[ 2012年06月 ] の記事一覧

2012.06.10

早朝ウォーキングに思う

久しぶりに自宅スタートの早朝ウォーキングを行いました。いつものコースをとり、200m位で「トロッコ亀岡駅」、その先100m弱で保津川の「山本の浜」に出ました。遠くに近くに、すでに多くの人たちが歩き、ジョギングする姿が目に入ります。

この辺り、早朝に人びとが頻繁に行き交うだけでなく、休日や連休のときなども、嵯峨嵐山から足を伸ばす多くの観光客で賑わっています。そんないつものコースのスタート直後の地点の話題を、今日は少し紹介します。

 

トロッコ亀岡駅というのは、トロッコ嵯峨駅をスタートして亀岡まで7.3㎞を約25分で走る「嵯峨野観光鉄道」の最終駅のことです。現在のJR嵯峨野線の「嵯峨嵐山駅~馬堀駅」間で、線路が新しい直線的なルートにつけかえられたのに伴って廃線となった、旧山陰線の保津峡渓谷沿いの線路を利用して、1990年にJR西日本の子会社としてこの会社は設立されました。いまや、地元になくてはならない観光会社になっています。「DE10」というディーゼル機関車が、年間約90万人を四季折々の渓谷美に誘っているそうです。

 

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後者の山本の浜というのは、保津川が保津峡の急流に差し掛かる手前、鵜ノ川と西川が合流する狭間にできる比較的広い淀みと河原の呼び名です。この浜の先端から下流に向かって立つと、流底や側面の岩に当ってできる白波の音と流れが遠くへ消えるように直線的に見えます。そこへ、「ギーッ、ギーッ」といくつもの木の棒が擦れるような音が後ろから響いてきます。やがて横眼に入って、段々音とともに速い流れに落ちていきます。いつもの保津川下りの光景です。

 

保津川は、京都市左京区の鞍馬よりも北方、広河原を源流とする大堰川(おおいがわ)の亀岡周辺での呼び名です。下手の嵯峨嵐山付近では桂川、上手の京都市右京区京北町の付近では上桂川です。淀川水系の中では、主要な河川の一つです。

この河川は、かつては上桂川に集められた京都北部の木材を筏流しとして運ぶと同時に、それを利用した重要な物流のルートでした。最終的に木材は、嵯峨や梅津の材木問屋へ行く前に、嵐山やその下流の貯木場に集め係留されたそうです。その後淀川に出て、大阪まで行くこともあったようです。

上桂から嵐山まで途中の難関は急流の保津峡で、筏の組み直しや急流下りの技を磨いて仕事する特別な集団を必要としたわけです。

 

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物流や人の移動は、鉄道路線と道路(トラック)とが早い時期に主役になっていましたから、私が生まれた頃にはもはや筏はなかったでしょう。筏を船に変え、渓谷の自然と急流下りのスリル体験とを提供する、観光開発に重点が移っていたことは間違いないでしょう。今では日本国中だけでなく、外国での日本観光案内の中でも多く取り上げられています。

写真上はトロッコ駅の様子、下は、題名が少々艶っぽいですが、保津川下りに関する書物です。特に後者については、1984年、当時亀岡在住のシナリオ作家が、保津川下りが現在のように有名になるまでの紆余曲折について「語り部」たちを直接取材し、まとめられたものです。筏流しの小僧の時代から保津川下りの今日の基礎を築くまでを見て、関わってきた数名の人たちがトツトツと地元言葉で語られる内容がおもしろい。筏流しの時代から人びとの暮らしと自然との関わりを継承・発展させることが観光資源のもととなっていることや、特に自分の知らない郷土の話があったこと等、出版された当時に感動したのを覚えています。

 

このような感覚的な想起をして歩き始め、一万歩を少しオーバーしてフィニッシュしました。歩きやジョギングのコースをいくつも持ち、それぞれのチェックポイントに関する様々な逸話、歴史的由来等々、他の人たちも多く感じ、考えて廻っているのだろうな、と思いつつ汗を拭きました。

 

 【善】

 



2012.06.09

トップアスリートを支える仕事

今週の木曜日は、ドームアスリートハウスから友岡和彦先生にお越しいただきました。友岡先生はアメリカの大学にてアスレティックトレーナーとしての基礎を学ばれ、その後はメジャーリーグにてストレングスコーチ・コンディショニングコーチとして活躍されました。また、2009年からは、株式会社ドームが運営するアスリート専用のトレーニング施設「ドームアスリートハウス」にてジェネラルマナージャーとしてトップアスリートのトレーニング指導に尽力されています。


