[ 2025年07月 ] の記事一覧

2014.12.14

アメリカ便り (9): College Football

日本でも週末大雪が続いているようですが、
こちらでも最低気温が0℃を下回るのが普通になり、
毎日、寒い日が続いています。

今回は、カレッジフットボール (College Football) について書きたいと思います。
日本ではどちらかと言えばマイナースポーツですが
アメリカでは、アメリカンフットボールが大人気で、
カレッジフットボールも大変な人気があります。

びわこくさつキャンパスにも、クインススタジアムがありますが、
アメリカの大学のスタジアムは規模が全く違います。
メリーランド州立大学 College Park 校でも、
学内に自前の アメフト専用!の巨大なスタジアムがあり、
ホームゲームともなると、5万5千人以上!の観客が、
メリーランド州立大学を応援します。



あとアメリカで良いなと思ったのは、
地元の人が家族揃って、メリーランド州立大学の
Tシャツや帽子を被って、応援に来るのですが、
試合前に、学内で Tailgate Party と呼ばれる
パーティをやって、BBQ などをしながら、
家族ぐるみで、カレッジフットボールを楽しんでいる点です。


アメリカでは、公共の場で飲酒することが禁止されている州 が多いので、
(ちなみに車の中にお酒を置いているだけでも捕まります。)
飲酒している人はいませんが、
日本の大学でも、地元の人が BBQ しても
全然 OK というようなオープンな雰囲気になると良いですね。

それでは、また。失礼いたします。
良い休日を。

<<街でよく見かける英語表現#9>>
メリーランド州立大学 College Park 校は、
Big Ten Conference と呼ばれる人気校の大学リーグに
所属しています。Big Ten と言っても、
現在、10校以上の大学が所属していますが、
学内には、”Welcome! Big Ten Supporters!” という
垂れ幕がかかっていて、各地の大学からのサポーターを
歓迎しています。

2014.12.13

子ども記者in宿場町-発信しよう、君の街-

今日は、「子ども記者in宿場町-発信しよう、君の街-」というゼミ生が企画しているプロジェクトで草津宿本陣に来ています。このプロジェクトは、草津宿街道交流会館と草津市教育委員会の協力を得て、草津市の小学生を集めて、草津市の未来を担う子どもたちが自分たちの手で草津の魅力を取材し、それをFM草津のスポットCMを使って発信するという企画です。その中心的な舞台として選んだのが草津宿本陣です。

草津宿本陣は、東海道五十三次の江戸から数えて52番目の宿場町で、ちょうど東海道と中山道との合流地点として江戸時代に賑わった宿場町です。現存している24ヵ所の宿本陣の中でも、草津宿本陣は、最も保存状態がよく、常時、一般公開されているのはこの草津宿本陣と愛知県豊橋市にある二川宿本陣の2ヵ所ぐらいだそうです。



















そもそも本陣とは、天皇が朝覲(ちょうきん)・行幸(天皇が外出すること)などの際に、その行列の中心である鳳輦(ほうれん)を囲む一陣のことで、後に戦陣の大将の居るところをいい、さらにこれが江戸時代になると、大名などの宿陣の意味から転じて道中の休息の中心となる宿所を指すようになったといわれているようです。




















本陣の利用は、勅使・院使・宮・門跡・公家・大名・旗本に限られ、一般人が宿泊できない、いわば“VIP”の宿でした。そのため、宿本陣内には、様々な工夫が凝らされ、壁紙は柏大葉の模様を鳳凰に見立てるように描かれたり(鳳凰をそのまま描くのはおこがましいという理由で…)、地位の格付けを象徴するように、お殿様とお姫様の過ごす場所が最も高くなるような工夫がされたり…。部屋の間仕切りを低くして、敵襲があっても刀が振りかざせないようにしたり、床から槍などで刺されないようにするため、寝床の床は、床からさらに畳2枚分を重ねられたり、天井にも忍者などが侵入しないようにトゲのついた木の実が敷き詰められたり…



















