[ international ] の記事一覧

2017.09.18

アメリカ訪問

8月31日から9月9日まで、Masa-T助教とGrace課員と小生の3名でアメリカに行ってきました。今回は、アメリカ大陸を東から西へ、5カ所訪れ、合計6大学と連携・交流の話をさせてもらいました。Masa-T助教の計算によると、アメリカ大陸の総移動距離: 約2,4188km、そのうちFlight:約2,3543 km、Drive: 約645 kmでした。

1カ所目は University of North Carolina at Greensboro
 

空港からのアクセスは良く、現在、AthleticsならびにKinesiology学部の建物は、改修されていて、次年度にはリニューアルが終わるようです。迎えてくれた学科長、プログラムディレクターを含め皆さんとても優しく迎え入れてくれて、訪問の最初の大学としてもスムーズに交流ができました。

2カ所目は East Stroudsburg University of Pennsylvania
 

この大学は、GATプログラムでの連携先です。今回、その第一号であるT.Sくんの激励も兼ねて訪問しました。元気にやっていて安心しました。大学院担当のキース教授からもよく頑張っているという評価をもらいました。詳しくは、学部・研究科のFBに載っていますのでご覧ください。
https://business.facebook.com/rits.spoken/?hc_ref=ARRGpXLiVkT2jKH8aI5qUiLE8QioIilzdmatWvHMBU-2c8Fk8uTBKcSVfnmAb7qW-Bk

3カ所目は Purdue University
 

ここは、月面着陸した、ニールアームスロングさんの出身大学で、月に残した足跡がキャンパスの芝生に再現されていました。この大学では、アリス教授が朝から夕方まで、手厚くアテンドしてもらいました。おかげで、学部長、学科長をはじめ多くの先生方との懇談、授業、施設見学もさせてもらいました。

4カ所目は Spalding University
 

ここの大学の学長は、大西洋を手こぎのボートで、単独で横断した女性です。弁護士であり、この大学の出身者であると聞きました。凄い冒険です。なんと最初は、ハリケーンに遭遇したため中断し、2回目の挑戦で成功したとのことです。この大学のHead Athletic TrainerはJun Matsunoで、本学の卒業生です。卒業生がいるおかげで、この大学でもしっかり交流させてもらいました。

5カ所目は San Jose State University
 

カリフォルニア州のサンノゼに有る大学です。大阪体育大学で勤務されていたDr.Tsuruikeが5年前から勤務していて、今回のコーディネイトをしていただきました。学部長、学科長とのミーティングだけでなく、アスレティックトレーニングの実際、ならびに大学野球のスカウティングシステムについても聞かせてもらい、NCAAに関わることも学ばせてもらいました。San Jose State Universityのあと、Stanford Universityを訪問して、全日程を終了しました。

 今回の滞在は、非常に充実して、かつ有意義なものでした。Masa-T助教とGrace課員が、事前に先方大学と十分に折衝し、入念に準備してもらったおかげです。
 今回の交流はあくまでも、種をまいたようなものです。今後、さらにケアをしながら大きな実になる交流になるようにしていきます。その果実は、学部・大学院の教育・研究につながると確信しています。

<<今週のちょっと、もっと、ほっとな話>>
先週火曜日は、年に2日間おこなう教授会FD研修会でした。スポーツ健康科学部の教職員が一堂に会して、朝から夕方まで、教育、研究、入試、社会連携など多岐にわたって議論し、情報共有します。今年は、文科省からも専門官をお招きしたレクチャーも取り入れました。
【忠】

2017.09.13

スペイン到着

朝は涼しく、昼間はとっても暑いスペインです。


ここにたどり着いて、(今のところは)あれよあれよと日にちが過ぎています。大きな声でのスペイン語の波に押し寄せられつつ(実は、スペイン語はまったくのゼロからの始まりなのです)、陽気で親切な人たちと過ごしています。


ここバレンシアに到着する途中、ヒースロー空港でなぜか便の予約がキャンセルされていたり(荷物の受付はしてもらえたのに…)、乗った便が1時間以上も遅れて出発・到着したおかげで、あのとんでもなく広いマドリード空港を端から端まで激走させられました(ほとんど飛行機は出発していた様子でしたけれど…)。


(ぎりぎり滑り込んで、バレンシアまで運んでもらいました。日差しが眩しい!)


