[ 2018年11月 ] の記事一覧

2018.11.20

睡眠時間

みなさんは、毎日、何時間寝ますか?
4時間か5時間で、すっきりするひと
7時間か8時間で、心身ともにやる気がみなぎるひと
9時間か10時間で、フル回転できるひと

ひとは、等しく、1日24時間という枠組みの中で生活しています。
それをベースにして、一般的な就労時間が8時間と決められたり、
義務教育(学校)の始業・終業時刻が定められたりします。
もっと言えば、残業の時間や課題の量もこれにより規定されます。

昨夜、あるご家族と会食しました。
高校1年生のお子さんの話題になりました。
彼の特性のひとつが、過疲労が故に必要となる10時間以上の睡眠でした。
最低でも10時間の睡眠が必要なのですが、寝つきまでに、2時間あるいは
それ以上を要するようです。そうなると、単純に計算しても、12時間は
睡眠のために費やさなければなりません。朝7時に起きようと思えば、
夜の7時には床につかなければならない計算になります。

どうでしょう?
容易に想像がつくと思うのですが、高等学校の現行のカリキュラムでは、
生活がうまくいきません。部活動をする時間も、級友たちと放課後に遊ぶ
時間も、帰宅後に宿題をする時間もありません。

ただ、このような睡眠に関することは、「見えるもの」ではなく、理解
してもらえないストレスを抱えていました。長い睡眠時間が必要である
ことは、往々にして軽い問題、ひどいときには「怠け者」のような捉え
られかたをします。「見えないもの」に対するひとの理解や配慮は得ら
れにくく、苦しんでいるひとが多いということを知っていただけたらと。

ひとは、身長や体重や体格、髪の色や目の色、爪の形や手足の形、全て
が異なるように、睡眠時間も異なります。24時間が平等に与えられる
ことと、その時間枠で個々が活動できる時間や内容が同じであることは
異なります。さまざまな特性をもつひとがいること、「見えない」から
苦しむひとがいること、そんなことに少し思考を巡らせてほしいと思います。

2018.11.19

スポルテックジャパンウェスト2018

先週、スポルテックジャパンウェスト2018が、インテックス大阪で開催されました。

インテックス大阪の場所は、大阪湾近くの咲洲にあります。

スポルテックジャパンは、スポーツ用品、トレーニング用品、ならびにサプリも含めて、健康食品などを扱う見本市で、その関西版ともいえるコンベンションが、スポルテックジャパンウエストです。

今回は、そのイベント会場にあるセミナーブースで、
KCAA×ASCシンポジウム 「日本版NCAAへの期待と不安」2
というセッションに参加してきました。

「日本版NCAA」は、良くきいておられると思います。いま、UNIVAS と名前を決め、
一般社団法人 大学スポーツ協会(UNIVAS)として、来年3月までに設立を見込んでいます。

「KCAA」は
一般社団法人 大学スポーツコンソーシアムKANSAI の略称です。
今年の4月に関西地域の大学が中心となり、ネットワーク型の組織を立ち上げました。
https://www.kcaa-jp.org/
 その趣旨、活動方針について、SA(sports administrator)の斉藤さん(立命館大学職員、KCAA事務局)に話しをしてもらいました。

             

「ASC」は、一般社団法人 アリーナスポーツ協議会 の略称です。
アリーナスポーツの普及と振興を目的とした団体です。
http://www.asc.or.jp/

今回のセッションは、KCAAとASCの協力の下、
『大学スポーツに「つながり」を ―「ささえる」学生のネットワーキング―』
という内容で、京都大学大学院の峰尾さんが、関西、関東、九州から、関係する学生を招いてのセッションを企画してくれました。
  
            

感心するのは、それぞれの学生のみなさんが、各大学、組織で、「つながり」を念頭においた、支える活動を展開していて、それを、さらに「ひろげる」活動につなげているところです。しかも、体育会に所属していない、関わっていない、一般学生がそのことを熱心に展開していることに感激もしました。「つながり」をたて、よこ、時間軸も含めて拡げていく学生の力。これから大学スポーツが、真に変わるとすれば、このような学生の力を生かすことを真剣に考える必要があるでしょう。

