2016.06.25

学校におけるスポーツ教育学的課題とその解決:その2 OJT


OJT.

On the Job Trainingの略語です。
仕事中に、仕事の遂行を通して仕事の力量を獲得すること、と言えば良いのでしょうか。

小学校、中学校、高等学校の現職の先生方を対象にした研修の講師を引き受けることがあります。

この写真は、その研修の1コマです。

写真



研修は、次のように進めています。

第1に、体育授業・スポーツ指導に関する基本的な内容を話します。

第2に、実際にどのように指導するかの計画を資料に基づいて話します。

第3に、先生方自身で、具体的に、どのように指導すればよいかを、自分たちのクラスの子供達を想定して
検討します。

写真は、その状況を写しています。



写真を見ると、指導に関する情報を獲得し、実際に先生方で、指導できるかどうか、何を指導すれば良いか、
どのように指導すれば良いかを、机を離れて、それぞれ理解しながら練習しておられます。

この研修を受けたのは、この小学校の1年生から6年生までの全てのクラスの先生方でした。
先生方は、この研修で受けた指導を元に、次の週から、自分のクラスの子供達に指導します。

そして、自分たちのこれまでの指導について振り返り、これからの指導の在り方を深く理解していきます。

人は、情報を受け取る、情報を元に実際にやってみる、自分自身を振り返る、そのようなOJTの中で、
本当に大切なこと・多様なことを、自分自身の力で理解していくのだと思います。

そんな経験を、スポーツ健康科学部・スポーツ健康科学研究科の在学中に、全ての学部生・院生に、
積んでもらえると、大変嬉しいと思っています。

それでは、良い週末を!


【 智 】

2016.06.24

兵庫神鍋高原マラソン全国大会に参加しました


naoです

6月19日に、第36回兵庫神鍋高原マラソン大会が開催され、ハーフマラソンに参加してきました。
5㎞、10㎞、ハ-フマラソンの部、ファミリ-ジョギングの部が行われました。
集合場所は兵庫県立但馬ド-ムという立派な屋根付き土グランド(いい土です)で、どしゃぶりの雨でしたが、ゆったりと更衣ができました。



本大会は、ファミリ-ジョギングの部を設定しており、871名の幼児から小学校までの親子付れが参加していました。
その中には、乳母車に赤ちゃんを乗せて、小学生のお兄ちゃんと一緒にジョギングする親子もいました。
この部は、競争ではなく、親子で完走することが目的で、お父さんと手を繋いで走る子ども、お母さんの存在を忘れ一人でどんどん前の方に走ってしまう子どもや祖父母の方と一緒に走っている子どもたちの笑顔が一杯のイベントでした。



出発までの間、参加者の方々にお話を聞いてみると、ゼッケンを付けてゴ-ルする感動を子どもと一緒に味わいたいとか、自分が子どもの時に両親に連れてきてもらったことが嬉しかったので参加したというお話等を沢山聞かせて頂きました。
また、沢山のお土産が頂けるし、走った後の全て無料の「ニジマス釣り」「ニジマスの塩焼き」「但馬牛の焼肉(バーベキュ-)」「かき氷」「ふるふるみるくプリン」等のサービスを目当てにきたという親子づれもいました。
これら無料サ-ビスは参加者全員が頂けるのですが、ニジマスの塩焼きを両手に持って、かぶりついている子どもたちの笑顔がとても印象的でした。





朝5時に大阪の自宅を出てこられたご家族のお父さんは、「雨でしたけど、子どたちは初めて釣りをして、その場で焼いてくれるニジマスを食べれたことを大喜びしていますと。
今年は10㎞の部に出ましたけど、来年はハ-フマラソンに出ようかな~」と家族で健康イベントを楽しんでおられる様子でした。

