[ 2025年05月 ] の記事一覧

2013.09.15

「敬老の日」を前に、「あれこれ?!」と

65歳以上人口が総人口に対して23%を超える「超高齢社会」の日本。今後さらに高齢化は進んで行くと予想される。高齢者が多いと、兎角「沈滞した社会」が連想される。確かに、有病率や受療率も上がり、保健医療負担も増大する。体力や身体機能から言っても低下は免れない。一方で、日常生活能力の高い高齢者も多いし、地道なトレーニングで持久的能力や筋力まで維持・増大させている高齢者も多い。高齢者を取り巻く、種々の課題はあるが、何と言っても世界最高水準の「健康度」を持つ、世界の人々が羨む国だということは間違いない。   

確かに、TVニュースにあったように、「この一年間に、5歳未満で死亡した子どもの数が660万人と、1990年との比較では半減した。当面、5歳未満死亡の数値を8人に1人まで下げたい」といった世界レベルの話は、日本の水準とは全く懸け離れたものだ。こうした問題は、専ら「国際保健」領域で扱われるものではあるが、こうした部分でこそ日本の「国際貢献」が求められている。日本のような「健康づくり」の水準が、どのようにして達成されたのか? その成果を諸外国にどのように適用できるのか? 等々を考え実行に移すことで、「健康度」における発展途上国の健康づくりへの寄与は大変大きい。   

ところで、国連食料農業機関(FAO)911日に発表した報告書によると、世界で生産された食料の3分の1が食べられることなく廃棄されているという。廃棄分は年13億トン、金額にして約7500億ドル(75兆円)に上るという。注目されるのは、最悪の廃棄地域が日中韓を含む「産業化されたアジア」で、1人当たり年平均100㎏以上の野菜、コメを中心とする約80㎏の穀類が廃棄されているという。確かに、身近でも思い当たる節がある。近隣のコンビニエンス・ストアでアルバイトしている学生に尋ねても、「賞味期限」を厳格に順守して、勿体ないほどの弁当やその他の食べ物が廃棄されるという。学校給食でも、その残滓は膨大な量だといわれる。「生きる上での原点」であり「健康づくりの重要原則」である「食の保障」があれば、年間660万人の5歳未満で亡くなる子どものどれ程が救われることか。   

「敬老の日」を前に、こうした錯綜した思いが駆け巡ってしまった。  mm

 

 

2013.09.14

異分野での学会発表

  今週末はシンガポールで開かれている International Conference on Education and Social Sciences (ICEASS)に参加しています。シンガポールの訪問は2度目ですが、やはり文化や人種的にも「アジア」を感じる国です。

  来週からはF1シンガポールGPも開催されるそうです。モナコと同じように公道をレーストラックとして利用するらしく、来週からはかなり道路が閉鎖されて移動がし辛くなる、とタクシーの運転手の方が言ってました。

  肝心の発表は、体育科教育のO先生(同じsatoshi)に見守られながら、無事に終えましたが、教育がメイントピックのセッションだったので、少し生理学的な色を強く出し過ぎた、と後で反省会を行いました。
  でも教育を専門とする研究者の中で、生理学を専門とする自分が介護予防に関するトレーニングの重要性をアピールできたのは大きな成果だと思いますし、またO先生とも「学際的な教育・研究」についても色々なディスカッションができ、今後の研究課題が見えてきました。そういった意味でも、この学会に参加できて良かったです。
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satoshi


2013.09.13

オリンピックとコマーシャリズム

こんにちは。

 

2020 TOKYO、決まりましたね。

オリンピック開催を通じて様々な責任を、日本は世界に果たさなければなりませんね。

 

ところで、オリンピックというと、オリンピックと政治の問題と並んで、オリンピックとコマーシャリズム(商業主義)との関係が問題になります。

最近、そんな本も何冊か。

 

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これは、ぼくのテーマでもあります。

近々、この関連テーマで短い文章を書く予定です。

 