<<今週のちょっと、もっと、ほっとな話>>
今週は、大学院ウィークです。
キャッチコピーは、
 あれ?世界ではもう“標準”でした…
https://www.ritsumei.ac.jp/gr/exam_event/information/
 スポーツ健康科学部では、研究入門、専門演習などを通じて、大学院の学び、キャリアを紹介します。
【忠】

2018.11.18

滋賀県消防学校における講義

先日、滋賀県消防学校において講義(体育理論)を担当しました。消防士の業務において体力はきわめて重要であり、日頃から体力レベルの向上・維持に努めていらっしゃいます。ただし、火災などに伴う出動は不規則ですので、週の業務の中で体力トレーニングのための時間を定期的に確保することが難しいことも事実です。また、最近ではデスクワークに費やす時間も増え、職員の体力レベルの低下も懸念されています。そのため、短時間で効率的に筋力や全身持久力を高めることのできる科学的なトレーニングの導入が消防の現場でも求められています。このような現状もあり、今回、消防士の方々に約2.5時間にわたり講義を行う機会を頂きました。今回の受講者は私と同年代が多かったのですが、終始熱心に講義を聴いて下さりました。また、講義内での質疑応答においても質問が続き、講義終了後には細部の確認のために数名と話をすることができました。

滋賀県消防学校では、職員の体力管理に積極的に取り組まれており、先月には「体力管理の指針」として体力に関する基礎知識、体力の評価方法や具体的なトレーニング方法などをまとめた冊子を独自に作成されています。その中には今回の講義で取りあげた「スロートレーニング(低負荷・低速度で行う筋力トレーニング)」やIzumi先生が長年、研究を続けられている「タバタトレーニング(20秒の運動と10秒の休息を繰り返す運動)」に関する内容も含まれています。

大学教員の立場としても、大学での講義や学会などにおける発表に加え、研究から得られた知見を社会に還元できる機会は貴重です。特に、今回、緊急時に私達を救助して下さる消防士の体力錬成に関わることができたことは大きな喜びでした。

GOTO

2018.11.17

マスターズ甲子園、そして大学生の力

11月10日(土)、11日(日)に
今年もマスターズ甲子園が開催されました。
マスターズ甲子園に関しては、
以前にあいコアの星でもご紹介させていただきました。
https://www.ritsumei.ac.jp/page.jsp?id=120821&date=2018-09-08

(ゆ)20181117-01
継続的に大会を開催する上で、
課題やニーズに順応しながら、日々のオペレーションや
大会開催での解決すべき課題は数えきれないと思います。
大会に足を運ぶと、年々規模が大きくなっていることを実感します。

ゴールデンスポーツイヤーズの最終年は
「ワールドマスターズゲームズ関西2021(WMG2021)」が開催されます。
競技性のあるスポーツに取り組む概ね35歳以上の世界大会です。
35歳以上と聞くと学生の皆さんには非常に遠い世界と思うかもしれません。
しかしながら、マスターズ甲子園は
延べ人数一万人を超える学生ボランティアによって支えられています。
スポーツを「する」者は35歳以上、
スポーツを「ささえる」者は大学生(が中心)という
ユニークな構造で構成され、それぞれがイキイキと活躍しています。

(ゆ)20181117-02
メガスポーツイベントの開催によって
様々なベントが立ち上がっていることは
ラグビーワールドカップの事例でもご紹介してきました。
WMG2021も例外ではありません。
マスターズ甲子園を開催されている
神戸大学の長ケ原先生の研究室が中心となった
「WMG2021関西ボランティア研修講座」
https://www.wmg2021.jp/news/detail?id=390
スポーツ活動の創出やスポーツによる地域の活性化に対する
大学生の柔軟なアイディアを募集する
「インターカレッジコンペティショ」
http://www.sckansai.jp/contents/compe/など、
関西にある大学の学生が積極的に参加できる企画があります。

ゴールデンスポーツイヤーズの間に「大学生」である皆さんには
是非アンテナを張り巡らして、
様々な機会を積極的に活用してください。

写真はマスターズ甲子園
撮影:ゆ
写真の無断転載はご遠慮ください

#ベンチ入りは50人
#スポーツを動かす人の力
#人を動かスポーツの力
#学生の力は無限
#WMG2021

2018.11.16

雑多な話

どうも、また金曜日が来ました。嶋村です。ブログを担当して、いや、させられてかなり時間が経ち、気づけば 8 ヶ月くらい毎週書いているんだなあと思うと、まあなんだかんだで自分としては頑張っていると思います。僕はブログをせっせと書くような性格ではないので、毎週欠かさないように書くのが結構しんどいですのですが、まあ何とか続いています。