今日は、小学生の子ども記者が草津宿本陣や周辺地域を取材し、23日にラジオ収録するための“スクープ記事”を集めています。




















この企画で、立命館大学びわこ・くさつキャンパスのある草津市のことを学生自身が知るきっかけになりましたし、私自身も草津宿本陣のことを学ぶ機会となりました…

Jin





2014.12.12

どうして・・・

卒業論文の提出が始まりました。10日の午前中、最初の一人が提出。「提出しました!」と喜びのメールが来ました。こちらまで嬉しくなります。最終段階の体裁整え中の5名は、今日最後の確認をして提出します(そのはず)11名中、残念ながら諸々の事情によりすでに残留決定が2名。。。(卒業論文は進んでいるのですが…)。最終段階一歩手前の文章修正中の3名もがんばっています。起こりがちな「データ無くなりました!!!」がなく進んでおりホッとしています。が、みんな焦るせいか、何度提出しても書式が異なっているのです。また、ページにちょこんと必要ない文字が残っていたり、巨大な図表が載っていたりします。私もそうですが、「直したはずが…」をきちんと「直す」この作業に案外時間がかかるものです。修正できたと安心したら、図表がどこか全然違うページに出現することもよくあります。経験者なのでゼミ生のみんなの気持ちがよくよくよく分かり、何度か修正をするように伝え、それでもできない時には、気づけば電話片手に一緒に作業してしまっています。「ホームにいって、タブの○○をクリックして…」「カーソル持っていくでしょ、そこで右クリックして、左クリック押さえながらビューっと移動だよ」などなど、一緒に苦戦しています。本来は、これも含めて卒業論文作成なのですが、5回自力でがんばろうとしたからまあいいかな、と甘くなってしまいます。『本当はこれも含めて卒業論文なんですよ!』


ただ、この作業の中で良いことは、私自身の口頭による説明力の向上です。視覚的な情報がない状況で、口頭だけで相手に作業を理解し実施してもらうことは非常に難しく、いかに端的で的確に伝えられるかが問われます。視覚障がいのある人に運動指導することは非常に難しく、動きをいかに正確に回りくどくなく伝えられるかが大切になります。卒業論文の指導を通して、この能力を磨くことができる。これはちょっと楽しい嬉しい発見でしたが、過剰に使用しないよう(過剰に教えることのないよう)気をつけようと思っています。


と、アップするはずでしたが…

今日提出のはずの5名中、最終的に提出したのは1名でした。他の3名は、あれやこれやと小さなミスが見つかりました。『図表のフォントは「8」だよ』 とか 『文献は単に文献て書くみたいだよ(引用文献て書いちゃった)』 とか 『両端揃えにしたら間延びしてる~』などなどと研究室で大騒ぎのはずですが、どうも私には大はしゃぎのように見えました。月曜日に4人でチェックして提出することで今日は終了。内容は仕上がっているので、ゆっくり楽しみながら細かい部分を整えてほしいと思います。

本当にあと僅かな日数しか残っていませんが、がんばってほしいと思います。ただし、徹夜してもいいものはできず、きちんと睡眠・栄養・休養をとりながらにしてください。と言ってられない人も多いかもしれませんね。

2014.12.11

卒論提出者からのメッセージ

今週も卒論に関する内容です。今週月曜日から卒論提出が始まり、既に提出を終えた学生、まだパソコン画面と向き合いながら奮闘している学生など様々です。

私のゼミでは、今年度13名のゼミ生が卒論を執筆しています。アスリートを対象にした研究から子どもの調整力に着目した研究まで、テーマは個々により異なります。ゼミとしては、「全力で取り組む」「あきらめない」「妥協しない」という3点を徹底しようと、繰り返し学生に話をしてきました。先日提出を済ませた2名のゼミ生から届いた研究室全体に向けての御礼のメッセージを読み、自分の伝えたかったことが伝わっていたと実感することができました。とても心に響くメッセージでしたので、ここで紹介したいと思います。
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本日の午後、卒論の提出が完了いたしました。
そのご連絡とともに、皆様へ感謝申し上げます。

後藤研究室の規模が過去最大となった今年は、先生も大変多忙な年となったと思います。そんな中、いつも一人一人に対して、丁寧に御指導して下さった後藤先生には、大変感謝しております。本来であれば、もっと早くに完成することが望まれていたにも関わらず、先生への提出が遅れてしまい、申し訳ありませんでした。