結果、バレンシア空港に人間だけ到着、荷物は積み込みが間に合わなかったのでしょう…見当たらず…。

(Lost and Found…これまでご縁のなかった場所ですが、今回はお世話になりました)


でも、まぁ何とかなるものです。いまは無事に生活できています。


まだ現地での手続きをし続けているところで落ち着かない部分もありますが、1日1つずつ克服中。大学では受け入れ先の先生が尽力してくださったので、おかげさまでスムーズな始まりでした。その所属大学・ラボは、紹介される人みんな出身国が違っていて、国際色豊かな環境です。見るもの、出会う人・もの・こと、言葉すべてが新しく、久しぶりに新入生のような気分です。


スペインの勢いと明るさをお届けできるようにします!


【表紙の写真】住み家の近くの広場(バレンシア旧市街)。今の時期、朝7:00頃は、このようにまるで夜のような色あいです。


ippo

2017.09.06

場所を変えて

9月。ヨーロッパ/スペインに場所を変えました。
サバティカル(研究専念期間)をいただき、約半年間スペインでの活動になります。教員になって〇年…いろんな事情があって機会がなかったのですが、ようやく頂いた時間ですので大切に過ごしたいと思います。

現地にたどり着くまでに、ハプニングもありましたが、それはまた次回にぼちぼちと。

日本で準備をしている間、わからないことが多かったおかげで、いろんな方との出会いがありネットワークもできました。
例えば、参考にした文献(!)は、「立命館スポーツ健康科学」(立命館大学スポーツ健康科学会 発行)。
これは、毎年発行されていて、学会長の挨拶に始まり、学会講演抄録、修士論文の概要、スポ健・学会の活動などが収められています。その中にあった、【真】先生の“サバティカル @University of Hawaii (2017年, 第7巻, pp. 16-28)”を参考にしつつ準備開始。


(参考文献!著者: 【真】先生)

アメリカ・ハワイとヨーロッパの違いもあり、比較しながら準備していくのはなかなか楽しい経験でした。スペイン領事館は、東京だけでしたので、出向くたびに一日が潰れていったり…。準備する書類も違いました(アメリカでは必要だったツベルクリン検査証明書や英語能力証明書などは、スペインの場合には要りませんでした。ただ、無犯罪証明書なるものがスペインの場合には必要で、何やらどきどきしてしまいました)。

丸2ヶ月かかって、ようやくビザ発行。ビザの受け取り時、すべての説明が終わった後、領事館の方から「どんな研究をいているの?」と、興味を持って頂き、ほんの少しだけでしたが話をさせてもらい、これまたいい思い出になりました。


2016年8月8日から始まった準備記録。ちょうど1冊完成!(なかなかの出来栄えになりました。案外、几帳面かもしれません)。

そんなこんなで始まる生活です。ゼミっ子のことが気になりつつの生活になりますが、少しずつ現地のことを含めて書いていきたいと思います。

ippo




2017.08.21

ASB2017 in Boulder

ASB(America Society of Biomechanics)、アメリカバイオメカニクス学会が、コロラド州ボルダーで、8月上旬に開催されました。コロラド大学ボルダー校が会場でした。

 写真にあるように、ロッキー山脈を眺めるところにあり、1600mの高地です。マラソン選手の高地トレーニングのキャンプ地としてもよく知られています。
  
 プレコングレス・チュートリアルでは、「リーダーシップ」のセッションがありました。バイオメカニクス学会におけるセッションには馴染みがないテーマですが、リーダーシップを備える人財を送り出す学部としては、非常に興味があり参加しました。開催者の意図は、「我々、指導的立場にあるシニア研究者は、それぞれの経験を積んで組織、研究グループをマネジメントしている。しかし、理論的に学んできておらず、学会としてもリーダーシップをしっかり押さえておく必要性を感じているので、このセッションを設けました」とのこと。
やはり、どの組織、グループを運営するにあたっても、リーダーシップを理論と実践で学ぶことは極めて重要であることを示唆しています。ここでの内容は、省略しますが、ippo先生の『リーダーシップ論』で十分カバーされているものでした。

 学会の初日のオープニングレクチャーは、非常に興味深く、動物の動きを2台の放射線カメラで撮影し、骨格の動きを3次元解析して、皮膚の上からでは分からなかった動きのメカニズムを明らかにするものでした。今後、この手法を用いた人間の動作解析も進むようです。実際に、膝の動きについての解析ビデオも紹介されていました。ただ、放射線を使うのでどの程度の被爆線量かが気になります。いずれにしても、計測技術は年々進歩しています。

