2012.01.20
[ 2025年06月 ] の記事一覧
2012.01.19
「陸上競技と私」
昨日のKiyoshi先生の最後の陸上競技の授業は記録会でした。そして、レポート課題は「陸上競技と私」というユニークなタイトル。こういうレポートだと、ついスイッチが入って、いつものように何枚でも書いてしまいそうです。
記録会は、Kiyoshi先生が走り高跳び、Mitsuo先生はハードル、私は砲丸投げ担当。。。90分で3種目をこなさなければならないため、3グループに分け、25分でローテーションしました。指導者側のちょっとした日頃の言葉掛け、アドバイスによって、出来ない部分をクリアし、そのうちに自分で思考錯誤して修正できるようになって行ったり...Mitsuo先生のお話を聞きながら、競技の楽しさや嬉しさを知って成長して行くのかなぁ。。。なんて考えていました。
2012.01.18
「断想 17年目?!」
1995年1月17日に発生した阪神・淡路大震災から17年の時が流れた。もうすっかり「復興」がなされ、人々の脳裏からはすっかり忘れ去られているのかも知れない。しかし、昨年3月11日の「東日本大震災」は、「絶望の淵に沈む」程の地震被害の記憶を十二分に呼び戻してくれた。
マグニチュード9の巨大津波地震は甚大な被害をもたらした。あれから丸10ヶ月が経過した。厳しい寒空の下で、生活機能が十分とは言えない仮設住宅での生活を強いられている人々をはじめ、被災地の人々はどのような生活を送っているのだろうか。
ところで、巨大津波は、福島第一原子力発電所を呑み込んでしまった。「想定外」の事故だった。しかし、軽々に「想定外」が語られてはならない。津波被害がそうであったように、原発事故に関しても、既に「警告の書」は出されていた。田中三彦『原発はなぜ危険かー元設計技師の証言ー』や七沢潔『原発事故を問うーチェルノブイリからもんじゅへー』などがそうだ。
原発事故とその後の深刻な事態は、いたずらに「想定外」を連発したり、脆くて無責任な「安全神話」を造り出して来たことなどと相俟って、私たちを途轍もないほど「安全文化」崩壊の瀬戸際に追い込んでしまった。
昨年3月11日以降、多くの「原発」関連の書籍が復刊、増刷されている。例えば、田中三彦『原発はなぜ危険か』(岩波新書)、小出裕章『放射能汚染の現実を超えて』(河出書房新社)、高木仁三郎『原発事故はなぜくりかえすのか』(岩波新書)、舘野之男『放射線と健康する』(岩波新書)などだ。これらの書籍から学ぶべきことは、唯一の被爆国としての「核」に対する姿勢を保持することの重要さであるし、原発事故が、改めて「核」の問題の深刻さをまざまざと世界中に見せ付けることとなったということだ。
また、歴史社会学的アプローチとして著され、原子力と日本の戦後成長
の関係について考察される開沼 博『「フクシマ」論 原子力ムラはな
ぜ生まれたのか』(青土社、2011/6/30)では、「いつか必ず田舎は都会に
なれるという幻想」と「都会の都合に合わせて田舎が田舎のままに固定
化される現実」を抱えて「翻弄される地方・地域の問題」が明らかにさ
れている。
こうした問題とどのように「向き合い」、どのように「引き取って」い
くのか。新しくて大きな課題が浮かび上がってきている。 mm生
2012.01.17
「リトパン」の日。
2012.01.16
特別セミナーと研究会
底冷えのする日も続くようになりました。左の写真は、研究室から撮った写真です。びわこくさつキャンパスでも雪が降りました。週末の大学センター入試は、雪が降りやすいのですが、良いお天気で交通機関の乱れもなく、凍結して転ぶこともなかったようです。センター入試を利用される受験生の皆さんは、十分に力を発揮されたことでしょう。次の本番の入試に備えて引き続き体調管理には万全に過ごしてください。
先週の金曜日に、特別セミナーを行いました。女子ウエイトリフティング・オリンピック代表監督(アテネ、北京)をつとめられた浅田久美(旧姓 長谷場)先生にお越し頂き、『スポーツ指導者に求められる資質とスポーツキャリア』のテーマでお話しいただきました。もともと陸上競技の砲丸投の選手で、大学までこの競技で活躍。その後、高校保健体育教員になって2年目に女子のウエイトリフティングが始まりそちらへ種目転向。第1回の世界選手権から日本代表選手として活躍し、世界2位まで上り詰める。高校教員をしながら、日本選手権は12連覇も達成して、引退を考えた頃に、2000年シドニーオリンピックから女子ウエイトリフティングが正式種目に採用。悩んだ末に、オリンピック選考会に出場するも膝痛が影響して惜しくも選考されず。その後、指導者として、後進の指導にあたられて2回のオリンピック代表監督。
お話の中で、世界を舞台に活躍する指導者を目指すには、「伝える力が必要」「常に世界基準で考える」ということを実践を経た経験から強調されていたのが印象的でした。「スポーツ指導者」として世界の舞台で活躍する卒業生が多数でてくれることを願っています。
昨日の日曜日には、第8回 Ritsumeikan Athletic 研究会が、エポック立命21で行われました。http://rarbiwakokusatsu.blogspot.com/
アスレティックトレーナー、ストレングスコーチならびにトレーニング科学に興味ある学生、すでに学生トレーナーとして活躍している立命館大学の学生、近隣の大学の学生トレーナー、プロとしてトレーナーとして活躍している方々を含めて50名の参加者が、熱心に現場での実践報告を発表していました。情報効果の時間もありました。この分野が今後益々活性化して、現場レベルでも研究レベルでも発展することを感じました。
<<今週のちょっと、もっと、ほっとな話>>
マナバフォリオの掲示板に、「国立スポーツ科学センターで実験に参加しませんか!」というタイトルで、日本バイオメカニクスが普及活動して行っている合宿形式での、「バイオメカニクス研究法への招待」(先着順)を案内したところ、即座に反応して「申し込みました!」と連絡をくれた学生がいました。情報が大量に溢れる時代では、必要な情報を迅速にかつ正確にキャッチする力が必要です。自分を高めるためにも有用な情報を入手して自らを高めて欲しいと願っています。
2012.01.15
いよいよ後期セメスターの授業も終わりに近づいてきました
受験生の皆さん、全力が出せていますか?