大学院生の皆さんには、実験の実施から、論文の執筆までサポートしていただきました。お忙しい中、ご指導して頂き、誠にありがとうございました。特に、笠井さんには感謝してもしきれないほど、お世話になりました。ご自身の研究と、様々な選手の測定が重なる中、時間を作っていただきました。卒論の添削の為に、笠井さんの睡眠時間が削られているにも関わらず、決して態度に出さず、いつも的確に訂正してくださいました。ボリュームのある卒論を、何十回も添削していただいたことは忘れません。本当にありがとうございました。

また、3回生、4回生の皆様にも、験者や被験者として沢山のご協力を賜りました。皆様のサポートなしでは完成できなかったと感じております。

卒論執筆に当たり、後藤先生、笠井さんには20回を超える訂正をしていただきました。何度提出しても訂正される卒論に、嫌気がさすこともありましたが、お忙しい中でも妥協することのないお二人の姿を目の当たりにすると、私が妥協するわけにはいかないと感じられました。
また、沢山の方に支えられていることを実感する日々となりました。

重ねて、皆様に深く御礼申し上げます。

スポーツ健康科学部4回生 XXX
(一部省略)
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私事ではありますが、ちょうど1年前の今頃、ゼミのことで先生に相談させていただきました。周りのみんなが頑張っている中、なかなか頑張れずにいた私でしたが、「スタートはみんなよりも遅れたけど、今から120%の力で頑張ろう!大丈夫!」と優しく励まして下さり、私はここまで頑張ってくることができました。こんな私でも見捨てずに、面倒をみていただいたことに本当に感謝しています。今このように、最後までやりきることができて、本当に嬉しいです。

また、大学院生の土屋さんには、実験の段階からサポートしていただき、本当にお世話になりました。毎日実験等でお忙しい中、いつも全力で私の卒論を添削して下さり、私も全力で取り組もう!と頑張ることができました。土屋さんのサポートがあったことで、とても良いものに仕上げることができました。

卒論の作業はとても地味で、大変でしたが、妥協せず、全力で取り組むことで、もはや楽しんで取り組んでいる自分がいました。なので、今は提出した達成感と、どこか寂しさも感じます。。

そんな気持ちで取り組めたのも、後藤先生や土屋さんをはじめとする、皆様のおかげです。本当にありがとうございました。感謝しております。

口頭試問ふくめ、最後までしっかりやり抜きたいと思います。
今後とも、よろしくお願い致します。

つたない文章ですが、御礼の言葉とさせて頂きます。

スポーツ健康科学部4回生 XXX
(一部省略)
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嬉しかったです。そして、2名とも成長しました。また、サポートをしてくれた大学院生の努力にも心から感謝しています。

「なぜ卒論を頑張るのか?」「卒論を頑張ることで何が得られるのか?」その答えは彼女達からのメールに凝縮されているように感じます。4回生が一生懸命書いている卒論の内容は、1年後にはその多くは頭から消えてしまうでしょう。私自身、学生を終えてから卒業論文を開いたことは一度もありません。卒論の内容が社会に出てからの仕事に直結するとも思いません。けれども、「妥協せずに頑張ったこと」は5年経過しても10年経過しても自分の中にずっと残ります。「やりきったこと」が自分への自信になります。多くの学生は社会に出た後に、歯を食いしばり、睡眠時間を削って頑張らないと乗り越えることのできない壁に遭遇するはずです。その時に頑張るのか、頑張らない理由を作ってあきらめるのか、、、卒論を妥協せずに頑張り抜ける学生は、将来遭遇するであろう壁に対しても正面から向かっていけるのではないか、私はそのように考えています。

提出に向け奮闘中の学生には最後まで頑張り抜いて欲しい、きっとこのことが自分の力になると信じています。

2014.12.10

基礎演習 いよいよ来週ゼミナール大会分科会★

こんにちは。ma34です。

今日は水曜日、基礎演習の日です。
先週の論文提出は、どの班もしっかりと提出できたようでした。
例年、最後の週の頑張りには目を見張りますが、
今年は今までよりもラストスパートの力が強かったように思います。
(逆を言えば、スタートが遅かったというか。。。)

