・カップで優勝し、今また、「五輪最終予選」3連勝で、実力を発揮している状況はある。しかし、そうしたことを「部分的」「一過性」のものとしない、総合的・持続的なものとしなければならない。

たとえば、「発育発達」分野での研究で、「日本の子どもたちは世界で最も外遊びをしない」ということも言われている。自由闊達な「外遊び」の中で、巧緻性や持久性など総合的で基礎的な体力づくりが成されることを考えれば、子どもたちの生活環境そのものが問われることになる。トラックやフィールドそしてグラウンドで発揮される「競技力」のしっかりとした「裾野」を形成すること。

総合的なスポーツ健康科学は、そうしたことにも応えて行きながら、アスリート育成の「困難さ」の克服を目指していくのだろう。 mm

2011.09.06

今年の七夕の贈り物。

 <RecOだより 74>


9月になりました。

そろそろRecOも後期の準備ですが、前期にRecOにお越し頂きながら、ブログではご紹介できなかった方々がいます。


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その一人が、料理研究家の土井善晴先生。

昨年に引き続き、今回はサービスマネジメントインスのゼミのゲストとして、七夕にお越し頂きました。

以下、土井先生からの七夕の贈り物。早いものでもう2ヶ月前ですね。

少し長くなりますが、たっぷりご覧下さい。

ます、スポ健1年生も一緒に講義を拝聴。

以下はその時のレジュメです。





ーーーーー 以下 7月7日 土井善晴氏 講義レジュメ ーーーーーーーー


食の原理(和食の原理)     土井 善晴

現代人に問う。何を食べるべきか? 何を食べたいか? 何が食べられるか? 

果たしてどんな答えが返ってくるのだろうか。

おそらく、

 何を食べるべきかの答えは健康(体)に良いもの。

 何を食べたいかは、焼き肉の脂、寿司のとろ、ラーメンだろうか。

 何が食べられるかは、安心できる食品。

 しかし、食べるという私たちの命を作るという目的を考えれば、その三つの問いの答えはひとつでありすべが重なり合うに違いない。それは食べ物は私たちの命そのものであるからだ。

  たとえば、良い香りがするなとなれば、鼻を近づけるし、不快な匂いであれば鼻を遠ざける。食を選ぶ力としても味覚や嗅覚を使ってきたのだろう。そしておいしいと感じるものに栄養価値がある。おいしい食べ物は私たちにとって何よりも魅力的であったに違いなく、それを採る努力をすることが生きることだろう。果たして現代人が食べて美味しいと感じるもの変わってきたのだろうか。あるいは、美味しいと感じる幅が狭くなってきたのかもしれない。

 食べるべきもの、食べたいもの、食べられるものは同じ食べ物、それは自然の摂理に基づく食の原理が導きだす食べ物であり、私たちの命を作ってきた食べ物であると考えている。



一 日本の食文化の特徴

  ・豊かな生物多様性を持つ国土

  ・素材を生かすこと

一 和食の素材感 

 ・何を食べさせたいか

 ・工夫すること

一 和食の調理

 ・心地よい食べ物

 ・下ごしらえはデトックス

一 何を食べるべきか


ーーーーー 以下 7月7日 土井善晴氏 講義レジュメ ーーーーーーーー




 その後、RecOに移動して、みんなでわらび餅を教わりました。

 作り方だけではなく、講義の内容にもあった、食べることの意味、調理の意味をしっかり実習を通じて教えていただきました。

 わらび餅の粉ときな粉は土井先生が事前に送って下さったもの。

 何とも言えない食感のおいしいワラビ餅に一同感動です。




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  最後は、インス海老ゼミ生が、無謀にも(!)土井先生のレシピで土井先生先生を「おもてなし」。

 と言いつつ、途中、カレーの危機を土井先生に救っていただくことに・・・(汗)。




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  土井先生、ありがとうございました!

  この貴重な機会の意味を、みんながちゃんとわかってくれたかな・・・?【abc.】










2011.09.05

スプリント実験

世界陸上も昨日で閉幕しました.トップアスリートの祭典は,人間ならびに人類の限界値,極限値を示してくれます.「限界」といわれる壁を乗り越えるために,トップアスリートたちは,日々の厳しいトレーニングのみならず,食事(栄養),最新のスポーツ科学研究を導入したトレーニング,研究成果の利用,メンタルトレーニング,メディカルサポートを含めて,あらゆるアプローチを動員して,「限界」へのチャレンジを繰り返しています.