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今回、まず1時間目は専門演習(ゼミ)において学部3回生を対象に、
「コアアクティベーション(体幹筋群の強化)」に関わる基礎的なプログラムを実習形式でご指導いただきました。また、実習の後半は、リラックスした雰囲気で学生からの質問に応えるという形を取りました。数多くのセミナーなどで講師を担当されてきたこともあり、その説明の方法や手順は明確で、参加した学生の心をつかむものでした。
                                                        
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その後、4時間目は学部2回生を対象にした「スポーツ健康科学セミナー」において、ストレングスコーチ・コンディショニングコーチになった経緯、メジャーリーグやドームアスリートハウスにおける現在のお仕事の様子をスライドを用いてご紹介
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下さいました。さらに、将来、アスリートを支える人材になるために必要な資質や心がけることをご説明いただきました。私も講義に参加しましたが、印象に残ったフレーズがたくさんありました。また、講義後、学生が質問や名刺交換ための列を作りましたが、1時間にわたり丁寧に対応していただけました。数名の受講生と話をしましたが、彼ら彼女らの眼は輝いており、スポーツ健康科学部での学びや将来の自分のキャリアについて大変良い刺激を受けたようでした。



さらに、その内容の一部は、学部3回生を対象にした翌日の「エクササイズプログラミング論」の講義内でも紹介をしました。また併せて、スポーツ健康科学部における数多くの授業がどのような意味をもって配置されているのか、今、私達は何をするべきなのかについても時間をかけて説明しました。


トレーニング現場でアスリートを支援するためには、「経験」が必要です。ただ同時に、トレーニング科学、スポーツ生理学、スポーツバイオメカニクス、スポーツ栄養学などに関する豊富な「専門的知識」が求められます。学部における講義科目、実習形式の授業、課外活動などを通して、知識と経験を身につけた学生へと育ってくれることを願っています。また、学生の夢の実現をサポートするために、私自身もさらに頑張ろうと改めて心に誓った1週間でした。

GOTO

2012.06.08

田園風景から

ついこの前まで、キャンパス内の樹木や大学に続く街路樹も若葉をつけていましたが、ここのところすっかり青葉に蔽われています。日々の仕事に追われ、普段はあまり意識しないで過ごしている日々の中でも、自然は忘れずに私たちの周り、隅々まで季節の変化を知らせてくれます。ふとこのような変化に気づいた時、見慣れた風景なのに大変に新鮮な驚きを与えてくれることがあります。

その一つに、田園風景があります。田起こしが始まり、用水から水を引き込み、苗床ができ、そして一面に田植えがなされ、夕日に照らされた水田が金色に輝く風景を見ていると見慣れた里景色とは言え、妙に懐かしく子供のころの越後平野の田園風景と重なってきます。マスコミに報道された「お田植祭り」(多賀大社)、「壬生の花田植」(北広島町)のような伝統行事ほどの華やかさはありませんが、秋の豊作を願う気持ちはどこも同じ。大学の裏手の田園風景にもそれを感じさせられます。

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2012.06.07

運動中の間接的エネルギー源は??

Hamaです。

まずは復習です。
間接的エネルギー源とは、「糖質」、「脂質」、「タンパク質」です。

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日常的な有酸素運動では間接的エネルギー源のうちタンパク質(アミノ酸)は
ほとんど使われませんから、脂質と糖質のみを考えればよいことになります。

運動中の脂質と糖質の利用割合は、主に3つの要因で決まります。
つまり運動時間、運動の強さ(強度)、およびトレーニング状態が関係します。
ちなみに、体重70kgの男性の場合、体内の糖質貯蔵量は2,000~2,500kcal
(筋肉内グリコーゲン300~400g、肝臓内グリコーゲン100g、細胞外液グルコース20g)程度です。
体脂肪率15%とすると、脂肪が10㎏程度ありますからその脂肪としての貯蔵エネルギーは
70,000kcalつまり30倍程度となります。


運動強度(最大酸素摂取量に対する割合)およびトレーニング状態と脂質および糖質の利用割合を
図2に示します。

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横軸は運動強度、縦軸は脂質と糖質の利用割合が示されています。
グラフには幅(黒い帯状の部分)がありますが、帯の上の方はあまり運動トレーニングを
していない人、下の方はよくトレーニングしている人のデータです。