 学会では、色んな出会いと、旧交を温める機会も得られます。
 少し紹介すると、次の写真は、ジョージア工科大学で研究させてもらったときにお世話になったGregor博士です。20年以上のつきあいとなりました。いまも本当に快活で、「先日、神経制御に関わる長い論文をまとめたよ!」と話してくれました。この写真を撮影してくれたのは、Kuri先生がUSCでお世話になったKulig博士です。
  

 もう一人の出会いは、Eakin博士。テキサス大学で研究させてもらった時に、実験などで大変お世話になりました博士号を2つ(たしか物理学と情報工学)もつ俊才で、ピンチングに関わる研究で数多くの論文をまとめています。12年ぶりの再会でした。
  

旧交を温められ、元気をもらいました。
  

<<今週のちょっと、もっと、ほっとな話>>
 映画を観る機会は、今はほとんど海外のフライトの時のみになっています。今回のフライトで、『ビューティフル・マインド』(ロン・ハワード監督)という、2001年のアメリカ映画を観ました。ノーベル経済学賞を受賞した、実在の数学者を扱った映画といわれています。作品の構成に引き込まれてしまいました。
 1期生のAyakoさんが先週の土曜日に、ふらっと大学に来てくれました。夏休みのため帰省していて、その途中にわざわざ立ち寄ってくれました。長距離ランナーとして実業団でも活躍し、いまは南船橋のららぽーとにあるユニクロで勤務されています。お近くのスポ健OB/OGは是非立ち寄って下さい。
   

【忠】

2017.08.09

オランダの夏(その3):立命館のネットワーク編

オランダの話で引っ張り続けていますが、今回までにしたいと思います。

最後は、立命館のネットワークの凄さで締めたいと思います。
以前、立命館の経営学部T先生つながりで、オランダ在中の方(立命館OGのMさん)を紹介していただきました。
Mさんに直接お会いしたのは1回だけだったのですが、ホスピタリティ溢れる時間をつくってくださいました。感謝!
日本の国際的な立場がどのようなものなのか、海外在中の視点でお話をうかがうこともでき、話は尽きませんでした。

 (日本列島の森!?)


その方を含めて、学会初日の夜には、立命館(S先生)つながりで集合。今は、デンマークに外留中というY先生ともお目にかかりました(今の滞在場所が、【satoshi】先生と同じデンマーク。会えるといいな~とおっしゃっていました)。
そして、今後の心理学会を背負う若きエースたち・PDの方々ともお会いできました。近々、スポ健にも来て下さるはず!



立命館のネットワークの広さ、その柔らかさに、今さらのように驚かされます。
人から学び、人によって磨かれるために、どんなネットワークを広げていくかは、大学以降とくに大切になるように思いました。
いろいろな繋がりのなかで、世の中を見ることができるようになるといいのでしょうね…。私もそうなりたい…。

【表紙の写真】  日本に戻ってきた!の実感。夏の富士山。

ippo

2017.08.02

オランダの夏(その2):街並み編

定期試験も終わり、次は、採点そして大学院の研究報告会等々の日々です。他の仕事もぎゅうぎゅう詰めで、気忙しい夏を迎えています。

そんな中ですが、今日は、のんびりと前回のつづきを…。
夏のオランダは、ちょっとした避暑地のような場所でした。
チューリップが咲き乱れて…という季節は過ぎてしまっていたのですが、前半は、天気予報よりもおだやかな青空でした。
【表紙の写真】は、オランダ・スキポール空港内のキオスクに咲くチューリップ。

アムステルダム中央駅は、ずっと工事中ですが、レンガ造りの建物はなかなか味があります(同じレンガ造りのせいか、東京駅のモデルになったという俗説!?もあるようですが…建築様式は異なるとのこと。姉妹駅ではあるそうです)。



街の中には、運河が円心状に巡っています。とてもよくできた街並みです。
主要な運河は、いずれもオランダが黄金時代を迎えていた17世紀ころに掘られたものだそうです。どんな時代で、当時の人たちは何を思って造ったのでしょうか。独特で、すてきな都市です。