この会場は、冬はスキ-場になる場所で、夏は様々なスポ-ツイベントが企画されています。
私はハ-フマラソンに参加してきましたが、約7㎞までを登り続け、3㎞を降ってくる10㎞コースを2周走る設定でした。
緑の中を必死に登るのですが、きつい場所では大勢の小学生らが「ワッショイ、ワッショイ」と応援してくれました。
そして中学校の生徒さんらが、給水、会場の準備や清掃でサポ-トしてくれました。

大会役員の中に、「おもてなし部」があって、サ-ビス係、朝市係、マス釣り係・・・・そしてバンザイ係、応援隊といったセクションで大勢の方々がボランティアとして私たちを迎えてくれました。
特に、走り終わったランナ-が、チア-の方とバンザイ!バンザイ!と自分の頑張りを褒めるコ-ナ-には、大勢のランナ-や子どもたちが列を作っていました(写真)。



私が最も感動したのは、大会前に送られてきたゼッケン引換証の中に写真の葉書が同封されていました。
この大会の魅力は、豊岡・神鍋の方々が地域を挙げて出迎えてくれるところでした。



雨が降らず前日の猛暑(34度)だったら、熱中症で厳しかったかもしれません。
赤のビブスを着た大勢の救護の方々や消防団の方々が見守ってくれていました。
カブトムシ体型の私にとって、7㎞の登りでのヘロヘロ感と急激な降りの膝の痛みは本当に厳しいのですが、来年も参加したくなる「おもてなしランクAAA(私の評価)」の大会でした。
でも一番良かったことは、ファミリ-ジョギングに参加するご両親の思いを聞けたことでした。

2016.06.23

スポーツ健康コモンズ見学

現在,スポーツ健康科学部がある立命館大学びわこ・くさつキャンパスでは新しい施設「スポーツ健康コモンズ」の建設が行われています.
このスポーツ健康コモンズは,プール,アリーナ,トレーニングルーム,アクティブスペースなどが入る新体育施設です.建物の周りにも遊具を設置するなど,周囲でも人が集い,運動ができるよう工夫する予定です.よくある体育館とは,かなり違った施設になりそうです.

スポーツ健康コモンズは後期から使える予定です.このブログで紹介した立命館大学のCOI拠点でもイベントを企画しています.
図面では何度もみている施設ですが,本日は,上記の企画などのイメージを膨らませるために「スポーツ健康コモンズ」の建設現場に入らせてもらいました.

外観は,↓こんな感じです.まず建物を完成させ,その後で周囲の開発を行います.




↓アリーナです.


バスケットボール2面とれる広さです.また,上部の窓には雨センサーが設置されており,普段は換気のために開いていますが,雨が降ると自動的に閉まります.また,COI拠点でも開発されている超音波スピーカーが設置される予定です.この超音波スピーカーは必要な範囲にだけ音が聞こえるように制御できます.広いアリーナでは,音楽などの音が必要なスポーツとそういった音がない方が良いスポーツが同時に使用することがあります.そういったときに超音波スピーカーがあれば,必要な人にだけ音楽を聞かせることができます.その他にもCOI拠点では,運動やコミュニティをキーワードに色々な取り組みをしていく予定です.



↓リラックススペース(?)です.


また内装工事中ですので,写真からはイメージしにくいと思いますが,最終的には人工芝を敷くなど,寝転がってリラックスできるようになります.また,外の木製のデッキにも出ることができます.飲食ができるようなお店も入れることも検討しているようです.



次にプールです.
プールは25mの屋内プール(下図左)と50mの屋外プール(下図右)があります.



もうほとんどできているので近々水を入れる予定とのことです.「プールに水を入れる」と文字にすればこれだけなのですが,当たり前ですが,お風呂にお湯や水を張るのとは規模が違います.水が十分に入るまでには数日から1週間ぐらいかかります.

その他にも色々な施設を見学させていただきました.
今回は,中心となるスポーツ施設を中心に紹介しましたが,今後,特徴的な部分が順次完成していきます.
それらの部分の完成が近づいたら,また見学に行ってみたいと思います.