この図から分かることは、身体活動強度が低い(家事やゆっくりした歩行など)
うちは脂質と糖質が共に50%程度使われ、中等度~高強度の運動
(ジョギングやサッカーの試合など)になると糖質が多く使われ、もうそれ以上
できなくなる強度ではほとんど糖質のみが使われるということです。

また、よくトレーニングをしていると運動強度が高くなっても脂質を
ある程度使うことができることも分かります。


【今日の1 shot!!】
金星の太陽面通過!
滋賀大学の江﨑先生から提供いただきました。
画像の倍率を上げていただくと分かるかと思いますが
黒点やコロナが見えます。


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【Hama】


2012.06.06

ディベート大会(基礎演習)

こんにちは。ma34です。

今日の基礎演習は、先週の準備時間を経ての「ディベート大会」でした!
A(赤沢クラス)、Dクラス(小沢先生)、Gクラス(種子田先生)、Iクラス(山浦先生)の合同・対抗で
各クラス4チームに分かれての激戦でした。

すべてAAさんの企画・実行だったので、教員はほとんど何もしない状態でしたが、
準備段階から「ディベートとは何か」、各グループの準備についての支援などなど、
AAさんのがんばりのもと、今日のディベート大会も大成功に終わったと思います。
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テーマは二つ。
①選手の移籍金は高額であるべきだ
②Jリーグのように指導のライセンスはすべての競技に必要である

どちらも、先週の準備段階では、そもそも「指導のライセンスって何?」という疑問も出ているほど
結構難しいテーマ設定だったように思います。



けれども、今日の様子(私が見ていたのはR401)では、
みんな相当の準備をしてきたのだな、と思わせる非常に良い内容でした。

相手に伝えようとする姿勢はどのような姿勢か、
論理的に話すためにはどのような順番で話せばよいのか、
根拠として持ってくる事例はどんなものがよいのか、
質疑の時間にはどこを突けば効果的か、

どのチームも一生懸命、真剣に議論している様子に感動しながら聞いていました。
自分のチームが戦う場面でなくても、オーディエンスとして
「そこを突くんじゃなくて、この論点を攻めなあかんやん!」というつぶやきや、
「一貫性が欠けてるんちゃう?」という鋭い指摘、
「なるほど、そういう資料を見せたら強いな」という分析をしていたりと、
私も場を共有していて多くのことが学べた時間でした。

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←資料メモと、相手チームの発言のメモ。
 文字がびっしりです!


わがAクラスの成績はどうだったのでしょう?
私の部屋のチームはみごと勝利!、出会ったクラスの子も「勝ったよ!」との声。
準備をがんばった甲斐がありましたね!




今日のこの経験を糧にして(勝ったチームはもちろんのこと、負けたチームも)
後期のゼミナール大会へつなげていってほしいと思います。







サブゼミの時間も、今日は盛りだくさん。

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AAさん企画の「ワールド・カフェ」でした。
途中までしか居られなかったので、残念だったのですが、
それぞれの将来の夢や興味のある領域ごとに、
各クラスを超えて集まり、設定されたテーマをもとにアイディアを出し合う、というものでした。

まずはクラスを超えて、同じような興味を抱く人との出会う、
貴重な機会になったかと思います。

にしても。
ワールド・カフェという方法を採用したり、
日々の基礎演習の進め方についてのアイディアだったり、
AAさんの企画力に脱帽する最近です。
2回生、というのを忘れてしまうくらいです。

ゼミ大会にむけて、そろそろ本格的に考え始める時期。
AAさんと一緒に、実のある授業・時間を作れるよう、
考えていきたいと思います。

2012.06.05

協同組合

先週総代会について、そして立命生協についてちょっと書きましたが、
最近、協同組合について勉強をしているので、ついでに2週連続。

さて、協同組合と言うと、あまりイメージがはっきりとしないと思いますが、世界中に存在しています。

基本は、一つ一つで小さいものでも、集まれば色々できる、いうことです。
新しい機械を買って、いっぱい製品を作ろうと思っても、
一人では使える額が限られますが、みんなでお金を出し合えば、
色々と買うことができます。

こんなことができるのが、協同組合です。




例えば、農業での農協(農業協同組合)とか、漁業での漁協(漁業協同組合)や、
生産に関わる協同組合、また同一の業種の協同組合など、色々あります。

例えば、イタリアの地震で被害を受けた中に、パルメザンチーズの工場がありました。
この工場も協同組合によって運営されています。
また、美容業にも協同組合があって、お互いに後継者育成などで協力し合って、活動をしています。

協同組合と言うと、真っ先に生活協同組合(生協)が思い浮かびますが、
それ以外にも色々ある、ということになります。

そしてこれらの協同組合の全ては、自分一人ではできないけれど、
みんなが集まれば何かができる、ということが基本にあって、
そんな具体的な活動を重視しています。

協同組合のイメージはついたかな。

さて、問題。
スポーツでは協同組合は必要でしょうか?