ただ、僕は割と自分の気分に行動が色々左右されるので、気分的に落ち込んだりイライラしたりする時は、こういうブログを書くっていうのが一番大変になります。こういう時は自分の好きなことをしたりお酒を飲んだりして気分転換をしなければいけません。というわけで、ちょっと走ってきます。


(ここからランニング後)

というわけで、走ってきました。13 キロを 1 時間くらいで。気分転換になったようななってないような。。。まあ走ってる最中って色々考え事をしてしまうので、あんまりでしたね。ちなみに今日は二条城で夜間の観覧できたようで、夜でも人が結構いて走りにくかったです。。。


さて、何を書こうかな。今週まで P2 や P4 の中間発表があったのですが、こういった気分で何か書くとロクなこと書かなさそうだし、感想を書くのはやめておきます(笑)。まあ頑張っている人もいたし、そうでない人もいました。P2 の一回生のみなさんは、後期から僕に担当が替わったので質疑応答などでしんどい思いをされたと思いますが、最終プレゼンもあんな感じで質問するので頑張ってくださいね。まあ僕も一応教員なのでダメなものはダメって言わないといけないんです。まあしかし学生時代は先生というものがどうも好きになれませんでしたが、今自分が大学とは言え教員になっているとはなかなか因果なものですね。


後は何だろうな。昨日ちょっと大学に用事があったのですが、娘が保育園をお休みしていたため一緒に行きました。途中バスの中でアンパンマンの歌を唄いだしたので恥ずかしかったです。そしてしっかり学生さんに見られてしまいました。なかなか自己主張の激しい娘で最近ちょっと手がかかって大変です。こっちも少し気が滅入ってきます。まあ頑張るしかないんですけどね。。。


う~ん、特に書くこともないな。何だろな~ まあこれまで結構頑張ってきたし、今週はこんな感じで勘弁してください。来週からまた頑張ります。

2018.11.15

先週の試合で


こんにちは、shinoです。

段々と朝夕の冷え込みが強くなってきました。
世間ではインフルエンザが流行ってきています。
私が勤務する病院でもインフルエンザにかかった患者さんが少しずつ出てきています。
皆さん、体調を崩されてはいないでしょうか?
あたり前のことですが、規則正しい生活をするよう心掛けるのが一番だと思います。


さて、本題ですが、
私は、先週末もラグビーの試合に行ってきました。
今回は、関西学生リーグの試合で、奈良県天理市のグランドで行われました。

私は奈良県協会に所属しているのと、我らが立命館大学の試合だったので、
私用もそこそこにして、会場とチームのお手伝いを兼ねて行ってきました。

立命館大学は、京都産業大学との試合だったのですが、
前節の同志社大学戦で残念ながら敗戦してしまったので、
この試合が選手権出場に向けて非常に重要な試合となりました。

(shino)20181115-01

試合内容は、
開始早々、立命館が得点し、幸先よくペースをつかんだのですが、
徐々に盛り返され、とうとう後半最初に同点とされてしまいました。
その後、少し膠着した展開になったのですが、
怪我からの復帰で途中出場していたスポ健1回生の平尾君が、
最後にトライを取ってくれ、立命館大学が見事に勝利しました。