今から完成が楽しみです.

naru


2016.06.22

スポ健の先輩たち-1回生と語る-

1回生が入学してきてくれてから、もうすぐ3か月が経ちます。何でも自分が好きなようにできる!と楽しみいっぱいだった入学当時のまま、まっしぐらに大学生活を謳歌している学生もいますし、「本当にこれでいいのかな…」と自分に問いかけを始めている学生もいます。
どちらの学生にしても、この梅雨の合間の日差しを受けて、だんだんと健康的に黒くなってきています。



そんな1回生全員が受講している授業の中に、学生が自分のキャリアを考え、それを支援するための科目があります。
最初は「お楽しみ先生」と題して、学部教員が登場。この学部での学びの広さ、深さ、面白さを知ってもらいました(【naru】先生のブログをどうぞ!)。その後、大教室に入っている246名が小グループを作り、ビジネスマナーを学んだあと、教員への突撃インタビュー「20歳…あのとき若かった企画」を実践(【忠】先生のブログをどうぞ!)。
これが終わる頃(それがちょうど今なのですが)、授業のコメントシートをみると、いろいろできそうだ…でも、自分はどうするのか?と書いてくる学生もちらほら出てきますし、話をしに来てくれる学生も出てきます。

こういうとき学生に一番効果があるのは、同じ学部で学んできた先輩。ということで、先週から「追いつき、追い越せ企画」として、学部2回生から院生まで3回にわたって登壇してもらっているところです。体育会系でがんばっている学生、公認会計士をとって自信をつけた学生、海外に出かけて衝撃を受けたという学生、インターンシップに出かけて挑戦しようとしている学生、教職の単位を取り続けて頑張った学生…いろいろなキャリアがあることを意識してもらえればと思っています。

先輩たちは、これまでをふり返り、「課題が多くて大変だったけど、やっておくべきだよ」「部活でこんな思いをして、今また挑戦している」「(気持ち的に)病んだ時もあったけど、人との出会いで絶好調になってきた」と、結構熱く語ってくれています。

 (質疑応答の時間の登壇先輩たち)

その思いが伝わってか、質問の時間になると1回生から、「勉強と部活の両立は?日ごろから心がけていたことは?」「やっておけばよかったと思うことは?今、何をしておくといいか?」「就職(内定)先と今のゼミでの学びとはどんな関係があると思っているのか?」などなど、日ごろの迷いを解消しようと次々に手が挙がります。

さて、先輩の答えは…!? 「不器用でも、挑戦し続ける」「1週間前にはレポート課題を終わらせる」「苦手な科目でも、自分の好きなことにあてはめて見直してみる・授業を受けてみる」「本を読む、日記をつける」「今年こそ、チームはもちろん、自分にとっても真の日本一を取りに行く」「もっと真剣に、出し惜しみをすることなく走り切る」「就職してからも人間関係/マネジメントの力は必要だと思って、今も学んでいる」とのこと。

授業後のコメントシートには、両面に書き込む学生が続出するほどでした。
先輩の力に感謝したいと思います。

その昔は、「三角」の組織の中に「四角」の自分が入るとき、少々無理をしてでも三角になろうとしていた時代もあったように思います。でも、今は、組織も個人も歩み寄りつつ、新しい形を創っていく必要があるのかもしれません。
この授業の中で学生を見ていると、新しい形をこの学部では創っているのではないかなと思っています。そしてこれからも、角度を変えるとますます違った味わいの出てくる学生を“共育”し続ける、そんな空間を創り続けないといけないんだろうなと、ふと思ったりしています。
「ここに自分ははまったな」という感覚、そこはとても居心地がよく、一番がんばれる場所にも思えてきそうです。学生にとって、この学部がそんな居場所の一つになったらいいなと思います。

今週の木曜日は、院生が1回生に語る授業回です!

ippo

2016.06.21

書を携えて・・・。その2梅雨編

季節は梅雨に入り、雨が続いております。

大学では前期の講義も残り3分の1を残すのみとなり、学生のみなさんからは定期試験についての話題がよく出るようになっています。
一方、我々教員は、その定期試験の問題作成を行っており、担当する講義を通じて学びとって欲しい内容を改めて精選するところでもあります。

