2014.09.09
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2014.09.08
卒論打ち合わせ
先週1週間は、卒論、大学院生の打ち合わせに時間をかけることができました。
特に、卒論をまとめる4回生たちは、夏休みに行ってきた予備実験、本実験のデータを踏まえた検討、あるいは少し遅めでこれから実験を始めるゼミ生には、研究背景、目的を確認の上、予備実験のプロトコールなどの検討を行いました。
ひさしぶりに会うゼミ生とこの夏の過ごし方を聞いてみると、最後の夏休みということで、それぞれが自由で長い時間を活用しながら、海外へ出かけたり、卒論の実験を行ったり、大学院の準備とそれぞれ思い思いの時間を使っているようでした。
いずれにしても、9月末から後期のセメスターが始まり、10月初旬に、卒論の中間発表、12月中旬には卒論提出となります。残り約3ヶ月となります。時間の経つのは早いものです。実験系の論文作成においては、実験結果を出すまでよりも、出した後の解析により時間がかかります。昨年の卒論はかなりバタバタしたこともあるので、昨年の経験を生かし早め早めの意識づけをしながら、集大成の卒論作成のサポートをしていきます。
研究の発想、研究のレベルとしてもかなり興味深いテーマもあります。最後の解析、考察を踏まえて、よりよい成果にして欲しいと願っています。
<<今週のちょっと、もっと、ほっとな話>>
先週金曜日に、Jin先生担当の「大学スポーツ政策論」(京都コンソーシアム提供科目、キャンパスプラザ京都)で、ゲスト講師としてお話しさせていただきました。スポーツ健康科学分野からイノベーションを考える、というテーマで現在、プロジェクトで行っているCOI-T拠点「運動を生活カルチャー化する健康イノベーション拠点の取り組み」についてお話ししました。若い学生さんに我々が描くイノベーションを聴いてもらい、質問も受けて、よりこの事業を推進するモチベーションが高まりました。
【忠】
2014.09.07
スポ健な人 (12)
皆様いかがお過ごしですか。
今週も、スポ健で頑張っている学生を紹介したいと思います。
今回、紹介する学生は、Tatsuki さん です。
Tatsuki さんは、現在4回生で、
藤田聡先生のゼミに所属しています。
では、Tatsuki さんにインタビューです。
Q: 「現在の研究テーマについて教えて下さい」
T: 「今は、機能性食品とスポーツ・運動の関係について研究しています。」
Q: 「機能性食品とは簡単に言うと何ですか?」
T: 「機能性食品とは一般にサプリメントと呼ばれているものです。
体の中の機能を補助するために用いられています。」
Q: 「なぜ研究に興味を持ったのですか?」
T: 「元々サプリメントに興味があったので、専門的に研究してみたいと思いました。
初めは脂質代謝について研究のお手伝いをして、今は
筋損傷をサプリメントがどう改善するかに関心があります。」
Q: 「昨年、三回生の春に、国際学会で発表していますが、発表してみてどうでしたか?」
T: 「2013年の4月に BOSTON で開催された Experimental Biology で
オリゴノールが若年者の運動中の脂質代謝にもたらす効果について、
ポスター発表を行いました。実際学会に参加して、
やはり向こうのレベルの高さを痛感しました。
同じ年齢の学生でも、非常に意識が高いことを肌で感じました。」
Q: 「今後の目標を教えて下さい」
T: 「当面は、スポーツ健康科学部の大学院に進学して、現在のテーマを
発展させて研究を行いたいと考えています。
将来的には、いったん大学を離れ外の環境に身を置きたいので、
企業の研究職に就きたいと考えています。」
Q: 「ありがとうございました。」
それでは、また。失礼致します。
良い休日を。
敦
2014.09.06
GROWモデル
2014.09.05
言葉の認識
今日は、少し私の専門分野からのお話しをしてみたいと思います。
皆さんは、「かわいい」という言葉をどのようにイメージし、共通点を見いだし、認識し、獲得してきたか覚えていますか?例えば、次のような共通点でしょうか。
・小さなものに対して
・淡い色のものに対して
・ふわふわしたものに対して
