義父は医師で医学博士でもありますので,医用工学が専門の私にとっては比較的近い分野の専門家でもあります.
ただ,これまでお互いの専門分野の話をすることが少なかったので,専門家としてどのようなことを考え,どのように仕事をしていたのかについては,深くは知りませんでした.
義父の本は,これまでの臨床経験と大学や専門学校での講義の経験を踏まえ,看護師,理学療法士といったコメディカルの方々とそれを志す学生に向けたもので,臨床現場での治療・診断や様々な疾患について,図や写真をたくさん使ってわかりやすくまとめてありました.
こういった原稿を読んでいると,内容の端々から,医師として,何を大切にしてきたのか,今後医学を志す人に何を伝えたいのかといった知識以外の部分も読み取れます.また,消化器外科が専門と聞いていましたので,消化器外科のスペシャリストだと理解していましたが,内容からは,ジェネラリストに近い側面も持っていることも初めて知りました.
このように,まとまった文書からは著者の心情や人間性など,目的以外のものが読み取れることがよくあります.12月は,卒業論文の提出がありましたので,研究室の学生の卒業論文を毎日読んでいました.もちろん,初めての「論文」ですので,この分野の論文としての書き方や体裁などは,まだまだ発展途上のところもあります.ただ,文章からは,どんな想いで研究をしてきたのか,何が重要だと思っているのかなどがよく分かります.また,一番頑張った箇所についても,話すよりも正直にわかります.
1月は卒業論文の口頭試問(口頭発表会)があります.プレゼンテーションの時間は短いですが,卒業論文に込めた想いも一緒にアピールしてもらえればと思います.
木曜日担当の私にとっては,今年最後のブログの更新です.
久しぶりにブログ担当になってから,もう9カ月も経ちました.
ブログももちろんですが,今年もたくさんの方にお世話になりました.
ありがとうございました.来年もよろしくお願いいたします.
良いお年をお迎えください.
naru