さて、最近特に興味深く読んだ本のうち、今回ご紹介したい本は、
混ぜる教育 80カ国の学生が学ぶ立命館アジア太平洋大学APUの秘密」崎谷実穂、柳瀬博一著、日経BP社 です。

この「混ぜる教育」は、九州は別府に2000年に開学した「立命館アジア太平洋大学(APU)」を取材したルポルタージュです。
APUは、6000名の学生の半分が留学生で、またその出身国も実に80カ国からやってきていることや、教員も50%が外国人で、多くの授業が日本語と英語の2本立てて行われているなど、我が国のあらゆる大学のなかでも特に異彩を放ちつつ、グローバルに活躍する人財を輩出しています。
本書では、そうしたAPUの、日本人学生と外国人学生、多くの学問領域、教員と職員、大分別府と世界、企業と大学などのあらゆる構成要素を「混ぜる」ことによる教育とその効果が実例を交えて詳しく紹介されています。これは、これからの大学だけではなく、社会のあり方にも多くの示唆を与え得ることができる内容で、これからの社会をつくる学生のみなさんにも手にとって読んでみて欲しいと思います。

さて、我々スポーツ健康科学部は、APUと同じ学校法人である立命館大学のなかにありますが、立命館大学はその教学の特徴として、当然APUとも共通点があります。たとえば、教員と職員が共に協力しあいながら教育や大学の運営にあたる「教職共働」や、学生同士が互いに教えあうことで、それぞれの教育的効果を高めあう「ピアティーチング」などが古くから全学的に採用されており、こうした考えは【ken】も着任時に非常に驚いた点です。
今回本書を読んで、それぞれの立場やバックグラウンドを持ったもの同士が従属的な関係(sub-ordination)ではなく、並列的な関係(co-ordination)を構築することが重要だとする基本的な立場の重要性に改めて気づかされました。日々の教学のうち、【ken】が担当するものが、こうした考えに則って行うことができているか、常にフィードバックして臨みたいと思います。

あと、まだAPUには行ったことがないので、是非機会があれば、訪問したいと思います(併せて別府の温泉も、ですが・・・)。




追記:梅雨の花といえばアジサイですが、このアジサイは、先日近所を散歩中に見つけたもので、「ガクアジサイ」と呼ばれる種だそうで、これが日本の固有種なのだそうです。われわれがよく見る大きく丸い手毬のような「ホンアジサイ」とは異なり、小ぶりながらも、どことなく品を感じる佇まいでした。





【ken】

2016.06.20

Head Athletic Trainer来校

 ここ数週間の間に、アメリカのAthletic Training関係の来校がありました。1つめは、ニューメキシコ大学の学生と引率の先生が来校し、学内のセミナーハウス・エポック立命21を利用してもらい泊まってもらいました。本学部のGATプログラムの参加学生も泊まり込み、ホストしながら積極的に交流していました。


 もう一つは、本学卒業生で、現在、アメリカの大学でHead Athletic Trainerとして勤務している松野ATCの来校がありました。オハイオ州のWilmington Collegeを卒業してATCの資格を取得し、その後、さらにGA(graduate assistant)をしながら、修士号を取得しました。その後はアメリカの大学で教員として勤務していました。今年の1月から、ケンタッキー州のSpalding UniversityにHead Athletic Trainerとして勤務しています。おそらく、本学出身者で、アメリカの大学で、Head Athletic Trainerとなった第1号です。

 松野ATCは、本学のサービスマネジメントインスティチュート出身(スポーツ健康科学部ができる前に、スポーツ科学が学べたプログラム)で、バスケットボールのトレーナーとして活躍していました。在米は既に11年となっており、体格も「アメリカンサイズ」に近づいています。