オランダとくれば、チーズやミッフィー。チーズのお店は、街のなかでうまく集積しています。ほとんどのお店で試食をさせてくれますし、ときにはこんな民族衣装を身に着けて出迎えてくれるところも。


あっという間に日が暮れていきました、とさ。


ippo

2017.07.26

オランダの夏(その1):学会編

7月、オランダ・アムステルダムで、ヨーロッパ心理学会 (European Congress of Psychology) が行われました。
3月に打ち合わせに出かけたときよりは、さすがにいい季節になっていましたが、滞在期間中の1日、2日は薄手のダウンを羽織って過ごしました。
日本の夏からすると、うらやましい気候かもしれませんね。

↓これは、今年3月頃の様子。建物は国立博物館。


↓今回7月の様子。いつの季節も、高いところに上りたがるんですね。


この学会では(でも)、心理学に関する幅広いテーマが発表されました。スポーツの栄養に関するもの、運動の心理的効果に関するもの、脳科学、集団・チームのリーダーシップに関するもの、親子関係に関するもの、がん患者の心理に関するもの等々です。
今回、弾丸ツアーに近い日程になったので、学会初日に行われた自分の発表(や準備)だけでほぼほぼ終わってしまった印象ですが、それなりにディスカッションを楽しんで収穫もあったかなと思います。


ビジョンは、本当に組織(の人たち)に良い効果をもたらすのか?それはなぜ?に関する研究です。
ビジョンを十分に活用できる取り組みや人間関係…大切なようです。
S先生(現 総合心理学部)とは、院生の頃にはじめてお会いし、それから何年経ったでしょうか…。学部は異なりますが、そのS先生と初めて共同研究をさせて頂き、その成果を発表することができた記念の学会になりました。

次回は、もう少しオランダらしい風景を…!

【表紙の写真】学会のオープニングセレモニーの一幕。

ippo

2017.07.03

エコシステム

先週の朝食実習は、基礎演習のGクラス(【Joe】先生担当)でした。

今回は、出張のため、大変残念ながら欠席となりました。集合写真はab研M1の宮Kさんにとってもらいました。


ということで、『今日のひと言』は、「なし」であったかというと、そうではなくて、パワーポイントに音声ファイルを貼り付けて、メッセージを送らせていただきました。
(ab研の皆さん、いつも無理なご対応に感謝しています。)

『今日のひと言』は  エコシステム   です
最近、良く聞くようになった言葉に、エコシステム(ecosystem)があります。
もともとは、「生態系」を意味する言葉ですが、ビジネスで使われるエコシステムは、「収益活動協調体制」「特定の業界全体の収益構造」として定義されているようです。言い換えると一つの企業単独で収益を考えるのではなく、業界全体を俯瞰した上で、関係する複数の企業が協調することで、業界全体の収益構造を維持、発展させていこうという考え方です。

 例えば、プロ野球を例にとって考えてみると、球団ごとに、それぞれの特色があり、異なるファン層があります。球界全体の発展を考えると、1つの球団だけが毎年毎年、優勝することを想定すると、その球団関係者、ファンにとっては、喜ばしいでしょうが、球界全体としての力が弱まり、プロ野球人気そのものにかげりを見せ、毎年優勝するチームにとっても業績悪化につながります。
そうならないように、戦力の均等を考えたドラフト制度、セリーグ・パリーグともに盛り上げるための交流試合など、球団同士が協調することで、社会全体がプロ野球への関心を高めることになり、プロ野球界全体の盛り上がりに貢献することになります。
 このように、「生態系」を意識した、大きな連関と循環を考えてみることは、その業界、分野、組織の長い目でみた発展のためには必要です。もちろん、生態系が大きな環境変化による影響を強く受けるように、世の中の大きな流れ、社会環境の変化にも意識した対応(適応)が常に求められます。

 ものごと全体を大きな俯瞰図に描き、さらにその中での関連性、外的環境、時間経過などを考えて、「系」としてとらえることは、今後益々重要になってきます。

<<今週のちょっと、もっと、ほっとな話>>
その1 B-Labメンバーのメンバー増加。昨年から始まりましたが、新規に1回生を迎え賑やかになりました。金曜日の朝、楽しく身体を動かしています。


その2 ISPGR2017(フロリダ州 フォート・ローダーデール)にて、研究室のM2 S寶くんがポスター発表を行いました。初の国際会議で緊張したようですが、しっかりと議論できたようです。

最後の写真は、今回参加の本学関係者です。

【忠】

2017.06.22

やっと梅雨らしくなりました。

こんにちは、shinoです。

空梅雨が続いていましたが、昨日よりやっと雨が降りましたね。
梅雨本番という感じですね。
皆さんいかがお過ごしでしょうか?

