2014.09.15

スーパームーン

先週の99日は、スーパームーンでした。月が最も日本に接近して、かつ満月(もしくは新月)であったものをこのようによぶそうです。

 

ネットで調べてみると、月の公転軌道も、地球を焦点の一つとする楕円を描いているために、地球と月との距離は常に一定ではありません。地球との距離が最も短い近地点では約36万キロメートル、最も離れた遠地点では約41万キロメートルといわれていて1割以上も違います。

 

 99日の夜は見過ごしたので、写真は、翌日の朝に撮ったものです。早朝の明るさもありなかなか月を上手に取るのは難しい。でも、まん丸のお月さんを眺めているとなぜか、ほっとしますね。スーパームーンで、普段よりも近くにいて、大きく見えるはずなのに、普段から見過ごしているせいかそのような比較はできませんでした。

時には、月夜を眺めながら、暗闇を照らし、世の中を照らしてくれる月の持つ暖かさと包容力を感じてみるのも良いかもしれません。月の観察にも良い時候となってきた今日この頃です

 

<<今週のちょっと、もっと、ほっとな話>>

913土から、国立スポーツ科学センターで、第23回日本バイオメカニクス学会が始まっています。日本のバイオメカニクス研究者が一同に集って、この分野の最新研究を議論しています。詳しくは来週のブログで。

 

【忠】

 

2014.09.14

スポ健な人 (13)

今日は世間では三連休の中日ですね。
皆様、いかがお過ごしですか。

今週も、スポ健で頑張っている学生を紹介したいと思います。
今回、紹介する学生は、Chinami さん です。
Chinami さんは、現在博士前期課程の1回生 (M1) で、
塩澤研究室に所属しています。



では、Chinami さんにインタビューです。
Q: 「現在の研究テーマについて教えて下さい」
A: 「今は、最大随意収縮力に影響を及ぼす神経要因について研究しています。」

Q: 「難しそうなテーマですが、分かりやすく言うと?」
A: 「どんなアスリートでも、調子の良い時、悪い時があると思うのですが、
  なぜ調子が良くなったり悪くなったりするのかを、
  神経制御の観点から調べようとしています」

Q: 「なぜこの研究に関心を持ったのですか?」
A: 「学部時代は、あまりアスリートの研究について関心がなかったのですが、
  大学院に進学して、現場に還元できる研究がしたいなと思って、
  この研究を始めました。」

Q: 「昨年、ヨーロッパスポーツ科学会 (ECSS) で国際発表されていましたが、
  実際に発表してみてどうでしたか?」
A: 「四回生の時でしたが、緊張で頭が真っ白になりました。
  質問は聞き取れたのですが、言葉が出てこなくて、
  もっと英語を勉強しないといけないなと感じました。
  今は、論文を執筆しているので必要な表現を学んでいます。」

Q: 「今後の目標を教えて下さい」
A: 「とりあえずは、今の研究で成果を出して、
  現場に最先端のスポーツ科学の知識を還元していきたいと考えています。」
Q: 「ありがとうございました。」

Chinami さんには、ぜひ目標を達成して、
どんどん成果を出してもらいたいと願っています。
それでは、また。失礼致します。
良い休日を。

2014.09.13

顧客が求める便益と価値を届ける工夫…

顧客が何に価値を置き、何を必要とし、どのような満足を求めているかを知った上で、顧客が買いたくなる仕組みをつくるのがマーケティングです。

便益と価値をパッケージ化した“プロダクト(ものやサービスなど、形態的な違いを問わず…)”を顧客に届けるためには、概ね3つの方策が考えられます。

1つめは、「非差別化戦略」です。これは、1つの“パッケージ”を全ての「顕在顧客(既に取引をしている利用者・お客様)」と「潜在顧客(顧客になる可能性のある人々)」に提供しようとするものです。ものがあふれ、価値が多様化する現代社会では、顧客ニーズへの対応に課題が残ります。

2つめは、「差別化戦略」です。これは、潜在顧客を性別・年齢・職業といった人口動態特性や居住地域などの地理的特性、またライフスタイルなどの心理的特性や行動特性といった基準を用いて細分化し、そのセグメントのニーズや欲求にマッチしたパッケージを提供しようとするものです。顧客のニーズにマッチしたプロダクトを提供できる反面、限られた資源の運用やコストがかさむといった問題が残ります。