 今回の松野ATCの来校を、GATプログラムの学生に直前でしたがアナウンスしたところ、私の研究室に入りきれないほどの学生が集まってくれました。松野ATCに熱心な質問を繰り出し、彼の発言を食い入るように聞いていました。学びたい、国際舞台に立ちたい、アスリートをサポートしたい、ATCの活躍できるフィールドを広げたい、などATCを目指す学生たちの熱心な姿をみることができました。このような高いモチベーションの学生をさらに大きく伸ばすために、このようなネットワークをつくる機会を設定することは、教員としてサポートできる一つと強く実感しました。


<<今週のちょっと、もっと、ほっとな話>>
先日、愛知県東郷町へ行ってきました。立命館大学と順天堂大学が共同して進めている文科省COI stream「運動の生活カルチャー化により活力ある未来をつくるアクティブ・フォー・オール拠点」の社会実装検証実験に、鈴木大地スポーツ庁長官の視察がありました。詳しくは下記をご覧ください。
http://www.activeforall.jp/topics/92/
【忠】

2016.06.19

King Kamehameha Day in Hawaii

先週の6月11日(金)はカメハメハ大王の日でハワイでは祝日でした。
祝日とは知らずにうっかり出勤するところでした。
休みの日は研究室が開いておらず入ることができません。

さて、カメハメハ大王ですが、ハワイでは非常に有名で
人々から崇められている人物です。
カメハメハ大王は、1810 年にハワイ諸島を初めて統一した国王です。
カメハメハ大王像は、オアフ島のダウンタウンに位置する
イオラニ宮殿の真向かいにあります。
この地域はハワイ州の中心部で州議会議事堂や
カワイアハオ教会、州立美術館などがあります。



この日はカメハメハ大王像にLeiと呼ばれる
花束の輪がいくつも掲げられます。
Leiはツアーの観光客が空港に降り立ったときにも
首から下げてもらえますし、コンビニにも売っており
ハワイではよく見かけますね。
大王像の高さは5mくらいでしょうか。
手元が高いので非常に長いLeiが必要で
これはクレーン車で次々とつるされていきます。
Leiはもともと、12世紀頃にポリネシア人たちによって伝来し
魔除や供物、社会的地位の象徴として用いられていたようです。
この大王像はハワイ州に4つあるらしく
ハワイ島の北コハラにある像が最初にヨーロッパから送られた像で
オアフ島の像は実は2番目の像だそうです。
このうちマウイ島のグランドワイレアにある像がもっとも本人に近いようです。
オアフ島以外は今のところ行ったことがなく見たことはありませんが....



ワイキキではこのカメハメハ大王の日に合わせて
フェステバルが開催されます。
6月11日はほとんどの時間でカラカウア通りが歩行者天国となり
いくつものステージでフラダンスやロックバンドのライブなどの
イベントが開催されています。
夜になると盆ダンスが盛大に行われていました。
いわゆる日本の盆踊りですね。
ここでも日本の文化が日系人の手によって
ハワイに根強く残されています。

Good day!

sana

2016.06.18

スポ健な…人々(2)


スポ健な…人々(2)

今日は、前回好評を得ました「スポ健な…人々(1)」に引き続き「スポ健な…人々(2)」、スポーツ健康科学部事務室の紹介です。

まずは、写真を見てください。
とても温かな笑顔ですね~。我がスポ健事務室を牽引するUnder村さんです。
彼女は、事務長補佐として極めて繊細に仕事を進めておられます。その手腕は、教員からも、大きな信頼が寄せられている所です。
彼女は、スポ健に来られる前に、教職教育課で勤務されていました。私は、その頃、教職教育総合センター副センター長を仰せつかっておりましたので、その頃から、彼女の活躍を知っています。
スポ健には、教員を目指す人が多いので、彼女の的確な助言や,温かなアドバイスは、とても頼もしい限りです。

写真



さて、写真を見て、「あれっ」と思った方は、おられませんか?
よく見て頂くと、いつもと違った風景ではありませんか?