これって、とても簡単なようで実は非常に難しい作業です。全ての人が同じ感覚を持っているわけでもないのに、なぜかなんとなく「かわいい」の対象に暗黙の了解というか共通の認識があります。私たちがこのなんとなくでしかない共通の認識を受け入れ、時にはそれが自身の感覚とずれていても気にならないのは、私たちがかなりいい加減に言葉を定義し幅を持たせているからです。ほとんどの形容詞に同じことが言えます。デジタル大辞泉では、「かわいい」は次のように定義されています。
1 小さいもの、弱いものなどに心引かれる気持ちをいだくさま。
2 物が小さくできていて、愛らしく見えるさま。
3 無邪気で、憎めない。すれてなく、子供っぽい。
4 かわいそうだ。ふびんである。
では、数字はどうでしょうか。「3」という概念は「3」でしかなく、3つのリンゴを4つと数えることは間違いになります。数字は形容詞とは対照的で、誰もが揺らぎない共通認識が持てるものです。同じく、デジタル大辞泉の定義です。
1 数の名。2の次、4の前の数。みっつ。みつ。
2 3番目。第3。
3 三味線で、三の糸。
「3」はこのようにしか定義のしようがありません。3つのリンゴの「3」は絶対的であり、「3は3である」としか言いようがないわけです。
私たちは、「かわいい」のあいまいさも「3」の絶対も自然と受け入れてきました。言い換えれば、成長の過程でいい加減さ・適当さを身につけてきたからです。しかし、それが非常に難しい人たちがいます。あいまいな言葉を理解することが非常に難しい。「かわいい」を例にとってみます。
【場面A】
うさぎのぬいぐるみを見せ、「かわいいね」という友だち。
「かわいい?」「ただのうさぎじゃないか」→『かわいい=うさぎ』
【場面B】
アイドルの話で盛り上がる数名の友だち。「アイコってかわいいよね!」「分かる!うちも好き!かわいいよね。
「アイドルって人にかわりないよね?」「人ってかわいい?」→『うさぎ=かわいい=アイドル?????』『うさぎ≠アイドル』→『かわいい????????』
毎日のように氾濫する形容詞の理解は年齢が上がっても困難です。そのため、他者の発言から形容詞に対する共通点を少しずつ集めます。「かわいい」=「赤ちゃん」「毛の多い動物」「年下の子」「水玉模様の洋服」「ピンク色」などなど。そして、その言葉の意味がいい意味なのか悪い意味なのかを他者が発する言葉のトーンなどで決めていきます。「かわいい」=とりあえず悪い意味のようではないから「+(プラス)」
これらの作業を通して作られる自分なりの「かわいい」のイメージ=「まるい」「ふわふわ」「もこもこ」→「3」に似ていると考えていいかな?「2」も少し含むのかな?
発達障がいのある人が抱える困難さです。全ての人ではありませんが、多くの発達障がいのある人は、このように「あいまいさ」を理解することが非常に困難です。そのことが対人関係に支障をきたすこともあります。皆さんは、不思議に思われるかもしれませんが、このしんどさを少し理解していただけたらと思います。ずけずけものを言う、その場にそぐわない発言をする、そんな人に出会った時、一呼吸して相手を見ると違った見方ができるかもしれません。
2014.09.04
論文の指導
大学院博士課程後期課程の学生にとっては、論文が採択されるか否かによって学位取得が決まると言っても過言ではありません。実験を行うこと、学会発表を行うことも大切ですが、研究者として生きる上では「論文を書く」ことは何よりも重要です。そのため、大学院在籍中に「自らの力で論文を執筆できる能力を養成すること」、これは博士課程後期課程の大学院生を指導する教員にとって課せられたハードルとも言えます。
私自身、大学院生の頃には本当に丁寧に、当時の指導教員から論文指導を受けました。日本語の論文では句読点の位置から主語と述語の対応関係、英語の論文では基礎的な構文から論文独特の言い回しまで学びました。原稿中に書き込まれた先生のコメントを必死で理解し(文字が読めない場合には内容を想像して)論文を修正し、指導を受けて・・の繰り返しでした。私の恩師は様々な役職にも就かれ多忙だったのですが、その中でも時間をみつけて必ずコメントを返して下さいました。