スポーツ健康科学部でも、後期セメスターの
授業が、いよいよ終わりに近づいてきました。
英語科目としては、金曜日のスキルワークショップが、
15週目の授業となり、Final test が行われました。
(写っているのは、1回生のクラスです。
試験の邪魔にならないように、
廊下から、中を覗いて、
写真を撮らせてもらいました。)
我々が担当している プロジェクト英語 も、今週で、終了です。
最終日、学生達がどんな素晴らしい発表をしてくれるか
楽しみにしています。
それでは、また。失礼致します。
敦
2012.01.14
スポーツ × 社会貢献
今回、細野拓也(2回生)を紹介させて頂きます。細野君は甲子園球児です。今は社会人のクラブチームで硬式野球を継続中です。
でも私が細野君から特にお聞きしたかったことは、社会貢献事業です。小学生を対象とした野球教室やかけっこ教室などを積極的に行っているそうです(スポーツ家庭教師)。将来、スポーツを通して、子供らのからだづくり(運動)と読み書き計算などの学力の両面の向上を目指したスポーツ塾に発展させたいと言います。
また社会貢献団体Sharman(シャルマン)の代表として、京都や大阪の大学生らと、大学で学んだことを発展させ、社会を見て、将来のサービス事業を考え、社会に還元していく活動を行っています。まだスタートしたばかりなので、スポーツ科学を学ぶ他大学の大学生らともっと交流していきたいと熱く語ってくれました。
お話を聞いて、何かをしたいと思うだけでなく、とにかく動きだし、動く中で軌道修正し目的に向かって走るパワーを持った仲間だと感じました。「動きだしましたら、難しいことが一杯。でも課題を一つ一つ乗り越えていきます。」と語ることが大切だと細野君から学びました。
スポーツ健康科学部の仲間は、様々なことに挑戦しています。常に自分の成長のために頑張っています。
毎月1回京都の四条河原町で一本歯下駄を履いてゴミ拾いのボランティアをしませんか?と細野君の引き出しからボランティアのお話まで飛び出してきました・・・。
細野君は、「その地域に住む学生が、その地域の問題を認識する」そして「学生が自ら企業や行政に問題を持ちかける」その過程で社会を見る目を育て、将来社会で生き、社会のために働くのだと言います。
3回生になって、田畑学部長のゼミで健康スポーツを学び、学んだことを社会に貢献するのが今年の目標だそうです。仲間と話し、刺激をもらうことが我々の成長につながるなと実感しました。
【shine】
2012.01.13
冬景色
2012.01.12
トップアスリートのたまごたち。
「将来、オリンピックに出る人!」という質問に、「ハイ!」と物怖じせず、挙手した選手が数名。昨年10月、ジュニア(小学校低学年から中学2年生)のスピードスケート選手の測定に行ったことを思い出しました。Ma2谷くん、Machiくんがお手伝いで来てくれました。
Ma2谷くんとMachiくんが選手たちの前で見本を見せてくれました(^^)お声掛けくださったIto先生からシットアップ(30秒で何回腹筋ができるかを測定する)を終えた直後のMachiくんに「はい、ありがとう。じゃ、もう1回おねがい!」との声。Machiくん「・・・・・(無言)はい!」と(冗談だったのですが、文句も言わず良い返事!さすがでした。Ma2谷くんと大笑いしてしまいました(笑))。ジュニアの選手たちにも笑顔が見えました。
身体はとても細くて小さいけれど、目の輝きと自分で考えて行動する姿勢にはとても逞しさを感じました。ジュニア選手は、無限の可能性とストレートな夢を持っていて、恐いもの知らず。。。本当に偉大に感じます。
いつから勝たなければならない恐怖心や、なかなか越えられない壁?など、学習して行くのかにも興味があります。持久走にしても、疲れが分からないのか、小さい子の方が、いつまでも走っていたり。。。そういえば、私は高校1年生ぐらいになって、筋肉痛や持久走でキツい!と感じたことを思い出しました。
測定後、お弁当が配布され、どうするか見ていると、みんな好き嫌いなく完食していました。あんな小さな身体なのに!?と驚きました。食べられる事、好き嫌いがない事も能力の1つ「たくさん食べられる選手は強い!」のかもしれません。
私の研究は運動免疫学で、ストレスが身体に及ぼす影響について、どのようなメカニズムがあるのかを研究しています。特に、腸管機能(消化器系)がコンディションにどのように関連しているのかについて、興味をもっています。