3つめは、「集中化戦略」です。これは、差別化戦略と同様の考え方と方策を用いるのですが、限られた資源を特定のセグメントに集中的に投じようとするものです。ターゲットを当てたセグメントにマッチしたパッケージを届けることができる反面、ターゲットを当てたセグメントにプロダクトが響かなければ、高い損失を負ったり、潜在顧客を獲得し損ねたりする可能性もあります。











前置きが長くなりましたが…(笑)
このような2つめと3つめの方策を用いているのが、「同窓会ビジネス」です。
参加者のニーズにマッチした同窓会を企画し、その運営を代行するようなビジネスは以前からありましたが、最近、テレビでも取り上げられている「笑屋株式会社」という企業の同窓会プロデュースは、ユニークです。
社長自身が、過去に幹事としてパーティや同窓会を企画し、赤字を出したという経験に基づき、楽しい企画を提案することはもちろん、その上、幹事が安心して、かつ参加者も「安く」会に参加できないものかと考えた仕組みが、「同窓会への企業協賛」、つまり、スポンサーシップです。

仕組みはシンプルです。
企業は、3万円から10万円程度の協賛金を支払うのですが、投じた協賛金に応じ、広告掲載だけ、広告掲載と商品サンプル提供ブースの設置、また10万円の協賛金を投じれば、広告掲載、サンプル提供ブースの設置に加えて、同窓会中に3分間のCMタイムが与えられるようです。もちろん、協賛金の大部分が同窓会の参加者にキックバックされるため、会費が少しでも安くなればと考える幹事や参加者には、ありがたい提案となります。

協賛する企業にとっては、「同窓会」ですから、参加者が同じような年齢層であるため、顧客の特性に応じたマーケティングが展開しやすくなります。例えば、ある化粧品会社では、同窓会の参加者の年齢に対応し、20歳代には、べとつきを押さえたサラサラ感を強調した商品PRとサンプル提供を、40歳代には、法令線のようなシワ、またシミを防ぐような商品PRとサンプルを提供する機会が得られます。

また40歳代の同窓会には、学習塾が協賛するようですが、学習塾は、子育てが落ち着いた主婦層に焦点を当て、塾講師の人材確保につなげるために協賛するようです。その学習塾のPRは、小遣い稼ぎや家計の支えに少しでも役立ちたいと考えている主婦の心をつかむことでしょう。


ちょっとした工夫、それが顧客の求める便益や価値にマッチし、顧客と企業の“Win-Win”を実現します。
インターンシップやビジネスコンペに参加しようとしている学生は、このような考え方やアイディアを参考してくれればと思います。


Jin


2014.09.12

言葉の表出

先週は言葉の認識についてお話しました。今週は、その言葉の音声表出についてお話したいと思います。先週も書きましたが、発達障がいのある人全員に当てはまるわけではなく、そういう人もいるということの一例です。

「あなたの第一言語は何ですか?」と訊かれたら、皆さんはなんと答えますか?私は「日本語です」となります。「では、第二言語は?」と訊かれたら、かなりお恥ずかしいながらも「英語です」と小声で答えると思います。


私の知り合いのお話をしたいと思います。先週もお話ししたあいまいな言葉が苦手な彼女です。彼女は言葉を音声で表出することにとても時間を要します。そのことを第一言語と第二言語という形で分析しています。


私たちが、自分の言いたいことを英語で話そうとするとき、頭の中で一生懸命「第一言語(日本語)」に合う「第二言語(英語)」を探し、置き換える作業をします。それと同じことがその方の頭の中で起こっています。「第一言語(数やシーン)」を「第二言語(日本語)」で置き換える作業です。もう少し具体的に説明します。先週お話したように、彼女にとってあいまいな言葉の認識と理解は非常に困難です。同じように感情の文章化も苦手です。彼女の場合、感情や形容詞が頭の中で「数」や「映像(シーン)」として湧き出ています。その「数」や「映像」に合う「第二言語(日本語)」を探す作業をするわけです。私たちが英語で話すためにする作業と同じです。これは、音声表出に限らず文章化でも同じです。こう考えるとどうでしょうか?非常に多くの時間を要するわけです。


では、例えば「dog」という単語はどうでしょうか?私たちはわざわざ「dog」を「犬」と、「第二言語」を「第一言語」に置き換えて考えることはなく、「dog」は「dog」として理解し会話を進めます。それは、私たちが幼少期から英語を学んできており、日常でもよく使う「dog」は「dog」として第一言語のように獲得しているからです。彼女の場合も同じで、名詞は名詞で認識し獲得しています。「犬」をわざわざ「数」に置き換える必要はありませんし、「数」としては認識していないわけです。