決勝トライをあげた平尾君は、マン・オブ・ザ・マッチに選ばれました。
おめでとうございます。

(shino)20181115-02


平尾君は、基礎演習で私のクラスの学生なので、怪我から無事に復帰してくれて良かったですし、
それだけでなく、活躍し勝利に貢献してくれたので、さらに嬉しかったです。

まだシーズンは残っているので、
皆さん、怪我が無いよう頑張って、残りの試合も勝利して欲しいと思います。


最後にお知らせです。

関西アスレチックトレーナー連絡会からフォーラムとセミナーのお知らせをいただきました。

1件目は、12月2日(日)に開催されます関西アスレティックトレーナーフォーラムです。
主なテーマは『柔軟性』で、講演とシンポジウムが予定されています。

(shino)20181115-04

2件目は、12月16日(日)に開催されますアスレチックトレーナーを目指している学生対象のセミナーで、
テニスがテーマになっています。

(shino)20181115-05

どちらも面白く、非常に為になる内容になっていると思います。

参加申し込みは、まとめて行いますので
是非とも参加したい、興味があるという方は、
私まで連絡してきて下さい。


こんにちは、shinoです。

段々と朝夕の冷え込みが強くなってきました。
世間ではインフルエンザにかかる人も出てきています。
私が勤務する病院でもインフルエンザにかかった患者さんが出てきています。
皆さん、体調を崩されてはいないでしょうか?
あたり前のことですが、規則正しい生活をするよう心掛けるのが一番だと思います。



先週末もラグビーの試合に行ってきました。
今回は、関西学生リーグの試合で、奈良県天理市のグランドで行われました。

私は奈良県協会に所属しているのと、我らが立命館大学の試合だったので、
私用もそこそこにして、会場とチームのお手伝いを兼ねて行きました。

立命館大学は、京都産業大学との試合だったのですが、
前節の同志社戦で残念ながら敗戦してしまったので、
この試合が選手権出場に向けて非常に重要な試合になりました。

試合内容は、
開始早々得点し、幸先よくペースをつかんだのですが、
徐々に盛り返され、後半の最初に得点され、同点となりました。

後半の途中から、スポ健1回生の平尾君が怪我からの復帰で出場し、
最後にトライを取ってくれたので、立命館大学が勝利しました。

決勝トライをあげた平尾君はマン・オブ・ザ・マッチに選ばれていました。

平尾君は基礎演習で私のクラスの学生なので、怪我から無事に復帰してくれて良かったですし、
さらに活躍し、勝利に貢献してくれたので嬉しかったです。

まだもう少し試合は続きますが、怪我が無いように頑張って、勝利して欲しいと思います。


最後にお知らせです。

関西アスレチックトレーナー連絡会からフォーラムとセミナーのお知らせをいただきました。

1件目は、12月2日(日)に開催されます関西アスレティックトレーナーフォーラムです。
主なテーマは『柔軟性』で、講演とシンポジウムが予定されています。

2件目は、12月16日(日)に開催されますアスレチックトレーナーを目指している学生対象のセミナーで、
テニスがテーマになっています。

どちらも面白い内容になっています。

参加申し込みはまとめて行いますので
是非とも参加したい、興味がある方は、
私まで連絡して下さい。

2018.11.14

第59回全日本新人選手権大会!!

こんにちは。

先週末は、第59回全日本新人選手権大会でした。

立命館大学ボート部からは、女子ダブルスカルと男子舵手付きフォア、
そして男子シングルスカルがエントリーしました。

スポーツ健康科学部に所属する部員は、男子シングルスカルで出場した
2回生の鶴巻太雅君、1回生で女子ダブルスカルに出場した福原萌意さんと
男子舵手付きフォアに出場した尾上龍哉君の三人です。

 (Apollo)20181114-02

 (Apollo)20181114-03

結果は、女子ダブルスカルが準決勝4位で敗退、
男子舵手付きフォアも準決勝4位で敗退。
いずれも決勝進出ならず。
男子シングルスカルは敗者復活戦で、コースのブイにオールを引っかけて
転覆、準決勝進出はなりませんでした。

結果をみれば残念ですが、これからのボート部を担う新人たちです。
それぞれが自身の課題をもって臨んでおり、来シーズンに繋がる課題が
認識できたのならそれは成果です。

例えば、男子舵手付きフォアに出場した尾上龍哉君は、これまで経験の
少なかったスウィープの経験を積むことで選手としての厚みが増すこと
でしょう。

さて、男子シングルスカルの敗者復活戦で途中までは2位、3位争いを
繰り広げながら、自らのミスで転覆し、途中棄権となった鶴巻太雅君は、
大学からボート競技を始めました。
彼は小柄ではありますが、だれよりも努力家で頑張り屋です。
水上経験は乏しいですが、エルゴメーターでのタイムは部内でもトップ
クラスで、彼がもの凄く頑張っていることはすべての部員が認めるところ
です。
そんな彼にとって、数少ない戸田オリンピックボートコースでの出場レース
で、自らのミスで途中棄権となったことは大変な悔しさだろうと思います。
しかし、誰が悪いわけでもなく、自分自身の犯したミスです。
きっとこの悔しさは、今後に向かう鶴巻君の原動力の一つになるだろうと
思います。
私はそんな鶴巻君を応援しています。