どうしてここに到達したのか。。。論文などを執筆する際、いつも原点に戻って考えたりします。自分のやってきた競技が研究のスタートになっています。もし、私が母と同じように、体操競技を専門にしていたら、現在の疑問と研究の謎解きに到達していなかったかもしれません。
学生時代、大晦日の夕方からいろいろ考え事をしながらジョギングに出かけ、家に帰ってくると「あんた!こんな時間まで、どこ走ってきたん!?」と母に心配されたり、ある時は、友達と一緒にママチャリで私の実家がある河内長野から、高槻(キム哲先生のご実家があるところです(笑))までサイクリングしてみたりしました。車を運転するようになって、片道走行距離がおよそ60キロあることに気づき、今さらですが驚きました。今では絶対無理ですが、これも長距離をやっていたからでしょうか。。。
こんな些細な経験も、自分が歩んで来た全てが今の研究に繋がっているように感じています。
選手のコンディショニングに役立つ研究を現場に還元することが私の夢の1つです。院生のみなさんは、きっと締め切りを目前に控え、焦ったり、次を考えたり、たくさんの思いがあることでしょう。苦しい経験や辛い経験...プラスになってもマイナスになることは決してないので(と信じています(笑))、たくさん勉強もですが、さまざまな感情を経験しながら修士の区切りを向かえてほしいと感じる今日この頃です。香
2012.01.11
朝食で「環境問題と健康教育」を?!
1月10日は、年末に何とか書き上げた雑誌論文の推敲を要請されて、その最終〆切の日。「環境問題と健康教育」のどの部分をどのように書き改めようか思い悩みながら、久しぶりに「朝食」を摂りに生協食堂へ。いつものように、学生たちが「てんこ盛り」のご飯を一生懸命頬張っているのを目にしながら、ふと日本の食料自給率のことが頭を過ぎった。
食料自給率は、国内の食料消費のうち、国産品でどれだけ賄われているかを示す指標だ。品目別に自給率を見ると、米は98%、野菜は77%、魚介類は60%となるが、油脂類は3%、小麦は3%、畜産物は16%だという。生協の「朝食」はもちろん、上手に調理された食品が好きなだけ(もちろん必要なお金を払えばの話。)食卓に並ぶ。しかし、昨年9月の農林水産省発表によるカロリーベースで自給率39%という数値が教えてくれるのは、口にする食物の大半が輸入食品だということだ。そのような食料事情の下で、私たちは、「グルメ」を謳歌し、賞味期限がわずかに過ぎてしまった「コンビニ弁当」を惜しげもなく捨てるという「飽食」も味わっている。実に興味深い話だ。
ところで、鶴見良行『バナナと日本人』(岩波新書、一九八二年)は、バナナを通して多くのことを教えてくれた。私たちが「価格」や「栄養」や「安全性」だけに関心をもって口にするバナナの生産現場では、農家や労働者が搾取され、貧しくなっていること、そして、空中や地上で撒布されたり地中に注入されたりする農薬で人々の健康が害されること、さらには川と海に流れ大地に沁みこんだ農薬が環境を害することなどだ。
また、村井吉敬『エビと日本人』(岩波新書、一九八八年)は、世界有数の養殖エビ輸入国である日本が考えなければならない環境問題を気付かせてくれた。東南アジアのマングローブ林の伐採の最大の原因がエビ養殖池の造成にあるという。そうだとすれば、私たちが比較的安価で大量に食することのできるエビの背後に広大なマングローブ林の犠牲がある(村井吉敬「食料 エビの風景」窪田順平編『モノの越境と地球環境問題』昭和堂、2009年、p.34-35)ことになる。
バナナやエビを介して、私たちは食卓からでは見え難い、さまざまなことを学ぶことができた。食べる側と供給する側の距離の大きな隔たりは、自分たちの食べる物が、「どこで、だれが、どのように作り、どのように流通しているのか」について知ることができない状況を生み出す。そして、それが、地球規模での健康問題といったことにまで広がっていくということだ。
ここまで来て、以前「現代人とヘルスケア」の講義内容に引き寄せて、栄養・食に纏わる話を書いたのを思い出す。似たような内容であることはどうぞご容赦いただきたい。そして、結局、「環境問題と健康教育」の「推敲」原稿の方は、食料自給率や輸入食品の問題に触れること無く送ることとなった。これで「了」としたいところだ。 mm生