いよいよ来週に迫った分科会の準備として、
今日は1,2限を使って発表練習を行いました。



写真からも伝わりますが、スライドを工夫していた班が多く、
1週間の準備時間のなかで、一生懸命に取り組んでいる様子が伝わってきました。
ただ、まだ原稿を作成途中であることもあって、
下を向いている様子も写真から伝わるように、これから一週間、さらに良いものを目指して欲しいと思います。

今日、前期でお世話になっていた2回生のオリターさんから、
最後にコメントをいただきました。
そのコメントの中で印象的だったのは、「後期の時間を長く使って自分たちが調べてきたテーマなのだから、もっと自信をもって発表してください」というものでした。
本当に、そうだと思います。
時間をかけて、何もないところからテーマを立て、調べてきた中身です。
グループで協力して作り上げてきたものです。
その自分自身の努力や成果を、しっかりと見つめて、自信につなげてほしいと思います。

来週の分科会がとても楽しみになってきました。
真剣に場に臨むこと、そして他のクラスの発表を聴いて意見を交流する場を経験することで、
1回生がまた一回り成長する姿をみたいと思います。

ma34

2014.12.09

スポーツのサイエンス1

Hassyです。

私が担当する講義で、他学部の学生に開講している教養科目で「スポーツのサイエンス」という科目があります。今年は理工学部の学生さんに開講の授業を担当しています。

昨日は、東洋大学理工学部教授の小河繁彦先生にお越しいただき、「ディコンディショニングとスポーツ科学」というタイトルで講義いただきました。

小河先生は、循環器系の運動生理学の分野で世界的に著名な先生で、毎年の学術論文の掲載数も相当なものです。

今回は、一般の教養科目ということで、科学とは何か?スポーツを科学するとはどういうことか?という命題から丁寧に生理学のお話をされました。

また、運動パフォーマンスを決定づける要因は幾つもあって複雑であり(例えば技術的なことや体力など)、逆に選手のパフォーマンスを科学的に決定づけることは困難であることも説明されました。例えば、サッカー選手のパフォーマンスは、科学的に測定できる持久性能力や筋力、走スピードなどで一定の判断はできますが、テクニカルな側面(これは例えばそのチームの戦術によってその価値は変わってきます)やその試合でのコンディショニング、調子・モチベーションなど、複雑な要素が絡んでおり、一概にパフォーマンスを一般的科学の大前提である「数値化」して提示することは極めて困難であることを説明されました。

しかし、同時に、各生理的指標の重要性も指摘され、言い換えれば、各種生理的要因が高い水準で維持されることによって運動パフォーマンスも高いレベルのものを発揮できることを強調されました。

また、興味深かったのが、人間の生理的な限界です。例えば、睡眠なしで生きられる時間、人間は最大海抜何メートルまで到達できるか?呼吸を止められる最長時間は?記憶力の限界は小説「白鯨」の何冊分?体温は何度が下限?飲まず食わずでどれくらい生きれる?などなど。。。

これらの観点からヒトの生理的適応を学んでいくことも面白いと思いました。

丁寧な講義のため、準備していただいたスライドの全部は話すことができず、もうあと1時間の授業が欲しかったところですが、受講生は多くのことを学んだと思います。

他学部開講授業ですが、スポ健生にも是非聴講して欲しかったと思いました。    

2014.12.08

お礼状

先週紹介しました、当方の研究室まで質問・インタビューに来てくれた滋賀県内の公立高校の生徒さんたちから、お礼状が届きました。最近は、即時性のためかお礼の挨拶を頂くのも「メール」が主流ですが、今回は封書で頂き感激しました。内容もさることながら、表書き、裏書きもしっかりとした字で書かれていて、ご本人たちならびに先生の指導の賜物と感心していました。

 

そのお礼状をみて喜んでいたところに、もう一通、お礼状を頂きました。こちらは、関東の中学2年生からでした。ここの中学校では修学旅行(研修旅行)で京都まで同行し、そのあとは本人が調べて好きなところへフィールドワークをさせているようです。この中学生から事前に電話で当方の研究室を訪問して、「スポーツバイオメカニクスの動作解析を学びたい!」ので、訪問させてくださいとのこと。もちろん、前向きな行動力に感激してOK。ただ、残念ながら当日は出張のため、ポスドクの樋口先生と4回生のゼミ生にアテンドと指導をお願いしました。写真はそのときにとったもので、高速度ビデオ撮影で動作解析を習ったようです。その中学2年生から、想いのこもったお礼の手紙を頂きました。