もちろん、今日、オリンピックはメガスポーツイベントビジネス。

民間企業の活動と無関係ではあり得ません。

民間企業のオリンピック成功への貢献は大きなものがあります。

では、オリンピックをビジネスの視点から見たとき、「商品」は何で、誰がその「商品」を生み出すのでしょう。

その「商品」は魅力的でなければなりませんし、それを生み出す生産者は特殊です。

生産者の最高のパフォーマンスが魅力的な「商品」を生み出すのでしょう。

 

そこで思い出されるのがピーター・F・ドラッカーの言葉。

事業の目的は「顧客の創造」である。

企業の目的は「利益の獲得」ではなく、「顧客の創造」、つまり、利益を獲得する、そのプロセスにこそ意味があると・・・

このあたりにオリンピックとコマーシャリズムとの関係を考えるヒントがありそうに思われます。

 

今、猛勉強中です。

 

BULLCO

2013.09.12

第5回CEPAジャパン開催

先週の日曜日に、心臓リハビリテーションの運動指導者が中心に運営されている臨床運動療法研究会CEPAジャパンが愛知健康プラザで開催されました。今回は、「地域での健康づくり」をテーマとしてシンポジウムが企画され、私は大学における健康運動指導士養成に関して報告しました。その際、健康運動指導士実習の事後振り返り授業の内容を紹介したところ、多くの実習先受け入れ施設から質問をいただき、学生の実習後の反応に関心を持っているということに気付きました。スポ健の実習先施設の担当者の方々にも共有する必要性を感じました。また、午前中は臨床現場での症例検討会が行われ、スポ健でも健康指導士実習でお世話になっている、関西医大の宮内先生、厚生会クリニックの今井先生、武田総合病院の黒瀬先生をはじめ多くの病院勤務の運動指導者らが参加し、特徴的な患者さんをピックアップして運動の可否や運動方法のアドバイス等について活発に議論されました。今後もますます需要が伸びると思われる慢性疾患のリハビリテーションの分野で、今の運動指導者の知識レベルが着実に上がってきていると実感しました。CEPAジャパンは来年度より学会としての活動が認められたようです。設立当初から中心となって活躍している大阪産業大学の佐藤先生、素晴らしい研究会の今後の発展に是非協力させていただきたいと思います。sana

 

 

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2013.09.11

TOKYO招致の感動的なスピーチ

おはようございます。ma34です。

TOKYO2020がついに決まりましたね!
スポ健生も2020にはきっと、
色々な形で東京オリンピックに実際にかかわるようになるのかなあ、と非常に楽しみになりました。

私が今回非常に印象的だったのは、トップバッターだった、パラリンピックの佐藤さんのプレゼンです。

ちょうど今日は3.11の大震災から2年と半年。
病気や震災を乗り越える大きな力を、スポーツが与えてくれ、支えてくれたというメッセージがとても心に響きました。

(彼女の英語のスピーチも素晴らしいものでしたね☆
 堂々と、表情豊かに、人々の心をつかむものでした。)

スポーツの持つ力で、日本の未来が、子どもたちのための将来が、
明るく希望あふれるものとなるように願います。
願うだけではなく、私も私なりに出来る形で頑張っていかなければ、と
私自身も勇気や力をもらった出来事となりました。

・・・ちなみに、このニュースを見た長男。
「ぼくもオリンピック、出てみようかな。」と。
 そんな素敵な夢も生まれるのですね。
 ぜひ頑張ってもらいたいものです。(何の種目かしら? 笑)

ma34.