 (Apollo)20181114-01

大学スポーツにとって競技成績は大変重要ですが、私はむしろ、その勝利
に向かうプロセスこそが重要なのではないかと思います。

自らの限界に挑むそのプロセスは、選手に競技能力の枠を超えた「人と
しての力」を培うことに役立ちます。

 (Apollo)20181114-04

これからの立命館大学ボート部を担う彼ら、彼女らの今後の成長を心から
願っています。

Apollo

2018.11.13

発達障がい

みなさんは、「発達障がい」ということばを耳にしたことがありますか?
テレビや報道、書籍などでも、このことばを見聞きすることが多くなって
きていると思います。

ただ、好ましいことであると同時に、ことばだけが歩き出し、理解が追い
ついていかない。あるいは、誤った理解、誤解を生むことにもなっています。
もっというと、表面的なメッセージが、人々を理解した気にさせてしまう
という現象も少なからず起きているように思います。

「発達障がい」といっても、その枠組みには、さまざまな特性のあるひと
が含まれています。また、その枠組みさえも、日本と他国の基準は異なります。
さらに、その中に含まれる「障がい」の種類や名称が変更されることもあります。
例えば、「アスペルガー症候群」の名称がなくなり、「自閉症スペクトラム」
に統合されました。この他にも「自閉症スペクトラム」に統合されたものも
あるのですが、要するに、障がいの名称が変わったということになります。
単純に障がいが統合されるわけではなく、新たな障がいカテゴリーができたり、
すでにあった障がいカテゴリーの診断基準が見直されたりします。

区別されていた障がいの統合、新たなカテゴリーの認定がなされるということは、
「アスペルガー症候群」診断されていたひとが、「自閉症スペクトラム」とは診断
されずに、別の障がいと診断が変わることもあります。

当事者の特性や日々の生活における困りや社会での生きづらさには、何も変化が
生じていないにもかかわらず、外部からつけられる障がい名だけが変わるという
不可思議さ。障がいの診断基準のあいまいさも含め、名称をつけることの意味を
どのように考えるか、もう少し慎重になすべきではと感じずにはいられません。

NHKが「発達障がい」の特集を2週間にわたり放映します。
これですべてが理解できるとは思えませんが、すべての番組を通して観ると、
少し「発達障がい」のことがわかるかもしれません。
https://www.nhk.or.jp/kenko/special/hattatsu/sp_1.html
https://www.nhk.or.jp/kenko/assets/special/hattatsu_onairschedule.pdf

2018.11.12

バイオメカニズム学会

昨日、一昨日と筑波大学で開催された
第39回バイオメカニズム学術講演会に参加してきました。
   
  shs/blog/images/20181112-1.JPG

工学系、医学系、スポーツ科学系など広い分野の研究者が集まって、ヒト、動物の動きのメカニズムを追求する学会です。

産総研に異動されたF雅先生にも会場で会えました。

今回のオーガナイズドセッションで、N=1 を対象とした発表がありました。いわゆる、特徴的な奨励を扱う研究です。例えば、トップアスリート、世界一のアスリートは、その種目では一人しかいませんので、多くのN数を集めることができません。むしろ、そのN=1に特長があり、その特長を突き詰めることも、研究として興味深いものである、という観点でセッションが組まれました。

 その中で、四肢麻痺を発症したチンパンジー・レオの研究(京大霊長類研究所)がありました。突然、四肢が動かなくなったチンパンジー・レオ君は、10ヶ月間寝たきり。通常なら、その時点で安楽殺になるが、研究所ではその後も世話をします。その間、寝たきりのため褥瘡が背中を中心に多数生じる。ただ、10ヶ月後からすこしずつ上肢が回復し、動けるようになると褥瘡が消える。さらに機能が回復し下肢も使えるようになり、動くことが身体にもたらす効果を映像などで紹介されました。
このようなチンパンジーのリハビリは、世界初のことであり、人間のリハビリ、補助装具なども活用したとのこと。寝たきり発症から10年が経過し、すっかり身体的には回復したレオ君ですが、現在も集団から離れて、一人での生活。お友達と柵ごしで、やりとりは始めていますが、シャイになったり、びっくりしたり、まだ心理面では、集団には戻せない状況のようです。チンパンジーは、序列の厳しい集団生活。とりわけ雄にとってはよけいに。
レオ君の完全社会復帰は、もうしばらくかかりそうですが、何らかのきっかけによって上手くいくのではないかと期待しています。そのきっかけは人間社会でもヒントになる、と今後の研究成果が楽しみです。