このように考えると、どれほど置き換えの作業に時間を要し、音声として表出されるまでにはさらなる時間を要することがお分かりいただけますでしょうか。決して他者との会話のキャッチボールができないのではなく、置き換え作業に時間を要するだけなのです。しかし、周囲がそれに気づくことはなく、「何が言いたいの」「はっきり言いなさい」「黙って何か文句でもあるの」と畳みかけられることが多くなります。そうなるとますます話せなくなる。話したくないのではなく、話せなくなるのです。


彼女がこのように自分のあいまいな言葉の認識や音声表出の特性について自己分析する・できるようになったのもつい最近のことです。それまでは、他者と少し違うプロセスであることに気づかず、会話がうまくできないことを悩み責めていました。決して他者との交わりを「求めていなかった」わけではなく、うまくいかないから「あきらめて」きたのです。それが、他者と交わりたい、日本語という言葉で伝えたいと強く願うようになり、自分について研究を始めた結果、様々なことが分かり始めています。


皆さんの周囲にも話したいのに話せない人、会話の輪から突然ポツンとする人はいませんか?交わりたくない、一人がいいんだろう、なんかムッとしているな、とならず、一度会話のペースを落とす、待つ、聞いてみる、をしてみていただけたらと思います。


言葉の認識・表出はほんの一例にすぎません。彼女にはもっと多くのプロセスや認識の特性が存在しています。また別の機会にお話ししたいと思います。

 

2014.09.11

大学院入試への出願が始まりました

10/11(土)に実施される大学院入試(博士課程前期課程)に向けた出願が始まりました。大学院の受験者は、本学スポーツ健康科学部の学生、他大学の学生、現在社会人の方など様々です。英語、論述、面接などを行い合否を判定します。

先月から今月上旬にかけて、大学院への進学を希望する内部生(スポーツ健康科学部の学生)や学外の学生と話をする機会がありました。多くの学生が卒業後就職をするのに対して、大学院進学希望者は「+2年(博士課程前期課程の場合)」勉強をすることを志したことになります。就職活動や教員採用試験にチャレンジした上で、最終的に大学院進学を選ぶ学生、大学院進学1本に絞り早期から準備をしてきた学生など、幾つかのパターンに大別されます。
大学院生への指導は学部生とは若干異なり、研究指導が中心となります。また大学院では、特定の教員の研究指導を受けることを目的に受験をするものです。したがって、受け入れ側の教員としても責任は重大です。早ければ2年後、社会人として働く際に「ただ2歳年を重ねた」ということにならないよう、専門的知識と確かな教養を備えた人材へと育成することが求められます。

今回受験される方でこのブログを読まれている方もきっといらっしゃるでしょう。皆さんが万全の準備をして試験に臨み、次年度から本研究科のメンバーとして加わることを楽しみにしています。素晴らしい研究施設、パワー(個性)溢れる教員、国内外の学会などでその研究力の高さが注目される先輩大学院生、学生生活を様々な形で支援して下さる職員の方々、自分で言うのも何ですが素晴らしい、魅力ある研究科です。高い志をもった熱意ある大学院生と巡り会えることを期待しています。

2014.09.10

授業アンケートから自分の授業を反省する。

こんにちは。Ma34です。

 

後期の授業開始がもうすぐ見えてきましたが、今日は前期の授業アンケートの結果を前に、反省をしているところです。

 

教職科目としての大講義は、例年通りの評価となりました。「教育方法論」という大講義ですが、グループワークや模擬授業(小教室に4グループごとに集まって、全員が教師役を経験し、1人5分の導入を行います)を取り入れたことが一定の評価を得られた理由かと思います。

ただこの科目は、教職を志す学生が、いくつかの同じタイトルの授業からシラバスを読んで選択してきている授業ですので、もともと興味関心を持った学生が集まってきています。そう考えると、評価は決して高いものではなく、いろいろと反省、工夫することが必要です。

 

一方、今回落ち込んだのは、小集団。全体的に今年は昨年度よりも低い値が目立ちます。何よりそれは、私の準備不足によるもの、あるいは学生の興味関心の見極めがきちんとできていないことから来るのだろうと思います。なかでも、授業外の学習時間の「少なさ」は、とりわけ改善の必要なポイントです。この点については、ただ課題を与えるのではなく、課題の意味・意義を教員側もしっかり考えねばならないし、学生にもその意味を伝え、理解してもらわないといけないということを、改めて思います。

 