先週のブログで紹介しましたが,インテグレーションコアとラルカディアをつなぐ1Fのホワイエ(廊下)は直線で103mあります.この屋内空間を利用して,60mのスプリント実験が行われました.

 

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20110905-3.JPG 写真の左は,ラルカディア側

 スタートから60mダッシュの区間

 写真の右は,インテグレーションコア側

 60mのゴールからの原則区間.

 
 写真の下は,スタートダッシュ

 

今回の実験には,男子陸上競技部の短距離選手たちも大勢協力してくれました.選手の中には,今週末(9/9-11,熊本)に開催される全日本大学対校陸上競技選手権(全日本インカレ)に出場する選手も多く含まれています.

 実験担当したO塚先生によれば,「みんな調子いいですよ!」とお墨付きをいただいています.
選手・部員たちの活躍が楽しみである.

<余話>

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男子陸上競技部の部員たち,9/1にグループワークを行いました.朝10時から午後4時半まで,コミュニケーションスキルを学びながら,午後にはチームスローガンをつくるグループワークを行いました.お互いをよりよく知るとともに,「チームとは」,「チーム力を高めるには」をブレーンストーミングしながら,お互いの意見をまとめていきました.チーム力の向上で,選手がさらにパフォーマンスを上げることを願っています.

【忠】

 

 

 

 

2011.09.04

9/17 に立命館プラザ福岡で、出張講義を行います

台風で大荒れの週末ですが、
みなさん、いかがお過ごしですか。

私は、9/17 (土) 14:00 〜15:00 に、
立命館プラザ福岡 で、出張講義 を行うことになりました。
この出張講義は、今年7月に、名古屋と神戸で行った
連続講義の続きとなります。

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当日は、スポーツ健康科学部の学部紹介・入試説明に加え、
私たちが、言葉を理解する時に、どのように脳が働いているかや
運動と認知能力の改善についての研究を紹介します。

九州の受験生で、関西までなかなか足を運ぶ機会のない学生さんに、
スポ健の特徴や学びについて、この機会を通じて、
ぜひ知ってもらいたいと考えています。

それでは、また。失礼致します。
              敦




2011.09.03

応援団チアーリーダー部,日本選手権3位!

これまで、プレーをする人、プレーヤーを支える人にお話を聞いてきました。今回は、プレーヤーを応援し、また観客席を応援する人を紹介します。

応援団チアーリダー部PeeWeeS!の伊藤祥(さき)さんに活動の様子を聞きました。60名以上在籍する部員の中でたった一人のスポーツ健康科学部生です。
まずは、JAPAN CUP 2011チアリーディング 日本選手権 DIVISION1大学部門で、なんと3位の戦績を挙げました(伊藤さんも出場しています。2段目に乗っています)。これは「凄い」一言の戦績です。


<テレビ放送>ぜひ観てください
9月4日  BS1 19:00~20:50
9月11日  BS1 12:00~13:50再放送


多くのOGたちは涙を流して喜んでいることでしょう。
というのは、R-PeeWeeS!の日々の活動は、野球やアメリカンフットボールはじめラグビー、カヌー、アイスホッケー、サッカー、バレー、水球・・・といった多くの種目の応援です。
ところが今回の大会はチアーという演技の難しい技の競技性を評価するもので、DIVISION1のチームのほとんどが競技の応援経験が少なく、この大会に焦点をあてた活動をしているチームばかりです。彼女らは、応援団としての活動だけでも大変なのに競技としての練習(難度の高い回転技)まで時間がないという葛藤がずっとあったのです。その中での3位は凄いとしか言えません。


IMG_0026.JPG伊藤さんは、この試合応援を主軸としながらも今回の大会に出場してDIVISION1で活動しているR-PeeWeeS!に憧れて入学したそうです。他の大学の応援団の数倍も練習量が多いですが、毎日が本当に楽しいそうです。この夏の暑い体育館での練習も辛くはなかったと言います。


私は、立命館でいろいろなチームを見ていますが、このR-PeeWeeS!が一番忙しいだろうと思います。
今秋、多くの運動部の試合の応援に出かけ、アメリカンフットボール(AF)の甲子園ボウル応援と同時期に行われる京都会館でのチアーフェスティバル(彼女らの演技発表会。これは絶対に観る価値あり。感動します!!!)、そして新年のライスボウル(AF)応援など。
また、小学生を対象とした地域貢献(チアー教室)なども頻繁に行っています。