 学会では次のシンポジウムがありました。
『突き抜けた世界へと至る道:平昌オリンピック金メダル獲得に向けた活動』
演者:結城 匡啓(信州大学)
   高橋 佳三(びわこ成蹊スポーツ大学)
   谷川 聡(筑波大学)
指定討論者:小平 奈緒(社会医療法人財団 慈泉会 相澤病院)

スピードスケート、金メダリスト・小平 奈緒選手をサポートしてきた指導者、研究者によるシンポジウムで、最後に小平選手からの指定発言もありました。
詳しいことはかけないのですが、小平選手をサポートしてきたコーチ、指導者たちの科学的かつ個別的なサポートの成果を伺うことができました。小平選手の指定発言、質疑応答は見事でした。意識の持ち方を質問させてもらいましたが、「意識をする、と一つか二つに集中してしまう。むしろ、意識を通わせるという考え方です」と回答いただきました。
禅問答のようですが、小平さんの中では、すっと落とし込める感覚なのでしょう。トップアスリートの感覚、視野、視界、哲学を感じました。

<<今週のちょっと、もっと、ほっとな話>>
  
 先週、嬉しい訪問がありました。学部1期生の明子さん、スポ健事務室でGATプログラム開設に尽力してくれた環さんが、研究室に来てくれました。卒業生の元気な顔、出産間近の職員さんの嬉しい顔。なぜか、スポ健の未来は明るいと確信できました!

Twitter を再開しました!
https://twitter.com/tiger_chu?lang=ja
よかったら、こちらもご覧下さい。
【忠】

2018.11.11

博士論文予備審査会

先週に引き続き「学位論文」に関するトピックです。最近、学部生から「大学院」について質問を受ける機会が増えています。スポーツ健康科学研究科には、「博士課程前期課程(修士課程)」と「博士課程後期課程(博士課程)」の2つ課程が設置されています。博士課程前期課程の修了の標準年限は2年であり、修了時には「修士論文」を作成し修士の学位が授与されます。博士課程前期課程の修了後に、さらに高度な研究に取り組む場合には博士課程後期課程に進学します。博士課程後期課程の修了の標準年限は3年であり、「博士論文」を執筆しこれが合格をすると「博士(スポーツ健康科学)」の学位が授与されます。学部入学から博士学位の取得までは延べ9年(学部4年、博士課程前期課程2年、博士課程後期課程3年、標準年限での修了の場合)、長い道のりです。

博士課程後期課程を修了した後の就職先というと、大学教員を目指すケースが多いようです。また、「ポスドク」と呼ばれる博士研究員として新たな場所でさらに数年間研究者としてのトレーニングを積むケース、海外に留学をして研究に取り組むケース、企業や研究機関で研究員などとして活躍を目指すケースなど、進路は様々です。

スポーツ健康科学研究科では今年度末の博士学位取得を目指して、5名の大学院生が申請を済ませました。これから予備審査会、本審査会などの審査(試験)が待っています。先日、5名の中の先陣を切って1名の予備審査会が実施されました。事前に審査用論文(=博士論文)を提出しており、審査員はその論文を読み込んでいます(査読)。予備審査会の当日は、主査および副査との約60分間の口頭試問(質疑応答)が行われました。卒業論文や修士論文の審査会においても必ず質疑応答の時間が設けられますが、博士論文の審査では「質疑応答のみで60分間」です。その間、次々と質問への回答や論文内容の説明が求められます。本人(大学院生)にとっては一瞬たりとも気の抜けない60分間、けれどもこれを乗り越えないと今年度末の学位授与への道は閉ざされます。予備審査会を通過しても次は本審査会・・・まだ超えなければならないハードルはありますが、5名の申請者が力強くこれらのハードルを越えてくれることを期待しています。

GOTO