さて、私は学会に参加するために北海道に来ています。
北海道には梅雨はありませんが、本日は雨がかなり降っています。

参加しているのは、第9回日本関節鏡・膝・スポーツ整形外科学会(JOSKAS)という学会で、
スポーツ整形外科として行われる大きな学会のうちの一つです。
本日から日曜日までの開催です。

「スポーツ整形外科」と名前にあるように、スポーツ傷害に関するいろいろな発表や講演がたくさん予定されています。海外からも何人かの著明な先生を招待し、講演していただいたりもします。



これは、学会の看板です。
北海道で開催される学会ですが、奈良 新薬師寺の国宝であるバサラ像が描かれています。
なぜかというと、主催する大学が奈良県立医科大学整形外科だからなんです。

そして、
奈良のゆるキャラとして皆さんもご存じ、せんとくんも北海道の会場まで来てくれてます。



私は今回は演者としてではなく、主にスタッフとして仕事をしています。
演題の司会進行をしたりもしますが、それ以外にもいろいろな仕事をします。

通常、学会は主催する大学内、もしくは地元の土地で行われますが、
今回は北海道での開催なので、段取りもなかなか大変ですが、新鮮です。

かなり忙しいのですが、聴講もして、しっかり勉強して帰りたいと思います。

2017.06.08

CadaverTraining

こんにちは、shinoです。

今週水曜日から梅雨入りしましたね。
しばらくうっとおしい天気が続くかも知れませんが、元気を出していきましょう。



先週、私はシンガポールに行ってきました。

何をするために行ってきたかというと、CadaverTraining(キャダバートレーニング)に参加するためでした。

CadaverTraining(キャダバートレーニング)って何だ??、何のトレーニングだ??って、思われるかもしれませんね。

Cadaverとは、一言でいえば、御遺体のことです。
つまり、提供していただいた御遺体を解剖しながら勉強することを、CadaverTraining(キャダバートレーニング)と言います。

なぜ、シンガポールまで行って解剖の勉強をするのかというと、
ホルマリンでの固定(防腐処理)をされていないcadaverを、勉強のために解剖することは、日本ではかなり難しいからです。

日本の大学の医学部などで解剖の授業はもちろんありますが、
その時に使用するcadaverは、全てホルマリンでの固定(防腐処理)が行われた後のものです。
もちろん、ホルマリン固定後のcadaverでも十分勉強することはできますが、
やはり、実際の身体とは、質感(硬さや柔らかさなどの触感)が全く異なります。
つまり、どれだけたくさんホルマリン固定後のcadaverで勉強しても、
ホルマリン固定がされていないcadaverで勉強することとは、得られるものがまた違います。

日本ではホルマリン固定がされていないcadaverを使って、解剖しながら勉強できる場所(大学)は、
現在のところ限られており、そのような勉強会に参加すること自体なかなか難しいです。

したがって、ホルマリン固定がされていないcadaverを解剖しながら勉強しようと思ったら、
海外に行かないといけません。

ということで、臨床と解剖の勉強をするために、シンガポールへ行ってきました。


2日間でしたが、朝から夕方まで昼ご飯を食べる以外は休憩もなく、非常にタイトなスケジュールでしたが、その分、みっちり勉強することができました。

これまでの知識の確認だけでなく、新しいことを教えてもらうことができ、
内容の濃い、大変有意義なセミナーでした。

実際の状況が分かる写真などを載せた方が、皆さんにはよく伝わるとは思うのですが、
いろいろな制約もありますし、
なんせ、CadaverTrainingなので、その写真もあまり気分のいいものではない写真になる可能性があるかと思いますので載せることができません・・・すいません。


どの分野でも同じだと思いますけど、
これまで学んできた知識や技術は、常に更新され、新しい情報が入ってきます。

つまり、いつ、どういう立場になっても、日々情報を取り入れ、
自分に活かせるように、バージョンアップしていかないといけません。


我々も、学生の皆さんと同じです。
一緒に頑張って勉強していきましょう。