2013.09.10

来年は30周年の学会

 この時期は、学会シーズンです。日本体育学会に続いて、先週末は産業・組織心理学会が京都で行われました。

 今回、私は、職場の人間関係、上司と部下の信頼関係(崩壊と再構築の条件)についての研究報告をしました。このセッション、他の発表の先生方のご発表も興味深く、フロアの多くの先生方と一緒に活発な議論が展開しました。上司と部下の関係のなかで、"ほめ"や"叱り"といった、フィードバックのあり方というのは、実務家にとっても研究者にとっても、いま(改めて)ホットになっているテーマの一つのようです。

 ゼミ学生も学会参加をして、自分の卒論に関連する情報やきっかけが得られたようです。現場と研究の間を行ったり来たりしながら、目の前のことを観て、考えて、自分の糧にしてくれれば、と願っています。 

 その学会が、来年は30周年を迎えます(札幌開催!)。この時間をともにされた先生方は「まだ30年、もう30年」といろいろな思いが交錯されるのではないかと思います。私たちは、その先輩方の歴史を知って、学んで、引き継いでいかなければならないなぁと、30年間という時間の重みを感じています。 
 【ippo】


2013.09.09

ガスビル食堂(大阪ガス本社8F)

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大阪の淀屋橋駅から御堂筋を少し下がったところに、大阪ガス本社ビル(ガスビルとの愛称)があります。

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1933年に開業され、戦災からも免れ、80年間も維持されている。その8Fにあるガスビル食堂も、創業当時から同じ場所で営業されています。もちろん、今も営業中です。ここだけの話ですが、超オススメです。

今回は、Team Reco のメンバー(大阪ガスさんとスポーツ健康科学部共同のチーム)の大阪ガスさんのメンバー交代があり、新旧メンバーをいれた懇談会に呼んでいただきました。本当に、落ち着いた良い雰囲気で、お料理もお酒もそして何よりもおもてなしの心が素晴らしい会食でした。

大阪ガスの皆さんありがとうございました。

そのときの参加メンバーには、【林君】もいました。彼のお礼状がその感動と喜びを伝えてくれていますので紹介します。

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昨日は文化的な建物の中で舌鼓を打ちながら、ワインや食に造詣の深いみなさまに囲まれて、楽しくも貴重な時間を過ごすことができました。心より感謝申し上げます。

ガスビル食堂に再度足を運べたこと、何よりもうれしく、人と場と食がこれからの未来を創っていくのだと再認識することができました。

発砲ワインのスプマンテから始まり、クメウリヴァーのシャルドネ、シャンボール・ミュジニーなど素晴らしい飲み物に囲まれてセロリとキノコ・オニオン・トマトをペースト状にした前菜、リードボー、そして伊坂先生が唸ったビシソワーズとジュレとメイン、そして極めつけのムーサカとカレーが!!

これらの食材とワインが織りなす口内の幸せな時間が継続しっぱなしでした。ほんとにありがとうございました。

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もちろん、今後も大阪ガス様とスポ健との連携により、より意義のあるものを創造し、世の中に残すべきものを残していくことができれば幸いです。よきパートナーとして今後ともお付き合いいただければ、本当にうれしいです。

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素晴らしい出会いと交流が人生を豊かにしてくれます。このことを実感させていただきました。

 

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<<今週のちょっと、もっと、ほっとな話>>

その1 先週の木曜日に、教授会FDセミナーを行い、スポーツ健康科学部・同研究科の未来構想、学部、研究科の教育研究について、丸一日かけて議論しました。この成果は、これからの教学・研究に必ず反映します。



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その2 2020年の夏季オリンピック、パラリンピックの開催地が東京に決まりました!

その招致決定を祝して、1964年東京オリンピックを開催した国立競技場の聖火台に、約50年ぶりに聖火がともりました!

【忠】











2013.09.08

「健康づくり」も「識字」から!!

98日。「今日は何の日」流に言えば、何と言っても思い起こされるのが、その後の「世界秩序」を作る上で決定的な役割をもつことになった、「日本との平和条約(サンフランシスコ平和条約)」と「日米安全保障条約」が調印されたことだろう。1951年の「この日」だった。

しかし、ここで注目したいのは、1965年の「この日」のことだ。イランのテヘランで開かれた「世界文相会議」において、イランのパーレビ国王が軍事費の一部を識字教育に回すことを記念してユネスコが制定した「国際識字デー」だ。