 

いつも学生たちには、「仕事、事業、ものごとの締めくくりは、『お礼状』である」と繰り返し話しをしてきています。そのせいか、この間、スポーツメーカーの研究所、他大学の研究室との交流会などでお世話になったときに、ゼミ生たちはすぐにお礼状を送ってくれています。関わっていただいた方々に、感謝の思いを伝えることができることは非常に素敵なことです。

 

学生に伝えていることの一つとして、「皆さんは社会から多くのチャンスをもらえる。ただし、素直で礼儀正しいことが前提です。そして、感謝を伝えられることでより多くのチャンスに恵まれます。」

 

「ありがとう」の素敵な循環で、若者が多くのチャンスをもらい、その若者たちが気持ちよくチャンスを与えられる大人になってくれることを願っています。

 

<<今週のちょっと、もっと、ほっとな話>>

卒業生から、FBで「こどもが産まれました」と嬉しい知らせ。可愛い新生児の写真とともに、それを喜んでいる卒業生とその家族に思い至ります。人生にはいくつかの節目、転機がありますが、誕生はまさにその1番目。親にとっても、大きな節目です。この可愛い赤ちゃんの成長とともに卒業生のこれからの人生も広がっていくでしょう。

【忠】

 



2014.12.07

アメリカ便り (8): Neuroscience 2014

最近のワシントン D.C. は、最高気温が0℃以下の日もあったかと思うと
逆に11月も終わろうかというのに、最高気温が20℃を超える日もあり、
ほとほと体に厳しい気候が続いています。

先月の 11/15-11/19 に、ワシントン D.C.の
コンベンションセンターで、Neuroscience 2014 が開催されました。
http://www.sfn.org/annual-meeting/neuroscience-2014

Neuroscience (北米神経科学会) の年次大会は、とにかく規模が大きくて、
参加者が35,000人以上!、5日間で口頭・ポスター発表を含め、10,000件以上!と
何から何まで規格外の学会です。



あまりに規模が大きくて、アメリカでもこれだけの人間が集まれる会議場が
四カ所しか無く、その四カ所を順番に回るという形になっています。
(ちなみに来年は、10/17-10/21 にシカゴで開催されます)

面白い発表が沢山あるのですが、いかんせん発表がありすぎて、
聞きたい発表が被るのが悩みの学会ですが、
面白い発表やシンポを選んで色々と回ってみました。

特に面白かったのが、神経科学を online learning で
どう教えるかというシンポジウムでした。
http://www.fas.harvard.edu/~bok_cen/sfn/



日本でも、動画教材と対面授業を組み合わせた反転授業や、
大規模オンライン講座の MOOC が話題となっていますが、
今回のシンポでは、実際に神経科学を online learning を
実践している関係者が集って、その取り組みや効果について
率直に意見を交わしていました。

スポーツ健康科学部でも、次年度、JMOOC に
スポーツ健康科学の講座を提供予定にしています。
ぜひその際に参考にしたいと考えています。
講座内容は決まり次第、皆様にもお伝えしたいと思います。

それでは、また。失礼いたします。
良い休日を

<<街でよく見かける英語表現#8>>
学会に参加するためには、参加費を払うのですが、
これが一般的な感覚ではかなりの高額です。
参加費を払っている人と払っていない人を見分けるために
名札 (badge) を首からぶら下げており、
入り口では、"Could you show me your badge?"
「名札見せてください」と言われます。

2014.12.06

ポカリスエットの父、大塚明彦さん逝く…

ボンカレーの発案者であり、ポカリスエットやカロリーメイトの生みの親でもある大塚ホールディングス会長の大塚明彦さんが逝去されました…。

ポカリスエットは、我が国におけるスポーツドリンクの先駆的存在であり、1980年に発売されて以降、当初の味を守りつつ、25年近くに及ぶロングセラー商品です。このポカリスエットは、大塚さんが大塚製薬の社長に就任された後、“味覚の天才”といわれるベテラン研究員と会社の未来を担う若手研究員と長い年月をかけ、開発した“清涼飲料水”です。