それから約10年が経過し、自分が論文執筆を指導する立場になりました。この10〜15年間で研究環境は大幅に便利になりました。文献検索システムが発達し、論文は図書館でコピーをしなくても、簡単にダウンロードできます。論文投稿はオンラインになり(以前は印刷した論文を国際電子郵便で海外に送っていました)、査読に要する時間も短くなりました。けれでも、指導方法は今でもアナログ、、、紙にコメントや修正箇所を書き込むスタイルです。日々仕事はたくさんありますが、論文添削は原則として最優先です。また、こちらが最速で論文を返却すると、これに応えて学生も速やかに改訂稿を持参してくれます。そしてこの学生の頑張りが、指導に必要なエネルギーを生み出してくれます。地道な取り組みですが、今年に入り複数の論文の掲載も決定し、ようやく成果が出てきました。「今の頑張りが学生の10年後を決める」この言葉を胸に、今日も論文指導を続けます。
2014.09.03
英語を学びはじめる小学生へのメッセージ。。。
早いものでもう9月になってしまいました。
9月は紀要の締切など色々と抱えているのですが、楽しみにしているのは、研究会で知り合った小学校の先生が企画をしてくださった、小学校での外国語活動の授業です。
小学校外国語活動については、その目的や目標、内容、方法などをめぐって、賛否色々な議論がありますが、ことばの壁よりも、異文化に出会う際の壁(情意フィルター)が高かった私にとっては、小学校のうちから異なる言葉、異なる文化をもつ人に出会い、楽しい体験をすることはとても大切だと考えています。
私は今回、文字への気づきをメインのテーマにして、外来語や外国語の看板などに着目し、そこから文字と音声の結びつきを「発見!」できる授業にしたいと考えていますが、大きなテーマとしては、「間違えてもいいじゃない!」というそんな雰囲気を伝えられたらと思っています。
中学校以上の英語教育では、(とくにこれまでは)読み書きが始まり、唯一絶対の「解」があるような、そんな英語学習が浸透しています(いました)。それが、「英語嫌い」や、「きっと十分に通じる英語を話せるのに全然自信を持てないという人」、「間違いを恐れて話す機会を持たなかったからなかなか上達しない人」(⇒わたしもこの1人)を生んでいる一番の原因だと思います。
読み書きが始まるこの段階に、「小さな間違いなんて気にしない!それよりも英語を楽しんでほしい。色々な発見をしながら学んで欲しい!」そんなメッセージも小学生に伝えられたらよいなあと思っています。
・・・45分の授業、準備には相当の時間がかかりそうですが、小学生に直に自分で授業ができる貴重な機会を楽しみたいと思います。
【平和ミュージアムより】
今年も国際報道写真展が衣笠キャンパス、BKCキャンパス、APUの各キャンパスで開催されます。チラシが出来上がり、各教員のポストにも届いていました。
衣笠: 2014年9月17日(水)~10月12日(日)
BKC: 2014年10月14日(火)~10月30日(木)
APU: 2014年10月14日(火)~10月30日(木)
もっと詳しく知りたい方はこちらのリンクを↓
https://www.ritsumei.ac.jp/mng/er/wp-museum/event/special/2014exhibition20142.html
ぜひ、ご予定に入れておいてください。わたしも、小集団やゼミ単位で何度も見に行こうと思っています。
2014.09.02
常軌を逸するエネルギー
2014.09.01
教授会FD研修会
【GOTO】先生のブログにあるように、夏休み休暇中の過ごし方は、学生、院生、教員もさまざまです。でも、スポーツ健康科学部の教職員は毎年夏と春の2回、朝から夕方まで一日かけて「FD研修会」を開催しています。先週の金曜日に行いました。学部開設当初からですから、既に9回目となりました。
今回は主に、次のような内容を検討、議論し、情報共有、指導の共有を徹底しました。
1.キャリア形成
次年度から経団連所属企業を中心に採用時期がいまよりも遅くなります。8月から学生リクルート活動、10月1日内定のスケジュールとなります。今より遅くなるといっても、企業も良い人材を求めて早い段間からアプローチをすることが予想され、一昔前の先輩OBOGのリクルーターが復活するのでは、といわれています。今回は、キャリアセンターのスポーツ健康科学部担当の【勝N】さんを中心に情報提供いただきました。先生同士も情報共有し、想いをそろえられました。また、仁先生、ippo先生担当の学部キャリア形成科目の情報共有できました。さすがキャリア教育にたけたお二人の授業展開は見事なものです。