ここで思い出すのは、長男の学校の宿題で、「面積が18cm^2となる図形を描きなさい」というものです。(毎度、育児のネタとなり、申し訳ございません。)私はすぐに、「長方形」をイメージして3パターンしか考えられなかったのですが、長男は実に色々な「図形」を生み出していました。私は、それは「アウト」(間違い)なんじゃない? 「□」じゃないとだめなのでは?と言いましたが、長男は「いや、でも図形って書いてあるから別にいいんじゃない?」とのこと。たしかに、「図形」です。

 

そして、1平方センチを分解したら▲になるでしょう?と言いながら、ぎざぎざの恐竜の尻尾のような形、三角形やトンネルのような形などを作っていました。そういう、豊かな発想を引き出すような楽しさがある課題で、かつ面積の概念をしっかりと定着させることができる課題です。次の日も、この宿題をもとに、友達同士の対話がさらに面白かったそうです。こうした課題を学生に出さないといけないのだなあ、とはっとさせられました。

 

スポ健の学びでは理論と実践の融合、というキーワードがよく聞かれます。

わたしも、教育学を研究対象として、理論はそれなりに知っているけれど、それを自分の授業で実践できていないことがとても多くあります。「それなり」というところで満足しているのもダメ。授業アンケートの数値は色々と物語ってくれている…と、今年はほんとうに色々と反省しています。

 

もちろん、私が1人で空回りしていることが一番の原因でしょうから、学生の素晴らしい力を信頼して、大いに頼りながら、一緒に授業を作っていけるように考えていきたいと思います。また、よいアイディアがあったら、ぜひ教えてください。  Ma34

2014.09.09

デンマークでの実験

Hassyです。

デンマークから昨晩、戻って参りました。
今回は、東洋大の小河先生の研究グループが、コペンハーゲン大学のSecher教授の研究グループと共同研究をするということで、その実験補助として参加させてもらいました。

Secher教授は、脳循環や代謝研究で世界をリードする研究者の一人で、60代後半の現在も、年間20本もの論文を出しておられます。
薬剤を投与しての研究など、医学的・生理学的な研究が盛んに行われています。
また、小河先生も脳循環研究の世界的研究者の一人で、私をはじめ、多くの若手研究者に刺激を与えておられます。
今回、そうした研究者同士の共同研究に参加する機会を得て、多くの刺激を受けました。
被験者さんが非常に協力的なのも印象的でした。
こうした協力により、日本ではなかなか難しい実験も遂行でき、それによって貴重なデータが輩出されます。
それが元で、また貴重な実験の遂行も認可される、という好循環が生まれているのを感じました。

Ritsumeikanのタオルもラボに掲げて貰いました!

今後もこの経験を活かしていきたいと思います。

2014.09.08

卒論打ち合わせ

先週1週間は、卒論、大学院生の打ち合わせに時間をかけることができました。

特に、卒論をまとめる4回生たちは、夏休みに行ってきた予備実験、本実験のデータを踏まえた検討、あるいは少し遅めでこれから実験を始めるゼミ生には、研究背景、目的を確認の上、予備実験のプロトコールなどの検討を行いました。

ひさしぶりに会うゼミ生とこの夏の過ごし方を聞いてみると、最後の夏休みということで、それぞれが自由で長い時間を活用しながら、海外へ出かけたり、卒論の実験を行ったり、大学院の準備とそれぞれ思い思いの時間を使っているようでした。

いずれにしても、9月末から後期のセメスターが始まり、10月初旬に、卒論の中間発表、12月中旬には卒論提出となります。残り約3ヶ月となります。時間の経つのは早いものです。実験系の論文作成においては、実験結果を出すまでよりも、出した後の解析により時間がかかります。昨年の卒論はかなりバタバタしたこともあるので、昨年の経験を生かし早め早めの意識づけをしながら、集大成の卒論作成のサポートをしていきます。

研究の発想、研究のレベルとしてもかなり興味深いテーマもあります。最後の解析、考察を踏まえて、よりよい成果にして欲しいと願っています。

 

<<今週のちょっと、もっと、ほっとな話>>

先週金曜日に、Jin先生担当の「大学スポーツ政策論」(京都コンソーシアム提供科目、キャンパスプラザ京都)で、ゲスト講師としてお話しさせていただきました。スポーツ健康科学分野からイノベーションを考える、というテーマで現在、プロジェクトで行っているCOI-T拠点「運動を生活カルチャー化する健康イノベーション拠点の取り組み」についてお話ししました。若い学生さんに我々が描くイノベーションを聴いてもらい、質問も受けて、よりこの事業を推進するモチベーションが高まりました。