答えは、また来週(忘れたら、ごめんなさい)

PS:これから色々な高校にご挨拶に伺うことが増えていきます。
こんな学生がこんな学びをしている、ということを先生方に理解してもらいに行くのですが、
いろんな人に会うのが楽しみで、またいろんなところに行くのも楽しみです。

2012.06.04

生涯現役研究者

先週は、出張でトロント、バンクーバー、サンフランシスコへ行ってきました。トロントでは、共同研究を行っている國部さんが、ヨーク大学の「視覚研究センター(The Centre of Vision Research) http://www.cvr.yorku.ca/ で在外研究中でしたので、研究室の案内と最近の実験を見せてもらいました。

20120604-1.jpg この研究センターでは「視覚」を、心理学、運動科学、工学の観点を統合した形で研究が進められています。研究スタッフも豊富で、カナダ外からの留学生、PDが集まっていて国際色豊かな構成です。

 今回の訪問で一番驚き、刺激を受けたのが、Howard先生です。御年84歳で、今なお毎日実験室に通い、毎日実験データを出しています。論文発表、学会発表も精力的に行われているようです。私が訪問したのは、土曜日でしたが、ほとんど誰もいないオフィースに早くから来られて、実験機器の改良、資料作成をされていました。(写真左、Howard先生、右、ポスドクの藤井さん)

 

20120604-2.jpg Howard先生が、最近、改訂された本が写真にあるものです。もう1冊あって、3分冊になっています。いずれも電話帳の厚さほどです。これらの本のリファレンス(引用文献)が何と1万編あげられています。毎日1つの論文を読んだとしても約30年かかることになります。案内してくれたポスドクの藤井さんによれば、これらの本を理解できれば「視覚」のことは大抵分かるとのこと。この分野のバイブルとして知られている著書です。

 生涯、研究を続ける!ということのお手本を目の当たりにすることができました。「飽くなき探求心」を持ち続け、今でも豊富なアイデアで、新しい実験を練って、自ら機械を工作して、毎日実験を続けておられるHoward先生に、「続ける」ことの意味、大きさ、力を学ばせてもらいました。

 

【忠】

 

 

 

2012.06.03

ヒューマン・エラー

 先週、BKCから自宅に向かう途中の高速道路で、誤りを犯してしまいました。二十数年ぶりのことでしたから、少々ショック、反省しきりです。事後処理後の帰り道、急に頭に浮かんできたのがタイトルの「ヒューマン・エラー」ということでした。


 エラーとは、目標からの偏差あるいは望ましい結果からの逸脱を表します。この隔たりをゼロにする働きがフィードバックと呼ばれるものです。運動学習での初心者は、エラー発生源です。①目標を明確に把握していること、②エラー検出ができること、③エラーを修正する手立てを身につけていること、④フィードバック情報を利用できること、目標追求するシステムには、これら4つが備わっていることが必要だと言われます。初心者はこれらの個々がバラバラで未形成だからエラーも多種多様だ、ということになります。

 認知心理学の分野においては、ヒューマン・エラーは、すべての人々に共通する本性に根差したものだとされています。それは、注意力の限界ということです。人間の感覚能力は優れていて、感覚上は非常に多くのものを見たり聞いたりできます。また、記憶力も優れていて、繰り返しによって多くを記憶に定着させています。けれどもこの優れた感覚と記憶とをつなげる中間に弱点があります。それは注意の能力です。人間の注意力がボトルネックなのです。
運動が上手くなるとき、動作組み立て上必要な身体運動部位の活性化(身構えと実行)と周囲の情報処理をより一層容易にする対処方法とを身につけます。①選択的に注意を払って、自分の次の行為に意味のある重要な刺激の到来を待つ、②どの重要刺激がいつ現れるかを代表する手がかりをつかむ、さらに③個々の細かい情報を集約する情報(チャンク化の働き)を積極的にとらえ利用する、等々は、典型的な熟練行動の一部です。

