たまには気分を変えて、ちょっと違う内容を。
すでに書きましたが、
先週の金曜日~日曜日(10/9~11)にかけて、日本スポーツマネジメント学会を開催しました。
開催校事務局として、バタバタしていましたが、参加者を見ていると、
スポーツに関わる企業の人が非常に多く来ていらっしゃいました。
何人かとお話しましたが、みなさん、
「この分野を勉強したくて来た。」
とおっしゃってました。
読んでいる高校生の皆さんにとっては、
「勉強」と言うと教科書や参考書を使って勉強すること、が頭に浮かぶかと思います。
でも、それだけが勉強ではありません。
むしろ、自分が
「不思議に思うこと」
「知りたいと思うこと」
「行動するのに必要なこと」
こんな疑問や課題を解決するために、勉強をすることの方が重要です。
私自身は経営学を研究していく中で、
現在の社会を理解するために、欧米の思想を理解する、
そんな必要性を感じて、大学院生と共に勉強をしています。
名前は聞いたことがあるし、どこかで概要については知っている、
でも読んだことがないし、一人で読むとなったら後回しになる、
そんなものを読んでいます。
例えば、ジョン・ロックの『市民政府論』。
王権神授説を否定した、として必ず世界史の教科書に載るぐらいに有名ですが、
実際に読んだことのある人は少ないと思います。
そして、なぜ「王権神授説」が否定されなければならなかったのか、
また「王権神授説」を否定することが可能になった状況はどんな状況なのか、
考えたことがないかと思います。
当時のヨーロッパの考え方で言えば(異論は多いと思いますが)、
敬虔なるキリスト者としての神の子が、キリストの代わりに人々を導く、
というのは普通の考え方でしたし、
王も神の子の一人である以上、
神の子の代表としての教皇から認められて初めて王となれる、
という考え方が普通でした。
こんな状況だったのですが、現在から振り返れば、
どこかの時点で、
神を否定せずに、神が権力・権限・権威を持っている、という考え方が否定されなければ、
人が権力・権限・権威を持つ、という民主主義は誕生しませんでした。
こんなことを考えて、理解していくためには、一つの本を読むだけでなく、
史的な事実も踏まえ、様々な勉強が必要となってきます。
勉強して、考えて、知識を身につける、
このことで、知的な体力が向上するんだなぁ、
と最近特に実感しています。
<道>