いつも賑やかな事務室に、彼女一人しか居ませんね。

実はこの日、事務室内にある会議室、通称、中会議室で、事務室主催のある催しがありました。

「新しく事務室のメンバーに加わられた「野々村さん」「川村さん」の歓迎会」です。
事務室のメンバーと本学部執行部メンバーで、歓迎会をやろう、ということになった次第です。旗振りは、事務室です。

その歓迎会ですが、下の写真の感じでスタートです。少し、堅いですね~。

写真



その後、少しの間の懇談。懇談と言っても、普通の会話ですよね。
そして、本日の2番目の主たるイベントのお食事会です。大変美味しく頂きました。
みんなで頂く食事は、やはり、楽しいですね~。
みなさん、美味しく平らげて、さて、本日のメインイベントです。新メンバーのお腹と心が落ち着いたところで、一言ずつ頂きました。

写真



お誕生日席で、ニコニコと、立って話しておられるのが野々村さんです。その横で大笑いされているのが川村さんです。

みなさん、和やかでしょ!
野々村さん、川村さんとも、お仕事がとっても楽しく進められていること、そして、スポ健の事務室の皆さんとスポ健の教員の温かな対応に感謝しておられること、を話してくださいました。
大変前向きな方達です。

私も、事務室の皆さんのように、前向きに進んでいきたいと思います。

それでは、良い週末を!

【 智 】

2016.06.17

体育会ボート部のコックスの役割

naoです

私は、20年ほど前にクラスの仲間らと立命レガッタ(ボ-ト主催の試乗大会)に参加してボ-ト競技の面白さを教えて頂きました。
それ以来、瀬田川で開催される朝日レガッタ(4月中旬)などへ応援に行くことを楽しみにしています。
長崎国体や和歌山国体(瀬田川開催)にも立命館の選手が大勢出場されていましたので応援に行ってきました。

そこで今回、ボ-ト部女子チ-ムの佐藤美月さん(スポ-ツ健康科学部2回生)にコックス(Coxswain)の魅力について教えて頂きました。
コックスとは、ボ-トの5人乗り、8人乗りの舵取りを担当する選手のことを言います。
ただ、舵を取るだけでなく、タイムマネジメント、レ-スの展開の指示、漕手選手へのアドバイスを担います。
檄を飛ばすことが最も重要なのですが、漕手に「体力の限界まで漕ぎ続けている私たちに、もっと漕げなんて言うなよ!」という気持ちにさせてしまっては、チ-ムワ-クが乱れブレ-ド(オール)が揃わなくなりペ-スが落ちてしまうこともあるので、選手の心理状態も把握しなければならない難しいポジションです。



例えば、ペ-スが落ちてきた時、「落とすな!」とは言わず、「ここはドライブして!」とか「足を踏ん張って行きましょう!」と指示するそうです。
試合を見ていると、写真判定をするような接戦しているこも頻繁にあります。
ゴール前などでは力を120%以上に爆発させて漕ぐために、ミーティングでレース展開や言葉の共通理解を十分にしておくそうです。



瀬田川のように時間帯によって大きな波が生じる試合会場があります。
この波や風によって、ボートが曲がってしまうこともしばしばあるそうです。
その時、舵を切ってボ-トの向きを変えるのですが、漕手選手に急激な波などの負荷をかけてしまうと、リズムが狂うことがあるので、ブレ-ドが水中から上がった時に舵を切るか、それとも水中に入った時に切るかは、選手の意見などを聞いて調整するそうです。
この点は、佐藤さんの研究課題だそうです。

スポ-ツ健康科学部はじめ学内では目立っていないのですが、女子チ-ムは第93回全日本選手権大会で女子エイト種目(最も華やかな種目)で2位という輝かしい成績を残しています。
この時のコックスを務めたのが佐藤さんです(写真 上段の左側)。



エイトではボートの船尾に座り選手の顔を見ながら指示をします。
でも、舵手付クォドプル(5人乗り)では、ボ-トの船首に座り選手の顔を見ずに指示を出し舵を取っています。
種目によって、コックスの座る位置が異なるところが興味深いですね。