「識字」とは、「文字の読み書きが出来ること」で、それこそ教育水準が問われる問題だ。世界には、戦争や貧困等によって読み書きの出来ない人が10億人以上いると言われている。例えば、『貧困からの自由 世界最大のNGO-BRACとアベッド総裁の軌跡(イアン・スマイリー/笠原清志監訳、明石書店)では、バングラデシュで打ち出されてきた農村開発プログラムの業績に意味を持たせる上で決定的に重要だったとして、北東部の町・シレットのスラ地域における「非識字成人」すべて(84,000)を対象とする計画が立てられ、さらに5歳から11歳の子ども全員を小学校に入れる運動が企画されたことが語られている。1972年のことだったというが、その当時としても、凡そ日本では考えられない「成人人口の80%が文字を読めない」教育問題が大きく横たわり、国の諸開発の「足枷」になっていたのだ。

こうした状況に関連しながら、私の「識字」への関心は、専ら「健康づくり」との関連においてである。健康づくりには、「所得と社会的地位」・「社会支援ネットワーク」・「雇用/労働環境」・「社会環境」・「物理的環境(空気、水、食品等々)」・「医療」等々、多くの「健康の決定要因」がある。その中で忘れてならないものに「教育と識字能力」がある。極端な例ではあるが、処方されてきた数種類の薬品について、それを間違えずに、当たり前のように処方出来るのは「識字能力」があってこそだ。様々に有用な「健康情報」の入手のためにも必要だ。  

「平均寿命」が女性86歳、男性79歳を超え、「乳児死亡率」が10002.6、そして「百寿者」が4万人を超える、いわゆる「健康大国」であればこその、「健康の決定要因」の整備が、世界的には決して「常識」ではない。そのことの端的な表れが「識字」問題だ。

国の開発・発展のための基礎に据わる「生命・健康」の問題。「国際識字デー」に当たって、改めて、その保証と充実に思いを巡らせたい。  mm

2013.09.07

トレーニング効果の個人差

この春から実施している筋トレ実験の中間測定が無事に終了しました。
6週間の上肢の筋トレの後、今月から下肢筋のトレーニングを12週間継続します。

この実験のデータの一部は卒業研究となりますが、研究の目的は「筋トレによる筋肥大の個人差」を解明することです。トレーニングのタイプに関わらず、身体トレーニングに対する応答性の高い人と応答性の低い人が存在します。現在のところ、トレーニングを実施する前にその効果を予測することはできません。

将来的にはこの研究成果に基づいて、個々の応答性に合わせた形で効果的な運動処方が実施できると良いなと思います。
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satoshi

2013.09.06

ゼビオ5daysインターンシップ最終日

こんにちは。
今日はゼビオ東京本社で5日間のインターンシップの最終日、グループごとのインターンシップ期間を通じた課題に対するプレゼンテーションと参加者の振り返りが行われました。

このインターンシップでは、同社の役員、担当者からの基幹事業、新規事業についてのレクチャー、ビジネスを理解するグループワーク、店舗視察、体験型の新しいコンセプトの店舗─Xspotの見学、日本有数の本格的多目的アリーナ─ゼビオアリーナ仙台の見学などを通じ、仕上げとして「ゼビオの新規事業を創造せよ」との課題の下、各グループが同社役員、スポーツ健康科学部教員に対し、プレゼンテーションを行いました。

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インターンシップには、オープンエントリーで応募、参加した、他大学の学生たちや産業社会学部の学生も合流、大学、学部の壁を越えた交流も深まりました。

非常に中身の濃い5日間で、プレゼンテーションでは若い学生の視点からの感性が伺えるビジネスアイデアが披露されました。

一方、振り返りでは、すべての参加者が「自分の不十分さ、未熟さを実感した」と。

そうなんです。
誰もが不十分で未熟なのだけれど、社会人として、一人の企業人として、社会に貢献するということはとても大変なことなのです。
その気づきがこれからの彼ら、彼女たちの成長に繋がるはずです。
彼ら、彼女たちには無限の可能性があります。

ガンバレ、大学生!!
ぼくも一緒に頑張ります。

BULLCO