みなさん、こんにちは、嶋村です。今日は LaTeX 講座の2回目ですね。今日も一緒に学んでいきましょう。(ちなみになんかフォントを変えると \ が出るみたいです。。。すみません。。。)
先週は最後に「次回はもう少し論文ぽくしていく」と書いたと思います。なので、今日はセクションの作り方と参考文献の書き方を示したいと思います。とりあえず、先週のファイルを開いてください。論文ぽいということなんで、僕は言語学の論文を書く体で書いていきますね。まあなんでタイトルは変えます。セクションを作るコマンドは \section{…} です。そうすると勝手に数字が入ったセクションが作られます。{…} にセクションタイトルを書いてください。ちなみにサブセクションは \subsection{…} です。サブサブセクションは \subsubsection{…} です。わかりやすいですね。以下のコードをタイプセットします。そうすると文章ファイルが出てきますね。
このファイルで僕は今二つのセクションを作りました。Introduction と Subfields of Theoretical Linguistics というセクションです。各セクションの文章は \section{…} と \section{…} のコマンドの間に書いていきます。
次に文献の引用の仕方ですね。さあでは package を導入しましょう。プリアンブルに参考文献を引用して文献表を作る package を書いてください。いくつかオプションがあるかもしれませんが僕は natbib という package を使っています。なので natbib を使いましょう。\usepackage{…} というコマンドで導入します。そして 参考文献を引用する場所、すなわち文章の最後( \end{document} の前)に\bibliography{…} と書いてください。そして{…} の中には自分が使う bib ファイルのファイル名を書いてください。はい、ここで BibDesk の登場ですね。BibDesk を開くと以下(2枚目)のような画面が出てきます。
ここに自分の使う文献のリストを作っていきます。New+ のアイコンを押して手書きしてもいいのですが、面倒な人は Google Schalor に行ってみましょう。そして参考文献に入れたい論文を検索してみて下さい。じゃあ僕はアメリカの大学院時代指導教官だったボバリック先生の論文を引用したいと思います。それで星マークの隣の点々をクリックして下さい。そうすると以下のような画面が出ますね。
そこで BibTeX をクリックして下さい。次の文字列を選択・コピーして下さい。
そして自分の BibDesk に戻って、これをコピーして下さい。そうすると以下のような画面になり、ボバリック先生の論文がリストに追加されます。めっちゃ便利でしょ!
さて TeXShop でこの論文を引用するにはこの論文を呼び起こすキーコードが必要です。BibDesk のリストをクリックして下さい。そうすると以下の画面が出ますが、Cite Key に bobalijo2002chains とありますね。これはGoogle Schalor が勝手につけた名前(Cite Key)なのでもしこれが嫌なら自分で変更することもできます。
さて BibDesk を保存しましょう。そして保存先は前と同じフォルダにして下さい。使用するファイルは全て同じディレクトリに入れておく必要があります。ファイル名は practice.bib くらいでいいのでは?それから参考文献のスタイルを決めたいと思います。みなさん APA など色々な参考文献の書き方があるのは知っていると思いますが、僕は言語学でもメジャーな Linguistic Inquiry という雑誌のスタイルで書きたいと思います。そのスタイルファイルは linquiry2.bst というファイル名でネットから手に入れられるので、それも同じフォルダに入れておきます。みなさんはご自分の専門に合わせて bst ファイルを探してみて下さい。多分あるはずです。
さて当該論文を引用してみましょう。引用のコードは \cite{…} でカッコ内に Cite Key を書きます。ついでスタイルファイルも指定しておきましょう。\bibliographystyle{linquiry2} と書きます。
そうすると:
となります。そしてタイプセットしてみましょう。そうすると ? と出てきます。あれ???
ここからがちょっとややこしいのですが、TeXShop のタイプセットボタンの横にあるタブをクリックして BibTeX を選択して下さい。そしてタイプセットを押します。そしてもう一度 LaTeX に戻してタイプセットを2回押して下さい。そうすると:
となるはずです(エラーが出ない限り 笑)。お〜なんと勝手に文献ができている!やった~!!となるわけです。これが、僕がワードに戻れないたくさんある理由のうちの一つです。ね、すごいでしょ?(笑)みなさんの BibDesk は今後研究していく中でどんどん更新されていくでしょう。そうすると一度リストにしてしまえば、今後は Cite Key を使って呼び起こすだけでいつでも引用できます。そして参考文献表は自動的に作られていくので、論文を書いた後に文献をチェックして文献表を作る必要がありません。
というわけで今日はこの辺で。まあちょっと雑な説明かもしれませんがみなさんも自分で色々調べて頑張ってみてください。次回はもう少し色々な package を使って論文を書き進めてみたいと思います。