2.小集団教育の接続
スポーツ健康科学部は1回生の基礎演習、2回生の研究入門、3,4回生の専門演習(ゼミ)と4年間を通した小集団教育が徹底されています。また、これが学生育成、人材教育の強みでもあります。今回は、それぞれの小集団科目のシラバスをひもといて、それぞれの小集団科目で、ディプロマポリシーで掲げたどんな力を身につけさせることができるかをグループワークで検討しました。そうすると各学年でダブりもなく見事に段階的に力をつけさせていることが可視化できました。このことは参加いただいた共通教育センターの先生方からもお褒めいただきました。
3.アドミッションポリシーの検討
入学時にどんな基礎力、関心、意欲をもって入学してもらうかは、アドミッションポリシーに掲げておく必要があります。今年は今までのものを見直す時期に来ていて検討素案をたたき台に議論しました。さらに、企画委員会、教授会で検討し、次年度から新しいアドミッションポリシーを掲げることになります。
これ以外にもいくつかの検討、アイデアだしを行い、目一杯知恵を絞った教授会FD研修会を過ごしました。研修会の後は、こうれいの懇親会「あいコア会」を開催し、こちらもみなさん、絶好調で充実した1日を過ごせました。
教授会FD研修会を通して、“Student first”ならびに“Student first and double”の意を強く感じました。大学の大きな役割は、人材育成にあり、「学生最優先の教育研究」が第一であり、他の大学よりも2倍以上の濃密な教育研究を実践することが、立命館大学スポーツ健康科学部の誇りであり、基本スタンスであることも共通認識することができました。
教職員のみなさんご苦労様でした。
<<今週のちょっと、もっと、ほっとな話>>
教授会FD研修会の翌日、順天堂大学で開催されたCOI-T関連のシンポジウムで発表してきました。現在進めている東洋紡-立命館大学の「運動を生活カルチャー化する健康イノベーション拠点の取り組み」についてお話しさせてもらいました。多くの参加者と意見交換でき、研究の新たな視点も頂き有意義な会でした。
【忠】
2014.08.31
第二回理系女子シンポジウムが開催されました
皆様、いかがお過ごしですか。
先週の24日(日) に、かねてからお伝えしていた
「第二回理系女子的学び方、働き方、暮らし方」シンポジウム が
開催されました。
当日は、合わせて100名ほどの中学生・高校生・大学生・大学院生
並びに保護者の方が参加して下さいました。
タイトルに女子と入っていましたが、男性の参加者もおられました。
シンポジウムの中身については、
第一部で、Mozilla Japan 代表理事で、
ブラウザの Firefox を開発されている、
瀧田佐登子先生が、「ブラウザ開発からの波瀾万丈記」と題して、
インターネットがいかに普及してきたか、
そこで用いられるブラウザ (閲覧ソフト)の開発の歴史、
オープンソースでのソフト開発について、
瀧田先生の個人史と重ね合わせながら、ご講演下さいました。
第二部では、伊坂先生の司会の下、瀧田先生も加わり、
小林製薬株式会社の中島絵里奈氏と
NTTコミュニケーションズの山根靖子氏と
「なぜ理系を選んだのか、理系女性としての生き方、今後の夢」などについて
パネルディスカッションが行われました。
お三方とも非常にエネルギッシュで、ユーモアあふれるお話しで
本当に聞いていて参考になる意見が多かったです。
主催者の一人でありながら、一人のオーディエンスとして、
勇気をもらえるシンポジウムでした。
このシンポジウムは来年も実施する予定ですので、
ぜひ参加して、元気をもらっていって下さい。
ご紹介したいことは山ほど有るのですが、
スペースの関係上、一言だけ紹介させて頂きます。
講演の中で瀧田先生が
「一人では世の中は変えられない、二人でも無理、
ただ三人いれば世の中は変えられる」
と仰っているのを聞いて、私も頑張って、
「より良い社会、より面白い社会、より新しい社会」になるよう
スポ健の学生・教員・職員さんと一緒に、
世の中変えてやろうと思いました。
それでは、また。失礼致します。
良い休日を
敦