 スポーツや遊びでのエラー克服の活動は苦労があるけれども楽しいものです。けれどもヒューマン・エラーは他の分野、特に「人間-機械システム」や「人間-機械-装置システム」等における事故発生の原因や予防のシステムを開発する分野で、より広範に研究されています。航空機事故、生産プラントでの事故の調査報告などでは、情報過多の現代社会がしばしば人間の注意の限界を超える課題を人びとに課していることに警告を発しています。

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 ずいぶん前に勉強したことですが、認知エラーには、錯覚、見間違い、聞き違いが含まれます。そもそも私たちは、不完全な入力情報を頭の中で常に再構成しています。この再構成の過程には、「知識、経験、期待、欲求、無意識的推理など」が関わっています。
 
 今回の私の動作のエラーは、まさにそのときアクセルペダルをより一層踏み込んだことです。追い抜き時にチラッとみた白色セダンの「H」マークを「Ho○da車、車種はL○end」「覆面はN社のS車かT社のC車が通常」「ここは、そのまま反省思考(フィードバック)働かせず継続ゴー(フィードフォワード)」という生半可な経験知識と期待で、運転席をよく確かめずに(後からみれば、白いヘルメットにスカイブルーの制服で目立つもの)、次の行為の意図を早々と決定したことです。

 一般に、動作エラーの内、意図がすでに間違っていたものを「ミステイク」、意図どおりに動作ができなかったものを「スリップ」と呼びます。前車の間違った意図を形成する要因の1つが、認知エラーということになります。
 「注意、熟練、知識」の3拍子がそろっていてもエラーをすべて防げるというわけではないことを、すでに様々な研究が示唆しています。おかげでヒューマン・エラーの話題を思い出しました。私の側から勝手にみれば今回はエラーでしたが、天からみれば違法行為そのものであったと深く反省させられます。この話題をさらに深める人には、かつて参考になった以下の文献をお知らせしておきます。

  JAMES REASON(1990) "Human Error", Cambridge University Press.
  大山正・丸山康則編「ヒューマンエラーの科学」麗澤大学出版会、2004年
 * 写真は、A,B二人のパフォーマンス・エラー、恒常エラーはA<B、変動エラーではA>B、絶
   対エラーではA=B、であることを示す典型図

【善】


2012.06.02

ACSM(アメリカスポーツ医学会)に参加しています

IMG_1099.jpgのサムネール画像
今週はアメリカスポーツ医学会(ACSM)に参加するためにサンフランシスコに来ています。スポーツ健康科学部からは、教員やポスドクの先生方、大学院生、学部生を含め何と総勢19名が参加です。日本から参加している大学としては、おそらく最大の規模だと思います。チーム立命館、良く目立っています。


普段は大学教員としての仕事もあり、なかなか勉強する時間を捻出することが難しいのですが、学会に参加するとたくさんの収穫がありますし、何より良い刺激になります。そして、今回は3人の大学院生と2人の学部生が発表をしています。全員ポスター発表(ポスターを掲示して、そこに来た参加者とディスカッションをする)ですが、立派に英語で対応をしていました。スポ健での英語の授業が生かされています!

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たくさん写真があって全部掲載したいのですが、その中から厳選した5枚を・・・

GOTO





2012.06.01

今日は統一補講日

京都駅でJR奈良線から琵琶湖線に乗り換えたら、いつもの土曜日と違ってハイキング姿の乗客の中に多くの学生が乗っておりました。携帯でコミュニケートしている学生、ノートパソコンを開き難しい顔をして数式を展開して学生、ウトウトしている学生と、それぞれの時間を有効に使っている?学生達と同じボックス席になり、今日は統一補講日だということに気づきました。もちろんキャンパス内は平日変わらぬ多くの学生がおりました。

 統一補講日という制度は、昨年着任した筆者には初めての経験でした。大学数の増加にともない(当然学生数も増えています)、大学教育の質の保証が叫ばれ、それと共にクラスマッチ的な内々の論理で可能だった諸々のことが、グローバル化といった国際的な高等教育の影響を受けざるを得なくなったこと等が、この制度の背景にあるのかとも思っています。

よく、量≠質ではないと言うものの、質の保証の第一歩は、機会(講義回数)の保証から。その中から学生諸君が、将来必要となるであろう知識や技術を修得し、これからの成長と向上に役立ててもらいたいと願っています。(老ブロガー・ハル)

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