最後にもう一つ苦労話を聞きました。
女子のコックスは体重を50kgにするということが決められているそうで、試合前に計量があるそうです。
佐藤さんは、50kg以下であることから、試合前に大量の水を飲んで50kgに合わしているそうです。
これも大変な苦労ですね。


「立命レガッタが秋に開催されます。有志やクラスの仲間で参加し、ボート競技の魅力を感じてみませんか~ ボート部員が安全に十分気を配り、精一杯 お・も・て・な・し をします」と村井彩貴さん(スポ-ツ健康科学部4回生 写真上段右側)からのアナウンスです。
村井さんの美声をお伝えできないのが本当に残念です。

2016.06.16

【続】OB訪問

先週の木曜日には,スポーツ健康科学研究科の卒業生で,理学療法士(Physical Therapist, PT)として,そして研究者として,がんばっている増田さんを紹介しました.

知っている方,お世話になった方もたくさんいると思いますが,理学療法士というのは,リハビリテーションの専門職です.動作能力の回復,維持,悪化の予防を運動療法や物理療法など通じて行います.PTになるためには,養成校で勉強して,国家試験に合格する必要があります.



前回紹介した通り,スポーツ健康科学と理学療法には共通点があり,スポーツ健康科学部に入ってくる学生の中にも理学療法士に興味をもっている人が毎年います.

そこで増田さんに少しインタビューをしてみましたので紹介します.

Q.在学当時を振り返って?
A. 学生と社会人の両立は大変でした.しかし,大学院で学んだことをすぐに仕事にフィードバックでき,PTとしても,研究者としても成長できてよかったと思います.そして,今後も大学院で研究していた「子どもの腰痛」についてさらに発展させていきたいと考えています.

Q.理学療法士の魅力は?

A. 直接介入できるというところです.コーチは怪我や痛みに直接接しにくかったりしますが,理学療法士は直接介入できます.場合によっては,スポーツのフォームに原因がある場合,フォームを指導して痛みをなくすことができたりします.そういったところが面白さでもあります.

Q.PTになったきっかけは?なぜ子供を対象とした研究を行っているのか?

A. 最初は,多くのスポーツ健康科学部/研究科の学生と同じで,スポーツに携わっていたいと思い,この仕事を選びました.実際に仕事をしていく中で,トップアスリートが求めるリハビリと一般的な整形外科でのリハビリとは全く違うことを知りました.例えば,痛みの原因がフォームにある場合,フォームを直せばいいと普通は考えます.しかし,レベルが高くなればなるほど,少しフォームの変化が与える影響は大きく,むやみなフォームの修正はパフォーマンス低下につながります.一方で,成長期の子どもの場合は,まだフォームも固まっていないことが多く,ケガしにくいフォームに改善する余地がトップアスリートと比べて大きいです.子どもたちに,傷害が起こりにくいフォームを教えるなど,直接介入していく中で,子どもを対象にした取り組みに魅力を感じるようになり,PTとして子どもに携わっていきたいと思うようになりました.

Q.現在の研究テーマをどんなことにつなげたい?
A. 怪我する子どもはとても多いのですが,怪我をしてもほっておいたら治ると考えている事も多いです.でも実際は掘り下げてみるとおとなと変わらないような原因で痛みが起こっていたりします.その意識を改革し,みんなで気を付けてあげてみていければいいなと思っています.

Q.スポ健の魅力は?

A. スポーツ健康科学部では,幅広い分野の先生がいます.その先生達がそれぞれの観点から情報をいただけたり,協力してくれたりします.そんな幅の広さが一番の魅力だと思います.


インタビューの内容をみても,スポーツ健康科学と理学療法はオーバーラップしている部分があることがわかります.ただし,お互い得意なことがありますので,一緒に研究をするメリットは大きいです.

これからも増田さんと一緒に色々な研究ができればと思います.


naru