2014.09.25

学会に参加をして元気をもらう

前回のブログで紹介した通り、先週の金曜日~日曜日にかけて日本体力医学会に参加をしてきました。忠先生の記事にもありましたが、スポ健からも多数の教員、大学院生、学部生が参加し、今年も【R】の勢いを感じることのできる学会大会でした。

学会に参加する醍醐味は最新の研究成果を目にすることができる点にありますが、その他にも先輩や同期、後輩と再会できることが大きな楽しみとなっています。今回の学会でも他大学で勤務をされている先輩や後輩と話をすることができました。その中で特に嬉しかったことは昔からお世話になっている先輩から、「GOTOくん、頑張ってるね~」と言っていただけたことです。「え?そんなことで?」と思われるかもしれませんが、これが本当に嬉しいのです。昔からお世話になっている先輩は私自身が何も知らなかった頃、何も出来なかった頃をご存じです。そういった先輩から「頑張っているね」と言っていただけると嬉しくて嬉しくて!お父さんやお母さんに褒められたい一心で、勉強やお手伝いを頑張る子どもの心境に近いかもしれません(笑)。教員になると頑張っている学生を褒める機会は多いのですが、自分が褒められる機会はあまりありません。その点で今回はたくさん元気を頂くことができました。

さて、今週金曜日からはいよいよ後期の授業開始です。前期と比べて担当講義数は少ないですが、私の専門の【トレーニング科学】も開講されます。この授業も5年目、けれども気持ちを新たに、熱い授業にしたいものです。

2014.09.24

小学校での授業準備

こんにちは。
ma34です。

あっという間に暦の上では秋となり、
朝晩も涼しい日々がやってきました。

大学でもいよいよ今週末から後期授業が始まります。
今日は各回生の成績発表と後期ガイダンスでしょうか。
学生の姿がキャンパスに戻ってきて、やっぱり嬉しさを感じます。

後期の授業準備も急いでやらないといけないのですが、
明日は、山口県の小学校で特別授業をさせてもらいます。
外国語活動の文字(アルファベット)の読み方の秘密をさぐろう!ということで
フォニックス(文字と音のルール)を「教える」のではなく「気づく」ということができたら、
と思って授業を構想しています。

・・・ですが、45分授業で、今のところかなり盛りだくさんに入れてしまっていますので、
今日の晩はもうひと踏ん張りして練り直しが必要です。

自己紹介だけで、10分くらいかかりそうですし。。。
ちなみに、自己紹介の中には、大学、スポ健の紹介をしっかりとしてきます。
小学校5年生の1クラスですが、少しでも大学、スポ健に興味を持ってくれるといいなあと思います。

また来週のブログでは、どんな授業になったか(「撃沈」していないとよいのですが)
ご紹介させていただきますね。

それでは、後期も頑張ってまいりましょう。

ma34.

2014.09.23

IPE Miami

Hassyです。

昨日まで、アメリカスポーツ医学会(ACSM)の分科会であるIntegrative Physiology of Exercise(IPE)に参加してきました。

今年は、昨日の忠先生のブログにもありましたが、日本体力医学会と重なり、日本からの参加者は少なかったです。
スポ健からは、私とポスドクの1waさん、聡先生とその研究室のポスドク、院生が参加しました。

IPEは、主に骨格筋生理・生化学、代謝、循環系の専門家が最新のトピックについて話すもので、非常に充実した内容です。
3日間、午前と午後にそれぞれ2つのセッションがあるので、どちらかを選んで聴講します。
また、ポスター発表が午後のセッションが始まる前にあるので、すべての参加者がポスター発表に参加できる(言い換えれば、その2時間はポスター以外の他の発表はない)のが特にこの学会のいいところだと思います。

今回は私もポスドクの1waさんも初日にポスター発表でした。
上述したようにすべての参加者がポスター発表に参加できる仕組みですので、ACSMなどでは滅多にポスターセッションには来れないようなリーダー研究者らが来てくれます。
私の発表でも、そうした研究者たちが聞きに来てくれて、充実したディスカッションができました。
1waさんは初めての国際発表でしたが、しっかりと発表できたようです。
(生憎私も同じ日に発表だったので、様子は見れませんでしたが・・・)
また、聡先生の院生らも、筋肥大関連の専門家が多く参加しているので、非常にいいディスカッションができて充実した学会だったようです。

夜は聡先生のポスドクのMakaさんが大好きなIndia Pale Ale(IPA)を毎晩エンジョイしました。
(日本では馴染みがあまりないですが、こちらでは多くの種類のIPAがあります)