【忠】

 

 

 

 

2014.09.07

スポ健な人 (12)

9月に入っても、まだまだ暑い日が続く今日この頃ですが、
皆様いかがお過ごしですか。

今週も、スポ健で頑張っている学生を紹介したいと思います。
今回、紹介する学生は、Tatsuki さん です。
Tatsuki さんは、現在4回生で、
藤田聡先生のゼミに所属しています。



では、Tatsuki さんにインタビューです。
Q: 「現在の研究テーマについて教えて下さい」
T: 「今は、機能性食品とスポーツ・運動の関係について研究しています。」

Q: 「機能性食品とは簡単に言うと何ですか?」
T: 「機能性食品とは一般にサプリメントと呼ばれているものです。
  体の中の機能を補助するために用いられています。」

Q: 「なぜ研究に興味を持ったのですか?」
T: 「元々サプリメントに興味があったので、専門的に研究してみたいと思いました。
  初めは脂質代謝について研究のお手伝いをして、今は
  筋損傷をサプリメントがどう改善するかに関心があります。」

Q: 「昨年、三回生の春に、国際学会で発表していますが、発表してみてどうでしたか?」
T: 「2013年の4月に BOSTON で開催された Experimental Biology で
  オリゴノールが若年者の運動中の脂質代謝にもたらす効果について、
  ポスター発表を行いました。実際学会に参加して、
  やはり向こうのレベルの高さを痛感しました。
  同じ年齢の学生でも、非常に意識が高いことを肌で感じました。」

Q: 「今後の目標を教えて下さい」
T: 「当面は、スポーツ健康科学部の大学院に進学して、現在のテーマを
       発展させて研究を行いたいと考えています。
       将来的には、いったん大学を離れ外の環境に身を置きたいので、
       企業の研究職に就きたいと考えています。」
Q: 「ありがとうございました。」

それでは、また。失礼致します。
良い休日を。

2014.09.06

GROWモデル

多くの人々は、「○○のようになりたい…」というように、様々な事柄に「目標」を設定していることでしょう。我々の成長の源泉は、その目標をいかに設定するかが、鍵を握っているといっても過言ではありません。

コーチングの分野、特に人材育成においてよく用いられるのが、「GROWモデル」と呼ばれるものです。
このGROWモデルの“grow”は、まさに「成長する」という意味ですが、以下に示す5つの視点における頭文字をとったものです。

□G:Goal(目標設定)
□R:Reality(現状把握)・Resource(資源)
□O:Options(選択肢)
□W:Will(意志)


GROWモデルは、部活動、勉強、就職活動など、自己の成長に活用できる有効なツールです。
まず、「○○のようになりたい…」という目標を設定します。自分が望む目標設定をしない限りは、主体的に取り組むことができません。また目標を設定する場合、具体的に何が成し遂げられればいいのか、後で振り返った際に達成できたのかどうかがはっきりとわかるようにしておくことが大切です。壮大な目標を設定した際には、短期・中期・長期といったように期間を区切って、目標を細分化する必要があるでしょう。

次に、目標を設定したら、その目標に対して現在、どの状態にいるのかという「ギャップ(隔たり)」を明らかにします。その「ギャップ」が、現状における問題点であり、解決すべき課題となります。その浮かび上がった問題や課題をどのように解決し、クリアしていくかというアイディア、戦略、方法、手段などといった「選択肢」を考える必要があります。

その場合、課題を解決し、設定した目標にたどり着くために、どの選択肢を採用するのかを決めなければなりません。なぜながら、我々が課題を解決するために活用できる「資源」、つまり、人、もの、金、情報、知識・経験、スキル、また時間は、無限ではありません。「できることは全て、手を尽くす…」とはいうものの、できる限り早く設定した目標を達成するためには、どの選択肢に資源を集中させるのか、優先順位を決めなければなりません。もちろん、「なにを、いつまでに、どの程度…」といったような具体的なアクションプラン(行動計画)を定めることも大切です。

最後に、自らが設定した目標に対して、それを成し遂げたいという想い、つまり、達成意欲や強い意志が求められます。同時に、決断したことに信念を持ち、とコミットし、そして責任を持つという強い意志が大切です。

「○○のようになりたい…」
競技や学業の成績、就職、卒業論文、ダイエット(ウェイトコントロール)…
多くの場合、そのような目標は、一朝一夕には成し遂げられないことでしょう。繰り返しになりますが、大切なことは、「自らが望む目標を設定する」ということに尽きます。
みなさんが描いた目標が達成できますように…

Jin