ポカリスエットは、現在、スポーツドリンクや機能性飲料としてのイメージが定着していますが、当時は、「スポーツドリンク」という商品カテゴリーは確立されておらず、商品名にも示されるように、“汗の清涼飲料”というコンセプトで市場へと導入されました。現在でも多くの人々が愛飲しているコカ・コーラをはじめ、当時の清涼飲料水は糖質濃度が12~15%が主流でした。そのような“甘さ”が人々を魅了していた市場で、ポカリスエットは、健康飲料としての地位を確立するため、糖質濃度7%以下のコンセプトに基づき、商品開発されました。

ポカリスエットが市場に導入された1年後に、ちょうど私は高校で野球を始めました。OBの方々が差し入れて下さったポカリスエットを、「なんや、アルカリ性イオン飲料って?」と思いながら、試合中に口にしたときの衝撃はいまでも忘れません。水分が身体に浸透するというか、口に入れたポカリスエットが指先まで広がっているような感覚でした。そう思って、日常で口にしたら、「なんじゃこりゃ?」、当時、ポカリスエットを初めて飲んだ多くの人が抱いた感想、「薄くて味がない…」という同様の印象を抱きました。まさしく、“汗の清涼飲料”だったわけです。

ポカリスエットが市場に導入された当時と現在とでは、健康飲料・清涼飲料のマーケットサイズは、倍に膨れあがっています。人々の味覚や嗜好が変動する中、25年近くも確固たる地位を確立しているポカリスエットは、日本が誇る機能性飲料です。
他界された大塚さんが社長だった頃、医薬品の研究開発だけでなく、健康分野への商品開発、さらには海外へと積極的に事業展開した成果が稔ったのか、現在では、ラマダーン(イスラム教徒が夜明けから日没まで断食を行う月)後の栄養回復として、ポカリスエットが多くの人々に愛飲されているようです。

大塚明彦さんのご冥福を、心よりお祈り致します…

Jin


2014.12.05

模擬授業

スポーツ指導実習(ニュースポーツ)の授業で、今日から模擬授業が始まりました。
受講生は、いくつか異なる設定の中から自身が行ってみたい設定を選択します。例えば、
①小学校4年生/クラス替えがあったばかりの4月はじめの授業/体格の多い女子が多い/男子が消極的
②中学校2年生と高等学校2年生の交流会/初対面同士/軽運動を通じて交流を図る
③中学校1年生/車いすを使用している生徒が1人/ボール運動/孤立しないよう注意

これらの設定には、②のように1回だけの場面もあれば、①や③のように単元になっているものもあります。単元になっている場合には、全何時間中の何回目の授業を模擬授業で行うかも指定されています。
指導案は、細案を作成します。
対象者の所属や人数、場所、日時から始まり、単元観、対象者(児童・生徒・学生など)観、指導観については、設定された対象者に適したものを記載することが求められます。
単元の目標とそれに適した評価基準を作成し、各授業時間にどの評価基準を用いて授業を進めるのかを単元計画に記載します。
そして、最後に実際に模擬授業を行う時間の流れを記した「本時の展開」です。学習者の活動とその活動をより効果的にするための指導者の留意点、評価基準を時間配分と共に記載します。

2週間前までにこの指導案の提出をし、今日から実際の模擬授業を開始しました。今日は2組です。持ち時間は35分間。35分は結構長いようで短く、短いようで長いんです。この感想はたいてい半分半分に分かれるのですが、分かれない唯一の感想が、「緊張した~!!!」です。今日の実施者も緊張の色がありありと。。。

スポーツ健康科学部の学生の中には実際にスポーツ指導を行っている人も少なからずいますが、模擬授業では対象者に合わせて言葉遣い、音量、態度、立ち位置など、多くのことが「適切に」求められます。大学生の受講生を小学校3年生に見立てて授業をするのは、気恥ずかしいこともあり、多くの受講生がまずここに躓きますが、一旦スイッチが入ればスムーズに進行する場合がほとんどです。この切り替えが上手くできるかできないかが指導者に求められる一つの要素かもしれません。対象者によって、ある意味どこまで自分を隠し(偽り)、対象者の魅力を引き出せるか、そういうことも学んでほしいを思っています。