日が昇る間(生憎ほとんど雨天でした)はIPEにエネルギーを注ぎ、日が沈んでからはIPAでエネルギー補給し、非常に充実した学会でした。

2014.09.22

出張続き

913-15日、第23回日本バイオメカニクス学会が国立スポーツ科学センターで行われました。大会テーマは、「身体運動の測定と評価」でした。シンポジウム1では、研究対象とその測定精度についての内容で展開され、本学部の【N野】先生が、筋骨格シミュレーションに関する精度について、シンポジストとして発表しました。

また、本学部から一般発表では特任助教のO塚先生、PDH城さん、カルガリーから一時帰国の福Tさん、院生の伊T君、横I君、今年3月に修了した井K君が研究成果を報告してくれました。さらには、修士の一期生、二期生の修了生である橋M君、Y田君が、会社の情報収集として参加してくれました。また、来年3月にそれぞれ結婚式を挙げるという嬉しい報告も聞くことができました。今年のバイメカ学会の3日間は朝から夜のナイトサイエンスまで連日、密度の濃い大会となりました。多くの議論と交流でさらに研究の展開が楽しみになりました。その展開の一つなのか、次回の第24回大会は、20169月にBKCで開催することが決まりました。実行委員長の【N野】先生が既に実行委員を決めて準備をスタートしています。大会運営だけでなく、2年後に多くの研究成果が発表できるように、学部生、院生と研究を深めていきます。

916-17日は、大学での会議、打ち合わせを中心に過ごしました。918日は、北海道にある立命館慶祥高校へいき、模擬講義と学部説明をさせてもらいました。今年は志望者が例年よりも多いようで、参加した生徒は真剣に話を聞いて、多くの質問も寄せてくれました。4月に学部生として入学してくれるのを楽しみにしています。

919-21日は、長崎で開催されていた日本体力医学会に参加してきました。こちらは本学部・研究科の学生・院生ならびに先生方が大勢発表していました。2日目の夜は、恒例の「NextR」の会が催されました。毎回、【Moto】先生に幹事をお願いしていますが、近い将来、各地で根を張った卒業生が、この会の幹事を担ってくれるのを楽しみにしています。

 

<<今週のちょっと、もっと、ほっとな話>>

体力医学会で、学会デビューを果たした3回生のゼミ生Daichi君です。初めての学会発表とは思えない見事な発表でした。PDのSugaさんの丁寧な指導のおかげです。いずれにしても、「次」が楽しみです。

 

【忠】

 






 

2014.09.21

アメリカ便り (1): Where is Maryland?

だんだんと後期の始まりが近づいてきましたが、
皆様いかがお過ごしですか。

私は、八月末から、Hassy 先生のブログにあったように
メリーランド州立大学カレッジパーク校に、在外研究で来ております。

ニューヨーク州やカリフォルニア州と異なり、メリーランド州と聞かれて、
「あああそこの州ね」と言われる方は、余程のアメリカ通だと思われます。

ただ日本ではあまり馴染みがありませんが、アメリカの首都である
ワシントン D.C. があるのが、メリーランド州なのです。
(正確には、メリーランド州の一部が、
コロンビア特別地区 (District of Columbia; 省略して D.C. )
として指定されアメリカの首都になっています)
http://cvs.umd.edu/visitors/maps.html

大学からは、ホワイトハウスや国会議事堂 (Capitol Hill) までは、
地下鉄で30分ぐらいで行くことが出来ます。
写真は、国会議事堂です。



隣の Virginia 州と Maryland 州、Washington D.C. を合わせて
Greater Washington Area とも呼ばれます。

スポ健で頑張っている学生の紹介に加えて、
これからアメリカの大学や暮らしについても
皆様にお伝えしていければと考えています。
それでは、また。失礼いたします。
良い休日を

<<街でよく見かける英語表現#1>>
こちらに来て買い物をすると、必ず言われるのが、
"Do you need a bag?"
という言葉です。
アメリカでも、エコ意識が少しづつ浸透してきており
買い物袋が、D.C. やメリーランド州では、
5セントと有料になっています。
そのため買い物袋が必要かどうか聞かれるわけです。

2014.09.20

3大学合同ゼミ合宿

17~18日の2日間、同志社大学のN宮先生と龍谷大学のM永先生、そして私を含めた3大学のゼミで合同ゼミ合宿を開催しました。

N宮先生とM永先生とは、同じスポーツマネジメントを専門領域とするだけでなく、大学時代からの長い(笑)つきあいで、3名がせっかく、京滋の大学で教員となり、再び集まったので、次世代を担う学生を一緒に育てることができないか…という想いで3年前から合同でゼミ合宿をするようになりました。
我々も若い頃、つまり学生だった頃に恩師や恩師の同僚の先生方、またそのもとで研究する大学院生の方々にお世話になり、育てていただいたので、その受けた恩とたすきを学生に渡したいという想いで始めたものです。