伊藤さんは、まだこの忙しさを半分しか経験していないのですが、すべてが楽しみだと語ってくれます。
チームの伝統として、AFのリーグ戦を経験して一人前のチアー部員と言えるそうです。彼女らから元気、笑顔をもらうことを楽しみに試合会場に集まる立命館校友も多いそうです。

 


そして、クラスはじめ多くの仲間が、活動の忙しい伊藤さんを助けてくれるそうです。この雰囲気がとても有難いと。そして、めっちゃめっちゃ嬉しかったことは、クラスの仲間が「立同戦(野球)へ伊藤を応援に行くよ」と言ってくれたことだそうです。私も話を聞いて本当に嬉しくなりました。仲間に何が返せるのかな~と、感謝一杯話してくれました。

 


将来の夢は、健康に関わる仕事をしたいと。海老先生の授業がとても楽しくて、毎回の授業で紹介してもらったレシピを家で作っていたそうです。もともと料理が大好きで、海老先生の授業でますます料理が楽しくなったそうです。

チアー部に男子部員が4名いるそうですが、彼らに授業で習った体重増量のレシピを紹介しているとか。AFの応援で、男子部員の応援がかっこよく思えるのは私だけかな~。


今回は、チアーの汗や涙のお話を聞かせてもらうつもりでしたが、すべて楽しいと語ってくれる伊藤さんに感動しました。

 

【shine】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2011.09.02

You Gatten?

Hassyです。
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一昨日の夏休み最後の「ラジオ体操」。
最後は第2番の体操もあるということでしたが、「やっぱり身体は覚えている!」というわけにもいかず、25年以上も前の反復していない第2体操はすっかり飛んでおりました。。。

子どもたちは、さすがに柔らかい!!






仕事から帰り、明日に始業式を控えた息子が宿題のラストスパートをかけているのを尻目に、ブログでもあります「世界陸上を!」とTVオン。
しかし、大会中日だということでNHKに変えるとガッテンです。
するといつも培養している脂肪細胞が、伸縮性のある培養装置で伸縮を繰り返している画像が流れてくるではありませんか。しかも現在頭に描いていた研究プロジェクトの一部を成すものだったので、「むむっ」と注目したのです。
すると、伸縮させると、脂肪の蓄積が抑えられるということです。。。
結局、これは岩手医科大の中山先生の研究で、未分化(脂肪をまだためこんでいない)の細胞に伸縮運動を(おそらく長期的に)かけ続けると、脂肪を溜め込むスイッチが入らないということのようです。http://www9.nhk.or.jp/gatten/archives/P20110831.html
率直に「あ〜、先にやられたー」という部分もあるのですが、また別の切り口で、色々と研究してやろう!と決意を新たにしたのでした。

番組はそのまま、もみだしでやせる!?というテーマで進行して行きます。
実際に1時間くらいのもみだしでウエストが3センチくらい小さくなっているのです。
先の細胞伸縮運動効果を鑑みても、脂肪のマッサージで、脂肪が分解されていくのでは?という展開です。
「いやいや、これでうち(スポーツ健康科学部)にあるDEXA(骨密度を測るものですが、体脂肪もきっちりと測れるものです)やMRIで、体脂肪や腹囲の画像をみてしっかり脂肪が減ってたらええけど、いくら脂肪を分解してもそれを使う筋肉が働いてなかったらまた蓄積されるだけやろしなあ」と、うんちくを妻に語るHassy。
すると、私の以前のブログにご登場頂きました宮地先生が登場。
番組内でまさにDEXAで体脂肪を測定し、「変化なし!」のジャッジを下されたのでした。
(結局ウエストの変化はむくみが解消された結果とのオチでして詳しくは上述のサイトで)

とはいうものの、私どもの研究結果では、脂肪分解過程で脂肪細胞は実に活発に動的な伸縮運動をしているのです。とすると、動的な伸縮運動を外から加えてやると、脂肪分解は??
今後の私の研究成果にご期待ください。

2011.09.01

研究活動の原点。

 あっという間に9月になりました。先週から始まった世界陸上!mm生先生と同じく、私もついつい見入ってしまいます。箸にも棒にもかからないような成績で走っていた私にとっても、陸上競技は研究者として生きるきっかけを与えてくれたスポーツなので自分の大切な研究活動の原点になっています。長距離の練習が「運動やストレスが免疫系にどのように影響を及ぼしているか?」という現在の私の研究テーマにたどり着きました。

