先週、火曜日は、丸一日かけた、スポーツ健康科学部のFD研修会でした。
年に2回開催しています。教職員が全員集まり、学部、研究科の将来構想、課題整理、授業改善などのテーマで情報共有し議論を深めています。
今回は、キャリアのテーマでは、教育開発推進機構の
西山昭彦先生にお越し頂き、「企業が求める若手人材とその育成」について講演して頂き、キャリア教育ならびに、これからの学びそのものについて議論することができました。
この間、売り手市場といわれていますが、従業員数が5千名を超える大企業では、それほど採用枠が増えておらず、厳選採用となっています。
西山先生の理論によると、企業の業績を決める3要素は次の通りです
企業の業績=ビジネスモデル × 組織体制 × 人材
ビジネスモデル、組織体制の要も人材ですから、まさに人材なくしては企業の成績は上がりません。
では、学生に求める人材像はどのようになっているのでしょうか?
人材がもつアウトプット能力(パフォーマンス)= スキル × モチベーション × マッチング
と考えられる。スキルは、勉強、体験して身につけるものであり、モチベーションは、いうまでもなく、仕事への向き合い方、仕事の価値がどこまで見えているかの理解につながります。マッチングは、適材適所での発揮能力です。
このようなアウトプット能力を、学生時代に伸ばす方法、学びは何か、と考えると自立的な学びの中で、「達成感と成長実感」を持たせることであろう、との示唆を頂きました。いわゆるPBLだけでなく、社会とのつながり、実装場面の中で、困難な体験を通じて、学ばせることが一つの方法でしょう。
また、採用された後、ビジネスパーソンとして成長を続けるには
仕事(実行、分析)+学び(教育+勉強)+刺激(モデル的人物+異体験)
が必要とのこと。仕事を実践するのみならず、常に学び続け、そして刺激となる人物との出会い、様々な体験が成長の後押しとなることをお話しいただきました。
最後に、コッターから経営リーダーの4要素
・多様な体験
・人を動かす
・ミスへの対処
・ストレスマネジメント(若い世代には必要)
を説明してもらい、リーダーは、まず温かさを示して、信頼感から情報共有、協働を進めることが大事であることをお話ししていただいた。
西山先生は講演がすでに1000回を越える回数を実施されており、話の内容、話し方、聴衆の巻き込み方も大変勉強になりました。
西山先生、ありがとうござました。
<<今週のちょっと、もっと、ほっとな話>>
・スポーツビジネス産業展 に参加しました。テクノロジーだけでなく、この分野への企業の関心の高さを感じました。トップリーグ機構のパネルディスカッションでは、スポーツの魅力をどのように発信するのか、各リーグの取り組みを学びました。
・ボストンでのSports Analytics Conference に参加してきました。
2、3年前に初めてスポーツアナリティックスカンファレンスに参加した時はe-スポーツが非常に盛んに取り上げられていた印象があります。今回はAIによるデータ活用したマーケティング、障害予防、番組放送作りなどが多く見られました。参加者はかなり増えており、この分野へ多くの企業、研究者、学生が関心を高めて、イノベーションを起こしてきています。この分野の発展が大いに期待されていることがわかります。
・今日、明日は、学園のスプリングセミナーで、将来に向けた議論を行います
【忠】