3大学が持ち回りで幹事を務めるのですが、ちょうど今年、立命館大学が幹事校となりました。
3大学のゼミ生が少しでも早く打ち解けられるよう、自己紹介を兼ねたアイスブレーキングをしたり、また「“スポーツ+○○”でシナジー効果を創造せよ!」というブレインストーミングをしたり、さらには、チームビルディングでよく用いられる「マシュマロチャレンジ」というグループワークをしたり、金融や経済の仕組みを知るとともに、疑似マネーや他人が持ってきた不要物に価値を生み出して取引し、利益を上げる「楽市楽座」という体験型ゲームを行ったり…











その他にもアルティメットフリスビーや各ゼミの活動報告会、またなかなか夢を抱いたり、描いたり、それを語ったりする機会が少ない学生に、自分の夢を語るような機会を設けたり、さらには2日目の午後からは、アウトドアスポーツの専門化志向やツーリズムの研究に手掛けるN宮先生の指導のもと、琵琶湖に出向き、カヌーやスラックラインといった普段では味わえないアウトドアスポーツを学生は体験しました。


人を育てるのが年輩者の使命であり、大学の使命…
我々教員の意図は、「次世代を担う学生に、人を育てることの大切さと、その想いを伝え、たすきを渡す…」ということです。
日常での学習活動でもそうですが、日常とは異なる場所とメンバーと、そして異なる体験や刺激を受け、その意図をくみ取った学生は、いずれこのようなたすきを誰かにまた渡してもらいたいと思います。

Jin

2014.09.19

“地域で生きる”とは?

先週、北海道・浦河にある「べてるの家」という精神疾患の人たちが働き、グループホームなどで暮らす施設を見てきました。
http://urakawa-bethel.or.jp/index.html

元々は1978年に浦河赤十字病院の精神科を利用する統合失調症等をかかえた当事者達による活動が端緒となっています。2002年に法人化した社会福祉法人浦河べてるの家、小規模授産施設、共同住居、グループホーム、有限会社福祉ショップべてるなどが活動としてあります。そこで暮らす当事者の方にとっては、生活共同体、働く場としての共同体、ケアの共同体という3つの性格を持っています。

3度の飯よりミーティングという合言葉があり、朝のミーティング(体調などの報告)から始まり、午前の活動報告会、終わりの報告会に加え、とにかくよく話します。仕事は、昆布詰め、グッズ(織物、Tシャツ)制作など担当の仕事を自分の体調に合わせ行い、働いた時間は自己申告となっています。24時間のケア体制のもと、共同生活をして暮らす方も多くいます。朝、同じ家から送迎バスで出勤し同じ場所に帰っていく。もちろん歩いて来る方もいらっしゃいますが、大半の方が小さな社会で大きな家族として暮らしている印象を受けました。

前にご紹介した「地域で生きる」を支えるACTのあり方とは対照的です。ACTは、あくまで同じ疾患を持った人がコミュニティを形成して生活するのではなく、地域社会の中で(家族と、あるいは一人で)生活することを支えるあり方です。それぞれが独立して暮らすために必要な支援をする。その人を周囲の人たちに理解してもらう。その延長線上に、お弁当を毎日配達するコンビニの店員さんが気にかけてくれる結果となる。そういう「地域」での生き方を目指しています。実際にサポーターが増えてくるそうです。
http://assertivecommunitytreatment.jp/about-act/

どちらにも長所、短所があるとは思いますが、「地域で生きる」とはどういうことなのか、改めて考える機会となりました。どちらがその人らしいあり方を支えるのか、それぞれのスタイルによるのでしょうが、高齢化社会がますます進む中、個々人が「どう生きるか」を選択する幅も広がりつつあるように思います。


Aki

2014.09.18

体力医学会前日

8、9月は授業が休みということもあり、各教員の研究領域における専門学会が開催されます。私も明日から、長崎県で開催される第69回日本体力医学会大会に参加をします(スポ健からも多数の教員や大学院生が参加します!)。学会を間近に控え、ここ数日間はインテグレーションコア内のセミナー室や実験室において発表練習を行う光景が目立ちました。私の研究室からも今回8名の大学院生&学部生が研究発表を行うこともあり、2週間にわたり発表練習を繰り返して来ました。ただ、動き出しは早かったものの、連休や実験などもあり、最終的な練習量は例年と比べて少ない状態で本番を迎えます。それでも限られた時間の中でそれぞれが良い準備を行い、自信をもって送り出せるレベルにまで到達することができました。