 選手の頃、最大酸素摂取量や血中乳酸の測定は日常茶飯事だったかもしれません。私の場合、最大酸素摂取量の測定よりも?!血中乳酸測定で指先に針をさされることが恐怖だったことから「練習中のタイムトライアルや、記録会で走る3000m5000mのタイムで、乳酸閾値を導き出すことができれば痛い思いをしなくても良いし、練習の記録設定にも使えて一挙両得なのに。。。」という単純な発想から研究がスタートしました。

 当時のBlood Lancet(採血のため、指先に針を刺す器具)は、「パチン!」という音(嫌な音)と同時に、指先に針が刺さる瞬間が目に見える作りで、いつも恐怖でドキドキしていました。この気持ちも、自分自身が選手を対象にして実験する際に、選手の立場や気持ちを考えられる良い勉強として生きている気がします。

 大学院では、予備実験で自分で乳酸を測定することが増え、指が内出血と穴だらけになっていました。でも、きっと私と同じ恐怖を感じている選手がいるはずだから、と思いながら実験していました。ある時、研究室の同期と2人で、トレーニング実験の強度を決めようと、いろいろな文献を調べながら「この強度、絶対変やなあ。確かめて見よっか。」と血中乳酸が4ミリモルに達する速度で何分走れるか!?と、環境制御室のトレッドミルで走りながら、5分ごとに乳酸を測定する無謀な試走実験を実施してみたり(やっぱり文献通りのおよそ20分が限界だったのですが...)、恩師が南アフリカ研修で不在の中、振り返ってみると無駄な!?予備実験を思考錯誤の中、結構な頻度でやっていました。必ず現場に活用できるデータにする!という目標だけは見失わずに実験していました。

 そこから、派生して運動免疫学の研究にたどり着いた経緯は、目標とするレースに向けて、いくら質の高い練習を完璧にこなせていたとしても、レースの日にコンディションをピークに持って行けない選手が多いことでした。特に駅伝に向けてのトレーニングで、練習の時の良い状態と当日のレース走りを見た時の違いから、悔しい場面に何度も遭遇し、「選手のコンディションはストレスや免疫系に大きく左右されているのではないか?」という研究にたどり着き、今にいたっています。

 選手対象の実験をしていて、嬉しいことは、被験者として研究に協力してくれた当時の学生さんが、今でも時折、メールや電話、年賀状等で近況報告してくれます。修士の頃、男子長距離選手40名ほどが被験者として実験に協力してくれました。彼らのほとんどが中学、高校の体育教員、自衛官、警察官、消防署、フィットネスクラブのインストラクター、様々な場所で働いています。今年3月の地震後、自衛隊として福島県で捜索活動に従事していると現地から連絡をくれた卒業生もいます。

 人が対象の研究は、彼らが社会人になっても、大切な繋がりとして生き続けるので大好きです。中学や高校で教員をしている卒業生のほとんどは陸上部の顧問をしていて、「指導している生徒がインターハイに出ます!」という報告や、「作成してくれた報告書、今でも大事にしています」という一言が年賀状に沿えられてあったり...当時、知識が浅い中、作成した報告書だったにもかかわらず、大切にしてくれている気持ちが本当に嬉しい限りです。彼らが私を育ててくれたのだと思っています。測定に参加してくれた選手たちの身長、体重、体脂肪率、VO2max、走フォーム、自己ベスト記録、出身地、出身校、家族構成...どういうわけか誕生日や血液型まで完璧に覚えていたり(^_^; 自分の記憶力にもびっくりですが、若かったということなのでしょうか。。。

 現在はメカニズム解明として動物対象の研究を中心にしていますが、必ず、人に還元できる情報(研究論文)として世の中に提供できなければ全く意味をなさないこと、また、そうしなければ、実験のために命を提供してくれる動物に対しても失礼になる、という気持ちを常に忘れず実験に取り組もうと思っています。一緒に実験している学生さんにも、単に研究ができるということ以上に、伝えて行きたいことでもあります。


現在、M2Machi君、Liuさん、M1Jo君、生命科学部のHaruhiさん、Chihiroさんと一緒にラットのトレーニングを実施しています。水泳で『Tabata Protocol』を週に4日行っています。ラットたちも頑張っていますが、学生のみなさんも本当によく頑張ってくれます。M2のLiuさん、Machi君は動物の扱いも優しく丁寧で完璧です。最近は後輩たちにもしっかり教えてくれるので、とても助かっています(^^;)スポ健で社会に貢献できる人材に成長し、世の中に貢献してくれる日をとても楽しみにしています。香