さて、今回は私自身もシンポジウムで登壇しますので、発表スライドを準備しなければなりません。しかし、当然のことながら学生の発表準備が最優先、自分のことは後回しです。毎回のことながら自分の発表準備は思うように進みませんが(笑)、今日1日かけてしっかり準備をするぞ!!・・・とブログを書きながら心に誓っています。早めに長崎入りしますが、長崎の魅力に負けずにしっかりと準備をします。。。

学会期間中の教員&学生の皆さんの活躍が楽しみです。


2014.09.17

インターン学生が企画・運営した野球の試合に行ってきました。

こんにちは。ma34です。

月曜日の敬老の日には、子どもたちと義理の父母とともに、

愛祭~つながる。「球場(リアル)」 

~京滋地区初のプロ野球「四国アイランドリーグplus」の公式戦


に行ってきました(滋賀、皇子山球場)。
徳島インディゴソックス VS 香川オリーブガイナーズの対戦でした。



このイベントを知ったきっかけは、1回生基礎演習のオリターを務めてくれた2回生のWくんが
チケットを売りに研究室を訪れてくれたことがきっかけです。
立命館大学、そして京都コンソーシアムで連携している他大学と、
四国アイランドリーグのインターンシップとして、この試合を企画・運営しているということで、
それは応援しないと!と、おじいちゃん、おばあちゃんの分もお願いしました。

実は、野球観戦が初めての私。球場に入ったのも2回目です。
ピッチャーの投げる球の速さ、特大ヒットを打ったときに響き渡る音、
そして満塁のときの会場全体が打者に見入る様子。。。
何もかも新鮮で、面白かったです。

今回の企画の目的は、
1. スポーツに興味のない子どもに関心を高めてもらう(うちの息子)、
2. 家族団らんの機会を与える(敬老の日ということで3世代で行きました)、
3. 四国のPR(すだちをもらえて大満足。このすだちが本当に美味しかった!)
ということで、すべての目的を堪能させていただき、帰ってきました。

途中、7回のイニング終了時には、電光掲示板に、「おじいちゃん、おばあちゃん、いつもありがとう」と、
息子から祖父母へのメッセージを載せてもらいました。
これもWくんをはじめ、学生さんたちの心づかいによるものでした。
おじいちゃんおばあちゃん孝行も出来たかな、と思います。
ありがとうございます。

なお、この企画(インターンシップ)については、事前の段階で新聞記事としても取り上げられていました。

⇒http://www.kyoto-np.co.jp/education/article/20140828000110

応援していた徳島は、この試合は惜しくも敗れてしまったのですが、
とても充実した、すばらしい企画でした。

学生の皆様、お疲れ様でした。そして、素敵な企画をありがとうございました!

ma34.



2014.09.16

生理的反応の不思議

Hassyです。

先日、東洋大の小河先生や早稲田大の広瀬先生、広島大の長谷川先生らとの共同研究がPhysiological Reportsというオープンアクセスの国際誌にアクセプトされました。
(一般的に論文が掲載されている雑誌はその購読者しか読めません。個人購読もありますが、通常は大学・研究所などの機関が出版社と契約しています。このオープンアクセスは、掲載してもらう我々研究者が掲載料を支払い、雑誌は電子ジャーナルとして、オンラインで誰でも自由に閲覧できます。)
掲載料は幾分かかかりますが、論文は広く読んでもらって、またそれがきっかけで様々な研究者のアイデアを誘発し、研究の発展に繋がっていきますので、この類の雑誌が急増してきているのも頷けます。

さて、これまで動物や細胞を対象の主としてきた私にとって、ヒト生理学研究に関わり、責任著者として公表させていただくことは、今後の研究展開にも大きな意義を持つものと思っております。
また、同時にヒト生理反応の不思議に魅了されるものでもありました。

簡単に紹介すると、中強度の動的運動時、脳への血流量は増加しますが、長時間持続すると、過換気を伴って脳への血流量が安静時の値まで減少していきます。
血液は脳細胞の活動に必要な酸素や栄養素を運搬するので、脳への血流量が(相対的に)不足すると認知機能などの脳機能に不具合が生じると思われます。

ところが、長時間運動で疲労困憊に近付くにつれ、認知機能は逆に安静時よりもどんどん良くなっていくという興味深い結果となりました。
この理由は今後の研究課題ですが、生理現象の不思議さ、運動のもつ意義など、興味は尽きません。